甲府と言えば、言わずと知れた山梨県の県庁所在地だ。
武田信玄の甲斐の時代から、甲府盆地は要所であった訳で、駅前には甲府城跡が残っている。
県庁などの役所は、甲府城付近に集まっている。
談露館は、天皇陛下もお泊りになった老舗ホテルであり、この一角にある。
甲府駅からは徒歩10分もかからない距離だ。
建物は昭和の香りがプンプン漂う造りで、重厚感を感じる。
老舗のシティーホテルではあるのだが、なんと、敷地から源泉が湧きだしており、談露館の風呂は源泉かけ流しの温泉である。
甲府盆地自体が火山に囲まれた地形であり、市内のあちこちから温泉が湧き出ていることは意外に知られていないかもしれない。
この温泉には、宿泊者はもちろんのこと、1,000円で日帰り入浴にも対応している。
ホテル内でランチにすれば、500円で入浴可能だ。
1Fのロビー内に浴室への入口があるのだが、その目隠し壁には絵画が飾れていた。
流石は老舗のシティーホテルといった感じだ。
浴室は浴槽が1つのみで、ナトリウム‐塩化物・炭酸水素塩温泉(低調性・弱アルカリ性・高温泉)の源泉が、かけ流しで溢れ出ていた。
黒い湯の花が特徴で、浸かると、鉱物臭も感じられる。
肌の保温保湿効果もしっかりと感じられた。
石和や湯村温泉に泊まらなくても十分に温泉を感じられ、それでいて老舗ホテルの雰囲気を醸し出す、不思議な施設であった。
★ ナトリウム‐塩化物・炭酸水素塩温泉(低調性・弱アルカリ性・高温泉) 自家源泉湧出量未測定
山梨県甲府市丸の内1-19-16