三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

人間力、地域力で災害救助??

2006年02月18日 05時54分36秒 | 社会、政治、三重県、議員
 海の向うのフィリピンでは大規模な地すべりが起き、一つの町や小学校が大量の土砂で埋まってしまい、1000人を超える死者が出ていると報じられている。幼い子供さんが救助されるニュースをテレビで見ていると、他人ごととは思えず、一刻も早い救出と復興を祈らざるをえません。
 「災害は忘れた頃にやってくる!」との諺の通り、一昨年、本県に大きな被害をもたらした台風21号や11年前、文字通り日本列島を震撼させた阪神・淡路大震災などの記憶も、ややもすると忙しい日常の中で、薄れていくような気がする・・・こんな時こそ、何時、地震などの災害に襲われても、それを最小の被害に止め、救出、救援など適時的確な対応ができる体制づくりをしておく必要があると思います。
 昨日も挨拶回りで、市内の個人経営の某工務店をお邪魔をした。丁度、社長と言うか?ご主人と言うか?親方が居られ、ついつい長話をしてしまった。
 「仕事の調子は・・・?」とお伺いすると「仕事も余りありませんが、後継者がいないので、私一代で終わりですよ」との寂しい答え。何となく元気がない。
 「昔はこの辺りも活気があり、伊勢湾台風の時は壊れた近くの家を直しに、ボランティアで走りまわったこともありました」と昔話が始まった。「私たちは今、問題になっている姉歯設計のようないい加減な構造設計屋ではなく、現場でたたき上げてきた職人ですから、家の構造はそれこそ隅からスミまで判っているんですよ」と少し、話に力が入ってきた。
 「そこで大工などの職人が集まって『職人のネットワーク』を創ろうか?と相談しているところです」と意外な話の展開になってきた。
 「何ですか?その『ネットワーク』ってのは・・・?」と質問すると「もし災害が起きたときには、昔のように近くの被災した家をボランティアで直したり」、「半壊した家屋から人を救出するときには、どの柱を動かすと、その家が崩壊してしまうか?は一目、見ただけで判るので、ヘタなレスキューより我われの方が役に立つ!」・・・そんな災害ネットワークを創ろうと相談しているんですと目を輝かせて語り始めた。
 ナルホド!これこそ人間力、地域力ではないか!「文化力」などと小難しいことを言って、「文化力」とは「人間力」「地域力」「創造力」などと解説して見せているより、それぞれの地域の一市井の人たちが自分たちの住んでいる町は自分たちでナンとかしようと立ち上がってくる・・・こんな動きをシッカリと応援していくことが大切なのではないでしょうか?
 何とはなしに親方の顔が十年も二十年も若く見えるような気がしてきました。
  
 だからと言って、それ見ろ、ヤッパリ「新しい時代の公?が大事・・・」なんて言い出さないで下さい!この人たちは決して「新しい時代の公」を担おうなんて、考えていないのですから・・・ただ、昔からの町を昔のように守っていこう!と思っているだけなんです。 そんな地域の人々の素朴な気持ちが大切なんです。


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