福祉か？生きがいか？ねんりんピック！！

　余り聞きなれない「ねんりんピック選手団結団・壮行会」に出席するよう事務局から言われ、出席をした。会場となった県庁講堂前には、何台ものバスが停まり、緑と白の丁度、国体選手と同じような服装の比較的「高齢者？」の方々がタバコをフカシながら、たむろしている。なんとなく「緊張感」と言うよりも「余裕」が感じられる人々である。
　会場の中にはおおよそ１５０名前後の方々が賑やかに座っていて、ここでも「壮行会」と言う雰囲気はなく、どちらかと言うと「団体旅行」にでも今から出発するような「和やか」な空気が漂っていた。
　「開会しますので着席を願います！」との案内で席につくと、来賓席はいつもの副知事と私。主催者側には健康福祉部長などが座っている。会場正面には「第１８回　健康福祉祭　ねんりんピック結団・壮行会」と書かれた看板が掛かっており、先日の各監督が勝利への決意表明をした緊張感溢れる「国体選手団壮行会」を思い出していた。
　ボンヤリとそんなことを考えながら、改めて会場を見渡すと、おおよそヘタな若者よりよっぽど元気そうな中高年者の顔がズラリと並んでいる。６０歳以上が参加資格と聞いていたが、もっと若く見える。競技種目もお馴染みの「ゴルフ」や「ゲートボール」といったものの他、「囲碁」「将棋」「社交ダンス」などのユニークなものもあり、なかなかバラエティーに富んでいる。
　隣の席の副知事に「元気そうな方ばかりですね！」と声を掛けると「私は本当は主催者席にいなければいけない立場で・・」と来賓席にいるのが気まずそうな感じの受け答え。なるほど主催は「三重県」であって「健康福祉部」ではない！
　それにこれだけ「元気」な人ばかり集めて「健康福祉祭」と言うのも、なんとなく「ソグワナイ」感じがする。
　この催しは「高齢者福祉対策」なんでしょうか？と副知事に聞いてみても「チョット、違うんじゃない？」との返事。スポーツなら「教育委員会」か？でも、この参加者の顔ぶれはどう見ても「教育委員会」ではない！それでは何でもアリの「生活部」が所管するのが一番適切か？いろいろ考えてみたが、どうもイマイチである。
　しかし、副知事を「主催者席」に全く寄せ付けず、シッカリとバリアを築いている「健康福祉部」の対応を見ていると「ねんりんピック」は「健康福祉部」のモノ！他の部には絶対に離さないぞ！との固い決意が読み取れる。
　でも、一度、他の部にやらしてみてもオモシロイのではないか？とか民間の実行委員会方式も変わった形がでてきて参加者が増えるのではないか？など色んなアイデアを考えながら、なにげなく団長の顔を見ると、どこか見覚えのある人である。
　アレ？あの人誰だったかな？よく、よ～く見ると思い出した、「元の健康福祉部長川合さん」！
　主催者も「健福」！団長も「健福」！なんだ、これは「健福一家」のイベントだったのか？
　あ～！これじゃあ「健康福祉部」以外はダメだ！マイッタ、マイッタ！