リカちゃんの
４代目ＢＦ、
駆くん…。
もうずいぶん…ずいぶ～～～～ん前から我が家に居るというのに、一向にお披露目されないまま 今日に至ってしまいました。
そもそも駆くんは、知人へのプレゼントとして、みいちゃんと共に購入しました。
けれども、事情があってキャンセルになってしまい、駆くんとみいちゃんは お家に残ることになったのです。
そして、ここから駆くんの試練の日々が始まったのでした…。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「 駆くん。」
「 あ、小鈴さん。」
「 駆くんのＧＦ、
みいちゃんだよ。」
「 駆くんとみいちゃんは、カップルとして あるお家に行くことになるから、お互い仲良くしてね。」
「 よろしくね 
」
「 よろしく
お願いします。」
「 ハイ、
ペアルックだよ。
これに着替えて。」
「 フフ…。
恥かしいね。」
「 ヘヘ…。
照れちゃうね。」
こうして、駆くんとみいちゃんは、カップルとしてのぎこちなさも初々しく、まだ見ぬ世界に想いを馳せ、夢と希望に輝いていました。
そんなある日…
「 駆くん…。
みいちゃん…。」
「 あ、小鈴さん！」
「 私たち、とうとう
旅立つのね？」
「 それが…。」
「 ごめんね…。キャンセルになっちゃったの…。身の振り方が決まるまで、辛抱しててね…。」
「 本当に
ごめんね…。」
「 駆くん…。
私たち、これから
どうなっちゃうの？」
「 わからない…。」
「 でも みいちゃん、
僕が必ず
君を守るからね。」
「 ありがとう！
駆くん…。」
そんなある日…。
「 やあ、君！」
「！？」
「 誰ですか？」
「 私は、まープロダクションのまー社長だ。お嬢さん、アイドルにならないかい？」
「 アイドル？」
「 お嬢ちゃん、チャ～ンスよ
」
「 本当にアイドルに
なれるんですか？」
「 え…？
みいちゃん…？」
「 もちろんだ。私は あの 『 ドリームバービーズ 』 を育てたんだよ。」
「 そして、私が あの子たちをレッスンしたのよ」
「 ファラのレッスンは一流だぞ。」
「 ハイッ！
私、アイドルに
なりまぁ～すッ！」
「 み…
みいちゃん…？」
「 アイドルにすっごく
すっごくなりたい
でぇ～すッ！」
「 み…
みいちゃん…。」
「 よし！
じゃあ行こう。」
「 はぁい♪」
「 みいちゃん…。」
「 ３人組で
売り出すぞ。」
「 わぁい♪」
「 みいちゃん…。」
「 駆くん、ごめんね。アイドルにはＢＦとか居ちゃいけないんだって。だからサヨナラ！元気でね。」
「 ペアルック、
あげるから。」
「 その箱も
あげるから。」
「 み… 」
「 サヨナラッ！
元気でね！」
「 …みいちゃん…。」
こうして、みいちゃんは アイドル ★リカリカ隊★として、可愛らしくデビューしました。
そして、元々はみいちゃんの住処だった箱に、ペアルックも空しく、独り淋しく取り残されてしまった駆くん…。
「 ………。」
嗚呼…どうなる？駆くん…。
頑張れ！駆くん…。
負けるな！駆くん…。
皆様の温かい応援メッセージを お待ちしております。。。
≪ その２へ続く ≫