夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『七つの会議』

2019年02月12日 | 映画(な行)
『七つの会議』
監督:福澤克雄
出演:野村萬斎,香川照之,及川光博,片岡愛之助,音尾琢真,藤森慎吾,
   朝倉あき,吉田羊,土屋太鳳,小泉孝太郎,春風亭昇太,立川談春,
   勝村政信,世良公則,鹿賀丈史,橋爪功,北大路欣也他

ダンナ帰国の前日は1日(金)で「映画の日」でした。
次年度に繰り越せない有休の消化に入っていることだし、
晩ごはんの仕度を考えずに夜中まで映画三昧できる日を逃す手はありません。

西宮となんばとどちらで映画三昧するかを悩んだ末、
上映作品にどうしても観たいものがあったなんばを選択。
大学を卒業してからずっと浮き世離れしたところ(笑)に勤めているから、
電車の通勤ラッシュ慣れをしていません。
朝8時前後の御堂筋線なんて恐ろしくて乗れない。
ならば車でなんばまで行けばいいのですが、朝の新御はこれまためちゃ混む。
電車と車、さんざん迷い、帰りはどう考えても車が楽だからと車に。

TOHOシネマズなんばで5本ハシゴの1本目、本作は8:40上映開始。
渋滞がなければ30分で行ける距離だけど、渋滞必至。
7:00に出るつもりが遅れて7:15出発。
結果、黒門市場近くのタイムズに入庫できたのは8:30でした。
1時間15分もかかったぜよ。ギリギリ間に合いました。

8:40から映画を観ようっちゅう奴はそんなにおらんやろという予想に反し、
オッサンオバハン爺ちゃん婆ちゃんは早起きですもんね。
6割程度の入りで、み~んな中高年以上。

原作を読んだのは2年ほど前。
記憶力の低下が著しい今日この頃、内容詳細を覚えているわけもなく、
舞台となる会社が何屋さんだったのかも忘れていました。

都内の中堅電機メーカー、東京建電。
定例の営業会議の時間が近づき、営業部第二課課長の原島(及川光博)は吐きそうな気分。
今月もノルマが達成できず、鬼部長の北川(香川照之)からどやされるのは目に見えている。
案の定叱り飛ばされ、来月のノルマを問われてつい大きな数字を口にしてしまう。
対する第一課課長の坂戸(片岡愛之助)は連続してノルマをクリア。北川も超ご機嫌。

緊張した空気が会議に漂うなか、いびきをかいて居眠りしているのは八角(野村萬斎)。
八角は第一課係長であり、課長の坂戸より年上。
ろくに仕事もせずにぐうたらしている八角に坂戸は腹が立って仕方がない。
それでも年上だからと堪えてきたのに、八角が有休を申請しようとしたものだから爆発。
有休を却下して仕事をどんどん言いつける坂戸。
ところが八角はそれをパワハラだとして社内委員会に訴える。

坂戸は誰もが認めるエリートで、北川のお気に入り。
八角が訴えたところで、北川がひとこと言えば何もなかったことになるはず。
誰もがそう思っていたが、委員会が下した裁定は意外や意外、坂戸は左遷される。

坂戸が去った後、今度は経理課長の加茂田(勝村政信)と課長代理の新田(藤森慎吾)が
常々よく思っていなかった営業部叩きを目論む。
坂戸が取引していた会社との契約を八角が打ち切り、
それ以前に取引していた会社に戻したことを知った加茂田らは、
八角がマージンを受け取っているのではないかと考える。
そこを突いたところ、逆に北川から責められて、今度は新田が左遷に。

あの北川が八角の味方をするなんて。
この不可解な人事には何か裏があるにちがいない。
原島とその部下の浜本(朝倉あき)は、こっそり真相を探りはじめるのだが……。

東京建電の社長に橋爪功、副社長に世良公則。
この副社長は東京健電の親会社であるゼノックスから出向してきています。
東京建電の製造部長に赤井英和、カスタマー室長に岡田浩暉
ゼノックスの社長には北大路欣也、常務取締役に鹿賀丈史
八角が取引を再開した町工場の社長に音尾琢真、その妹に土屋太鳳
坂戸が取引していた会社の社長に立川談春
八角の別れた妻に吉田羊。すごい顔ぶれですよねぇ。面白くないわけがない。
てか、これで面白くなかったら駄目でしょう(笑)。

萬斎さんが「現代を舞台にした時代劇」とおっしゃっているとおり。
時代劇らしく(笑)出演者ほぼ全員声がデカイし滑舌もいい。
ぼそぼそ話さないから台詞が聴き取りやすくて○。日本語も綺麗です。
「とんでもございません」が実は正しくない日本語だといつぞや聞きましたが、
本作で世良さんがちゃんと正しく「とんでもないことです」と言ってます。

個人的には、カメオ出演的な役所広司の「お聞かせください」、
萬斎さんの「本気ですか」で終わりでもよかったと思います。あとは蛇足な気も。どないだす!?

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