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『フロントランナー』

2019年02月13日 | 映画(は行)
『フロントランナー』(原題:The Front Runner)
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:ヒュー・ジャックマン,ヴェラ・ファーミガ,J・K・シモンズ,アルフレッド・モリーナ,
   サラ・パクストン,マモウドウ・アシー,スティーヴ・ジジス,モリー・イフラム他

TOHOシネマズなんばで前述の『七つの会議』を観終わったのが10:50。
ハシゴ2本目の本作は12:05に別館にて上映開始。1時間ほど空きあり。
ハシゴの3本目以降は20分以上の空きはないため、
食事するならこのときがラストチャンス。
昼にいっぱい食べて晩ごはんは抜きなのです。これが私のハシゴの常(笑)。

1時間ほど空きがあるといっても、そこらの飲食店のオープンは11:00だし、
別館へ移動しないといけないから、ゆっくり食事できるほどの余裕はない。
お手軽にNAMBAなんなんの“洋麺屋五右衛門”へ。

五右衛門っていろんなところにあるけれど、そういえば私は初めて。
麺の量が130グラムもあるですね。晩ごはん抜くからいいけど。
「麺の料理を日本人が美味しいと感じるために、フォークではなく、
お箸で食べるスタイル」だそうですが、明らかにフォークのほうが食べやすくないですか。
麺が重くて、お箸で食べるのが大変。言えばフォークも出してくれるのかなぁ。
でも、お箸で食べることを売りにしている店でフォークくださいというのもはばかられ、
130グラム、お箸で必死に持ち上げて食べました。

今の時分、映画を観に行くと、予告編はどれもこれも「アカデミー賞最有力」。
いったいどれが最有力やねん。
で、本作はヒュー・ジャックマンの演技が評判になっている気配だったのに、
オスカーのどの部門にもノミネートされなかったようですね。
ジェイソン・ライトマン監督がかつてノミネート経験があるというだけか。
確かに同監督の『JUNO/ジュノ』(2007)はよかった。

ヒュー・ジャックマンが演じるのは、1988年のアメリカ大統領選挙の最有力候補。
この最有力候補のことを「フロントランナー」というのですと。

上院議員のゲイリー・ハートは、史上最年少で民主党大統領候補に。
ジョン・F・ケネディの再来とまで言われて熱狂的な支持を集め、
予備選では堂々のフロントランナーに躍り出る。

ところが、マイアミ・ヘラルド紙にゲイリーが不倫しているというたれ込みが。
不倫相手本人の友人だという電話の主の、いかにも軽い様子に、
たまたまその電話を受けた記者はガセネタだと一蹴するが、
ちょうどその日にゲイリーが当初の予定を急に変更したことを知り、
もしかすると本当のことかもしれないと同僚に協力を求めて張り込みを開始する。
すると、ゲイリーのもとを若い女性が訪ねるところを目撃。
裏を取るひまはない、しかしこれは特ダネだとさっそく記事にする。

ゲイリー自身はプライバシーの問題だとして申し開きせずに無視の姿勢。
しかし選挙スタッフはこのままでいいわけがないと考える。
マスコミ各社は妻子が暮らす家へと押しかけ、妻子は買い物にも出られない状態で……。

すごく期待していたのですが、イマイチでした。
ヒュー・ジャックマン演じる主人公に魅力を感じられなくて。
だって、相当嫌な奴だもの。
清廉潔白でいろとはいいません。私は不倫否定派じゃないし(笑)。
でも、不倫がバレた後の相手のことをちっとも気にかけない男はろくでなしでしょ。
選挙スタッフが彼女を軟禁し、頃合いを見計らって放り出す。
彼女をマスコミの中に突っ込んで、後の人生はどうなっても関与しない感じ。

伊坂幸太郎じゃないけれど、目の前の女ひとりも救えない男が国を救えるとは思えない。
男性の意見としては、浮気と政治の手腕は別ということになるのでしょうか。
「それはそれ、これはこれ」、ですもんね(笑)。
でも女性の意見としては、すべて繋がってしか考えられません。
こいつは器のちっちゃい男に違いないと思ってしまう。

ヴェラ・ファーミガ演じる妻には若干共感できる部分もありますが、
中途半端に理解のある女みたいな立ち位置はどうなんだか。
もっとバッサリやっちゃってもいいところ、え、そこで夫と抱擁か!?

主人公よりもむしろ面白かったのは、
ワシントン・ポスト紙の若手記者の葛藤と、選挙スタッフの若い女性の動き。

期待外れではありましたが、選挙陣営の統率役のJ・K・シモンズ
ワシントン・ポスト紙の編集長役のアルフレッド・モリーナなど、
ベテランの演技を見られたのはよかったです。

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