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『決算!忠臣蔵』

2019年12月02日 | 映画(か行)
『決算!忠臣蔵』
監督:中村義洋
出演:堤真一,岡村隆史,濱田岳,横山裕,荒川良々,妻夫木聡,大地康雄,西村まさ彦,木村祐一,
   寺脇康文,鈴木福,滝藤賢一,笹野高史,竹内結子,西川きよし,石原さとみ,阿部サダヲ他
 
〈おことわりとおわび〉
UP後に友人から「堤さんは尼崎出身じゃなくて西宮出身やで」とメールをもらいました。
なぜか私の頭の中に堤さんはアマ出身と刷り込まれていました。ご指摘に感謝。
おわびして訂正いたします。すみません。
 
TOHOシネマズ伊丹にて2本ハシゴの1本目。
 
非常に商業的だとは思いますが、楽しく安心な作品を撮ることは間違いない中村義洋監督。
私は彼の伊坂幸太郎原作の映画化作品が特に好きなのですが、
こうした時代小説ホラー小説にもちゃっかり手を出して(笑)、いつもそれなり以上に面白い。
これも楽しかったです。原作は歴史学者・山本博文の『「忠臣蔵」の決算書』。
 
18世紀初め、江戸時代、元禄年間。
賄賂などの不正を嫌う赤穂藩藩主・浅野内匠頭(阿部サダヲ)は、
江戸城内で幕府の重臣・吉良上野介に斬りかかるという刃傷沙汰を起こす。
喧嘩両成敗のはずが、咎められたのは内匠頭のみで、
即日切腹と藩のお取り潰しという厳しい裁定が下される。
 
納得の行かない藩士たちは、仇討ちすべきだと息巻き、
筆頭家老・大石内蔵助(堤真一)はこれからどうしたものかと大弱り。
幼なじみの勘定方・矢頭長助(岡村隆史)に相談すると、
もしも城の引き渡しを拒んで籠城すれば、割賦金(=退職金)はもらえないと言う。
おとなしく開城してお家再興の道を選べば割賦金が手に入る。
現実的に考えて、割賦金をもらえなければ皆困る。
お家再興だって立派な「戦い」であると藩士たちを説き伏せて開城。
 
割賦金のおかげで各々はしばらく路頭に迷うこともないが、
藩としてはまったくお金がない。
しかし、長助らが万が一のときのためにとコツコツ貯めていた金が
いくらかあることを内蔵助は知り、それを有効活用しようと考えるのだが……。
 
時代ものに疎いうえに、お侍さんのことは全然わからない。
だから、番方、役方という名前も初めて聞きました。
長助たちのような文官系統の武士を役方、
内蔵助たちのような武官の系統の武士を番方というのですね。
 
番方は戦は刀を振り回してなんぼと思っているから(言い方悪くてすみません(^^;)、
お金の計算がちっともできない。
与えられれば与えられただけ使って、貯めることなど考えない。
役方は番方はお金の使い方を知らんと嘆くわけです。
 
この役方役のナイナイ岡村がええ味を出していて笑った。
堤真一も尼崎出身だから、このふたりの関西弁が完璧で。
ほかには中村監督作品の常連組、濱田岳が可笑しい。
この中にあってはやや異質な感じの石原さとみが美しい。
 
昔の金の単位で言われてもなかなかピンと来ないものですが、
蕎麦1杯が16文、今でいうところの480円だったという話から始まり、
いちいち今の何円に値するかを言ってくれるのがありがたい。
おかげで話がとてもわかりやすく、良いお勉強になりました。
 
ひとつ気になったのが終盤、堤真一の顔がアップになったときに、
鼻の頭付近に付いていた毛。
太さから言って鼻毛ではなくて睫毛だと思われます(笑)。
うわっ、誰か取れよと思っていたら、次のアップ時にはなかった。
撮り直しできなかったのでしょうか。(^^;
 
お金のやりくりは今も昔も大変。

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