『とんかつDJアゲ太郎』
監督:二宮健
出演:北村匠海,山本舞香,伊藤健太郎,加藤諒,栗原類,前原滉,
浅香航大,池間夏海,片岡礼子,ブラザートム,伊勢谷友介他
いま誰がいちばん気の毒かって、北村匠海くんですよね。
主演作の共演者が次から次へと捕まって。
あ、ついつい北村くん可哀想にと思っちゃうけど、
二宮健監督だってツイてないと凹んでいるにちがいない。
めげるな、まけるな、応援します。TOHOシネマズ西宮にて。
渋谷のソウルフードとまでいわれる繁盛店のとんかつ屋“しぶかつ”。
息子・揚太郎(北村匠海)、娘・ころも(池間夏海)の家族経営。
揚太郎は三代目になるはずなのに、任されるのはキャベツを切るだけ。
揚作はとんかつの揚げ方を教えてくれるどころか、
肉に触れることさえ揚太郎に許さない。
別に家を継ぎたいわけじゃない。ほかにしたいことが見つからないだけ。
同じように円山町で旅館や薬屋などを経営する家庭に育った仲間4人と
愚痴を言い合いながら冴えない毎日を送っている。
そんなある日、とんかつ弁当を配達した先はクラブ。
しぶかつのとんかつをわざわざ指定してきたのは売れっ子DJオイリー(伊勢谷友介)。
配達のついでにクラブを覗いた揚太郎は、フロアの盛り上がりに衝撃を受け、
これこそ自分がなりたいものだ、俺はDJになると決める。
オイリーに弟子入りを志願するも、DJは独学が基本だと言われる。
意中の女性・服部苑子(山本舞香)の気を惹くためにも、
仲間の協力を得て見よう見まねでDJをやってみる揚太郎だったが……。
売れっ子DJとして出演しているのが伊勢谷友介と伊藤健太郎で、
特に後者の不祥事が露わになったのは公開直前だったから、
画面に映ると「あぁ〜」と思ってしまいますよねぇ。
以前から好青年っぽくて演技も結構気に入っていたから本当に残念。
そんな人たちに囲まれて北村くんが奮闘しているように感じて、
バカな揚太郎を応援したくなります。
ブラザートム演じる二代目もすごく良い。
キャベツしか切らせてくれないという奴はそれまで。
キャベツを切りつつ頭も使わないと。
とんかつを揚げながら音を聴いて、油から引き上げるタイミングをはかる。
ボーッとしとったらあかんのやなと思いました。
最後にかかるのはベリンダ・カーライルの“Heaven on Earth”。
80年代が蘇っていいでしょ。
子どもさん連れで行っても楽しめる作品ですから、どうぞ!