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『Red』

2020年03月14日 | 映画(ら行)
『Red』
監督:三島有紀子
出演:夏帆,妻夫木聡,柄本佑,間宮祥太朗,片岡礼子,
   酒向芳,山本郁子,浅野和之,余貴美子他
 
前述の『ミッドサマー』を観た後、109シネマズ箕面へ移動して。
 
島本理生の同名小説を三島有紀子監督が映画化。
いろんなタイプの物語を映画にする人ですねぇ。
『しあわせのパン』(2011)、『ぶどうのなみだ』(2014)、『繕い裁つ人』(2014)は
同じ監督が撮った雰囲気がありありとしていましたが、
『少女』(2016)以降はいつも違う感じ。
私は、同監督のファンタジックな作品よりは、
『幼な子われらに生まれ』(2017)のような現実味のある作品のほうが好きです。
 
村主塔子(夏帆)は一流商社に勤める夫・真(間宮祥太朗)との結婚を機に専業主婦に。
郊外の瀟洒な一軒家に暮らし、可愛い一人娘にも恵まれたが、
姑・麻(山本郁子)との同居で何かと気を遣う生活を送っている。
 
そんな折、真に伴われて参加したパーティーで、
かつて愛した男・鞍田秋彦(妻夫木聡)と10年ぶりに再会。
酷い男だとわかっているのに、秋彦とまた会いたくてたまらなくなる。
 
数日後、ある設計事務所に勤務する秋彦から求人案内が届く。
結婚前は空間デザイナーとして働いていた塔子はすぐに応募。
なんとか真と麻の承諾を得て仕事に就く。
 
秋彦と同じ職場で働きはじめたことで、塔子の毎日が一変。
同僚たちからその能力を認められ、日々が楽しくて仕方ない。
 
ある日、秋彦のアシスタントに自ら挙手して一緒に出かけた塔子は、
秋彦から部屋へと誘われるのだが……。
 
原作未読なのでなんとも言えませんが、著者初の官能小説との触れ込み。
映画版でも濡れ場は多いものの、夏帆のヌードが見られるわけでもなし、
肝心なところを隠してあえがれてもあまりエロくはありません。
見えるからエロいってことでもないんでしょうが(笑)。
 
不倫に走るのもわかるというとなんですが、
この夫と姑と暮らしていたら逃げ出したくもなる。
帰りの遅い夫のために晩ごはんを用意しているけれど、
夫は妻のつくったものは要らないと言い、
自分の母親から「煮付けつくったけど」と言われると、
「ちょっともらうよ」とニコニコ顔。マザコンかっ。
外に連れて行くさいには自分の好みの服を着るように妻に指定し、
周囲から妻のことを褒められても馬鹿扱い、
所在なさげな妻を放置するんですから。
男性陣から見れば、こんなのたいしたことないという意見もありそうですが、
立派なモラハラ亭主だと思います。
 
そんな夫より元カレのほうがいいかと言うと、
顔は断然間宮くんより妻夫木くんのほうが好み。
しかし正体不明すぎて妻夫木くんには走りきれない(笑)。
 
光ったのは、設計事務所の同僚・小鷹淳役の柄本佑
見た目も言動もチャラいのに、すごく温かい。
柄本佑はどんどん垢抜けて、昔とは見違えるようになりましたね。
あとは雪の中で立ち寄る食堂の女将を演じた片岡礼子がよかった。
 
女って大変。男も大変!?
でも、三島監督ご自身がおっしゃっているように、
これは恋愛の問題ではなく、選択の問題。

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