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さくらの日々是好日

余命半年から生還♪今年21年目の【金つなぎ勝ち抜きRoad】を走り続ける、多重がん患者の病老の日々や患者会活動をご紹介!

♪ 朝一番の電話は、 「新聞、見たわよ。 長い間、よう頑張ったねぇ」と、人生の大先輩・孝子ねえさまからで!

2021年06月08日 22時41分03秒 | さくら的非日常の日々
6月8日(火

昨夜も午前3時に就寝で、今朝は子供たちの登校見送りが無いのでゆっくり朝寝を楽しんでいたら、午前8時の電話に目覚めた。
「毎日新聞、見せていただきました。長年、お疲れさまでした。私もがんになったら、よろしくお願いします」と友人のH さん、「光ちゃん、新聞見たわよ。 長い間、よう頑張ったねぇ」とは、遠縁の森本孝子さん。 桔梗が丘の婦人会活動の先駆けで、そののちは名張市の教育委員長や三重県保護司連合会会長(全国発の女性会長)ほかを歴任なされた、堂々の90歳!

同世代の女性の幾層倍もの経験を積んで来られたせいか、今朝のお声も話の内容にも、いささかの老いも感じさせない。
逝かれた実家の則子姉さまの嫁ぎ先の、義姉上さまの弟嫁が孝子さんだ。
さくらにとっては正夫義兄さまからの遠いご縁だけれども、旧家の係累の遡り方はこんなところまで行きつくのだろうね。

孝子さんのご実家は、大阪・交野市の本間家。
「本間様には及びもないが せめてなりたや殿様に」 と江戸時代、奥州一円に謡われた豪商・本間氏に繋がるそうで、ご実家は「交野の庄屋やったのよ」と、あっさり軽やかに言ってのけられるのに、嫌みが無い。

【人徳】と言うのでしょうね。

毎日新聞・久木田照子記者、過不足のない迫力の原稿を拝読いたしました。
いつも、ありがとうございます。

去る5月31日に名張市から表彰していただき、がん相談室のお仲間とご一緒に市役所に伺った。
翌日には、いち早く記事にしてくださった読売新聞・道津保記者。記事のコピーを金つなぎの病友がたにお届けして、とても喜んでいただきました。
ほんとうに、ありがとうございました。
                       
午後は、ひまわりコーラス♪
いつものように、富永先生の優雅な指揮と恵村先生の性格で軽快なピアノに心地よく乗って、喉をいっぱいに開けて腹筋と鼻濁音に留意しながら、歌った。

森岡写真館さんが、DVD を届けてくださった。
昨日作ってくださったDVDは「おもちゃ箱をひっくり返したみたい。 もう少し色遣いを控えめに、品よく作っていただけないかしら?」、「ほな、僕の作ったのは下品と言うことですかなぁ? 僕は、これが気に入ってるのやけどね」と、思い込みの激しい写真館さんやから、ご自分の思うように作ってくださって、手直しのやり取りばかりが増え、はや20日が過ぎた。

とてもとても、有難いのですけれど・・・                         
                        
図書館に用があって、コーラスの帰りに立ち寄った。
図書館に行くと、必ず伺う裏手の歌碑の前。

名張が生んだ気鋭の歌人。故稲森宗太郎さんの歌碑だ。
7年前の記事だけれど、ぜひ、

♪図書館の裏庭に、歌人・稲森宗太郎の歌碑をたずねる
2014年04月24日 23時44分13秒 | さくら的非日常の日々

4月24日(木) 晴

昨日も慌ただしく過ぎた。
少し心が安らいだのは、名張図書館に行ったついでに、裏庭の歌碑に向かい合った時だ。

歌人・稲森宗太郎の歌碑。
彼が、逝去の4日前に詠んだとされる【水まくら9首】のうちの第一首が、ご本人の筆跡のまま建立されている。

「水まくら  うれしくもあるか  耳の下に  氷のかけら  音たてて 游(およ)ぐ」

さくらはこの一首を以て、正岡子規の『病牀六尺』と並び称されても良いのではないかと、常日頃思っている。(確信している)。

他の8首を大きく凌駕する、明るく清冽な【命の讃歌】。
迫りくる死の恐怖をものともしない、勁くたくましい意思の力に圧倒される。 
この、彼の詩精神を、【死生観】と言い換えてもよろしいのではないか、とも思う。

碑の周りの雑草を抜いていたら、桜の花びらが3つ、4つ…
見上げれば、桜の古木から延びた若枝から、名残りの花が舞い落ちたらしい。
碑の正面にも桜木があって、来年はその季節に来てみようと思う。

それにしても、碑の汚れが気になるなぁ。
石屋さんにお願いして、洗ってもらおうかしらん。
でも、勝手にそんなことは出来ないでしょうし、ね。
帰りぎわ図書館の方に、「もしや、今日は図書館嘱託の中さんは来ておられないですよね?」とお訊ねした。
最初から否定形なのが、可笑しくて笑ってしまった。

「中先生ですか?」、「そう。 あの方は、名張文化人の誇りなんですよ」、「あー、お父様が立派な方だったんですよね」

…違いますって。 江戸川乱歩研究家の中相作さん。 お父上も郷土史家として良いお仕事を残された方ですけれど。

うふ。
名張図書館と中さんは、さくらの中では、お神酒徳利♪

中さんと稲森宗太郎のことを、以前のさくらブログで紹介させていただいたことがある。
中途半端な紹介で、少し申し訳ないけれど…
                     ◆
名張図書館は、小高い丘地にある良い雰囲気の図書館だ。

蔵書数も多く、何より畏友・中相作氏が嘱託として勤務しておられるのがうれしい。
ただし、江戸川乱歩の研究家としてその名を全国に知らしめる氏のことを、市内で知る人の少ないことに、いささかの憤慨を覚えている。

同じ理由で、この図書館の裏庭に歌碑のある夭折の歌人・稲森宗太郎のことも、もっともっと、知られていい。

名張市出身、早稲田大学に学び窪田空穂門下で将来を嘱望されたという。
彼が逝去の4日前に呼んだとされる【水まくら9首】のうちの筆頭が、次に掲げる秀歌である。

「水まくら  うれしくもあるか  耳の下に  氷のかけら  音たてて 游(およ)ぐ」

この歌に、抗がん闘病中の私は魂を揺さぶられるほどの感動を受けた。

臨終近くに水枕をする状況は、病者にとって決して愉快な筈はないのに、強靭な彼の魂は、決然と言揚げするのだ。
曰く、「水まくらって、うれしいものだなぁ!」

病床の彼の、明るく清清しい闘病精神が読み取れて、「がんになんか、負けるもんか!」の気概を掻き立てる私であった。





                        
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