
現職の平松邦夫大阪市長の1期任期満了に伴ない、大阪府の橋下徹知事が「大阪都構想」などをひっさげ、知事を辞職して鞍替え出馬して挑戦した今日の選挙。
さくらは、橋下氏の勝利に快哉を叫んだひとりである。
なぜか。
理由は、週刊新潮10月27日発売号のあざとい記事にあった。
日ごろ大阪に出るとき、週刊文春か新潮を買う。
その日も、何ということもなく新潮を買った。
故谷内六郎さんのほのぼの表紙のころからの愛読者でもある。
ところが、読み進んで、驚いた。
【「」「暴力団」の渦に呑まれた独裁者「橋下知事」出生の秘密】という、謂れなき差別と偏見に満ちた特集記事が巻頭を占めているのだ。
【出生】、【血脈】などという、時代錯誤にして個人の力の及ばないどうしようもないところにスポットを当て、書き散らしている。
「哀れ週刊新潮よ、イエロージャーナリズムになり下がったか!」というのが、率直な感想であった。
雑誌『新潮45』に掲載された、橋下氏の叔父が告白したとされる生い立ちや親族の不祥事などが、これでもか!と言うほどに、子引き孫引きして特集されている。
橋下氏の経歴を、【類を見ないほどの異様性を帯びている】などと、悪意に満ちた表現で読者の劣情に訴求したりもする。
母子家庭で育ちつつも向上心を忘れず、努力の結果、早稲田大学政治経済学部を卒業して弁護士になられた。
高校時代はラグビー選手として全国大会にまで勝ち進んだという、文武両道のひと。 女手一つで育てられた母上のご苦労に見事応えた孝行息子、…そんなことは決して書かない。
モノ書きとしてのさくらの、正義感がめらめらと燃えあがった。
ナニ、「ごまめの歯ぎしり」ほどの正義感ではあるのだけれど、ね。
橋下氏が地区に住んでいたと書き、氏の出自をであるかのように匂わせ、「出身のナニが問題か、それが、どうした?」と心ある大方に愛想を尽かされているとも知らず、父や叔父が暴力団員で、父が自殺したとか、いとこが刑事事件を起こしたとか。
38歳から大阪府知事をほぼ任期満了近くまで勤め上げ、いま、世直しのため大阪市長選に打って出ようという有為の青年を、その出自はもちろん、親族の過去までをあげつらい、「これでもか!」と世に広める狙いは、まさしく「売らんかな」の姿勢か、それとも裏に何らかの取引があるのか…などと勘繰られる愚を敢えて犯す…
週刊新潮の矜持よ、何処へ?
その後、同じ週の週刊文春も同じ筆致の特集で売上増を図ったと知った。
「哀れ週刊文春よ、おまえもか!」である。
さくらは以後、絶対に週刊新潮と週刊文春を買うまいと決めた。
毎週1冊が売れなくても、両誌にとっては痛くも痒くもないことだろう。
けれどこのことは、モノ書きとしてのさくらの矜持なのだ。
自身の正義にのっとって、週刊新潮と週刊文春をその後も私は、絶対に買わない。
なおまたその日から、橋下氏に肩入れするようになった。
これも、「ごまめの歯ぎしり」ほどの、自らの正義感に煽られた故である。
敢えて断らせていただくけれど、さくらの肩入れとは、ニュートラルな眼でしっかりと取材対象に位置付ける、ということである。
◆
NTT大阪西日本病院での「10月度 がん・なんでも相談」を終えて、タクシーで食事に向かう途中のことだった。
「運転手さんは、今度の選挙どちらを応援してはるの?」と気軽に訊ねた。
「そりゃあ、平松さんダ!」
「え~、なんで?」
「なんでって、橋下なんか府知事の任期の途中で放り出して…、WTCなんかも買って失敗してるし…、自動車労組は全員平松でまとまってるし、ぜったいに平松さんが当選や!」
さくらは反論した。
「任期途中って言うけれど、大きな仕事はメドを付けて、あと3か月残すだけじゃない?」
「WTC(ワールド・トレード・センター)問題は、大阪市のお尻ぬぐいだよね?」
それから、車中の病友がたに向かって言った。
「ねぇ、覚えてはる? 名古屋市の河村さんの選挙!」
あの時も、名古屋駅から名古屋城外苑の「金つなぎ・観桜会」にタクシーで向かう途中
、運転手さんに訊ねたのだった。
「河村さん、人気が高いようだけれど、どうでしょうね?」
「あ~んな、バカ。 絶対に当選なんかさせやせんで、名古屋人は! 河村が当選したら、名古屋の恥を全国に晒すようなもんだ!」
その河村氏はいま、堂々の名古屋市長である。
あの夜、橋本氏の落選を断言しておられた大阪のタクシー運転手さんは、降りる頃には、「まぁ、どっちが勝つか、…どんなもんかなぁ」とトーンダウンされた。
今夜のNEWSをどのように受け止められただろうか?
◆
ところで各マスコミは、『「橋下氏の仕掛けたダブル選」で、「維新コンビ」が激戦を制した』との看做しで報道しておられるが、さくらの取材によれば、仕掛けたのは橋下氏を前面に押し出した松井氏なのだ。
松井氏は大阪維新の会のNo,2、幹事長。
今夜の当選会見を見て、「この知事で大丈夫かなぁ?」と懸念を抱かれた向きもあるかとは思うけれど、自民党から府議選に打って出て初当選、以後維新の会設立に馳せ参じ、府政にはそれなりに通じておられると言っていい。
幹事長として、橋下人気をうまく利用し先の地方議員選挙に圧勝させた手腕の持ち主でもある。
作戦のひとつであったかどうか、府知事候補には辛坊次郎氏の名前が長く取り沙汰され、橋下氏も、ラブコールを送り続けた。
「辛坊さんの府知事、いいんじゃない?」と、世論の動向が読み取れた時期だ。
ところがこれは、維新の会による上質の煙幕(作戦)であったという。
やがて松井氏が、ぎりぎりまで時機を待ちいわば満を持して出馬宣言をしたころには、もはや対立勢力は有効な対抗馬を担ぎ出すことが叶わなかった…

午後8時のNEWSの冒頭にNHKは、橋下、松井両氏の当確をいち早く打って、世間をあっと驚かせた。
いつもながら、NHKの出口調査おそるべしっ!
☆最終結果は以下の通りだ。
<大阪市長>
橋下 徹(維新・新) 75万 813票
平松邦夫(無所属・現) 52万2641票
投票率は60,92%で、前回に比べ17ポイントあまり高いとはいえ、橋下新市長への批判票が52万票あまりあることを、どうぞ頂門の一針になされて、好漢くれぐれも自重の上で爆走・快走なされますよう、さくら@勝手に応援団は祈るや切であります~♪\(^ー^)/
<大阪府知事>
松井 一郎(維新・新) 200万6195票
倉田 薫(諸派・新) 120万1034票
松井さん、実務型の仕事の出来るヒトだと思うよ。
大阪の【民意】が、選んだのだもの。
さくらは、橋下氏の勝利に快哉を叫んだひとりである。
なぜか。
理由は、週刊新潮10月27日発売号のあざとい記事にあった。
日ごろ大阪に出るとき、週刊文春か新潮を買う。
その日も、何ということもなく新潮を買った。
故谷内六郎さんのほのぼの表紙のころからの愛読者でもある。
ところが、読み進んで、驚いた。
【「」「暴力団」の渦に呑まれた独裁者「橋下知事」出生の秘密】という、謂れなき差別と偏見に満ちた特集記事が巻頭を占めているのだ。
【出生】、【血脈】などという、時代錯誤にして個人の力の及ばないどうしようもないところにスポットを当て、書き散らしている。
「哀れ週刊新潮よ、イエロージャーナリズムになり下がったか!」というのが、率直な感想であった。
雑誌『新潮45』に掲載された、橋下氏の叔父が告白したとされる生い立ちや親族の不祥事などが、これでもか!と言うほどに、子引き孫引きして特集されている。
橋下氏の経歴を、【類を見ないほどの異様性を帯びている】などと、悪意に満ちた表現で読者の劣情に訴求したりもする。
母子家庭で育ちつつも向上心を忘れず、努力の結果、早稲田大学政治経済学部を卒業して弁護士になられた。
高校時代はラグビー選手として全国大会にまで勝ち進んだという、文武両道のひと。 女手一つで育てられた母上のご苦労に見事応えた孝行息子、…そんなことは決して書かない。
モノ書きとしてのさくらの、正義感がめらめらと燃えあがった。
ナニ、「ごまめの歯ぎしり」ほどの正義感ではあるのだけれど、ね。
橋下氏が地区に住んでいたと書き、氏の出自をであるかのように匂わせ、「出身のナニが問題か、それが、どうした?」と心ある大方に愛想を尽かされているとも知らず、父や叔父が暴力団員で、父が自殺したとか、いとこが刑事事件を起こしたとか。
38歳から大阪府知事をほぼ任期満了近くまで勤め上げ、いま、世直しのため大阪市長選に打って出ようという有為の青年を、その出自はもちろん、親族の過去までをあげつらい、「これでもか!」と世に広める狙いは、まさしく「売らんかな」の姿勢か、それとも裏に何らかの取引があるのか…などと勘繰られる愚を敢えて犯す…
週刊新潮の矜持よ、何処へ?
その後、同じ週の週刊文春も同じ筆致の特集で売上増を図ったと知った。
「哀れ週刊文春よ、おまえもか!」である。
さくらは以後、絶対に週刊新潮と週刊文春を買うまいと決めた。
毎週1冊が売れなくても、両誌にとっては痛くも痒くもないことだろう。
けれどこのことは、モノ書きとしてのさくらの矜持なのだ。
自身の正義にのっとって、週刊新潮と週刊文春をその後も私は、絶対に買わない。
なおまたその日から、橋下氏に肩入れするようになった。
これも、「ごまめの歯ぎしり」ほどの、自らの正義感に煽られた故である。
敢えて断らせていただくけれど、さくらの肩入れとは、ニュートラルな眼でしっかりと取材対象に位置付ける、ということである。
◆
NTT大阪西日本病院での「10月度 がん・なんでも相談」を終えて、タクシーで食事に向かう途中のことだった。
「運転手さんは、今度の選挙どちらを応援してはるの?」と気軽に訊ねた。
「そりゃあ、平松さんダ!」
「え~、なんで?」
「なんでって、橋下なんか府知事の任期の途中で放り出して…、WTCなんかも買って失敗してるし…、自動車労組は全員平松でまとまってるし、ぜったいに平松さんが当選や!」
さくらは反論した。
「任期途中って言うけれど、大きな仕事はメドを付けて、あと3か月残すだけじゃない?」
「WTC(ワールド・トレード・センター)問題は、大阪市のお尻ぬぐいだよね?」
それから、車中の病友がたに向かって言った。
「ねぇ、覚えてはる? 名古屋市の河村さんの選挙!」
あの時も、名古屋駅から名古屋城外苑の「金つなぎ・観桜会」にタクシーで向かう途中
、運転手さんに訊ねたのだった。
「河村さん、人気が高いようだけれど、どうでしょうね?」
「あ~んな、バカ。 絶対に当選なんかさせやせんで、名古屋人は! 河村が当選したら、名古屋の恥を全国に晒すようなもんだ!」
その河村氏はいま、堂々の名古屋市長である。
あの夜、橋本氏の落選を断言しておられた大阪のタクシー運転手さんは、降りる頃には、「まぁ、どっちが勝つか、…どんなもんかなぁ」とトーンダウンされた。
今夜のNEWSをどのように受け止められただろうか?
◆
ところで各マスコミは、『「橋下氏の仕掛けたダブル選」で、「維新コンビ」が激戦を制した』との看做しで報道しておられるが、さくらの取材によれば、仕掛けたのは橋下氏を前面に押し出した松井氏なのだ。
松井氏は大阪維新の会のNo,2、幹事長。
今夜の当選会見を見て、「この知事で大丈夫かなぁ?」と懸念を抱かれた向きもあるかとは思うけれど、自民党から府議選に打って出て初当選、以後維新の会設立に馳せ参じ、府政にはそれなりに通じておられると言っていい。
幹事長として、橋下人気をうまく利用し先の地方議員選挙に圧勝させた手腕の持ち主でもある。
作戦のひとつであったかどうか、府知事候補には辛坊次郎氏の名前が長く取り沙汰され、橋下氏も、ラブコールを送り続けた。
「辛坊さんの府知事、いいんじゃない?」と、世論の動向が読み取れた時期だ。
ところがこれは、維新の会による上質の煙幕(作戦)であったという。
やがて松井氏が、ぎりぎりまで時機を待ちいわば満を持して出馬宣言をしたころには、もはや対立勢力は有効な対抗馬を担ぎ出すことが叶わなかった…

午後8時のNEWSの冒頭にNHKは、橋下、松井両氏の当確をいち早く打って、世間をあっと驚かせた。
いつもながら、NHKの出口調査おそるべしっ!
☆最終結果は以下の通りだ。
<大阪市長>
橋下 徹(維新・新) 75万 813票
平松邦夫(無所属・現) 52万2641票
投票率は60,92%で、前回に比べ17ポイントあまり高いとはいえ、橋下新市長への批判票が52万票あまりあることを、どうぞ頂門の一針になされて、好漢くれぐれも自重の上で爆走・快走なされますよう、さくら@勝手に応援団は祈るや切であります~♪\(^ー^)/
<大阪府知事>
松井 一郎(維新・新) 200万6195票
倉田 薫(諸派・新) 120万1034票
松井さん、実務型の仕事の出来るヒトだと思うよ。
大阪の【民意】が、選んだのだもの。
時代の閉塞感を背景に、今後日本も大きく変わる、そんな予感を抱かせた選挙でした。
小生の1票もムダにはならず…
今後ともの健筆に期待します。
今回も他では読めない内容で、堪能しました。
週刊新潮も週刊文春も、レベルが低くて読む気になりませんね。私も買いません!