National Health 「NATIONAL HEALTH」
by Mr.Rapport
前回、前々回のこのコーナーで筆者はこうことを述べた。
ジャズ・ロックだが、プレイヤー(アーティスト)からすれば、二通りのアプローチの仕方があるように思える。
一つは、ジャム・セッションから生み出されるフリー・インプロヴィゼーションを楽曲らしくなるように発展・構築していく方法。
もう一つは、緻密に計算された楽曲をベースにインプロヴィゼーションを生み出していき、最終的に双方を合体させる方法。
前者の好例として、Soft Machine、後者の好例としてKarfagenを紹介したが、その中庸――良い意味でどっちつかずのバンドも存在する。
それが今回するイギリスのカンタベリー系・プログレ・ジャズ・ロックバンドのNational Health――ナショナル・ヘルス。あのビル・ブラッフォード、ニール・マーレイらが在籍したバンドといえばピンと来る人もいるのではないだろうか。
ところで、「きく」という言葉を漢字にすると、「聞く」と「聴く」の二つがある。
前者の場合、「自然に耳に入る」、あるいは「声や音を耳で感じ取り、情報として認知する」という意味合いで使われ、後者の場合、「心を落ち着け、真剣に耳に入れる」という意味合いで使われる。
プログレに限らず、ロックを聴くとき、たいていの人は後者の姿勢を保つと思うのだが、殊、このナショナル・ヘルスだけは、なぜだか「聴く」が「聞く」に転じてしまうのだ。
酒を飲みながら、本を読みながら、仕事の下準備をしながら、セックスをしながら(ウソ)……といったように、ついつい○○しながら聞いてしまうのである。
そのせいか、いまだに印象的なリフやメロディといったものも思い浮かんでこない。にもかかわらず、年に一度くらいの割合で無性に聴きたく(聞きたく)なるまことに不思議なアルバムなのである。
なぜだろう。それは二通りのアプローチの中庸に位置しながらも、カンタベリー特有のャbプセンスが少なからず関係しているからであろうか。
例によってYOU-TUBEを貼り付けておきましたので、興味のある方は試聴ください。
https://www.youtube.com/watch?v=iaijdZU77fo
by Mr.Rapport
前回、前々回のこのコーナーで筆者はこうことを述べた。
ジャズ・ロックだが、プレイヤー(アーティスト)からすれば、二通りのアプローチの仕方があるように思える。
一つは、ジャム・セッションから生み出されるフリー・インプロヴィゼーションを楽曲らしくなるように発展・構築していく方法。
もう一つは、緻密に計算された楽曲をベースにインプロヴィゼーションを生み出していき、最終的に双方を合体させる方法。
前者の好例として、Soft Machine、後者の好例としてKarfagenを紹介したが、その中庸――良い意味でどっちつかずのバンドも存在する。
それが今回するイギリスのカンタベリー系・プログレ・ジャズ・ロックバンドのNational Health――ナショナル・ヘルス。あのビル・ブラッフォード、ニール・マーレイらが在籍したバンドといえばピンと来る人もいるのではないだろうか。
ところで、「きく」という言葉を漢字にすると、「聞く」と「聴く」の二つがある。
前者の場合、「自然に耳に入る」、あるいは「声や音を耳で感じ取り、情報として認知する」という意味合いで使われ、後者の場合、「心を落ち着け、真剣に耳に入れる」という意味合いで使われる。
プログレに限らず、ロックを聴くとき、たいていの人は後者の姿勢を保つと思うのだが、殊、このナショナル・ヘルスだけは、なぜだか「聴く」が「聞く」に転じてしまうのだ。
酒を飲みながら、本を読みながら、仕事の下準備をしながら、セックスをしながら(ウソ)……といったように、ついつい○○しながら聞いてしまうのである。
そのせいか、いまだに印象的なリフやメロディといったものも思い浮かんでこない。にもかかわらず、年に一度くらいの割合で無性に聴きたく(聞きたく)なるまことに不思議なアルバムなのである。
なぜだろう。それは二通りのアプローチの中庸に位置しながらも、カンタベリー特有のャbプセンスが少なからず関係しているからであろうか。
例によってYOU-TUBEを貼り付けておきましたので、興味のある方は試聴ください。
https://www.youtube.com/watch?v=iaijdZU77fo
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