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ラモウんの「プログレ放浪聴(ほうろうき) 100選」 その11

2013年12月27日 00時13分00秒 | 僕の私のプログレ放浪聴(ほうろうき)
Mcdonald & Giles「Mcdonald & Giles」(1970) by Mr.Rapport

 Mcdonald & Giles はキング・クリムゾンのオリジナルメンバーだったイアン・マクドナルドとマイケル・ジャイルズがクリムゾン脱退後に発表した共同作品。
 お恥ずかしい話だが、ボクがこのアルバムを初めて聴いたのは40歳を過ぎてからであった(その前にどこかのロックバーで聴いたのかもしれないが記憶にない)。
 理由はいたって単純。学生時代、友人が口にした「あのアルバムはビートルズの出来そこないみたいだ」という言葉が耳に焼きついて離れなかったからである。
 クリムゾンは「難解」「陰湿」「混沌」「狂気」「緊張」といった言葉が似合う。それにビートルズの要素が加わると、確かに出来そこないみたいなサウンドがイメージできなくもない。それにためらいを感じたのだ。
 しかし、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、思い切ってCDを購入し(といってもブックオフの中古品だけど)、実際に聴いた感想は「なかなかいいじゃないか」。
 イメージしていたクリムゾン特有の「難解」「陰湿」「混沌」「狂気」「緊張」といった要素は皆無。代わりに、どことなくャbプ。牧歌的でのどか。聴いていて、こちらまでリラックスしてくる。要するにャWティブな要素が全体に散りばめられているのだ。
 「おい、これのどこがビートルズの出来そこないなのだ。全然違うぞ」
 圧巻はラストの「バードマン」という20分を越える大曲。ジャズやブルースやクラシックなどのエッセンスが取り入れられた「一大ロック絵巻物語」が展開される。
 しかも、このアルバムではマクドナルドがヴォーカル以外に、ギター、キーボード、サックス、フルートを担当するなどマルチ・プレーヤーぶりを発揮している。その意味からすれば、ジャイルズとの共同作品というよりも、マクドナルドの事実上のソロ作品といったほうがいいのかもしれない。
 アルバムの完成度・トータル性・一曲一曲の出来の素晴らしさという点においては、初期クリムゾンの「ャZイドンのめざめ」や「リザード」よりも優っているというのが個人的な意見。
 それと、このアルバムはジャケがいいんだよね。ジャイルズとその恋人らしき女性、マクドナルドとその恋人らしき女性のツーショットがなんとも和やか。
 「リンゴ」で全曲聴くことができますので、興味のある方はリクしてくださいね。

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