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1981.10.07 GILLAN

2013年07月09日 04時43分00秒 | 80年代の回顧録
中野サンプラザ by Mr.Rapport

Ian Gillan(Vo)
Colin Towns(Key)
Janick Gers(G)
John McCoy(B)
Mick Underwood(Ds)

《セット・リスト》
1.Second Sight
2.Unchain Your Brain
3.Hadely Bop Bpp
4.No laughing in Heaven
5.Bite the bullet
6.No Easy Way
7.Trouble
8.If You Believe Me
9.M.A.D
10.On the Rocks
11.Restless
12.Nightmare
13.Vengeance
14.Smoke on the Water
~Encore
15.New Orleans
16.Lucille
17.Bass Clash

 1981年というのは、パープル・ファミリーの来日が相次いだ年だった。ジョー・リン・ターナーを迎えた新生レインボー、白蛇、そしてギッちゃん。なかでも、一番興奮し、今でも印象に残っているのがこのギッちゃんのコンサート。
 セットリストの大半は『ミスター・ユニバース』『グローリー・ロード』『フューチャ・ショック』からのナンバー。
 パープルの曲は唯一「Smoke On The Water」だけというのも、かえって好感が持てる。
 トーメくんの後釜のヤニックくんは、リッチーそっくりのパフォーマンスで会場をわかせるが、やはり存在感はマッコイくんのほうが二枚も三枚も上。

 そのマッコイくん。前回来日のときよりも、アクションは少なめだが、最後の最後、セカンド・アンコールでとんでもないことをやってのけてくれました。
 それは、ベース・クラッシュ。
 みなさんもよくご存じのように、リッチーがギター・クラッシュを行うときは、ヴォーカル以外のメンバーが全員演奏に加わっている。そのリズムライン&メロディラインを背にしてクラッシュを行うのだが、マッコイくんの場合は違うのだ。
 突然、一人だけでベースを手にしながらステージに登場(おそらく他のメンバーは楽屋に戻ったものと思われる)。観客席をにらみつけながら、左右をゆったりと歩きまわる……(おお、13金のジェイソンよりもホラー感があるぞ)。
 そして、中央に戻るやいなや、いきなりベースを床に落とし、その上に乗り、跳躍運動を開始(おい、おまえ、ベースの上でラジオ体操を始めてどうする気だ)。
 さらに、その直後、ベースのネックを持ちあげたかと思うと、ボディを床に向けて何度も何度も叩きつけはじめるではないか。
 リッチーなら4~5回でおしまい。しかし、マッコイくんは違う。それを何十回も行うのだ(一緒に観に行ったバンド仲間がその回数を数えていたらしく、なんと58回らしい)。
 当然、ベースはこなごな。跡形もない。というか、あんなことをしたら、明らかに床に傷がつく。サンプラザの人から文句を言われるに違いない。
 そればかりではない。その粉々になったベースの破片をドラム・セットに投げつけ、挙句、ドラム・セットを足で蹴り唐キ始末。ドラム・セットも目茶目茶だ。
 観客はシーン。でも、そのシーンの理由もよくわかるような気がする。
通常、リッチーがそれを始めると、「いよ、待ってました」「とうとう始まりました」という歓迎モードが漂うのだが、マッコイくんの場合は違う。
 「おい、おまえ、どうしたんだ。いったい何があったんだ」
 「おい、あいつ、ちょっとヤバくない。クスリでもやってんのとちゃうか」
 「誰か警察呼んだら?」
 という感じなのである。
 そして、散々暴れた後にとんだサプライズ。突然、“気をつけ”の姿勢をとり、礼儀正しく観客席に向かってペコリとお辞儀をした後に、「ドモ・アリガト・ゴザイマス」のコメント~退場。
 おお、いったい、こいつは何者なんだ。
 これこそ、まさにリッチーも真っ青・顔負けのパフォーマンスではないか。
 ギッちゃんよ。完全に主役の座を奪われたではないか。
 この日以来、ボクはマッコイくんに首ったけ。寝ても覚めてもマッコイくんのことしか頭にない日がしばしばあったように記憶している(これだから、ロックのコンサートってやめられないんだよね)

コメント
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