スターウォーズ エピソード３

ほとんどのレビューで述べられているように、エピソード３を観終わると、ジグゾーパズルの最後の１個をパチッと嵌め込んだ様な一種の快感が味わえる。
これで壮大な宇宙オディッセイ６部作が完結したことになる。
残念と言えば残念。
もっと観たかったと言うのが、率直な感想である。

エピソード１でのアナキンは、本当に可愛らしい良い少年だった。
彼は愛するパドメに出会い、彼女を助けるために、賞金稼ぎのレースに出場する。
劣勢を挽回して優勝した場面では、わたしは思わず歓声を上げた。
彼は、純真で無垢の魂を持っていた。
むしろ、だからこそ手段を選ぶことができなかったのではないかと思う。

愛する母やパドメを助けるために、

そして、その愛を貫くために、狡猾なパルパティーンの術策に嵌まり、哀れにも暗黒の世界に転落していくのだ。

苦悩し、のたうちまわるアナキンの姿に胸が痛んだ。

ダース・ベイダー誕生の秘密が判ってしまうと、悪の権化のような、非人間的であると思っていたダース・ベイダーが極めて人間的で、何も悪くないように思えてくるから不思議だ。一種の親近感さえも覚えてしまう。
最後には実の息子であるルークの決死の説得により改心し、ダース・ベイダー自らが悪の根源である皇帝を打ち破るというストーリーが必然性を帯びてくるのだ。

それどころか、エピソード４で、オビ＝ワンがダーク・ベイダーに破れるのも、ルークを発見したジュダイたちが、あれほどまでにルークに期待したのも、全て必然性があったと言うことに気が付く。

制作順序が逆であるのも、興味深いところである。
これから、ルークの方のスターウォーズを初めて観る方もいらしゃるだろう。
この順番で観る方々は、最初からダース・ベイダーの秘密を知っているのだ。
ダース・ベイダーとルークやオビ＝ワンとの戦いがどのように映るのか、訊いてみたい気がする。というより、確かどこかに仕舞い込んでいるはずだから、見つけ出して、わたしも、早速、ＤＶＤを観直してみようと思っている。

この作品がおもしろいのは当たり前で、映像も美しいし、文句のつけようがない。

もちろん、ハートは最高の３つ。

是非、全６作、通して観てみたい。

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