愛知の史跡めぐり

愛知県の史跡を巡り、その記録を掲載します。

川尻城跡(2) 新城市

2017年11月08日 14時58分20秒 | 新城市
登場道を登っていきますと、主郭の隅に観音様が立っていました。この観音様は、不思議なことに左手に鳩を抱えていました。平和の象徴ということでしょうか。

鳩を抱えた観音様

その横には、戦争で亡くなった人の慰霊碑が立ち並んでいました。大きな観音様は、それらの人たちの鎮魂のために建てられたのだと思いました。

主郭の南側には低い土塁の跡が残っていました。 

主郭南側の土塁跡

主郭東側には結構高い土塁跡がありました。東側は山続きなので、こちらの守りが固いように思われました。


主郭東側の高い土塁

そしてその外側には堀切のようなくぼ地がありました。そのくぼ地のさらに外側には土塁がありました。厳重な守りになっていました。

主郭東の堀切

この堀切・土塁をこえてさらに東側に進みますと、細長い曲輪があり、曲輪の北側は土塁で守られていました。

東側の曲輪と土塁

そして先端は切り落とされていました。

東の曲輪の先端部分

ということで、この城は東側を意識した造りになっていることが分かりました。はじめに築城したのは、奥平貞俊で上野国から来たばかりです。その当時は東のほうに意識すべき敵がいたのかもしれないと思いました。

川尻城跡 終わり