ゆる体操 2005年12月27日 | 日々の泡 『ゆる体操』の本を読みました。体がコルとか、緊張してストレスがたまるというのは脳神経系のなせるわざなのだそうです。受動的に身体を休ませても(温泉に入ったり、マッサージを受けたりすること)脳神経系の働きは改善されないから、一時的には気持ちが良くて心身がリラックスしても、その状態は長くは続かず、すぐに元の状態に戻ってしまうということです。すなわち、脳神経の働きを改善しなければ、受動的な行為を幾ら繰り返しても元の木阿弥状態にリセットされてしまうということなのです。ところが、体操は自分の脳神経系の働きによって自分の身体をほぐしたり、ゆるめたりしていくものなので、体操を繰り返していくと、自分の脳神経系の側から身体をゆるめるテクニックが身についていくそうですし、積極的に体操をやらなくても、無意識のうちに、コリがほぐせるようになるという説明なので、コツを掴めば、身体を柔らかくすることが出来るようになるのかもしれません。緊張を強いられる場面に遭遇すると(この時は、交感神経が優位となります。)、「緊張してはまずい、身体をゆるませよう」というふうに脳神経系が働きます。そこで、ゆる体操をすることによって副交感神経も機能しだし自律神経のバランスを整えることが出来るようになります。そのようなことが習慣になると、例えば、筋肉の状態が脳に伝わると、そのままの状態にしておいていいのかどうかという脳の判断が変わってゆくそうです。ゆる体操で、自分の身体を感じながら繰り返しゆるませていると自分の身体の筋肉からくる情報に対して閾値(機能的境界)が変わってくるということになります。以前ならば素通りしていた情報がフィルターにかけられ「筋肉をこのままの状態にしておくと強いコリになってしまう」という判断をするようにまでなるそうですから、ゆる体操で覚えたテクニックが無意識のうちに活用されていくことになります。身体をときほぐすだけでなく、脳神経系のテクニックが自然に働くようになっていくということですから、身体はかなり高度なプロセスを習得するということになります。こうしてみると、脳はすごく鈍感で騙されやすい臓器でもあるけれど、訓練次第では素直で従順な臓器だということにもなります。脳は主語を判別できない…ということもよく耳にします。人の悪口などを言うと、脳は主語を省いて、その内容を判読しますので、その言葉を口にした人に嫌な感情がブーメランのように戻ってきてしまうのです。脳の有効活用法を知らないでいると、心身に受けるダメージが無駄に増大してしまいそうです。あぁ!賢くなりたいものです!!このゆる体操ですが、本の中の図解は丁寧に説明してはありますが、やはり本を見ているだけではコツはイマイチ上手く掴むことが出来ません。かといって習いに行く暇もありませんので、こうした理屈や概念があるということを自分なりに取り入れる…という段階で留まってしまいました。 ★ゆる体操 ★運動科学総合研究所