庭に出ると、クリスチャンがバーベキューのお肉を焼く係として、板についている感じで、爽やかな笑顔を私たちに向けている。
その間、フランソワはハンモックでゆらゆらしたり、フランソワーズとカトリーヌはテーブルについて、おしゃべりをしている。
アペリティフをいただいていると、いいにおいがしてきて、皆テーブルについた。
前菜は生ハムメロン。
そして、クリスチャンがお肉を持ってきた。
見るからに美味しそう!!!豚肉をレモンなどでマリネして(つけおき)、焼いている。
今夜、ブルトン人のエルワンとの夕食の約束があるので、控えめにしないといけないのだが、つい食べ過ぎてしまう美味しさだった。
付け合わせもクリスチャンが用意をしてくれていた。ポテトのクリーム焼(たぶん、ドーフィノワと呼ばれるものかと)、いんげん。
パスタもそうだが、フランスでは、日本やイタリアのように歯ごたえを残すという感覚がないらしく、いんげんやホウレンソウなどはクタクタ、パスタも全く歯ごたえがないものが多い。
トマトのサラダに、最後はチーズ。
デザートは、ババオラム。これは、京都を案内したとき、休憩をしたカフェで、「えー!!ババオラムがあるの!?」と彼らをびっくりさせたもので、おかげで彼らにごちそうになった思い出のデザートだった。あえてそれを選んで作ってくれたのだ。
京都を案内したとき、彼らにごちそうになったババオラム↓
その時から、「うちに来たら作るからね」とは言っていたが、ちゃんと覚えていてくれたのだ。お店の上品なババオラムと違って、家庭のダイナミックなババオラムは、昔イタリアの蜂蜜農家でもいただき、その時からのお気に入り。
ババオラムは、カトリーヌのお手製だった。
そこへ息子さんがふらりとやってきた。クリスチャンはオリジンはポーランド人なので、お母さんのカトリーヌはフランス人で、ハーフということだ。そして、その息子さんはポルトガル人と結婚しているので、その子供(カトリーヌとクリスチャンの孫)は、クオーターということになる。フランスはこんなふうに、生粋のフランス人でない人もたくさんいるということだ。
だから、地方によってはもちろん、すべてがラテン系とひとくくりにできない気質の人も多い。
息子さん↓
中央の母子が息子さんの奥さんとその子供↓
楽しいデザートタイムが終わると、もう帰る時間。
「次は、絶対泊ってね。たくさん部屋があるから」と言ってくれた。こういうときの彼らは決して社交辞令なんかではなく、本当にそう思っているのだ。名残惜しくお暇した。
ほんとなら、この春の三ヵ月滞在で、もちろん何泊かお世話になっていたことだろう。