
「今ここで」
すずきゆかり
元気な顔見せてね
とは言わないよ
元気じゃない顔でもいい
顔見せてください
笑った顔
怒った顔
泣いた顔
生きている顔
この億万光年の時空の中で
奇跡的に
すれちがいもせずに
あなたが生きている顔を
見られるしあわせ
出会いというものは、奇跡的なものです。
「この人に出会えてよかった」と思うような出会いは、人の一生でそう何度もできるものではありません。
人の生き方や考え方までも、意味のある出会いが変えていくこともあります。
教師は生徒にとって、そのような存在であることもあります。
しかし、いまや教師の生徒にとっての相対価値は低下する傾向にあるのも事実です。
教師から受ける肯定的な評価が、今日の子どもたちの自信の根拠になりにくくなっています。
いまの子どもたちは、クラスの友だちからの評価の方に、重みを感じます。
ツイッターなどのSNSを使い、フォロアーの数を気にします。「いいね」の反応を得ることを、自信の根拠とする傾向があります。
しかし、私は改めて意味のある人との出会いに価値を置きたいのです。
SNSを介したつながりは、じつはもろいものです。お互いの内面に立ち入らないつきあいだからです。
お互いの内面を理解しあい、尊重できる相手が認めてくれたり、承認を与えてくれるなら、その承認は自己を確立する確実な基盤になります。
本来の人間関係とは、そのようなものでしょう。
三中の生徒たちには、内面を理解しあい、自信の根拠となる友だちや先生と出会ってほしいと、最近とみに思います。