今年4月、「○○小学校では学校での英語授業を支えてくれるボランティアを募集している」という回覧が地区から回ってきて、さっそくボランティアに申し込み1学期に4年生2クラスで授業を行ってきました。
授業を行ってみてまず感じたことは、先生方がとても緊張していたということです!授業は担任の先生が主導で行います。「そうか、小学校の先生にとって英語は相当かけ離れた存在なんだな」ということを感じました。それでも2011年からは、5・6年生クラスで担任が主導となり英語授業を週1回やることになります。
みなさんは公立小学校で使われる予定の英語教科書「英語ノート」をご覧になったことがあるでしょうか。そこには文字情報が一切ありません。挿絵が主に描かれています。各課にタイトルもないため、教科書を見ただけでは「これは何の教科書なんだろう」と感じる方もいるでしょう。これから導入される5・6年時2年間の「外国語活動(英語という科目ではありません。)」授業での目標は、英語に親しむことであり、習得することではありません。
さて、一方で5・6年生の他の教科書を見てください。国語も相当な長文を読んでいるし、算数もなかなか論理的な思考(分数、図形の合同など)が要求されています。子供たちは年々感覚的に学ぶことから、10歳程度を境にして論理的に学ぶようになってきます。論理的思考を育てることで、自ら考え工夫する力、情報を受け取り把握する力を養っているんだと思います。
英語をゲーム的な感覚で小学校から学ぶことは否定しません。しかし一方では、2012年から変わる中学校の学習指導要綱によると、中学での英語の学習時間・内容は大幅に増える予定です。小学校2年間で慣れ親しんだ英語が、どの程度中学校英語教育の橋渡し的役割を果たすのか、少し心配にもなります。
幸い、この小学校では配置されているAET(外国人英語教師)の人数不足を補うかたちで、1年から4年までを近隣ボランティアが支えています。本来月1回を予定していた英語活動も、他の行事や授業との調整もあり年3回となっています。来年度も募集があればお手伝いしたいと思いますが、もう少し回を増やして、生徒個々の表現活動にもつながればいいなと思っています。