銀の砂時計

Elegant~美しい旋律に調和する良質な風景・生活空間を求めて

「エルゴプラクシー」

2006-07-27 10:28:50 | 映像空間
深夜に、ふと何気なくWOWOWを観ました。

最近は観る機会も減っているWOWOWなのですが、深夜にまとめて放送されていた番組に釘付けになってしまいました。その番組はアニメ作品で
 エルゴプラクシー
というもの。

途中から、それも第16話の途中から観ることになったエルゴプラクシーは、独特の世界観、謎めく重たい台詞、複数の階層で進行する時間軸がモザイク状に織り込まれているストーリー展開・・・と、どこを取っても私の好きな要素が配置されていて、食い入るように作品にのめり込んでしまいました。

どことなく「攻殻機動隊」の匂いを感じるのですが、予備知識が全く無しのため、まだ詳しいことは分かりません。とはいえ、淡々と進行するストーリー・暗い色調は観る者を強く引き寄せるに充分な魅力を有しています。

私が特に興味を覚えたのは、静寂の扱い方。私が観た範囲での「静寂」は、観ているだけで鳥肌が立つような錯覚に陥るほど、「静寂」の表現がうまいのです。素晴らしいと思います。

さらに静かに流れる風のような旋律の存在にも興味を覚えました。この「静寂」を演出する旋律は、ブライアン・イーノの楽曲のようなイメージで、静かな空間へと導いていきます、作品の映像との親和性が高く感じられました。


***
登場人物では、誰が主人公なのか初めは分かりませんでしたが、どうやらリルのようですね。一番気になったのは「ピノ」かなぁ・・・どことなく哀しい存在に思えてなりません。何か哀しさを感じ取ってしまいます。

ストーリーの中で感心したのは「少女スマイル」。世界の終わりまで、笑って暮らせるという遊園地のような特別な存在「ウェルカムランド」は恐ろしい。

実は、子供の頃から遊園地が嫌いでした。ひとつゲートを通過することによって、何故、楽しい空気を共有しなければならないのかと、疑問に思いました。壁一つ隔てて、何か作られたものに何かを強要されているようにしか思えず、すでに小学校低学年の時には遊園地が怖くて嫌いだったのです。
#チト感覚が違うようで・・・(^^;

「少女スマイル」では、子供の頃の記憶を呼び起こしたかのようなストーリー展開で、ビックリ。さらに「夢への干渉」というアプローチは、心理的な揺さぶり効果が大きいです。そして、「ピノ」という存在をより強く意識させられました。


***
この作品は、観はじめると次が気になってしまい、ずっと見続けてしまうでしょう。私の場合、後半から接しましたから、第1話からじっくりと観てみたいですね。


Ergo Proxy 1

ジェネオン エンタテインメント

このアイテムの詳細を見る




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。