社長日記

日々の出来事や、感じることなど、思いつくままに・・

新連載 「 権利と義務 」 第二話

2014-10-09 19:10:50 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

最近ですね、物忘れがひどいんです

 

電話を切って、これから向かいますと返答し、そちらへ向かう途中に電話が鳴って

 

急きょそちらへ立ち寄り、途中である書類を事務所に忘れた事に気づき

 

戻ってまた出かけて・・・・

 

新しい用件が電話で入り

 

そちらへ立ち寄った後

 

もともと入っていたスケジュールの訪問先へ訪問し

 

今から行きますの件

 

忘れてました

 

しっかりせな!

 

 

 

新連載 「 権利と義務 」 

 

   第二話

 

朝の日課

マイルドセブンと缶コーヒー

 

今日一日の活動を支える貴重な時間であった

 

 

 

例の案件も、予想通り、相手先の建築会社営業のAさんとは何事も問題が無く

互いに譲り合う所は譲り合って話は進んでいた

 

売り主Tは、評判通りのすこぶる人間味のあふれる好人物である

しかし批判をする気は毛頭ないが、ビジネスなどの利害関係が絡むシビアな場面では

 

 

 

 際限のない好人物っぷりは時には仇となる 」 事もある

 

 

まだ当時、経験の浅かった私は、そんな事は眉つばに思っていたふしもあり

やはり好人物には好感を持ち、今回の仕事のし易さを大いに実感していた

今から思えば、好人物の動きと言う物には 「 悪意 」 がない事から

様々な一局面での好印象の発言、譲歩、雰囲気全てに飲まれていた感がぬぐえない

 

 

 

たとえばそんな時

 

 

 

 

代理人的な立場である私は、同じ様に好人物に染まってはいけないのだ!!

 

 

 

 

なぜなら

 

 

 

先の見通しが甘くなる傾向にあるからである

 

 

 

私の仲介という仕事は、「 契約を無事に終わらせ、将来に向かって問題を残さない様に手配する事 」

が使命である

考え方にもよるが、依頼人に対して、通常では考えられない様な利益をもたらす事では決してないと

今では考えている

 

そう考えると、結果的にはそうなった、好人物である売り主Tの 「 油断 」 と言う物を

さりげなく察知し、修正しなくてはならなかったのだ

 

 

プルルルル

 

「 クリエイト西本です 」

朝一番の電話であった

 

「 あ、司法書士の○○です 」

※Gと呼ぶ

「おはようございます<m(__)m>、どうしました? 」

 

G 「 あのですね、いやぁ色々考えたんやけどね、わし・・・・・ 」

 

「 なんですか?? 」

 

 

 

 

 

 

G 「 この件、降りさせてもらいますわ 

 

「 はい?え、どういう事ですか? 」

 

初めは何の事だか全く分からなかったのだが、よくよく聞いていると

Gはこの件の所有権移転登記、地役権設定の仕事をおりたいのだという・・・

 

 

こんな事は過去に前例がなかった

 

 

彼らは、委任状にサインをもらい、登記を代行するだけで、弁護士の様に個性がでたり

能動的な作業をする立場には決してない

自らの意思で、「 登記の仕事をおりる 」という事は、基本的にありえなかった

 

 

「 なんでですか? 」

 

G「 いやぁ、こないだも言うたんですけどね、この物件の前の道路と水道管の持ち主を

わし知ってるんですわ・・、ほんで売り主のTさんもよー知ってましてなぁ・・・ 」

 

「 それが理由ですか? 」

 

G「 いや、まぁ詳しくはちょっと勘弁してもらえまへんか?」

 

声のトーンからして60代以上と思われるGはそう言った

 

「 う~ん、こんなの初めてですからね、司法書士さんが理由も無く登記を断るなんて

ちょっと理解できないんですよ 」

 

G 「えらいスンマヘン 」

 

全く意味がわからなかった

 

その後、しつこく理由を聞くも、Gは頑として口をつぐみ、仕事を断る理由は話さなかったのである

 

「 わかりました。それでは他をあたります 」

 

私は質問に対する回答をはぐらかして、意図的に横へそれる話をする相手は苦手である為

いい所で見切り、別の司法書士にあたる事にした

 

 

改めてマイルドセブンに火をつけ

可能性のある事柄をピックアップする為に、経緯をさかのぼってみた

 

①司法書士は売り主が指名してきた

②司法書士は売り主と前の道路と水道管の所有者を両方知っている

③当初の連絡では、両方知っている為に任せてください^^と自信たっぷりであった

④この電話がかかってくるまでに、道路の資料と市役所の水道課の資料を司法書士事務所に送った

⑤もめ事はない

 

 

ふ~

 

マイルドセブンの立ち上る煙を見上げつつ、ため息をついた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地役権やな・・・・・

 

 

 

 

私の中で結論が出た

こうなる原因は、地役権の設定の承諾を取る為に、道路と水道管の所有者とコンタクトをとった上での

リアクションとしか考えられなかった

 

しかし、私としては道路の一部を売り主Tが所有している事と、水道が既に宅地内に引き込まれている事から

大した問題とは考えていなかった

 

 

 

 

 

 

 

ここがまず一点目の私のつまづきであった事は間違いない

 

 

 

 

 

なぜなら・・・・

道路の所有者が、地役権設定の承諾がもらえそうにない様な反応を見せたとしても

それらの調整は私の仕事で有り、司法書士が仕事をおりる理由とはならないのである

 

 

クリエイトさん、承諾もらってきてな^^

この一言で事は足りるのだ

 

 

 

 

他に理由があるはず

 

 

 

この時は、ここに至らなかった私は不徳の致すところである・・・・・・・

 

 

 

 

 

                                        続く・・・・

 

 

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