社長日記

日々の出来事や、感じることなど、思いつくままに・・

新連載 本当にあったいい話 「 第四話 」

2014-11-27 14:34:24 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

火山と地震って絶対関係ありますよね~

一昔前は、伊豆の群発地震など、海底火山やプレートの変動などが原因の地震が騒がれていましたが・・・

ここ最近、日本本土でみれば内陸の火山が噴火したり、海から地震のモトが上がってきてますよね~

 

こういうのって、単体で存在してるようで、実は地中ではやはりマグマの流れとか繋がっているわけですから

無関係だとは思えないんですよね~

まぁ、南海トラフも現実味を帯びてきたなぁ、なんて勝手に思ってます。

今を生きる私たちは、過去の事は一年前の事、三年前の事、区切って考えがちですが、歴史の授業で習った通り

年表なんかにまとめてみると、100年の動きの中に「 流れ 」がある事ははっきりとわかるし、ここがスタートか・・・

なんてのも割にくっきりでるもんですよね

 

つまり、数年前の出来事とは言わずとも、今起こる事は間違いなく、過去からの延長戦上にあるわけなんですね~

自分一人の人生に置き換えても、それは間違いなくそうだと思える今日この頃です

 

 

 

新連載 「 本当にあったいい話 」

 

 第四話

 

 

二月に入る頃・・・・・

いつもお世話になる司法書士さんの事務所で私と司法書士の先生はマイルドセブンの煙をくゆらせていた

 

この先生とはかれこれ十年のお付き合いになる・・・

普段タバコは吸わない方だが、私が火を付けると、「 ^^ おや・・・ 」となる

 

どうぞ・・・^^と一本差し出すと、「 では^^・・・ 」とこれも定番の事である

 

私「 先生、これ、建物の撤去命令出せますかね? 」

 

司法書士R 「 出せるでしょうなぁ・・、賃貸契約が切れて何年にもなるし、過去の契約期間中も不払いだしね 」

 

私「 なるほど、という事は、踏み切った時は鎌の柄はこちらが持わけですね 」

 

※鎌の柄をこちらが持つ → 鎌を二人で持った場合、柄を持った方の手は切れないが、刃の方を持つ方は手が切れる

事から、柄を持つ方は、圧倒的に立場が強いという事を表す

 

R 「そういう事になりますなぁ・・・まぁ、ただこの建物と土地は相続が済んでないんでなぁ、誰に向けて出すかですなぁ・・ 」

 

私「 この案件の落とし所から逆算して考えると、得策じゃないかもしれないですね・・ 」

 

R「 とおっしゃいますと? 」

 

私「 いや、不動産取引は、やっぱり円満なゴールというのがいいと思うんですよ。これ退去命令を出して、執行力のある裁判所の

命令になってくると、相手はいやだといってもしないといけないし、無視しても、こちらがやってしまって費用を請求出来る事になりますよね? 」

 

R「 まさにそうですな 」

 

私「 その上で、更地になった前半分の土地を、僕の依頼者に購入してもらうというのがですね、なんか気に食わないんですよ^^ 」

 

R「 ほぉ・・それはどうしてですか? 」

 

私「 後ろの所有者さんが無理やり解体をさせられた想いとか、マイナスイメージなんで縁起悪いじゃないですか^^ 」

 

R「 なるほどなぁ・・・ 」

 

私の中で、逆算の起点となる「 この案件の落としどころ 」は、「 円満解決 」であった

そうなってくると、円満解決したであろう何か月か先から、その為に行ったであろう作業をさかのぼって想像すると、

後ろの所有者がたとえどんな人間性であっても

 

 

強制力をちらつかせて解体工事をさせる 

 

 

 

という行為は、浮かんでこない

どう考えてもその時点からは、円満解決からは事態がずれて行くに違いないからである

 

 

不動産という物には、縁起という物がある

そして、日本人は不動産に対しては、ひとかたならぬ想いを知らず知らず持つ

一所懸命の言葉の由来通り、古代より日本人は土地→「一所」の為に命を懸ける民族なのだ

だからこそ、心霊話なんかでも、登場する場所は何もない野原の空中なんて話よりも

ある病院の・・・とか、古い家の・・・とか不動産があっての話の方が、断然リアリティを持つ

 

そう考えると、恨みの想いが張り付いたであろう土地になるかどうかは、現在の私の動きで決まって来る事が予想され、

何としてでも、納得の上で解体工事を後ろの所有者にしてもらわなければならないし、更地になった後ろの土地も

このタイミングで処理する事を納得してもらう事が最善であるはずであった

 

 

 

私「 そういや先生、後ろの土地と前後ろにまたがって建っている建物の所有者は、相続がまだですよね?

私が話した人は、登記が終わってないだけで、相続の協議が終わった後の所有者だと思っていたんですが・・」

 

R「 いや、たぶんそうでしょう、親族間では話が済んで、西本さんが話した人が法定相続人だと思いますよ 」

 

私「 う~ん、長期戦になりますね、これ・・・ 」

 

R「 でしょうなぁ・・・・^^ 」

 

狭い事務所の中で、マイルドセブンの煙を立ち上らせながら、二人は呑気にそんな事を話していた

 

 

 

 

数日後

 

 

缶コーヒーを片手に私は、もし、すべてがうまくいくとしたら、どんな作業を行っていくかを時系列に仮説を立ててみた

もちろん、成功したゴールから順番に逆を追ってである

 

しかし、どれだけ考えても、解体工事を後ろのKが行った!という所がしっくりこない

なぜなら、解体して更地になった10坪に満たない土地を売却しても、Kにはお金が残らないのだ

 

 

 

 

 

むぅ・・・・・

 

 

 

 

(しかし・・・解体してほしいという意思表示は法的に証明できる形でやっとく必要はあるな・・・・・)

 

(まずは、一球目を投げてみよか・・・・・)

 

(とりあえず、いきなりの撤去命令はやめておこう・・・)

 

 

私は司法書士のRに電話をかけ、法的に有効な書面にしてもらい、内容証明でとりあえずは郵送してもらう様に依頼した

勿論だが建物の半分が自分の土地の上に乗っかっているSさんの承諾を得てである

 

 

(これで、債務履行の催促は完了やな)

 

 

私はその後の展開を待つ事にし、とりあえずこの件は横に置いておく腹を決めた

 

プルルルル

 

H「まいど~〇〇です 」

 

私「 まいどです~、あの~依頼されてる土地の件やけども・・・ かくかく云々でちょっと時間かかりそうやわ^^ 」

 

H「あ~かめへんで~、まぁ進展あったら又教えてよ~ 」

 

 

 

このやりとりを最後に、その後実に数か月、事態は膠着の状態となる

 

 

 

 

 

 

 

                                       続く・・・・・・

 

 

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新連載 本当にあったいい話 「 第三話 」

2014-11-25 08:18:29 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

いや~年末だし、行っとこか!のノリ、じわじわ来てますね~

ちなみに、ワタクシ、12月は週1にゴルフ、既に決定してます(泣)

最終は29日

夜の方は飲みすぎないように注意が必要ですね~

 

まぁ私は実はこっそりと、半分以上は水を飲んでるんですけどね(笑)

 

油断するとあっちゅー間に 痛風 になっちゃますからね

 

 

 

本当にあったいい話 「 第三話 」

 

ポストにメモを投函して、その日に連絡をくれた前半分の土地の所有者さんは

はっきりと売却意思を示してくれた

 

売りにも出ていない不動産を「 売りませんか? 」と聞きに行くと大概はドヤされるのがオチなのだが

滑り出しとしては稀にみる好スタートといえた

しかし、後ろ半分の所有者がすんなりとは頷かない事がこれまでこの土地に廃屋が建っている原因である事は

分かっているし、頷けない理由も理解できた

 

 

(どう持っていくべきかな・・・・・・・・)

 

実の所、私にもこれらを解決していく手段や、説得していく話法はまったく思いつかなかった

 

(まぁとりあえずは、面会やな^^)

 

私は旧知の間柄だという前半分の所有者さんに、後ろ半分の所有者さんの大体の家の場所を聞き

取りあえず訪問する事にした

 

 

ここやな・・・・

 

 

中々の規模のお家の前に車を止め、表札で後ろ半分の所有者さんの名前だと確認できた

 

 

ピンポーン

何のためらいもなくインターホンを押してみた

 

 

返答はない

 

(留守か・・・・・)

 

少しホッとした気がしなかったわけでもない

しかし、この方とは会わない限り、話に何の進展も見られない事はわかりきった事である

 

(でなおそか・・・・・)

 

私は一旦引き上げる事にし、1月の早い夕暮れを待つことにした

 

数時間後・・・

 

 

すぐ近くのコンビニの駐車場に私はいた

すぐに訪問しても良かったのだが、なんせ1月の日暮れは早い

仕事をする身の私にしては、暗闇が進むにつれて遅い時間である感覚が強まっては行くが

実際の所はまだまだ夜とは言えない時間帯であった

 

ナビの時計が19時の表記になった時、私は今日最後の訪問をすることにした

今度は、停車していたコンビニの駐車場に車を止めたままにし、徒歩で5,6分といった後ろ半分の所有者の家まで

歩いていくことにした

 

 

 

なんてことはない

 

 

 

少し緊張していたからである

私の予想では、「 ほっといてください! 」と怒鳴られるであろうという予測だったからだ

後ろ半分の所有者は女性である事を既に聞いていた

男性の場合は、自身も社会に出て仕事をしていたり、どこでどんな場面で出くわすかもわからない以上

訪問者が押し売りのセールスでもない限り、たいていは落ち着いて話を聞いてくれる

断る時も、相手への配慮というものが多少ならずとも感じられる事が多いが、これがいい年の主婦だとそうはいかない

人によっては感情の塊のバズーカーを打ち込んでくる事も多いのだ

 

 

私はしれっと所有者宅に向いて歩いてはいるが、実のところはその数分は、心に防弾チョッキを着け、剣道の面をかぶり

両手にジュラルミン製の盾を装備する心持であった事は言うまでもない

 

 

ピンポーン

 

着いたらすぐにインターホンを押す

これはマイルールである

 

押す前から、玄関の中から漏れる室内の明かりでどなたかが在宅である事はわかっていた

 

 

 

は~い

 

 

意外にも明るい感じの返事が聞こえてきた

中から女性がこちらに向かって歩いてい来るのがシルエットでわかる

 

間違いない、これは所有者さん本人・・・

 

やや心拍数の上がった私ではあったが、無警戒に玄関を開けた女性に挨拶をすませ

訪問の理由を簡潔に述べた

 

1.自己紹介

2.前の所有者は土地を売却したいが、こちらの建物が建っていること

3.前の所有者とこちらとは既に賃貸契約が切れており、建物撤去の義務があること

4.このタイミングで前半分と同時に売却する意思を固めなければ、こちらの土地は死地となってしまう事

5.重ねての訪問、重ねての交渉をする意思が私にはないこと

 

この五点であった

 

特に5番目は、営業の姿勢としては好ましくないのかもしれない

しかし、過去にこちらの抵抗があった事は判明しており、当時の営業マンが説明をできたかどうかは分からないが

私の動きは、本来であれば前半分の所有者の代理であり、建物をどけてくれという要求を行う立場なのだ

4番目の話はもはや親切でしかない

いやなら構わないという気持ちが、そもそも私にはあったのだ

 

 

しかし、ブチ切れるかも?と思われた所有者の女性は、魔球なみの変化球を返してきた

 

 

後ろ所有者K「 あら、そうなの?前にもその話あったわ。 」

 

私「 そうと聞いております。なぜ頓挫したかは聞いてはおりませんが、今回は決着をつけたいという

前半分の所有者のSさんから依頼を受けております 」

 

K「 そうなんですね、でもね、その家の土地の前半分は、私が買いたいんですよ 」

 

私「 はい?そうなんですか? 」

 

K 「 当時もね、その要望を伝えたんだけど、〇〇不動産の営業マンが来なくなっちゃって^^」

 

 

 

にわかには信じられない

 

 

私「 なぜでしょうね?しかし、私は購入希望のお客様からの依頼が先にありますので、こちらへの売却のお手伝いは

できかねます。私は私の依頼者の為に行動しますので、それは前のSさんに直接交渉してもらえますか? 」

 

K「 そのつもりよ。あなたには関係のないことだし、昔から私たちは近所同士で旧知の間柄ですから^^ 」

 

私「 わかりました。私が来るのはこれが最後ですが、売却の意思はないわけですね?では、建物は解体してもらえますか?」

 

K「 あなた、何を言ってるの?その土地を私が買う事になれば、前の土地も私の土地なのよ?解体するかどうかはこちらの

都合でしょ?^^ 」

 

私「 勿論、そうですね。しかし、私が質問したのはその購入ができなかった場合の事なんですよ。私は購入希望者の依頼を受けて

既にSさんとは話してあります。Sさんもその方が買ってくれるなら、とおっしゃっていますので、結果的にはそうなると思いますよ。

そりゃあ、私の依頼者よりも、高い水準で購入されるという事であれば話は別ですが 」

 

徐々にKはベールを脱ぎつつはあったが、ここらへんでとうとう本性を現し始めた

その本性とは・・・

 

 

 

食って掛かる話の仕方である

 

 

いや、話の仕方というよりは、「その性格」という方が正しいのかもしれない

 

先ほどから、徐々に私が話し終わる前に切り込んでは来ていたが、ここに及んでは、私の話のもはや半分程度の

タイミングでかなり強い口調で自分の主張をし始めていた

 

 

また、過去に話が破談に終わった理由がこのあたりである事もわかってきた

 

 

その土地を自分が買いたいと主張し、売らないのは向こうの都合という口上で、お金のかかる古家の解体を

行わずに済ませてきたのだ

向こうが、承諾さえすれば自分が購入する事になるのだから、「 慌てて解体する理由はない 」という論法である

 

 

 

できるな・・・・・

これはひんまっがとるわ・・・・

 

 

 

K「 あはははは、なんで長い事、賃貸料払ってきたのに、高い値段で買わないといけないのよ!

むしろ他より安くでしょ^^、あなたそれ伝えてきてよ^^ 」

 

私「 お断りします、先ほども申し上げましたが、私には購入希望の依頼者がいますので 」

 

K「 今、お願いしたんだから私も依頼者じゃないの 」

 

私「 もう失礼します。ただ、前だけの取引になってしまうと、こちらの所有地は無価値の土地になります。

この点だけ、重々、ご記憶くださいm(__)m 、後、前半分だけの売買契約になってくると、どうしても建物撤去を

依頼する事になります。応じて頂けなければ、誠に残念ですが法的措置を取らざるを得ませんのでご理解ください。

私の考えでは、面積からして恐らくキャッシュは残りませんが、同時に売却してその費用で他人地の上に建つ古家を

解体する事がベストと思われます。」

 

 

私にも依頼者を選ぶ権利がある

しかも、「 話の筋 」 がどう考えてもおかしい

身勝手極まりないKの話を聞くのにうんざりした私は、これから進めていく前半分の買収作業が、いずれ道義的に後ろのKを

追いやる事の無い様に、念を押す事で手配は済ませた

 

 

説明したで・・・・あとはそちらの問題やで・・・・

 

 

不愉快な思いを重ねた結果、そんな事を考えながら帰路についた

 

次の日、私は約束通り、Kの話を前半分の所有者であるSさんに聞いたまま伝えた

Sさんも女性である

 

 

 

 

 

 

 

S「 何をいってるんですか!長い事賃貸料払ってきたって!?もう何年も不払いのままで催促しても

知らぬ存ぜぬじゃないの!だから賃貸契約を二年前に更新させなかったのよ。契約だけしてくれとか

言ってきて、賃貸料は一切払わないくせに(涙涙)こんな身勝手な事言われて本当にくやしい!! 」

 

私「 そうだったんですか・・・・ちょっとひどいですね 」

 

S「 契約は更新しないし、シロアリで近所からも苦情が来てるし、建物を解体してくれって何度言っても

その度に食って掛かってきて、上からひどいこと言われて・・・・・(涙涙)

なんと言われても、Kには絶対に売りたくありません!しかも安い値段でですって!

あきれて物も言えないわ(涙涙) 」

 

 

 

聞いている私が、あまりに気の毒になり、言葉に詰まるシーンであった

 

 

 

嗚咽しながら怒り狂うSさんの心境がとてもよく分かり、Kがどのような態度で、どの様にSさんに物を言ったかが

昨日Kに会って不快感を感じまくった私にはとても理解できた

 

 

私「 まぁ、当初の話では私のお客さんが購入希望ですから、こちらで進めましょう。Kの出方によっては

解体命令を裁判所からだしてもらう準備も進めていきます。私もだんだん腹がたってきましたよ・・・」

 

 

S「 お願いします、母の代ではずっとKの親にもはぐらかされ続けてきて、我が物顔で居すわられ続けてきたんです(涙)」

 

私「 必ず仕上げましょう、この話 」

 

 

実に長くさかのぼる話であった

聞けば、子供の頃は隣でもあった事から、親同士のそんな心境や複雑な事情も知らずに今に至ってきたという

それはKにしても同じであろう

しかし、大人になり、事情も理解した今、どう行動するかは本人の個性である

私的な感情を持ち込むべきではないが、私的には、そもそもの購入依頼者のHさんの為に加えて

Sさんの気持ちを晴らしてやりたい気持ちも否定できなかった

 

私はその場から司法書士に電話を入れ、解体命令の手順についての打ち合わせの依頼を入れた

 

 

 

 

 

聞けばKの一家が、Sさん一家が所有する土地に、最初は小さな小屋を無断で建てたことが事の発端であるという

不法占拠をはじめとし、事の始まりは戦後間もない頃という事であった

 

 

 

 

 

 

 

そして終戦70年後の今、解決に向けて事態は動き出したのだ

 

 

 

 

 

 

 

                                                続く・・・・

 

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新連載 「 本当にあったいい話 」 第二話

2014-11-21 08:31:52 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

11月の残りの仕事、後一週間でやっちゃいます!

物件情報更新が遅れがちではございますが、何卒、お許しくださいませm(__)m

来週より、更新度を上げていきますので!

 

 

「 本当にあったいい話 」

 

  第二話

 

 

(あれ・・・・・これ、前と後ろ、土地の所有者が違うやん・・・・)

 

現場を見た後、私はその土地と空家の所有者を調べる為に法務局へ行き、関連資料を入手した

 

問題の土地には一棟の家が建ってある・・・

しかし、空家が建つ土地の所有者を調べると、間口3mちょいの奥に長いその土地は、前半分が隣の人の所有であり、

後ろ半分が建物の所有者の名義であった

 

 

つまり、この土地の前半分は、建物の所有者が、隣から借りているのである

 

 

(ややこしそうやな・・・・・・)

 

 

この河沿いは、お城に近いこともあってか、戦後は混乱の後に家を失った人々が致し方なく移り住んだり

仮の住居を建てて住みだした事から今日に至っていると聞いている

公図を見ても、中々の区画割であり、実際は家が建っているのに、道に接していない土地もちらほら見受けられた

 

(つまり同時にやらなあかんという事やな・・)

 

今回の場合、前半分の土地は道路に接しているが、後ろは借地である前の土地があるからこそ、道に接しており

建物が建っている

万が一でも、前半分だけを買収してしまえば、後ろの土地は道に接する事が出来ず、二度と建築ができない「再建築不可の土地」

と成り果ててしまうのである。

こうなってしまった場合、後ろの土地は固定資産税だけを払い続けることとなり、売却もできず最終的には市に寄付するでもしなければ

まったく利用価値のない負の財産に変身する事が予想された

 

 

 

 

もし、私が悪徳不動産であった場合、確実に前半分だけを買収するであろう

 

 

 

そうすれば、後ろ半分の所有者からは、「寄付するくらいなら・・・」という値段で買収できる可能性が高くなり

今回の依頼者にもこの話は不調に終わったと話し、前半分だけをこっそり買い取っておけば、将来後ろを「 捨て値 」で

買い取る事によって、全体としては相当安く買いたたく事ができた結果となるのである

 

又、交渉の結果、こちらで買い取って、依頼者に再度購入を持ちかける事もできる

現場の状況から、依頼者は確実にこの土地を必要としている事は一目瞭然であるのだから

 

 

 

しかし、何事にも「 めぐり 」というものがある事を、私はこの仕事を通じてこれまでの人生で見てきた

 

 

一言でいえば 「  ご縁  」であり

 

分かりやすく言えば 「 神様だけは見ている 」という事になる

 

 

悪い行いというか、善悪の判断というものは、お国柄によっても、文化によっても地球という一つの星の中では

様々なとらえ方がある

だからこそ、もし存在するのであれば、唯一の存在であるはずの「 神様とその教えである宗教 」が国や地域によって

違ったり、してはいけない事の種類も様々なのである

 

 

そう考えると、要するに天罰やご褒美を授けるものは、神様という名の、実は目に見えなくて、解明できない

 

 

 

「 因果応報の仕組み 」

 

 

 

という事になる

 

 

自分の行いの結果は、自分の人生にいろんな作用を及ぼすという事である

 

良い事も悪いことも

 

誰かに悪い行いを見られて罰せられるのであればまだ良い

そこには、それはしてはいけない事という「 気付き 」が発生するが

人知れず行う悪行にはそれがない

しかし、本人がそれと分かろうが分かろうまいが、罰は必ず下る事となる

 

 

その罰とは、「 思考回路のゆがみ 」に他ならない

 

人にも知られず、自分でもわからず、いずれは上手くいかなくなる行動を知らずに積み重ねてしまう事の結果

 

立ち行かなくなる

 

それこそが罰であろうと思える

 

 

 

話は戻るが、前半分の土地の所有者が隣であった事もあり、私はとりあえずインターホンを押してみた

ピンポーン

 

 

返答はない

 

 

まずは小手調べである事から、私はメモを書き、登記に記載されている名前と同じ名前の表札があがる建物のポストへ

メモを投函した

 

 

内容は以下の通り

 

・自己紹介

・双方の為と、近隣からの申し出もある事から、この土地を売却する意思はないか?という事

・一枚の土地を分割することになるので、分割の為の費用は買主が負担する意思もあるという事

 

簡潔にまとめたこの三点であった

 

 

 

メモを投函し終えた私は、近くの橋の上でマイルドセブンに火を付けつつ、今後の可能性について考えていた

 

 

(どうやっても、奥の土地の所有者さん、建物の解体ようせんやろなぁ・・・・、8坪ほどしかないもんなぁ

売却しても、道のない8坪の土地売って何百万もの解体費ようださんわな・・・・)

 

 

ところが・・・・・・

 

 

 

その日の夜、登録されていない番号から電話がかかってきた

 

プルルル

 

私「 クリエイト西本です 」

 

wさん「 あのう、私メモを入れて頂いたwと申します。 」

 

私「 あ、突然すみませんでした。 」

 

wさん 「 いえ、有難いです。実は、何年か前に〇〇不動産の方が来られて同じような話があったんですが・・・」

 

 

聞けば私の依頼者が言った通り、何年か前に〇〇不動産の担当者が、問題の土地を購入したい方がいると言って

訪問してきたらしい

しかし、その後、後ろ半分の所有者を訪ねてから再度連絡をしますといったきり、音沙汰がないという

 

 

私「 つまり、後ろの方が問題なわけですね? 」

 

w「 はい、私も売却したいし、賃貸契約もとうの昔に切れているうちの土地に古家を残されてしまっていて

シロアリ被害もでていますし、建物もかなり老朽化してきてますし、苦情をいれたんですが、一向に聞いてくれないんです」

 

という事は、所有者の所在は明らかであり、聞けば子供のころからの知り合いでもあり、本来は旧知の間柄ではあるが

この問題を機に、話し合いが出来ないほどに関係が悪化しているという事になる

 

 

 

(ますますあかんな^^ )

 

私「 わかりました、では一度後ろの方の所へ行ってきます。ご安心ください^^結果だけは報告しますので^^ 」

 

 

 

半ばあきらめの入った私は、前半分の所有者にそう答え、電話をきった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                  続く

 

 

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新連載 「 本当にあったいい話 」 第一話

2014-11-20 18:19:37 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

やはり早かった11月!

怒涛でした!

 

でもまぁ私的には、おめでたい話もあって、緊張はしましたが、貴重ないい経験もさせてもらえて

平成24年はをふっとばした感が満載です^^

 

いい一年でした!!

 

ってこれから追い込みですけど(笑)

 

さて、既に告知しておりました新連載「 本当にあったいい話 」

スタートします!

 

これ、まじで泣けるシーンが結構ありました

誤解、いさかい、和解、感動・・・

複雑な人間関係が親子代々続く中での土地取引

 

 

 

 

実に縁起のいい仕事でした!

 

 

 

 

では始まり始まり~♪

 

 

新連載「 本当にあったいい話 」

 

第一話

 

年の瀬も迫る頃・・・

連日忘年会の飲み会で、疲れた肝臓が顔色に色濃い影響を与え始めたころ・・・

高校時代の友人から一本の電話が入った

 

 

プルル

 

私「 もしもし、毎度~^^ 」

 

Y「 毎度~^^ 」

 

私「 年末で忙しいやろ?どうしたん? 」

 

Y「 バタバタよ~^^こないだちらっと話した年末ゴルフやけどさ、来れる? 」

 

私「 それ、でも君の中学校のメンバーばっかりやん^^ いいん? 」

 

毎日毎日飲みつかれていた上に、そのゴルフの予定日の前日も飲み会が入っていた私は

消極的だった

しかも、十二月は本当にお金がかかる

 

Y「 実はもうメンバーに入れてるんよ^^ 」

 

私「 笑 ^^ 次の日起きてたら行くわ~ 」

 

Y「 あかんで!ドタキャンは! 」

 

私「 はいよ~ 」

 

まぁ、なんだかんだ言って、昔からなじみもあって、私的にはお気に入りの連中の誘いである

 

 

(まぁええか・・・まさか倒れへんやろ笑)

 

そんな気分で返事をした

 

しかし、当日・・・・・・

 

 

 

 

ガバッ!!!!

 

 

あかん!遅刻や!

 

目を覚ました私は二時間程度しか寝ておらず、しかも急に起きたために心臓もドキドキしていたが

すぐさまゴルフウェアに着替え、ゴルフ場へと車を走らせた

 

 

Y「 来るかどうかメチャ不安になったわ^^ 顔色悪いけど大丈夫?^^」

 

ゴルフ場に着いた頃には既に全員がカートの前に集合し、私が来るのを今か今かと待っていた

 

寝不足と疲労の為、青びょうたんの顔色の私 「 すまん、すまん、さぁいこか!!! 」

 

寒風吹きすさぶ中、他中学校の忘年会ゴルフ的なゴルフはスタートした

 

 

 

 

朝のハーフラウンドが終わり、昼食をとっていた時

顔も知り、会話も何度かしたことがあるが、昔からは知り合いではないメンバーの一人が

私に声をかけてくれた

 

H「 にしもっちゃん、実は不動産の事で相談あるんやけど・・・不動産屋さんやってるんやろ? 」

 

私「 そうそう、やってるよ^^どうしたん? 」

 

H「ちょっと込み入った話なんで、また電話できるかな? 」

 

私「OK~^^ 」

 

ってな具合でこの話は始まった

 

しかしこの時、軽い気持ちで返事をしたその案件が、翌年の一年をかけての大仕事になろうとは

露ほども考えていなかった・・・

 

 

 

年も明けた頃

 

 

一月といえば休みが明けてもなかなか始動しないチキンハートの私は、自分に喝を入れるためにも

年末に、「 年明けに電話するわ^^ 」と軽いタッチで答えておいた年末ゴルフの際の知人に電話をかけた

 

 

私「 あけおめ~^^ 年末の話、なんやったっけ^^ 」

 

H「 ああ~覚えててくれたんやぁ、実は・・・・・・・ 」

 

聞けばH氏は、自らの事業用に所有しているビルの横に、何十年も建っている空家に頭を悩ませているという

こちらの建物を修復修繕したくとも、その空家が壁もひっつきそうな位の近距離で隣接している為

相当な高さから、建物の外壁の一部が落下する可能性もある状態のまま、足場を組めず困っているという

 

私「 なるほど、つまりその横の土地を買収してくれという事やな・・・ 」

 

H「 そうなんよ、二年ほど前に〇〇不動産に依頼したんやけど、なんか、難航してるって話があった後

まったく連絡もなくて、宙ぶらりんなんよ、ほんまに困ってるんよな 」

 

私「 まぁわかった、明日にでも現地を見に行ってみるわ 」

 

 

まぁこの時点で大体の不動産屋さんは及び腰である(笑)

 

ダメな理由があるから難航し、連絡がなくなったという事は、頓挫したわけである

こういった場合、不動産屋が変わったからといって、事態が変わる事は基本的にない(笑)

もし、何らかの理由で解決する事があるとすれば、それは時間の経過と、それによる関係者の周辺環境の変化しかないのだ

 

 

 

 

奇跡的にでも、そこにハマらなければ、基本的になす術はないのだ!

 

 

 

 

 

次の日、私は軽い気持ちで現場へと車を走らせた

 

 

 

 

なるほど

 

 

 

一目で私には〇〇不動産が手を引いた理由が読めた

 

 

見れば古い家が建つその土地は、間口が3mちょい、奥行きが長く、後ろには県が管理する相当な規模の河があった

 

 

(アハハ^^こりゃ手引くわな^^面積にしても20坪もないし、難航する理由を乗り越えてまでやっても収入にならんわな^^)

(しかも後ろ、河やん^^これ解体すんのめっちゃお金かかるな^^)

 

 

現場を見て難航する理由も読めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土地面積が狭すぎるのである

 

 

 

 

 

つまり、建物の規模と、建て方からして、解体工事に相当な費用が掛かる事が一目瞭然であり、しかも土地の面積からして

所有者はその土地を売却しても、解体費が捻出できないのだ!!

 

 

絶対売らんわな^^土地売っても赤字やん^^

 

 

 

 

 

 

 

だめだこりゃ^^

 

 

 

私はひとまず、現場を離れ、依頼主のHに電話をかけた

 

私「 もしもし、現場見たよ^^ キッツイ話やな 」

 

H「 やろ~、横の建物、もう傾き始めてるし・・・こっちの建物も修繕しなあかんし。どうしよう 」

 

私「 まぁ、登記と公図調べて対策練るわ^^ めっちゃ難しいと思うけど^^ 」

 

 

 

〇〇不動産と同じく、苦労してやるには、あまりに報酬額も小さくなることが予想され

(この話は最初の段階で、所有者の意見を聞いた段階で 終了 やろな・・・)

 

 

正直な所、そんな気持ちがなくもなかった

 

 

しかし、この話はその後、私がこの仕事をやっていて本当に良かったと思える仕事となる

なぜなら・・・・

 

 

心の底からの ありがとう を聞く事ができたからだ

 

 

 

巷に氾濫する「 ありがとう 」という言葉は、その重みも意味合いも大小様々である

しかし、私はこれほど心に響いた「 ありがとう 」を聞いたことがない

 

 

 

 

 

 

それほど ビジネスと感謝 とは結びつきが難しいのだ

 

 

 

その「 ありがとう 」 は、これまでに依頼をこなし、無事に成約まで案内した今までの案件でも言われた事のある

「ありがとう」 では決してなかった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                 続く・・・・・

 

 

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新連載 「 権利と義務 」 第十一話

2014-11-06 17:59:06 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

なんか分からないんですけど、年の瀬も迫る今、様々な用件に追われております^^

まぁ、暇よりは忙しい方が僕は好きなんで苦にはならないですが

さて、本日も新連載、書いていきます

 

 

 

新連載 「権利と義務 」

 

第11話

 

 

私 「 コレ、ありですよね?^^ 」

 

職員A「 これ行けるんじゃないですかね・・・・・・」

 

職員B「 しかし・・・・・ 」

 

私の提案は以下の通り

 

・背中合わせの土地の壁際の20センチ幅を縦に分筆(別地番に登記)する

・背中合わせの土地の南側の道路に入っている和歌山市の水道管から、分筆したその土地に水道管を引き込む

・水道管の為だけに出来上がった土地から更に、Vの同意が得られない土地に水道管を引き込む

・家を建てる人の為に、水道管の為だけに仕上がった土地に通水を将来にわたって担保する為の地役権をうつ

・水道メーターは、Vの同意が得られない土地ではなく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水道管の為だけに仕上がった幅20センチの別土地に設置する

 

 

私の中では行ける確信があった

見た目にも、地番にしろ、一体ではない土地となるのである

 

 

 

 

 

 

 

 

便宜上ではあるが、一つの土地に二つの管が入るわけではない

 

 

メーターの位置が別の土地なのだから

 

 

 

職員A「 これOkじゃないですかね? 」

 

職員B「 行けそうに思えるけどなぁ・・・・でも、メーターが外でも、水道管が二つ入る事には違いないけどなぁ・・・」

 

私「 水道管が二つ入る事になるんですかね? 」

 

職員B 「 実際に、今は一つ引き込んでるわけでしょう・・・ 、メーターが外だとしても反対側からもう一本入るんですよね・・」

 

私「 同意がなければメーター設置の許可は下りず、その水道管は使用できないんですよね?^^」

 

職員B「 それは間違いありません 」

 

私「 仮に反対側から引き込んで今回メーターを設置した場合、後にVさんがOKを出してくれたら二つ目のメーター設置の許可は

降りるんですか?^^」

 

職員B「 今回のご相談と同じことになりますんで、既に一本引き込んでメーターを設置してたら許可は下りませんね 」

 

私「 では一本じゃないですか^^? 」

 

職員B「 そうなりますね・・・・ 」

 

私「 絶対に許可は下りないんですよね? 」

 

職員B 「 おりません・・・ 」

 

私「 では水道管は一本ですよね? 」

 

職員B「 しかしなぁ・・・ 」

 

私「 今引き込んでいるのが水道管という概念が間違ってませんかね? 」

 

職員B「 と言いますと・・・? 」

 

私「 これはVが、当時Tさんの許可を得て、道路とまたがって埋設したVの単なる所有物ですよ 」

 

私「 通水してくれるなという事なんですから^^ 」

 

私「 もっと言えば、今も通水していませんし、先に反対側から引き込めば、この管へのメーター設置は絶対許可が下りない

とおっしゃいましたよね^^ 」

 

職員B「 おりません 」

 

私「 じゃあただのV所有の管ですよね、水道管ではなくて」

 

職員B「 ・・・・・・・一応、中で会議だけは行いますんで、数日いただけますか? 」

 

私「 いいですよ^^ 」

 

 

二人の職員の反応を見て、心の中で小さくガッツポーズをした私は、役所のエレベーターの〇の中に▼と書かれたボタンを押した

 

 

 

 

 

プルルルル

 

水道業者Y 「はい、もしもし 」

 

私「 アーこないだの件ですけどね、見積もり出してください 」

 

水道業者Y 「 了解しました、あさってでもいいですか? 」

 

私 「 いいですよ^^ 」

 

 

私は許可を待たず、業者に本格的なGOを出した

しかし、業者が役所での調査を怠り、裏ではすったもんだがあった事は話さなかった

 

 

 

 

「 足を運んで調査をする 」

「 とりあえずたずねる  」

 

 

この単純作業の繰り返しが知識の蓄積につながる事は間違いない

特に、トラブルがあった時こそ、それに対する様々な選択肢や対処した結果等が知識となり、将来の大きなチョンボを防ぐ

布石となる

 

 

 

何もなければ楽に終わり、なんてなしに書類作成だけで数十万円の報酬を得ると思われることもある不動産仲介業だが

何もなければその仲介業務はむしろ100点なのだ

 

 

 

 

 

大した事とは思えなくとも、少しでも違和感を感じた事は気に掛けてこだわる

これは自身のキャリアアップの為には欠かしてはならない事の様に思える今日この頃である

 

 

 

 

次の日・・・

 

 

 

この件はおおかた済んだな・・・

 

 

少し心のつっかえが取れた私はいつもの様にマイルドセブンを片手に缶コーヒーを飲んでいた

Tさんの屈託ない笑顔や、何とも言えない表情で権利を主張する時のV、腕を組んで図面を見つめる役所の職員たち

短期間ではあったが、様々な想いが去来していた

 

 

 

 

数日後の朝一番・・・・見積もりが届いたのは、既に役所よりOkの連絡がきた後であった

やはりマイルドセブンを片手に私は一人でつぶやいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょっと高いなぁ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

権利と義務     完

 

 

 

( ご愛読ありがとうございましたm(__)m )

 

 

つたない文章と分かりにくい表現のこの連載を見て頂き、FBにも多数コメントを頂き、ありがとうございました

見てくれている人がいるんだなぁという気持ちがあるからこそ、書き続けられた様な気が毎回しますm(__)m

今後も頑張って書いていきたいと思います!

 

実は、次回連載予定は既に決めてあります^^

個人名や企業名は絶対にわからない様に書きますが、一応、登場する事となる方に許可が得られればですが^^

 

 

次回はトラブルではなく・・・

不動産取引現場で私が経験した  「 本当にあったいい話 」を連載したいと考えております^^

乞うご期待♪

 

 

 

 

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新連載 「 権利と義務 」 第十話

2014-11-04 08:28:40 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

朝晩、寒くなりましたね

本日11時、12時のご案内までにブログ書いちゃいます♪

 

新連載 「 権利と義務 」 

 

第十話

 

水道管というものは、単体では存在しない

必ず、供給元から国道の地下等の本管を経由し、更に分譲地内などの中の私設管につながり

そこから枝分かれして各住宅に引き込まれている

 

国道や県道など、国や県や市が所有する道路の地下に埋設してある水道管は、基本的には

所有者は市町村である

和歌山であれば、それは和歌山市所有の水道管となる

 

しかし、和歌山市においては、分譲地内の道路はその多くが分譲業者の所有権のまま残されており

そこに新たに埋設される水道管も、基本的には分譲業者の所有となる

それら全てを市が引き取って市の所有としてくれれば良いのだが、予算の関係もあり、今、過去よりの

分譲地内にある水道管は、その多くが開発分譲業者の所有権のままなのである

 

 

今回もまさにそう

 

 

新たに分譲し、別の業者が商いをする為にどこかの業者が所有する水道管に接続するというのであれば

それは、先に埋設した業者の恩恵によるものであるのだから、金銭的負担があってしかるべきだとは思えるが

今回の様に、自らが開発した中の区画であり、更に既に引き込んでいる水道管を多額の金銭的価値の不動産と

引き換えでなければ使用させない等とは、断じて許すことのできない不正な利権である

社会正義的にも許せない

 

 

しかし、市は「 残念ながら・・・」という回答なのであった

 

 

私「 維持とメンテナンスですか? 」

 

職員B「 ええ、西本さんのおっしゃる事はその通りだと思うのですが、市としては、水道管に対する責任の所在が明確で

その管に故障があった時は、その方に直してもらうというのが原則なんです」

 

私「 しかし、所有権はVである事は明確ですよね? 」

 

職員「 ええ、だからこそ、メーター設置の際はそのVさんの使用同意の印鑑がいるんです 」

 

私「 既に引き込んでいるんですよ? 」

 

職員「 その場合でも、現行ルールでは印鑑がいりますm(__)m 」

 

私「 現行ルールを見直すべきではないですか? こんな事があちこちで起こったら、水道管を埋めた業者は天下人ですよ

他の建築業者が建築する際にいくらでも嫌がらせができるじゃないですか?

たとえ先に調べて裏をとってあっても時にはどんでん返しができますよね 」

 

職員「 まあそうなりますね・・・・ 」

 

私「 そんなことをしていれば、その業者の分譲地は評判も悪くなって売れなくなるでしょうから、現実的ではないかもしれないですがね」

 

職員「 すみません、お話は理解できるのですが今は管の所有者が管のメンテナンスと維持の義務を負う以上、ルールは変更できません」

 

私「 むぅ・・・困りましたねぇ・・・  」

 

 

と唸ってはみたものの・・・・・私的には実はこのやり取りは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長い長い伏線であった!

 

 

 

 

 

 

そうなる事はわかっていたのだ

私がそう考える理由は正に冒頭の記述の内容による事と

 

 

 

 

 

 

 

 

六法全書に書かれた事例であった

 

 

 

 

 

 

私の訪問の目的はただ一つ

既に引き込んでいる管なのに使用できないであろう現行ルールの矛盾を突くことで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一つの敷地に二つ目の管を引き込む事だったのだ!

 

 

その為には、市の職員自身に現行ルールの矛盾とそれが及ぼす悪影響を認知してもらい

こちらの話を前向きに聞いてもらう土俵を作らなければならなかった

 

 

 

 

 

(頃合いやな・・・・^^)

 

 

私「 わかりましたよ^^仕方ありませんね・・・ 」

 

職員「 すみませんm(__)m 」

 

私「 これ、土地の所有者さん、困りますね 」

 

職員「 そうですよねぇ・・・ 」

 

私「市街化調整区域でもないですし、市街化を促進できませんね・・・・? 」

※市街化区域 → 都市計画上、今後十年間市街化を促進していく地域

※市街化調整区域 → 都市計画上、今後十年間市街化を促進しない地域(農村部などに多い)

 

職員「 ええ・・・・・ 」

 

私「 Tさんは未来永劫この土地を売る事ができませんし、何百万の損害ですよ・・ 」

 

職員「 う~ん・・・・・何か方法があれば・・・・」

 

 

 

  来た ^^ 

 

 

 

私「 そこでね、一つ提案があるんですよ・・・・・ 」

 

職員「 はぁ・・・・? 」

 

私「 実はね、この土地の背中合わせの土地もTさんの土地でして」

 

職員「 はい・・・・・・ おっしゃってましたね・・・」

 

私「 そこから引き込もうと思うんですよ^^ 」

 

職員 「 いや、それはこの間、説明しましたが・・・・」

 

私 「 ええわかってます^^ 」

 

職員「 では? 」

 

私「 この背中合わせの土地の西の端から20センチまでを、こちらの敷地の境界まで分筆してですね。」

 

職員「 はい・・・・ 」

 

ペンをとって私が描く簡易の図面を職員二人がの食い入るように覗き込む

 

私「 ここから引きこみます 」

 

職員「 いや、ですから! 」

 

声を上げようとした職員を左手で制止し

 

私は絵図面の一か所に大きめの丸を一つ描いた

 

 

 

ここにですね・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

なるほど・・・・

 

 

 

この時、職員の一人の目が見開いたのを私は見逃さなかった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                  続く・・・・・

 

 

 

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