社長日記

日々の出来事や、感じることなど、思いつくままに・・

世襲 第二部 「偽善」 第五話

2014-01-27 17:51:37 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます。

最近、なぜか天体写真を見ると心安らぐ私です。

よくよく考えると、地球の外の「 空間 」と「 時間 」というものは現代科学においても

解明されてませんね。

ここら辺が解明されるには「 量子力学 」という分野が解明される必要があるというのは

ニュートンで読んだ事があるのですが、それが解明されるときには現代の常識がいっぺんに

ひっくり返る気がしてなりません。

 

   世襲 第二部 「 偽善 」

       

        第六話

 

実に良いタイミングで、実に面白い物が見つかった。

現場へと車を走らせる私は、何やら胸が高鳴るのを抑えきれない感覚に浸っていた。

 

内容についてはここでは簡潔に記載したい。

 

経緯書

1.○○家(隣地)の地下げ工事に伴い、擁壁を作りたいとの申し出が隣地よりあった。

2.擁壁の上に作るブロック塀の位置は擁壁のツラとすること(境界より30センチ隣地側)

3.費用按分については○○家  ○○万円、△△家 ○○万円(均等ではない)

 

これらの内容について双方同意し、証人として他二名(利害関係者でない)の印を押す

※一人は法律事務所、一人は近隣の不動産業関係者らしき方

加えて隣地とこちら側の売り主の先代同士の実印

 

ざっとではあるが、以上の事が記載されてあった。

擁壁のツラの位置は、双方持ち出しという印象が色濃いが、何故?という理由は言明されてはいなかった。

又、擁壁の上のブロック塀の位置についての取り決めは実に興味深い。

擁壁自体が既に隣地側に越境しているのにも関わらず、ブロック塀をそのツラとしているからだ。

この時、ブロック塀だけでも境界ポイントに合わせて作っておけば、その下の擁壁は双方持ち出しているという

見た目を数十年たった今でも確保出来ていたかもしれない。

それについては、私なりにもA氏なりにも考えた結果、行きついた結論は一つであった。

境界ポイントの上にブロックを作ると、擁壁の上に30センチ程の足場が出来てしまうからであった。

擁壁の高さは隣地の地面からは3m近いが、道路からは1.5m程の高さであり、ちょうど大人が上に上る事が出来る。

更に、そこにブロック塀までの間に30センチの幅があれば、そこが足場となり、ブロック塀を乗り越える事が

できるのだ。

 

そう、泥棒や不法侵入者がこの擁壁に足をかけて登れない様に、擁壁とブロックをツライチにして

はしごでも掛けない限りは、こちら側から人が侵入出来ない様に仕上げたのである。

 

 

この念書に書かれている事から、これはやはり隣地の申し出により、擁壁を作る事になった経緯が明らかになった。

 

私とA氏は小さくガッツポーズをした・・・・・

 

 

A氏「 まこっちゃん、決まったな、これ。 」

 

私「 間違いないですね。隣地のアポを取って早々にこの話を終わらせましょう。 」

 

A 「 アドバイザーの○○さんの、これ見たときの顔、見ものやなぁ~ 」

 

私 「 そうですね^^、非弁行為の線ではっきり伝えても良かったですけど、次回は

 最後まで相手の言い分を聞いてからこれを出しましょう。 とどめとして^^ 」

 

 

そして、その場から私は隣地に電話を入れ、数日後にアポイントをとりつけた。

私はゆるぎない勝利を確信し、マイルドセブンに火をつけた・・・・・

 

 

 

                                    

 

 

                                              続く・・・・・

 

 

 

 

 

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世襲 第二部  「偽善」  第四話

2014-01-19 09:47:19 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます。

本日は、和歌山は雪がちらついておりますね~。

とにかく寒いので、打ちっぱなしも行く気がしません・・・

 

       世襲 第二部 「 偽善 」 

 

            第四話

 

一回目の会談を終え、私はこの擁壁問題については勝利を確信していた。

相手の暴論に加え、非弁行為に該当する可能性のあるアドバイザーの動き、全て

こちらの正当性を裏付ける事に役立っている様に思えた。

 

私は、A氏との話の中で、「 この問題についてはもういいでしょう、聞くだけは聞きましたんで

裁判を起こしてでも費用を払わせたいのであれば、好きにやらせればいいんじゃないですかね? 」

といった会話までしていた。

A氏においても、「 そうやな~、あれは言ってる事むちゃくちゃやで、自分の所の都合で土地下げといて

その時造った壁をこっちにやり直せはないわな~、まー建物の中にある物これから片づけるから

なんか当時の資料ないか探しとくわ~ 」といった感じであった。

 

 

これまでのいきさつを読んで頂いている皆様の目にはどう映りますか?

相手の言い分が不条理であり、こちらの言い分が正しい様に思われましたでしょうか?

しかし、数千万円が動くことになるこの先方からの一方的な言い分は、結末を迎えてはいない。

私とA氏は、聞いてあげてもいいですよ、費用を折半するならこちらのお客様の財産にとっても

地盤を支える壁が新しくなり、強固となる事は、将来的には必要と思われるので、そこは話し合いに

応じましょう、というスタンスにスイッチする事にした。

 

 

 

数日後、A氏より連絡があった。

 

A氏 「 まこっちゃん、いい報せやで^^、すごい物見つけたわ!」

 

私 「 どうしたんですか?やけに嬉しそうですね。」

 

A氏 「 あれから、建物の中の残存物整理してたんよ、三日ほどかかったけどようやくほとんど出したわ~ 」

 

街はGwを迎えている中、律儀にもA氏は引き渡し、解体する前の建物の中に残る売り主の家財などを

必要な物と、不必要なものに分類していたのだ。

 

A氏 「 ほんでな~、仏壇の中の物整理している時にな、出てきたんよ! 」

 

私 「 仏壇ですか・・・、まさか家系図とか遺言書とか貴重な物が出て来たんですかね・・・ 」

 

A氏 「 ちゃうちゃう、びっくりしたらあかんで! って俺がひっくりかえりそうになったけど! 」

 

その時に仏壇から出て来たもの・・・それは・・・・・

 

 

 

 

 

問題の擁壁を作る事についての経緯と費用按分について、隣地の先代との間に交わされた念書だったのだ!!

 

 

 

 

何が勝手に工事を始められたやねん!!!

 

 

 

 

 

 

内容についてはざくっと聞き、私はすぐさま現場へと車を走らせた!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                  続く・・・・・

 

 

 

 

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世襲 第二部 「偽善」 第三話

2014-01-15 09:02:46 | Weblog

皆様、遅ればせながら新年明けましておめでとうございます

 

営業は当然のごとくスタートしておりましたが、ブログ投稿は今年一発目となります。

このお休みの間、「 永遠のゼロ 」という著名すぎる本を読みました。

そこに描かれる「 日本人魂 」は決して忘れてはならない日本人のアイデンティティ-で

ある様に深く感じております。

 

神風アタックと呼ばれる「 真珠湾攻撃 」と、近年世間を騒がすテロ攻撃とは何が違うのか?

我々は世界に冠する戦争犯罪国であるのか?これについては深く勉強し、次世代を形成していく

事が現代を生きる我々の義務である様に感じております。

 

天皇陛下万歳と書き残し、特攻へと飛び立った方々は、決して洗脳された愛国者ではなく

軍による検閲という厳しい監視の中で、残された家族=次の時代を担う人々に何らかの

強いメッセージを残している様に感じてなりません。

 

             世襲 第二部 「 偽善 」

 

                    第三話

 

 

擁壁問題が巻き起こってから、時にはA氏も共に、我々は周辺を散々見て回り、過去にこの辺りが

どの様な地勢を形成しており、造成がどの様に行われて来たのかの痕跡を調べつくした。

 

そこで我々がたどりついた結論は一つだった。

 

この辺りは「 丘 」だったのだ。

売買取引を行った土地の売り主が、過去になんの断りもなく、ある日突然に壁工事を行い

自らの敷地内に壁を作ったという隣地の主人の主張は、この辺りから矛盾の色を濃くしていった。

隣地の主人の先代は、紛れもなく自らの意思で、自分が所有する敷地である丘の一部を掘り下げたのだ。

又、そうした理由は実に明らかな物であった。

 

丘の下に幹線道路が出来たのだ。

当時から商売を行っていた隣地の先代は、その道路にフラットに接道すべく、地盤レベルを道路と

同じ低さまで下げたのである。

この事から、むしろ問題の擁壁は、隣地の地下げ工事に伴い、その建設の必要性が発生し、姿を

表す事となった事は歴然としていた。

 

近隣からのヒアリング、周辺の壁の状況などからここまではほぼ間違いない事を我々は確信していた。

しかし、それを立証する物がその時はまだ手元には無いまま、隣地の主人との初対面の場を迎えていた。

 

応接室に通された私とA氏、それに向き合う隣地の主人とそのアドバイザーと名乗る初老の男性。

この四名で静かに話し合いは始まった。

 

私 「 これまでの調査の結果ですと・・・・○△■・・・・・・ となり、これはそちらさまのご都合で

   建設する事となった壁と思われます。それについてはいかがですか? 」

 

隣地の主人 「 私は素人なもんで、この方にお願いします。それと、私が先代から聞いているのは

  ある日突然、工事は始まったと。何の断りもなく。と聞いています。 」

 

私 「 ご自分の庭に3mの高さの壁を横30mにも渡って建築工事を始められて何もおっしゃらなかったの

 ですか?当時からここにお住まいだったんですよね? 」

 

アドバイザー 「 あんたそんな風に言うけどな、越境は事実や!これはそちらの費用で全部撤去して

境界に合わせてやり直してもらわなかんで! 」

 

私 「 なぜですか?壁を作る必要性がどこから生まれたのかを解明しなければ、話の根本から

 変わってきますよ。そちらの都合で壁を作ったのであれば、そちらの敷地内にある以上、そちらの

所有物ではないですか。法律的にも、壁の所有者は、崖の所有者となっているんですよ?

この壁で守られている崖は、そちらの敷地の中ではないですか? 」

 

アドバイザー 「 そしたらこっちの費用でやれっていうんか? 越境してるのに! 」

 

私 「 これは越境ではないですよ。むしろそちらがご自身の敷地内に壁を作られたんですよ。

 なぜ、そちらの所有物を私のお客さんが撤去してやりなおすんですか?矛盾してますよ・」

 

とこういったやりとりが繰り返された。

しかし、アドバイザーと名乗る方は執拗に挙げ足を取り続け、本題の解決の糸口は一向にみつから

ないままであった。

何故、そうなるかは分かっていた。

 

 

 

 

彼らは本題に触れてはいけないのだ!

 

 

 

 

これは我々の調査が正しかった事を物語っていた。

 

 

話を大きく単純に描くとこうだ。

隣地の主人の庭には高い壁がある。

これは数十年前に、自らの都合により土地を低くしたため、隣と高低差が発生してしまい

隣からの土砂崩れを防ぐために、造る必要が発生した壁である。

しかし、経年劣化の為、壁は古くなり、見栄えも悪く耐久性も不安である。

しかも、自分の敷地内にある為、自分の土地の資産価値に悪影響がある。

この事は前から分かってはいたが、自分たちの都合で造ったものであるから高い方に

文句は言えない。

と考えている所に、高い側の所有者が変わるタイミングが来た!

これは、壁を作った原因には触れず、越境している事を挙げ、詳しい事情が分からないであろう

高い側の新所有者に費用を払わせて全て新設しよう!

 

 

これが真実である。

 

 

 

 

 

そんなアホな話、通用するかい!

 

 

 

 

 

私は最後まで相手の身勝手な主張を聞き続け、全ての毒をはかせた。

又、この後の対決の場面で勝利に繋がる原因となるであろう事実も得ることができた。

それは何か?

 

 

 

 

 

 

 

それはアドバイザーの存在であった。

 

 

 

 

 

この時のアドバイザーの身分は、何と不動産業者であった。

又、利害関係者でもないのに、金銭の絡む話で第三者の立場を有利にするために同席し、継続して話しをした上で

何らかの報酬を得る事は法律に触れる。※弁護士法第72条 「 非弁行為 」

 

 

 

 

私はこれらの証拠を残す為に全てを録音していたのだ!

 

 

 

帰り際、私は「 近々 もう一度お会いしましょう^^ 」 とニッコリほほ笑んだ。

 

 

 

 

 

 

                                 続く・・・・

 

 

 

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