いつもこのブログを見て頂いて有難うございます。
暴風の為、物件撮影もままならず、先にブログを書いておこうと思います。
先週の意見交換会、やはり静的OR動的ホームページの話題が持ち上がりました。
静的と動的はユーザーからの使い勝手という点で大きな違いがあり、物件エリアが
幅広く、沿線の数が多いエリアでは圧倒的に動的ホームページの方が利用しやすい事は
間違いありません。
しかし、SEO対策上、提供する私どもから見ればひとつ大きな欠点があります。
それは、静的ホームページはホームページ自体の検索順位を上げる対策を取りやすい事に
対して、動的ページの方は、物件単体の検索順位の方が優先されてしまうという現状です。
勿論、そこからトップページへの誘導が図れる事は間違いないのですが、単体の物件情報を
ピンポイントでヒットするお客様の数の総数と、広く物件を探し求めて、気に入るホームページ
を探しに来るお客様の数とでは、後者の方が圧倒的に多いと予想されます。
ここで、競争過多気味のホームページ商戦において、よりパイの小さいマーケットにはまってしまう
可能性があるわけです。
これでは、集客数にこだわるスタンスの私にとってはインターネットを利用する本来の目的を
失ってしまうわけです。
しかし、これからのトレンドが動的ホームページで有る事は間違いなく、制作会社及びSEO対策会社
は必ず、乗り越えてくる事が予想されます。
この時を今は待ちたいと思う今日この頃です・・・
世襲 第1部 「 崖 」
第九話
A氏の話とは全く違う展開となった、○○の物件の北側残地(数十坪)の処理について、私は色々悩んだ。
しかし、悩んだ所でこれを誰かに買ってもらわない事には残る200坪を超える商談もフイになる事は
間違いなかった。
正直なところ、A氏に対して「 話が違うじゃないですか 」的な電話を入れるという無駄な行為が頭を
よぎりもしたが、時間的な問題もあり、再度はぐらかされた先日の方にダメモトで面会を申し込むことにした。
意外にも、私の思う優れた経営者らしく、相手はすんなりと初対面の私との面会を受け入れてくれた。
とその時、A氏より私の電話がなった。
プルルルル
A氏「 まこっちゃん、どやった^^?もう契約できそうかな~^^ 」
こめかみでプチッと音がした・・・・
私 「 Aさん、相手は全くといった感触ですよ。Aさん自分の希望してる理想を
勝手に現実化してますよ。 」
Aさん「 え?何?買うってゆうてるやろ?その人 」
私 「 ゆうてませんよ!その言葉耳にしました!? 」
Aさん 「 ・・・・・・・、いや話した感じでは間違いないと思ったんやけどなぁ 」
私 「 駆け引きせずにいっぱしの経営者がその土地買うわ~なんてゆうわけないじゃないですか。
しかも、Aさんの言う相場より高い単価ですよ?相手は一方的にAさんがまくしたてた話しに
あいづち打っただけだよ^^って言ってますよ。あぁ~もう!! 」
Aさん 「 なるほどなぁ、まぁ頼むわ、南側のでかい話もあかん様になってしまうからな・・・」
勝手なものである。
希望的観測とは良くいったもので、A氏においては、しばしば理想と現実が入り混じるこの手の
癖が見受けられた。
私 「 今日面会の約束を取り付けましたんで、これがこの話の天王山です」
私は、今日の面会が全てを決めることになるという趣旨の事をA氏に伝え、電話をきった。
数時間後・・・・・・・・
面会をとりつけたお客の事務所に私はいた。
この時の内心は今でも忘れない。
緊張はしないが、相手がどんな変化球を投げてくるかわからないままバッターボックスに立っている
気分である。
しかし、私の戦略は既に決まっていた。
自分の成功を実現するためには、相手の成功をサポートする事である。
この土地を購入する事によっていかに目の前のお客にメリットがあるか?
逆に地続きとなるこの土地を、他人に買われた時のデメリットはどんなものなのか?
プラスマイナスの材料をピックアップし、私がこの仲介に関わることで、お客の既に所有している
土地に繋がるこの土地をどう利用するかでその不動産価値がどれだけ向上するか?という点を
あらかじめ訪問前に準備していた。
商談の内容は省略する。
結論、一時間ほどの面会で相手は「 よし、買います 」といった。
足掛け二年の住宅用地としては広大すぎるかつ、高額すぎるこの物件を処理する為の
全ての条件がそろった瞬間だった・・・・・・・・・
~ ~ ~
今回でこの物件が成約に至った経緯を終了しようと思います。
そして次回より、タイトルが何故 「 崖 」なのか分かる内容へと突入していきます。
この件を経験して、私は不動産屋を立ち上げて十年間、今までにないリスクを背負う危機に
直面し、また、不動産という高額な商取引が行われる際に描かれる人間模様、様々な人の
欲とうそ、善意等というものを学びました。
関わっている最中は、強い人間不信にもなり、初めてかもしれませんが休日に一人で他府県に
出かけたりもした記憶があります。
言葉では表せないストレスと向き合って、消化する手段に悩みもしましたが、やはりそんな私を
助けてくれたのは、先輩業者さんのアドバイスであり 「 人 」であった様に思います。
私は自分の「 つらい状況を笑い話に転換して他人に話す 」という強さをあまり持っていません。
それは、危機的状況にある事が恥と思ってしまう、チンケなプライドがそうさせるのだと思うのですが(笑)
しかし、この時程、先輩業者さんをはじめ、話を聞いてくれる友人など「 人 」がいかに大切
かを感じた事はなかった様に感じる昨今です。
続く・・・・・・
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