社長日記

日々の出来事や、感じることなど、思いつくままに・・

世襲番外編 解体工事 トラブル 第二話

2014-03-23 14:43:41 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます。

今月に入り、なんやかんやと忙しくしておりますが、少し時間が空きましたので

続編を記載したいと思います。

 

 

世襲番外編 解体工事トラブル 

 

 

    第二話

 

 

解体工事の施主であるお二人の施主の内、片方から突拍子もなくお怒りの電話を頂戴した私は

まず、その解体業者に会う必要性を感じていた。

私は時折、不思議な経験をする事があるのだが、何故かこれから関わろうする人に連絡を取ろうと

した時に先方からかかってきたり、こちらから連絡すれば「 正に今 」といった事がある。

たまたまと思われるかもしれないが、実はプライベートでも良くある事なのだ。

 

 

この時は私が携帯を取り、件の解体工事業者を指定した方のお客さんの電話番号を電話帳で

検索していた時だった。

 

プルルル♪

番号がそのまま出ているという事は私の電話帳にはない相手である。

 

私「 はい、クリエイト西本です 」

 

G「 あ、クリエイトの西本さんですか?あの~実は私、今度○○町の解体工事を行う事になった

㈱△△のGと申します 」

 

 

正に絶妙のタイミングであった!

 

 

私「 あ~今ちょうどそちらのお電話番号を○○さんに聞こうと思っていたんですよ。

実はですね… 」

 

と片方からえらい剣幕でクレームが入っている事を伝えた。

 

G「 え~でもまだ契約もしてませんしね~、値段のOKは紹介者の施主さんには頂いていますが

そちらの方はまだ見積もりもこれから持って行くところなんですよ 」

 

私 「え?そうなんですか?そりゃ工事始まるわけないですよね 」

 

G 「そうなんですよ、で、そちらの施主さんに見積もりのOKを貰いたいんですけど、西本さんに

渡せばいいんですかね? 」

 

このやりとりは一見何の変哲もなく見える。

先の内容で、工事価格も分からないのに、「 なぜ工事を始めないんだ?!」と怒るお客さんは軽くモンスターである

事は間違いない。

しかし、この程度の事は慣れっこで、見積もりもまだ見ていないのに・・・と説明すれば 「あ~そうか」で一見落着する。

問題は、この業者の社長の発言から、少し垣間見れる依存体質なのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故、シビアな折衝が予想される工事価格の見積書を依頼主ではない初対面の私にゆだねるのか?

 

 

 

 

 

 

 

答えは一つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

負けろ と言われるのが分かっているからなのだ!

 

 

 

 

ここはうまくやって来て下さいねと言っているのと同じ行動なのである。

 

 

私「 Gさん、それはご自分でいかれて下さい。私の方からGさんから連絡が入る事を伝えておきます 」

 

G「 ・・・・・そうですか、そうですね、分かりました。 」

 

私 「 あくまで私の役割はパイプ役ですんで、価格の問題や施工の手順などに関わる事は今後もないと

思っていて下さい。ただ、お客さんからは私の方に要望を伝えてくると思いますので、それは逐一連絡させて

頂きます 」

 

G 「 なるほど、分かりました。その施主はどんな方ですかね? 」

 

私 「 工事には素人の方なんで、詳細にわたっての説明が無いと、割にうるさく言われると思います。 」

 

G 「 う~ん、分かりました、ところで西本さん、一度現場でお会いさせて頂けませんでしょうかね? 」

 

私 「 あ、それはいいですよ、では今日の3時に現場でどうです? 」

 

G 「 あ、3時なら僕も都合がいいですわ、じゃあ宜しくお願いします 」

 

 

私としても今後、やりとりが続くであろうこのGさんとお会いしておく必要はあった。

予定通り、3時には現場でこの方とお会いし、今後のやりとりや世間話などに終始し

うまくやっていけそうな温和な人だなと感じた事を記憶している。

 

 

 

 

しかしこの時は、このGさんと、数ヵ月後に現場で怒鳴りあい、今にもつかみ合いになりそうになる日が来るとは予想だに

していなかった・・・

 

 

 

 

 

                                            続く・・・・・

 

 

 

 

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世襲 番外編  解体工事トラブル

2014-03-20 13:25:13 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます。

今日はとある古い友人に、「 続き待ってるよ~ 」と言って頂きましたので、ようやく重い腰を上げる事にしました (笑)

番外編を書いていこうと思います。

 

その前に・・・・いつもの余談を書こうと思うのですが、いや、書かせて下さい。

晴れた日に、私たちが夜空を見上げると目に入る物 「 月 」という星について面白い話を見かけましたので

ご紹介したいと思います。

 

月には 「 ヘリウム3 」なる物質があるそうです。

しごく簡単にこれを説明しますと、スペースシャトルで一回月に行って、運べるだけ積み込んで地球に持ち帰るとします。

この一往復分のヘリウム3で、何とアメリカ合衆国の一年分の電気エネルギーをまかなえるらしいのです。

当然核融合物質なのですが、この物質は燃料化する際に、往来の核反応をおこす際に出る「 放射能の量 」が圧倒的に

少なく安全である事が分かってるんですね。

 

まさに現代科学においては奇跡の燃料です。

実用化まで数十年はかかるそうですが、必ず実現するんでしょうね。

 

そろそろ地球の中での戦争とかやめて、生き残りにかけての結束ってな具合になりませんかね。

ヘリウム3を争って「 戦争 」なんて、ナンセンスにも程がありますからね。

 

 

 

 

世襲 番外編 「 解体工事トラブル 」

 

         第一話

 

プルルル♪ 

 

くだんの事件が解決し、私もようやく次の案件に取り組み始めた頃、ふいに電話が鳴った。

 

私「 はい、クリエイト西本です 」

 

Zさん 「 あ~私、○○の土地を購入しました Zです 」

 

電話の主は、例の土地の分割した少ない方を後から購入して頂いたお客さんだった。

 

私「 あ、その節はお世話になりました。」

 

Zさん 「 あ~こちらこそ、今日電話したのはだね、あの土地に残されている建物の解体工事の件なんだけど 」

 

私 「 はい、そろそろですね。」

 

Zさん 「 その件だけどね、一体いつになったら工事を始めるんだよ! 私は土地を買ったのに何もできないじゃないか!」

 

私 「 その理由はちょっとわかりませんが・・・ 」

 

例の土地の取引は、既存の建物を解体するのは売り主ではなく、現状で引き渡した後に、分筆後の二つの土地を購入した

お二人で費用按分して協力して後に解体工事を買主側で行うという内容の契約であった。

本来であれば、土地を引き渡した時点で不動産業者としての私の仕事は終了となるのだが、例の土地を購入した

お二人は、顔見知りではなく、それぞれのパイプ役を務める事ができるのが私しかいなかった為、お互いの要望や

費用按分のすり合わせ等、間で私が行うという約束になっていたのだ。

ここで一つ重要なポイントがある。

それは・・・

 

 

 

 

 

 

 

解体工事を行うのは私ではない、という事

 

 

 

 

 

 

監督でもない。

あくまで、顔を知らない同士の間で協議すべき内容を、調整を図りつつ両者の間を取り持つという役割が私の役割だ。

解体工事業者の選定を私が行い、元請けとして私がその業者の上に立って行う場合はこの限りではない。

しかし、今回の場合は、電話の主ではなく、例の「 擁壁の新設を自費で行うと言ってくれた方のお客さん 」の指定業者

が工事を行う事になっていた。

実はこの件については私は例のお客さんに大反対をしていた経緯がある。

批判的な見解を持つわけではないが、一般的に解体工事業者と言えば素人の方が見れば風貌もいかつく

おいそれと強い口調で要望を伝えられない雰囲気の社長さんも多い。

それはそれで、工事中に近隣の方などから、訳のわからないクレームを入れられにくいという良い点もあるのだが

依頼主が言うべき事を言えない雰囲気を出されたりすると元も子もない。

私としては、過去の経験から難易度の高そうな工事の際は、必ず私の指定業者を使うようにこれまでお客さんには

依頼してきた。

そうしておけば、私の存在が「 重し 」となり、お客さんの要望を私がその業者に伝える事ができるからである。

しかし、今回の様に私がその選定から外れ、重しでない場合は、いざお客さんが工事業者に言いにくいから

これを言ってくれと私に投げかけても、業者側からすれば 「 なんで不動産屋の言う事聞かなあかんねん ^^ 」となる。

困ったことがあっても私に頼って来ないのであればそれはそれで構わないのだが、施主が二人おり、その間を取り持つという

難易度の高そうな役割を残したまま、私の言う事を聞くかどうかわからない工事業者への投げかけまでやらされる事になったら

はっきり言っていい迷惑なのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終的には「 不動産屋が悪い 」となる

 

 

 

 

 

 

 

こうなる事が多分に予想された為、私は連絡役をするのであれば、私の指定業者を使って下さいと再三お願いしてきた。

しかし、お客さんは、「 あ~大丈夫、何度も紹介した事もあるし、今まで問題もなかったから 」と言い、結果的には

私に知らされる事もなく、解体工事業者はA社に決定したのであった。

理由は「  安いから  」である。

 

 

 

 

業者決定の連絡を事後に受けた数日後の一回目の連絡がこれである。

 

 

 

 

やはり予想通り、見当違いのクレームからこの工事はスタートするのであった・・・・

 

 

 

 

 

                                                続く・・・

 

 

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世襲 第二部 「 偽善 」 最終話

2014-03-05 08:33:20 | Weblog

おはようございます。

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます。

長らく、このシリーズを見て頂いて有難うございます^^

ようやく、ようやく、ようやく!最終話までたどりつきました!

ご覧頂いている方々からの様々なご感想を頂くことによって今まで書き続けて来れたと

大変感謝しております

 

 

  世襲 第二部 「 偽善 」 

 

      最終話

 

弁護士とのやりとりを終え、私としては打つ手は全て打ったと感じていた。

本来はとうの前に終わった案件なのである。

 

ひとまず安堵感を覚えた私はなぜ、今回の騒動が持ち上がったかについて

自分なりにも整理する時間がようやくできた。

 

 

 

 

 

何が原因であったのか?

 

 

 

 

確実に言える事は一つある。

これは私の致命的なミスとも言える事だが、「 境界立会 」を行わなかったという事に尽きる。

これをご覧になる同業者様はまさにその点に既にお気づきであろう。

そう、これさえやっておけば取引を行えたかどうかは別として、後に不用意な問題が起こる事はなかったのだ。

 

 

 

どの業者様もこの点については非常にデリケートに対応しているはずであり、よもや抜け漏れる事は考えられない。

 

 

 

私に至ってもそうだ。

境界がきちんと整理され、隣人同士の認識に差がないか?という点は確実に詰めておかなければならないのである。

今回、私はこの点について全く気にかけていなかったわけではない。

一般的に、一筆の土地を分割する際は、実測作業が入る。

国家資格を保持した測量士が全体を測量し、更に分割する段階で全ての境界ポイントを確認し、不備が無い事が

証明されなければ分筆(土地を二つに割る事)は行えない。

今回も正にそのパターンで有り、私は旧知の測量士さんに実測、分筆を依頼し、手順通り進めて来た。

しかし、今回のこの土地については、過去に行政による換え地が行われた場所で有り、そもそも測量図が存在して

いなかった。

そこで、依頼を行った測量士さんに訪ねると、実に奇偶ではあったが、何と過去に換え地が行われた際に

その為の実測作業を行った測量士さんが正にこの人だったのである。

 

 

 

 

 

ここに油断が生まれた事は否定できない

 

 

 

 

 

私としては、目視で確認できるほどの高低差があり、既に建築物といってよいレベルの擁壁がよもや

越境しているなどという先入観すら持たなかった事から、その壁のツラが境界であろうと決めてかかっていたのだ。

又、売り主さんは不動産を相続で取得しただけで、過去の経緯も境界がどこか?等とは全く知らない。

私としては私の認識に間違いないであろうという油断から、そうでなければ実測作業の段階で測量士さんから

「 越境してますが・・・ 」というコメントが入るに違いないと思い込んでいたのである。

しかし、作業は何の障害もなく迅速に終わり、私のもとへは測量後の図面が送られて来ただけだった。

 

 

 

測量士さん「 終わりました^^ 」

 

 

私 「 あ~有難う 」

 

 

 

 

当時のやりとりはこれだけだった。

私としては、測量士さんの仕事レベルに事件発覚後はかなりに憤慨はしたが、よくよく考えてみると

全ての原因は私の油断から始まっている事は否定できない。

起こってしまった事は仕方ないと思い、その後の対応に努めてきた経緯が先の内容であった。

 

 

 

境界確定は、それをしましょうと隣地に投げかける側(今回で言えば売り主)の方がポイントを

把握していなかったり、証明する根拠を持たない時は、我々不動産業者は正直なところ腰が引ける。

相手の言いなりにならざるを得ない事があったり、金銭を要求されたり、解決まで多大な時間が

かかる事になった場合に不動産の売買取引を行うことすら困難になる事も少なくないからだ。

又、売り主が遠隔地に住まわれている場合などは、そもそも境界ポイントを把握すらしていない人を

取引前に遠隔地から呼び寄せて隣地と立ち会いを行う事はそもそもあまり意味が無い。

多くは取引の際に和歌山へ来られたついでか、測量士さん任せでやるか、境界確認の立ち会いをやっていないかである。

 

 

 

 

 

 

私は今回の件を踏まえ、二度と同じ轍を踏まない決心をすることとなった。

 

 

 

 

 

そうやって、マイルドセブンを片手に反省をしている時、おもむろに数枚のファックスが送られて来た。

見れば当の弁護士さんからだ。

そこには、事の経緯と買主さんの良心のおかげで壁の撤去、新設が行われることになったことへの

確認と、感謝の気持ちと今後の協力を誓う隣地の主人の言葉が書かれていた。

印鑑まで押印してあり、私が求めた内容は網羅されていた。

 

 

 

 

( これで終了やな・・・・・・)

 

 

 

 

 

私は隣地の主人の殊勝な言葉の数々に安堵したわけでも信頼した訳でもない。

求めた内容が記載されており、この件は買主さんの善意で解決されたという事実を隣地の主人が認めている事

の一点のみに着目していた。

 

 

 

(よし、これで弁護士さんにお金払いたくなくなるやろ・・・もともとお金払うのが嫌な人やからこんな事言いだしたんやからな)

 

 

そのファックス内容を確認すると、私は弁護士のもとへ連絡の後、この文書を内容証明で郵送する様に依頼をし

送られた来たファックスを丸めてゴミ箱に投げた。

 

 

 

 

数々の障害を経て、ついにこの件は解決された。

私はようやくストレスフリーな状態となり、正常な精神状態に戻れる事を素直に喜び

パソコンに向かい、次のお客様へ紹介させて頂く案件の資料を仕上げる作業を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

キーボードを叩く カタカタ という音だけが事務所の中に響いていた・・・

 

 

 

 

 

                                                - THE END -

 

 

 

~ 次回予告 ~

 

世襲 番外編 「 解体工事トラブル 」 仲介業務の及ぶ範囲

 

 

 

 

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