社長日記

日々の出来事や、感じることなど、思いつくままに・・

新連載 「 権利と義務 」 第九話

2014-10-30 17:52:58 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

昨日はお誕生日会を開いていただきましてm(__)m

いや~楽しかったですね

この年になって、昔馴染みの友人たちとワイワイやりつつ

仕事の話もしたり、ほんとにいい刺激を受けます

出遅れ感のある私ですが、追いつけ追い越せで頑張っていきたいと思います

 

 

新連載 「 権利と義務 」

 

   第九話

 

これは困った・・・・

役所と話した次の日、マイルドセブンを片手に私は深く悩んでいた

 

 

 

「 一つの敷地には一つしか給水管を引き込むことはできない 」

 

 

 

一戸建てと言えば、マンションなどとは違い、単独で自由な生活をしているかの様な錯覚を起こすかもしれない

しかし、実態は逆である

 

一戸建てとは言え、敷地の所有権があるとは言え

どの住宅地にも自治会なるものが存在し、隣の家というものが存在し

それぞれが、付近住民の生活も考慮する機会というものは、マンションなどに比べて一戸建ての方が

はるかに多いのである

 

 

 

 

これを公共性という

 

 

 

 

一つの敷地に一つの給水管しか引き込めない事も、やはり他家庭の生活事情に悪影響を及ぼさぬ様

手配された公共性の一環なのである

 

 

そう思うと、何か裏ワザ的な事を模索する事はとてもナンセンスな事と思われ、行動を起こす気にもなれず

八方ふさがりの感をぬぐえないでいた

 

 

「 どうしようかな・・・って言ってもあかんなこれ・・・ 」

 

 

役所の回答は「 即答できません 」 だが、今までの経験上、難しいという印象を感じさせる役所の反応が、

どんでん返しで「 いいですよ、何とかなります 」となった事はない

答えを待つよりも、次の手を考えることの方がはるかに建設的だと思われた

 

 

考えれば考えるほど、Vの身勝手さには腹が立つ

 

確かに、彼には所有者としての 権利  がある

しかし、同時に、Vには、水道管の様な公共物の所有者として、または既に何軒か販売をしている立場として

この分譲地の公共性を保つ 義務 というものがあるはずなのだ

にも拘らず、Vは自身の持つ権利のみに執着し、完全に私欲を満たす道具として利用するだけであり

義務を放棄している事の矛盾に目をふさいでいる

ここで強く言いたいのは、Vは給水管をTさんの土地に既に引き込んでいるのである

一つの敷地に一つの給水管しか引き込めない原則がある以上、この管を使用できなければ

この土地は家が建てられないのである

 

 

 

これではVは家賃を払わない占有者なのである

 

 

 

「 ここら辺しか攻め口はないな・・・・・ 」

 

 

 

私はとりあえず考えをまとめ、カタカタと文章を打ち始めた

 

 

「 これでいこか・・・これあかんかったら裁判やな・・・・・」

 

 

その土地を購入して家を建てる人の事を思うと、少しのトラブルもなく不動産取引をまとめる事が使命なのだが

今回は契約が破談になったとしても、この件だけは決着をつけなければならないと思った

 

 

文章をプリントアウトした私は、それを手にすぐさま役所へと向かった

 

 

「 こんちわ~^^ 」

 

役所職員「 あ、昨日の・・・まだ答え出てないんですよ・・・・ 」

 

「 でしょうね、でもね、ちょっと主張を変えたく思いまして 」

 

役所職員 「 はぁ・・・・ 」

 

私は文章を手渡し、口頭での説明を加えた

内容としては、引き込んでいない給水管を引き込む為に同意の印鑑を求めるのであれば

理解できるが、既に引き込んでいる管の使用についても、同様に扱うのはおかしいのではないか?

という主張が初めであった

 

 

「 引き込む時に、管の所有者は土地の所有者の同意を得てるんですよ? 」

 

役所職員 「 おっしゃる通りです・・・ 」

 

「 先に引き込んでいいよと同意した土地の所有者が、じゃあ引き込んだ管を使用させてくださいなんておかしくありませんか?」

 

役所職員 「 はい 」

 

「 その時にVとTさんの賃貸契約の有無を確認しましたか? 」

 

役所職員 「 いえ、あれから当時の書類を確認しましたが、一般的な流れで行った事以外は何もありません 」

 

「 ではVは、その土地を自らの為に何かしらの使用目的があって給水管を引き込んだわけではないのは明白ですね? 」

 

役所職員「 ? どういう意味ですか ? 」

 

「 分譲用地として、この土地を販売する予定でVは給水管を引き込んだと判断し、こちらも許可してるんですよね? 」

 

役所職員 「 通常はそう判断しますね 」

 

「 土地の所有者はTさんですよね ? 」

 

役所職員 「はい ・・・ 」

 

「 他人の土地にVが給水管を引き込む事をなぜ許可したんですか? 」

 

役所職員 「 それは土地所有者の同意があったからです 」

 

「 その時点でTさんの使用権原は確定してませんかね? 」

 

役所職員 「 う~ん・・・・・・ちょ、ちょっと待ってください・・・ 」

 

職員は、部屋の奥へと歩いていき、こちら側向きに机がある年配の方に何やら話している

数分後、二人は私の方へ向かって歩いてきた

 

職員B 「 お話は大体わかりました 」

 

「 ではVの同意なくしてメーター設置をしてもらえますか? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

職員B 「 残念ながらそれはできません 」

 

 

 

 

 

 

即答であった

 

「 なぜですか? 」

 

職員B「 お話の主旨はその通りだと思います、しかし、我々が問題とする理由は別にあるんです 」

 

「 それは何なんですか? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

職員B 「 それは、本管の維持とメンテナンスについてなんです」

 

 

 

 

                                       続く・・・・・

 

 

 

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新連載 「 権利と義務 」 第八話

2014-10-27 18:31:28 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

あと数日で11月

 

はやい!

 

さ~て今年の仕事のラストスパート!

 

いっちゃいますよ~♪

 

既に手掛け始めている数件、意地でも決めちゃいます♪

 

 

 

新連載 「 権利と義務 」

 

  第八話

 

 

実は急きょVの家を訪ねることになった前の日

私は最悪の事態を想定し、一つの計画をたててあった

 

今、問題となっている土地は北向きの45坪

実はこの土地には、背中合わせで50坪の南向きの土地がひっついていた

所有者は同じくTさんである

 

私の立てた計画は以下の通り

 

背中合わせでひっついている南向きの土地の一部(幅20センチ)を間口からこちらの物件まで

分割し別地番とする

そして分割したその土地に、南側の公道から水道管を新しく埋設し、こちらの物件まで引っ張ってくる

というものだった

 

Tさんの立場にしてみれば、売地である南側の土地の一部(2坪)くらいが減少するというデメリットがあり

さらに分割の費用がかかる

だが、分割の費用については無償でできる事情があった為、ここに費用は係らない

しかし、新たに水道業者に依頼し、水道管を埋設する工事代金はかかる

 

これについては、Vの反応を見て、最終的な提案として用意していたのだが、意外にもその日はすぐに来た

Tさんの決意は固く、無駄なお金がかかりますよ、という私の言葉は、もはや何の説得力もなかった

 

 

 

 

 

 

問題は許認可である

 

 

 

 

一つの敷地に水道管が二つ引き込まれる事について、市がなんと回答するかが私には読めなかった

しかし、先ほどの電話では、水道業者は既に役所の許可も取ってありますと言う

経験上の話だが、先の予定で市や県の許認可を要する工程がある事が判明している時

本来であれば、後に建築工事を行う建築業者経由で調べておけばいい世界と言えばそうなのだが

絶対に、自ら足を運び、事前に調べておいた方が良い

 

聞き方ひとつで許可が下りる事であっても、最初の聞き方に問題があり、つまづきを起こした場合

後に大きな影響を及ぼすこともある

又、建築関係者は経験で話す事も多く、忙しい時などは現場を見に行かずとも、「それくらいは大丈夫」

と回答をよこす事も多々ある

私は過去に、自らが分からない分野をプロ任せにして煮え湯を飲む結果となった事が何度かある

その時に想定外の事が起こっても、「 すみません、こういう事だとは思わなかったんで 」と謝る相手を

責めても何も解決しないのだ

いずれ責任はすべて自分に返って来る事になる

 

 

次の日、私は市役所を訪れ、水道業者の返答の裏を取る事にした

 

 

市「 あ~、その件ね、昨日問い合わせありましたよ^^いや、別にいいですよ、どこから引き込んでも 」

 

私「 そうですか、業者もそう言ってましたんで安心です 」

 

市「 でも何で接道している所から引き込まないんですか^^? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おや?

 

 

 

 

 

 

何とも言えない違和感である

 

私「 これは既に接道している道から引き込まれているんですよ。でも管の所有者が使用の同意の印を

くれないんですわ」

 

 

職員「 なるほど・・・この間、来られてた方ですよね?今ある水道管の所有者さんの同意はもらえないんですか? 」

 

私「 いや、まだ会ってみないと分からないんですけどね、どうも同意を取れない気がするんですよ・・業者が言ってませんでしたか?」

 

職員「 え!既に引き込まれているんですか?業者さんは反対側の距離がある所から引き込むけれども、使用量の確認の際に

前面道路から距離がある方から引き込む事が問題じゃないのか?という質問でしたよ?」

 

私「 人が通れる通路幅があればそんなの問題ないでしょう、私が聞きたいのは一つの敷地に二つ管が引き込まれる事ですよ」

 

職員「 ・・・・・・制度上はダメですね・・・・・・ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

でた

 

 

 

 

 

 

 

私「 では許可は下りないんですね? 」

 

職員「 ・・・・・・・・・今は即答できません 」

 

 

 

そう、原則的に、一つの敷地に引き込んでよい公営水道の管の数は一つなのである

あくまで一本の管を引き込み、敷地内で分岐する事によって水道栓が複数地上に顔を出しているのである

 

 

 

これは、水道管を無秩序に複数を一つの敷地に各家庭が引き込むと水圧が下がってしまい

複数の家が一本の本管を使用している場合等、奥に行けば行くほど、水が十分に届かなくなる可能性がある事を

防ぐ為なのである

たとえ一本しか引き込んでいない場合等でも、昭和の古い分譲地等は、奥に何十年と売れ残っていた土地に建築を

しようとした時に、本管の水圧が足らない事を理由に許可が下りず、新たに引き直す事を求められる事もあり得るのだ

 

 

 

 

「 なるほど・・・・・話し合いが必要ですね・・・・ 」

 

 

やはり簡単ではなかったのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                続く・・・・・

 

 

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新連載 「 権利と義務 」 第七話

2014-10-25 09:20:45 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いてありがとうございます

 

パソコンってやつは急に壊れやがるんですよ

 

予兆はありましたんでね・・・

 

前もって準備を進めておりましたが、いろんな設定でまぁ手間取ってます

 

VISTAに変更したときはですね

 

頭を悩ませたのは スキャン機能

 

クリップオーガナイザでスキャンする所に至るまでに結構調べました

 

今回もやはりスキャン

 

JTRIMで解決しました^^

 

なんかね、前のパソコンの設定を丸ごと保存して、このボタン押したら全て一発OKってな

 

具合になりませんかね(笑)

 

 

新連載 「 権利と義務 」 

   第七話 

 

 

Tさん 「 条件ってなんや?なんで条件なんか出されなあかんのや 」

 

V 「 弁護士から請求来ても、わしも払えんもんは払えんし、ここの分譲地の事もあきらめられへん 」

 

Tさん 「 もうええ、西本さん、帰ろう 」

 

私 「 まぁまぁ、聞いてからでもいいじゃないですか。どっかで落としどころ作らないと、来た意味もないですし^^ 」

 

 

Vはまさにこのタイミングの為に今までふてぶてしい態度を取っていたに違いなかった

散々もったいぶった挙句、条件を提示してTさんに飲ませようとしていたのだ

 

 

しかし、Vの口から出た言葉はおよそ信じられないものであった

 

V「 条件の一つは、この分譲地の中にある他区画の一つをわしに譲ってほしい」

 

私「 まさか無償でですか?」

 

V「 そうや、あの区画は売り方が悪くて間口も狭くて家も建たん。別にええやろ 」

 

ふとTさんの方を見ると、心なしかメガネが曇り始めている

 

 

怒りで体温が上がったのだ!

 

私 「 ありえませんね。他にもあるんですか? 」

 

V「 Tさんの所有権になってる分譲地内の道路部分(道路の一部はTさんの所有権であった)の

所有権をわしに移転してほしいんや 」

 

私「 あははは・・・あはははは・・・・・・」

 

ふと気づけば、私は笑い出していた

恐ろしい程に他人への気遣いができないVが、もはや笑いの対象にしか見えなくなってきたのだ

トンデモナイ事を、ちらちらとこちらの顔色を窺いながら話すVは、とても滑稽に見えた

 

Tさん 「 自分で何言ってるかわかってるんか・・・そんなことを言える立場じゃないやろ・・・

対等以上の物言いやないか、わしはあんたに貸しはあっても借りはひとつもないんやぞ」

 

Vさん「 それとこれとは別や・・・」

 

私にはとても別にして良い話には思えなかった

 

私 「Vさん、そこまで言ったら失礼ですよ。言うだけで失礼の域ですよ。なんで既にTさんの敷地に

引き込みまでしてある水道管の使用許可の印鑑をもらうのに土地をプレゼントしなきゃいけないんですか?

交換の対価がバランスとれてませんよ。あなたも分譲をしたことがあるなら、印鑑を押す際の金銭相場も

知らない事もないでしょう。それもですよ、利害関係のない第三者がある日突然水道管に接続させてくれ

って言った来たならまだしも、その場合でも、お金を取る人や会社は今は見かけませんよ?

その上、工事はVさんがやったのか知りませんが、その費用の大半はTさんから出ているんでしょう? 」

 

V「 ただ出してもらったわけじゃない、借りたんや、だからわしの所有物や 」

 

Tさん 「 借りたって・・・一銭も返してへんやないか!十年以上も前の話やぞ! 」

 

V「 そこでや、わしの所有物じゃないって言うんなら、さっきまでの条件に加えて、今までの借金を

チャラにしてほしいんや 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私「 あはははははははははは、あはははははははは 

 

 

 

 

 

 

もはや私は心の底から笑ってしまったような気がする

決して私が貸したお金ではない

 

しかし、こんな人物はとても許せなかった

 

ましてや、家などの人の幸せに直結する財産を扱う人間としては、その存在すら許しがたい

 

 

Tさん「 ・・・・・・ようもそんな事言うたな・・・・考えられへん・・・・・お金借りに来たときは、涙まで流して

夜中まで頼みこみ続けたあんたが、その言い様はなんや・・・・・  」

 

私「 もういいでしょう・・・Vさん分かりました。この話はこれまでです。では、失礼しますね 」

 

V「 わしの許可がなければ、建築はでけへん筈や・・・・  」

 

私「 僕も次の案が無くここに来ている訳ではありません^^金銭の貸し借りの事は私は口を挟みませんが

あなたの人間性はよく分かりましたよ^^あなたの最大のピンチをこれまでに救ってくれた方を今日、今

失ったんですよVさんは。私は粛々と作業を進めます。」

 

怪訝そうな表情のVを立ち上がった私は見下ろしていた

 

私「 あ、そうそう、今引き込んでいる水道管ですけどね・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

撤去してくださいね^^ あなたの費用と責任で^^

 

 

 

他人の土地に放置の状態となっていますから^^ 」

 

 

撤去するだけでも道路を掘り起こしたりと、費用はかかる

 

「 撤去しなければ、役所と裁判所から撤去命令だしてもらいますから^^

それと撤去時の掘削の同意の印鑑も、改めて所有者のTさんに取りに来てくださいね^^ 」

 

 

私とTさんはVの家をでた

 

私「 Tさん、さっき私が話した次の案でいいですかね? 」

 

Tさん「 西本さんに任せますわ、わしにも意地があるしな、必ずここに家建てて黙らしたる 」

 

 

 

プルルルル

 

Y「 もしもし、毎度です^^ 」

 

私「 あ~西本です。予定通りですわ、準備かかってください 」

 

Y「 OKです。役所のOKももう取ってますんで^^ 」

 

私「 よろしくです^^ 」

 

 

あらかじめ準備してあったネクストプランにスタートをかけた

 

 

 

 

 

 

                                           続く・・・・

 

 

 

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新連載 「 権利と義務 」 第六話

2014-10-18 11:06:21 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

最近ですね・・

時折、街で言われるんですけど・・・・・

 

FBでお見かけします^^

 

 

 

 

 

 

あかんあかん^^

一般公開って怖いですね~

ゴルフと夜の飲み会中心のワタクシのFB

 

終わってます 笑笑

 

という訳で・・・・

ブログを広く見てほしいなぁなんて思って一般公開にしていましたが

この連載の終了を期に・・・

友達公開に変更する事にしましたーーって

これ普通の事なのかも・・・

 

ふ~

 

知らない人に言われるとドキッとしちゃうんですよね^^

 

 

 

新連載 「 権利と義務 」

 

  第六話

 

 

「 Tさん・・・残念ながらVさんの見解はこういう事です・・・ 」

 

私はTさんとは、仕事で知り合ってから、かれこれ10年のお付き合いである

その間、この人が憤慨したのを見た事はない

実に、この時が初めてであった・・・

 

Tさん「 西本さん、これなんや!借りたお金で事業やっといて、わたしの物っていう言い方ないやろ!

全く関係のない第三者に対して言うならわかるけど、わし、お金貸してる張本人やで! 」

 

「 Tさん、Vさんはそういう人なんですよ、だから事業が行きづまるんじゃないでしょうかね・・・

人との縁を軽く見過ぎてますよ・・・ 」

 

余談になるが・・・

運命と言う過去の自分の選択肢の積み重ねは、普段、自分たちが考えているよりも

割と顕著に短期間で影響がでると私は思う

 

他人とのやりとりや、関わり方に全く注意を払わず、自分のオンステージを押しつけるタイプの人と

その人との関わり方や、少なからずのリスペクトを持ち続けて他人との付き合いを重ねる人

 

 

 

両者の周辺環境の違いは、場合によっては1年足らずでドラスティックに変わる

 

 

何かで読んで感銘を受けた事がある文章の抜粋だが

 

「 人間は失ったものを追いかけるべきではない

 最後に残ったものが自分にとっての本当の宝物だから 」

 

という文章がある

その通りだと思うし、前を向いて生きて行く上で、覚えておきたい言葉ではあるが

無作為に、無神経に過ごした結果、残ったものを大切にしても仕方が無い

何を残したいのか?という事を意識して過ごした結果、失ったものは追いかけず

残ったものを守ればいいと思う

 

私は他人に教訓を垂れてよい程の人間ではないので、これは自分自身の考え方と言う風に

捉えて頂きたい

 

 

本題に戻るが、Vさんのこれまでの生き様は、Tさんとは正に真逆で・・・・

色んなものをロストしては、新しい何か(協力者)を求めると言う風に私の目には映った

 

Tさん「 西本さん、あんたはもう直接会うのやめた方が・・って言ってくれたけど、わし、腹くくったわ」

 

「 どういう事ですか??」

 

Tさん 「 今からVの家に行く 」

 

「 駄目ですよ。今は腹が立っているでしょう?冷静な判断を失うと、一言の挙げ足を取られて

こじれちゃいますよ」

 

Tさん「 西本さん、大丈夫や。Vもここまで人でなしの行為をするからには相当困ってるんやろう・・ 

そんな相手にわしは大きな声だしたりする気も無いし、わしの顔見て何か話しを聞いてほしいんかも知れん」

 

「 私はそうは思いませんが、話があるとすれば、お金の話になると思いますよ」

 

Tさん「 当然、もう協力はせんけども、そやけど、この件は会った上ではっきりさせなあかん。

わしも、Vがわしと会った上でまだ今回の件でゴネる様やったら、今までの借金も返せって言うわ 。

西本さん、その時は弁護士入れてやりますさかい・・ 」

 

「 そこまで決められたんですか・・・わかりました。では、私が同行する事を許して頂けますか? 」

 

Tさん「 勿論、第三者の目と耳は必ず必要や 」

 

 

 

そんなやりとりを経て、私とTさんはVの自宅に車を走らせた

 

 

家の前に立った私たちの目に、Vの自宅のガラスサッシの向こうに、家の中を歩くVの姿が映った

 

ピンポーン

インターホンが鳴ったと同時にVがこちらの方を見た

Tさんの姿を認めて、Vは一瞬不愉快そうな表情をした

 

数十秒後

 

V 「 はい・・何か? 」

 

不機嫌そうな表情を作りつつ、Vは玄関ドアを開けて自ら家の外に出て来た

 

Tさん 「 何かじゃ無いやろ!用件わかっとるやろ 」

 

まあまあと予想通り小爆発を起こしかけたTさんを制止し、私はVに声をかけた

 

「 Vさん、先日の手紙のやり取りの件でお伺いしました。今日、一時間ほどお時間を頂けませんか? 」

 

しばしの沈黙の後、Vは観念したように

 

「 まぁどうぞ・・ 」と言った

 

この件の天王山はまさにであった

 

 

昔風ではあるが、動物のはく製などが飾られ、今は使用されてはいないであろう暖炉がある

リビングに通された私とTさんは、指さされたソファに腰掛けた

 

Tさん「 Vさん、あんたが西本さんに出した手紙、わし読んだけど、話おかしくないか?

あんたは、わしに全くお金返してへんやろ。何十万とちゃうで。それなかったら、わし自身も

身が危ういほどの金額なんやで。それくらいの事わかってるやろ 」

 

V 「まぁ、その事は感謝してるけどな。しかし、この件は別の話や。通行権と給排水設備の許可権者は

法的にもわしや。何と言われても、わしが許可せん限り、これらは使用でけへん 」

 

Tさん 「 そういう話やないんや。あんたは当時に、もうわしの宅地に給水管をひきこんでるやないか。

わしがあの時にその事を許可してなかったら、あの分譲地も完成宅地になってなかったはずや。

わし名義の今の土地は売れ残ってても、あんたは他の区画には、自分とこの会社で家建ててきてお金も

稼いだやろ。そやのに、全く返済もせん上に、わしが今回売ろうとしたら、許可せんとはどういう了見や。」

 

私 「 Vさん、法的な権利と状態を言えば、Vさんの言われる通り、Vさんが許可権者であるのは間違いないです。

しかし、権者だからといって権利を乱用してはだめですよ。Tさんの許可と金銭という協力を経てこの分譲を

当時されたんでしょう?それ自体がもう十年以上も前であるばかりか、会社も閉鎖している今、客付けも

できないでしょう?この土地が売れなければ、Tさんは貸したお金が返って来ないばかりか、家が建たないと言う理由で

売れる事のない土地を持ちづ続けなければならないんですよ?固定資産税を負担できるんですか? 」

 

Vさん「 土地の名義はTさんなんやから、税金はTさんが払うべきやなぁ。」

 

Tさん 「 ふざけるな!分かった、それやったらもうええ。今まで貸した金全額返してくれ。

契約書の期限ももう何年も前や。」

 

Vさん「 そんな事急に言われても、ないもんは返せんわ、とにかくこの件は借りたお金の事とは別や 」

 

Tさん「 なんで別や?あんたはわしに借りた金でこの事業をやったやないか 」

 

 

 

 

とんでもないシロモノであった

 

 

 

Vは世話になった事は感謝しているという

しかし、義理はないという姿勢なのである

こんな事を繰り返してきたのであれば、そりゃ他人に見放され、事業が破たんした事は

至極当然の事の様に思えた

 

 

 

 

 

今、Vの近辺に何が残っているのか?

 

 

 

 

私「 Vさん、ではこの件はこれで終了ですね。Tさんと私は今から弁護士事務所に行きます。

期限を定めて、債務の履行(借金の返済)を文書にしますので、ご準備をお願いします。

返さないというVさんの主張は続けられればいいでしょう。但し、こちら側も対抗措置を取りますので

期限到来後のVさんが手にされる給料及び資産、金銭的価値のあるものは全て差し押さえます 」

 

 

 

 

勿論 分譲地の給水管と排水管もです^^

 

 

 

平和的な解決へ向けての方策はつき、もはや話し合いの続行は不可能と思われた結果、私は切り出した

 

 

 

 

 

 

 

Vさん「 条件がある・・・・・・ 」

 

 

 

 

 

遂に最終局面が来た

 

 

 

 

 

 

 

 

                   

 

                               続く・・・・・・

 

 

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新連載 「 権利と義務 」第五話

2014-10-13 15:00:08 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

今日は朝から物件に設置してる看板を朝から撤去♪

こんな日に、時折入る緊急電話や~

ヘルプに備え、事務所待機っす

 

まぁやる事なんていくらでもあるんですけどね

気持ちはほぼお休みモード^^

まぁ別にいいんじゃないって感じです

 

さて、新連載の「権利と義務」

同業者さんは割に分かる内容だと思うんですが、一般の方にはやや複雑やも?

と思いながら書いてます

出来るだけ分かりやすく書いていきますので、飽きずに見て下さいね~

 

 

新連載 「 権利と義務 」 第五話

 

 

G司法書士との込み入った会談の後

私はこの話は無理に進めるべきではないと判断していた

 

売り主Tさんと水道管と道路所有者Vの金銭問題が解決し、両者の和解がないと

こんな事は進められる訳も無く・・・・

この問題に不動産屋の私が介入していっても仕方のない事であった

 

再び売り主Tさんの事務所・・・

 

「 Tさん、こういうわけで、共同事業者であったVさんは、どうやら水道メーター設置の同意の印鑑を

押すつもりはないみたいです 」

 

Tさん 「 西本さん、それおかしいで!だってね、共同事業っていったって、土地はわしが購入して

水道の本管設置工事と排水の本管設置工事はVが自分でやったものって言ってるらしいけど、そのお金

もわしから出てるんやで!」

 

「え?そうなんですか?」

 

Tさん「 そうや、自分の権利も確保したかったVは、その工事費用をわしに借りてるんや。

確かにその金銭は貸した事になってるけど、全く返してもらってへんのや。

全額返して自分のモノっていうんやったら分かるけど、その他の金銭も含めて返済してへんのに・・・ 」

 

「でも、Tさん、これ、水道管の名義をVさんに当時してしまっていますよね。個人的な金銭のやり取りは

役所には通用しませんわ・・・ 」

 

Tさん 「 わし、いっぺん水道課に行ってくるわ。わし名義の土地に、水道管の枝はもう引き込んでるんやから・・・・・

引き込むって事は、その時に使用する事に同意してるからこそのはずやろ?それやったら何の為に水道を引きこんだんや?」

 

「 ほんまですよね。役所が何と言うかわかりませんけど、現状見てもらって、一度、役所の判断を仰ぎましょう」

 

Tさん 「合わせて一回、Vに連絡いれるわ。わし、これちょっと納得できへんで。彼が水道使用の同意の印鑑を

文句なしに押せばそれで済む話なんやろ?」

 

「 それが一番早いのは間違いないです。役所の方は一度私が行ってきますので、TさんはVさんに連絡いれてもらえますか? 」

 

Tさん「 そやな、そうしよか、わし直接連絡入れたら、Vも(うん)て言うと思うわ・・・ 」

 

 

こんなやりとりを経て、あくる日に私は役所を訪ねることにした

 

役所「 これは困った事態ですね・・・・ 」

 

「 しかし、既に引き込まれているんですよ? 」

 

役所「 分かっています。ただね・・・・本管の所有者が別個人だと・・・メーター設置の時に必ず

同意の印鑑がいるんですよ・・・・ 」

 

「 それは法的なルールですか? 」

 

役所「 まぁウチも含めて、いくつかの市町村はそうだと聞いていますがね、ウチとしては本管の所有者から

勝手に使用してる事とか、破損した時の責任問題とかで、メーター設置時に必ず同意の印鑑を必要としていまして

例外は認められないんですよ・・・特に、事情をお伺いしている限り、本管の所有者さんはたぶんクレームを入れて

きますよね?・・・・・・・ 」

 

「 100%入れてくると思います・・・・でも、そこは突っぱねる理由になりませんかね?既に引き込んでいるんだから

その時に、むしろ土地の所有者のTさんに同意を得たんでしょうと・・・ 」

 

役所「 仰っている事は正にそうなんですけどね・・・ 」

 

 

 

何とも歯切れの悪い回答であった・・・

役所の場合、必ずという返事は基本的に返してこない

善処します、とか、会議で検討します、などが一般回答で有るが、こうも歯切れが悪いリアクションで

結果として良い回答が返ってくる事はまず考えられなかった

 

 

法律で戦うしかないか・・・・・

 

私は、知り合いの別の司法書士に六法全書をお借りし、生まれて初めて分厚い六法全書を見開いた

法律用語が相当ややこしく、文脈も「 そうではないこともない 」的な曖昧な表現が続く

私は水道管の権利に関する判例と権利に関する項目をピックアップし、このケースで本管所有者と

はたして戦えるものなのか?を調べ始めた

 

 

 

 

驚いたことに、今回の事例に関係すると思われる箇所は、数か所しかなかった

 

 

 

調べた結果

 

 

 

 

 

 

 

 

戦えない事が分かった

 

 

 

 

 

 

厳密にいえば、負けるだろう・・と言う事だが、過去の判例のケースと全てが合致するわけでもなく

民法や宅建業法の観点から、土地の無償使用(枝の水道管を使用させないのに土地の一部を無償で占有している)という所で、

一縷の望みがあったと言えばあったのだが、仮に争いを始めたとして、判決が出るまでの時間的な問題として

今回の不動産取引がオジャンになる事には変わりが無い

しかも、相手は経済的な事情により、金銭を弁償できないのだ

何も持たない相手と戦っても、気分が晴れるだけであるばかりか、弁護士費用もばかにならない

 

 

 

やるだけ徒労であった

 

 

 

わたしは、その足でTさんの事務所に出向き、Vとの話の内容を確認する事にした

 

 

Tさん「 西本さん、あかん、何回電話してもでえへんわ・・・かけなおしてもけえへん・・・」

 

「 でしょうね、Vさんにしてみれば、この件が流れる事が目的でしょうし、わしの許可が無かったら

その土地は売り物にならんのやぞって事を十分にTさんにアピールできるでしょうから、電話に出て

わざわざ言い争う必要なんてないんでしょうね」

 

Tさん「 わし、腹立ってきたわ・・・お金も返さんばかりか、邪魔までしよって、恩知らずとはこの事やな。

なんで売り物にならん土地をわしが持ち続けて、固定資産税払い続けやなあかんねん」

 

「 自分が建築させてもらえるお客さんを自分で見つけるまで粘る気でしょうね・・・・ 」

 

Tさん「 わしにも意地があるわ・・・・もうええ!今からわし、Vの家へ行ってくるわ!! 」

 

「 ちょ・・ちょっと待って下さい・・・家は既に調べてあるんで、僕がまず行ってきます。」

 

頭にきている時に、こんな複雑な話などできるわけもない

結論、こじれて帰ってくる事は目に見えていた

 

 

自ら出向くと言って聞かないTさんを何とか説得し、私はVの家へ車を走らせた

 

ピンポーン

 

 

返答はない

 

私は諦めて、その日に何度か時間を変えて訪問するも、一向に出てくる気配が無かった

留守なのかどうかは分からない

しかし、他人の家を「 いるんだろう!!! 」とインターホンを何度も押せるものでもない

 

日を改めて何度か訪問するも、やはりVとその家族は出てこなかった

 

しゃぁないな・・・

 

 

私は方針を変え、ポストに手紙を入れることにした

聞きたくない話をいきなり目の前でされるよりも、ワンクッションとなってこの方がむしろ良いのかも知れない

 

そう考えた私は、考えうる限りの丁寧な言葉使いと、Tさんの怒りには触れず、協力をお願いしますという内容の

手紙をしたため、Vの家のポストに投函した

 

 

 

 

 

 

 

その手紙に対する返答は、意外にも実に素早いものであった

しかし、送られて来たVの手紙には、いかにもVの人柄がうかがえる身勝手な内容が書かれていたのだ

 

 

 

 

 

現物は今でも保管してある

 

 

 

しかし、筆跡は個人情報でもある為、転載する事とする

(以下 原文)

 

書面承りました

文書を見て、あなたがしている事、考え方には理解しかねます

私とT氏とで仕上げた仕事です(本物件を含む分譲地を指す)

最初の条件が変わった以上、私の最大の協力条件である通行権等を無い物としてほしい物です

クリエイト様には関係のない事ですが、工事は全て私がやり、工事代金も全て私が支払っております

給水、排水管は私の所有物です

善人で有る人ならば、他人の給水・排水管を持ち主の承諾もなしで使用する事はしないでしょう

今回の分譲地内の工事施工及び工事代金は全て私の責任でやっております

私のものです

私の承諾及び許可なくして使用する事を禁止します

 

 

                                       以上

 

 

マイルドセブンを片手に私はうすら笑いを浮かべながらこの手紙を読んでいた

 

 

 

 

 

 

 

 

「  ほな水道管を撤去せんかい^^ 」

 

 

 

何をほざいとんねん^^

 

他人の土地に引き込んでもうとるやないか

 

工事代金もTさんに借りたお金で返してへんくせに 笑笑

 

もうええな・・・ 

 

一応の礼儀は通したで^^

 

 

もはや話し合う相手ではないと判断した私は、この手紙と私の投函した手紙のコピーを持って

Tさんの事務所へ車を走らせた・・・・

 

 

 

 

                                          続く・・・・

 

 

 

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新連載 「権利と義務」 第四話

2014-10-12 11:02:28 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

世間は運動会

 

お母さん方お疲れ様です<m(__)m>

恐らく急な案内のご依頼は入らないと睨んでおります^^

 

最近思うんですけどね

人生って節目ってあると思うんですね

ワタクシ40歳でもうじき41歳

 

これから若い時にやっていた様なテンションと体力が続く訳も無く

今までの経験を生かした上での トライ/熟成 が必要だと思うわけです

今思えば・・・

今現在の持てる力で30歳に不動産屋を初めていたら、到達点は違っていたと思います

しかし、それが必ずしも良い結果とは限らないと思うんですね

でも、これまでの経緯と言うのは、いわゆる運命だと思うんです

運命は文字通り、「 命を運ぶ 」 と書くわけで・・・

これまでの自らの毎分毎秒の「 選択の結果 」と思えるのですが

宿命というのは又違いますね

これは自分とは関係のない事により定まって行く自分の状態だと思うのですが

寿命で有ったり、自分や家族の病気であったり、そういのが出始めるのがこれからだと

思うわけです

でも、自らの選択の結果である「 運命 」が作る、「 自分という家 」を強固にしていければ

最後に納得のいく落とし所を自分自身で見つけられる様な気がしています

それは金銭的な事ではなく、「 あ~おもしろかった 」「 色んな感動があった 」

こんな感じで良いかと・・・

 

惰性で今後を繰り返すことに意味はないし、そんな人生も嫌だと考えております

この話を通じて

高額な金銭、財産を取り扱う私どもの目に映る人間模様と、それがもたらす人物像

こんなモノが伝われば、少し間違っていると思える現代社会や「 自分という家 」が又違った形で見える事も

あるのでは・・と思います

 

 

 

新連載 「 権利と義務 」

 

 

 第四話

 

 

「 降りるのは構いません、しかし先生は売り主Tさんの親友でもあるんでしょう?

道路所有者と知り合いだから何も話せないとおっしゃるのも分かりますが、最初に

先生を指名してくれたのはTさんじゃないですか、先生自身も両方知ってるから

まかせといてくれと仰ってたじゃないですか? 」

 

司法書士G 「 西本さん、あんたの言う通りや。でもなぁ、これ、すごいややこしい話でなぁ、わし

全く関わりたくないんや。その理由にしても、両方とも古い知り合いやからなんや、分かってくれ 」

 

売り主Tさんの事務所を飛び出した私は、すぐに車を走らせて、司法書士Gの事務所に座り込んでいた

 

 

 

 

 

 

今日は、返事を聞かずに帰るつもりはない

 

 

粘る事数時間

 

私は何と言われようが、「 なぜこの仕事をおりるのか? 」の答えを聞くまでは

帰れないと頑張っていた

 

後ろに座っている職員の冷たい目が突き刺さる・・・

「こいつ、ほんましぶといな・・・ 」

 

顔にそう書いてある

 

私としては、Gがこの仕事をおりるのは構わない

司法書士など、星の数ほどいるのだ

だが、なぜ?という所に、この案件の成否がかかっている事は間違いなく

次の動き(道路所有者へのアプローチ)の第一手は、Gの返答の中に正解があるはずなのだ

 

 

G「 わかった。わしもいつまでもこうもしてられんし、話すわ 」

 

「 お願いします 」

 

G「道路所有者のVはな、さっきも言った通り、わし昔からよぅ知っててなぁ、建築屋でバリバリ

やってる時から仕事も何度も一緒にやって来たんや。せやけど、バブルの辺りから調子悪なってなぁ。

本宅も競売にでて親族が買い取って、今は親族に、その本宅の賃料払いながら住んでるんや。

本家やさかいなぁ、親族もみんなで協力して維持していかなと思ってるんやろなぁ・・・ 」

 

「 私の調査でも、おおよそそんな感じの情報が入ってきてます 」

 

G 「そこでや、今回の話があって・・・やっぱりVは、同意の印鑑を押す → お金にする となるわけや 」

 

「 先生、しかしですよ、この道路はもともとTさんがお金を出して購入した土地で、区画割りしていく過程で出来たわけで

、事業主として、所有権をVさんにしただけですよ。誰かが所有しなくてはならないですから。

共同事業として始めて、先にTさんにお金だけださせておいて、後でわしの許可なかったら家建てさせへんとかおかしいですよ。

水道管にしても、話し合いの上で、販売用の土地購入費用はTさん、水道と排水の工事費用はVさんとなったわけでしょう」

 

G「 あんたの言う通りや。とても道理の通らん話やわな・・ハッキリ言ってこれはVの裏切りや 」

 

「 でも先生がこの話をおりる理由が一体どこにあるんですか? Vさんは同意の印鑑を押さないと言ってるんですか? 」

 

G「 いや、ちょっと考えるって言うとったけどなぁ、Vとしてはそこに自分の会社の家を建てて売りたいわけや」

 

「 会社潰れてますやん・・お客さん目線にすれば、メーカーの中でもより信頼度のある所でないと

家の建築なんて頼まないのに、つぶれてる会社のひとり親方に新築を依頼する事なんてないですよ 」

 

G 「 ほんまその通りや。しかし、わし、Vの事もよく知ってるんでなぁ。Tにだけ協力するわけにもいかんし、

ほんでこれ、Vの感じやとここに家は建たんと思うぞ・・・・ 水道管は使わせへん気やわ

何年かかっても自分が家建てさせてくれるお客さんみつかるまで粘る気やと思うわ」

 

「 先生が断る理由はそれだけじゃないですよね ? 」

 

G 「 ・・・まぁ後は直接Vに聞いてくれ。わしも聞いてもた以上、後でもめ事になる可能性のある話には

乗るわけにいかんのや・・・ 」

 

 

 

 

ヒントが見えた

 

 

 

 

Gの言った話の中に、「 後でもめ事になる可能性のある話 」という一言がある

つまり、後でもめてやるという意思表示がVとのやりとりの中であったと言う事になるのだ!

 

 

「 わかりました 」

 

 

これはあかんな・・・・・

 

 

正直なところ、私はそう感じた

この案件は金額的にもいわゆる「 イイ仕事 」とはとても言えなかった事もあり

無理をしてややこしい所に突っ込む必要はない

Tさんにこの話をして、今回の話を断る方向で整理し、建築営業Aに電話をする決心をした

 

 

私は、Gの事務所を出た後に再びTの事務所へ車を走らせた

すっかり暗くなった辺りと同様、私の心境も暗く、重たいものだった・・・・・

 

Vが何と答えたかは定かではない

しかし、通常、このケースで有れば、Tさんが土地を分割し、いわゆる再販売(開発)をしない限り

道路と水道管の所有者は、無償で同意の印鑑を押す事がほとんどだ

分譲と言ういくつもの家族が生活する一段の宅地を販売する側の行為には、ビジネスとしての

「 利益 」とセットで、絶対に引き離して考えてはいけない事がある

 

それは

 

 

 

 

 

 

公共性

 

 

 

 

販売側が利益「だけ」を追求して住宅地という物を販売すれば、そこを買う人は

いつどんな不利益をこうむるか分からない

今回の場合は、これから水道管を宅地内に引き込むのではなく、自分名義の水道管を、他人地であるTさんの土地に

既に引き込んであるのだ

それを使用させないとは断じて許せる行為ではない

まだVがこの土地の税金と維持費用を支払っているのであればそれでも良い

しかし、Tさんにしてみれば、何年何十年とかかるか分からないVの粘りにいつまでも

付き合い、その間、それらの費用はTさんが支払わなければならないのである

それらを考慮した上で、今まで貸した金銭をいつまでも返さず、返す気がVには無いと判断したTさんは、Vの会社が

つぶれている事もあり、共同事業を解消すべく、この宅地を売る事にしたのである

 

 

 

私はナンセンスで自分の金の事しか考えないVの思考パターンに腹が煮えくりかえる思いであった

 

 

 

 

 

 

                                続く・・・・・

 

 

 

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新連載 「 権利と義務 」 第三話

2014-10-10 14:09:09 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

前にもこのブログで書いたんですけど、勝手に動くモノって生き物だと思うんですよね

動力が、あるわけですから

人間が作ったものは別ですよ

昨日JCOMで見てたんですけど、太陽にしても勝手に動いていて、そこから海王星までの配列の中で

地球があって、それらの引っ張り具合(重力)とか、お互いの存在の為に何らかの存在意義があって

地球に生命が誕生する偶然となってるんですよね

 

なんか宇宙って人間の体みたいってちょっと思っちゃいます

 

地球は心臓かな?

 

脳が太陽?

 

僕はですね~、銀河系ってのがあって、宇宙ってのがあってその外にまだ何かあると思うんですよね~

太陽の動力となっている物が絶対あると信じて疑いません

まぁ、考えても仕方ないか(笑)

 

 

新連載 「 権利と義務 」 

 

  第三話

 

 

真新しいクロスの匂いがする売り主さんの事務所で、私は売り主Tさんと相談していた

この方は、好人物であるがゆえに、相当顔も広く、顔が広い事がこの人にとってプラスの相乗効果

を発揮していると感じられた

 

その逆の負の効果となった場合、顔の広さは致命的となる

 

この方を私は7,8年前から知っているが、あれよあれよと言う間に資産を増やしていっている

よほど事業が好調なのであろう

 

「 Tさん、すごいですね、このビル高かったでしょう・・・・ 」

 

T 「 西本さん、まぁわしの隠れ家に買ったんですよ^^飲みに行った帰りに自宅遠いんでね^^ 」

 

「へ~、賃貸して収益をあげるとかでもないんですね 笑 」

 

T 「 わしの本業違いますから 笑 」

 

世間話の中でも、なぜかこの方は人懐っこいユーモアが感じられ、全く気取った所が無い人であった

 

「 ところでね、Tさん、実はTさんがこの人にお願いしますって言っていた司法書士のGさんなんですけど・・・

今回の件は降りるって今日連絡があったんですよ 」

 

T「 え?なんでですか? 」

 

「 分かりません、しつこく聞いたんですけど、はぐらかして、毎回話それるんで・・・・

分かりましたとは返答しましたけど・・ 」

 

T「 おかしいな、この物件の土地がある分譲地は、わしと道路所有者のTと共同でやって、お金はほとんど

わしが出して、他の区画の所有権移転登記と地役権設定は全部この司法書士さん担当やけどなぁ 」

 

「 そうなんですか、ちなみに道路所有者(以降Rと記載)とは最近いつ会いました? 」

 

T 「もう数年ほど前になるかな・・・会社しめなあかん状態やって資金援助の依頼にきてなぁ、わしは昔から

知ってるから貸してあげたいけど、それまでに貸した分も最初の何回か以外は返してもらってないんや。

今重ねて貸したら、負債がますます大きくなってしまってもう無理やろ。

でもそれ以前に、その時も、前に貸した分の返済について一切触れへんのや。

信用でけへん・・・・・ 」

 

「で、その時は追い返したんですか? 」

 

T「 いや、事務所に居座って朝まで帰れへんのですよ・・・・わしも根負けしてしもて・・・・

もうええわって貸したんですわ 」

 

聞けばびっくりするような金額であった

 

「 感謝したでしょうね・・・・ 」

 

T「 そやなぁ、涙ながして感謝してたわ。けどなぁ・・・・・・ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

T 「 これも最初の何回かしか返してもうてないんですわ・・・ 

 

 

 

 

 

 

 

 

これやな

 

 

 

 

 

 

私は直感した

 

とある人の違和感のある行動というものについては、必ず訳がある

こちら側から見て、そんな事くらいで・・・、すごくお世話になったはずなのに・・・と思うようなことであっても

当の本人にしてみれば、その一点だけをとらえての行動でなくとも、それからの事が複雑な心境を作り上げる

キッカケとなる事は十分に考えられた

 

 

 

 

 

この一件

 

 

 

一見すれば、Tさんが所有不動産を売却する事とは何の関係もない

Tさんからすれば

 

過去に道路と水道管の所有者のピンチを何度も救ってやり、その返済を受けていない

 

             ↓↓

 

だから協力するはずだ   となる

 

至極当然の思考回路と思える

しかし、相手は何度も高額なお金を借りたにも関わらず、返しもしていないばかりか

待ってほしい事情を話にもしてきていないのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは手ごわい・・・

 

 

 

 

 

うっすらと冷や汗が流れる様な気がした

 

「 Tさん、今からG司法書士の所へ行ってきます。後、市役所にも行って、水道課の見解を確かめてきます。」

 

T 「 なんで?^^ 」

 

「・・・・・・とにかく行ってきます 」

 

T 「 水道はわしが所有する宅地内にもう引き込んでいて、メーターこそまだ取り付けていないけど

メーターボックスまでもう取りつけてあるんやで^^ しかも、その水道本管、わしの別の土地の下も通ってるんやで。

既にわしの権利やろ^^ 」

 

「 僕もそう思います。但し、本管所有者の同意の印鑑を取り付ける必要がある、と水道課が言えば

これ、OUTです 」

 

T 「 言わんよ^^ もう引き込んであるんやから^^ 」

 

「・・・取りあえず調べてきます 」

 

 

 

過去には大金を貸してやる程の仲であったこの二人に、思惑の違いがあるのは間違いない

そんな気がした

 

 

 

早々に話を切り上げ、口をつぐんだままの司法書士Gの事務所へ私は車を走らせた

勿論、道路所有者が何と答えたかを問いただす為である

 

 

 

 

 

 

 

                      続く・・・・・・

 

 

 

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新連載 「 権利と義務 」 第二話

2014-10-09 19:10:50 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

最近ですね、物忘れがひどいんです

 

電話を切って、これから向かいますと返答し、そちらへ向かう途中に電話が鳴って

 

急きょそちらへ立ち寄り、途中である書類を事務所に忘れた事に気づき

 

戻ってまた出かけて・・・・

 

新しい用件が電話で入り

 

そちらへ立ち寄った後

 

もともと入っていたスケジュールの訪問先へ訪問し

 

今から行きますの件

 

忘れてました

 

しっかりせな!

 

 

 

新連載 「 権利と義務 」 

 

   第二話

 

朝の日課

マイルドセブンと缶コーヒー

 

今日一日の活動を支える貴重な時間であった

 

 

 

例の案件も、予想通り、相手先の建築会社営業のAさんとは何事も問題が無く

互いに譲り合う所は譲り合って話は進んでいた

 

売り主Tは、評判通りのすこぶる人間味のあふれる好人物である

しかし批判をする気は毛頭ないが、ビジネスなどの利害関係が絡むシビアな場面では

 

 

 

 際限のない好人物っぷりは時には仇となる 」 事もある

 

 

まだ当時、経験の浅かった私は、そんな事は眉つばに思っていたふしもあり

やはり好人物には好感を持ち、今回の仕事のし易さを大いに実感していた

今から思えば、好人物の動きと言う物には 「 悪意 」 がない事から

様々な一局面での好印象の発言、譲歩、雰囲気全てに飲まれていた感がぬぐえない

 

 

 

たとえばそんな時

 

 

 

 

代理人的な立場である私は、同じ様に好人物に染まってはいけないのだ!!

 

 

 

 

なぜなら

 

 

 

先の見通しが甘くなる傾向にあるからである

 

 

 

私の仲介という仕事は、「 契約を無事に終わらせ、将来に向かって問題を残さない様に手配する事 」

が使命である

考え方にもよるが、依頼人に対して、通常では考えられない様な利益をもたらす事では決してないと

今では考えている

 

そう考えると、結果的にはそうなった、好人物である売り主Tの 「 油断 」 と言う物を

さりげなく察知し、修正しなくてはならなかったのだ

 

 

プルルルル

 

「 クリエイト西本です 」

朝一番の電話であった

 

「 あ、司法書士の○○です 」

※Gと呼ぶ

「おはようございます<m(__)m>、どうしました? 」

 

G 「 あのですね、いやぁ色々考えたんやけどね、わし・・・・・ 」

 

「 なんですか?? 」

 

 

 

 

 

 

G 「 この件、降りさせてもらいますわ 

 

「 はい?え、どういう事ですか? 」

 

初めは何の事だか全く分からなかったのだが、よくよく聞いていると

Gはこの件の所有権移転登記、地役権設定の仕事をおりたいのだという・・・

 

 

こんな事は過去に前例がなかった

 

 

彼らは、委任状にサインをもらい、登記を代行するだけで、弁護士の様に個性がでたり

能動的な作業をする立場には決してない

自らの意思で、「 登記の仕事をおりる 」という事は、基本的にありえなかった

 

 

「 なんでですか? 」

 

G「 いやぁ、こないだも言うたんですけどね、この物件の前の道路と水道管の持ち主を

わし知ってるんですわ・・、ほんで売り主のTさんもよー知ってましてなぁ・・・ 」

 

「 それが理由ですか? 」

 

G「 いや、まぁ詳しくはちょっと勘弁してもらえまへんか?」

 

声のトーンからして60代以上と思われるGはそう言った

 

「 う~ん、こんなの初めてですからね、司法書士さんが理由も無く登記を断るなんて

ちょっと理解できないんですよ 」

 

G 「えらいスンマヘン 」

 

全く意味がわからなかった

 

その後、しつこく理由を聞くも、Gは頑として口をつぐみ、仕事を断る理由は話さなかったのである

 

「 わかりました。それでは他をあたります 」

 

私は質問に対する回答をはぐらかして、意図的に横へそれる話をする相手は苦手である為

いい所で見切り、別の司法書士にあたる事にした

 

 

改めてマイルドセブンに火をつけ

可能性のある事柄をピックアップする為に、経緯をさかのぼってみた

 

①司法書士は売り主が指名してきた

②司法書士は売り主と前の道路と水道管の所有者を両方知っている

③当初の連絡では、両方知っている為に任せてください^^と自信たっぷりであった

④この電話がかかってくるまでに、道路の資料と市役所の水道課の資料を司法書士事務所に送った

⑤もめ事はない

 

 

ふ~

 

マイルドセブンの立ち上る煙を見上げつつ、ため息をついた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地役権やな・・・・・

 

 

 

 

私の中で結論が出た

こうなる原因は、地役権の設定の承諾を取る為に、道路と水道管の所有者とコンタクトをとった上での

リアクションとしか考えられなかった

 

しかし、私としては道路の一部を売り主Tが所有している事と、水道が既に宅地内に引き込まれている事から

大した問題とは考えていなかった

 

 

 

 

 

 

 

ここがまず一点目の私のつまづきであった事は間違いない

 

 

 

 

 

なぜなら・・・・

道路の所有者が、地役権設定の承諾がもらえそうにない様な反応を見せたとしても

それらの調整は私の仕事で有り、司法書士が仕事をおりる理由とはならないのである

 

 

クリエイトさん、承諾もらってきてな^^

この一言で事は足りるのだ

 

 

 

 

他に理由があるはず

 

 

 

この時は、ここに至らなかった私は不徳の致すところである・・・・・・・

 

 

 

 

 

                                        続く・・・・

 

 

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新連載 「 権利と義務 」 第一話 

2014-10-06 10:10:02 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

言ってる間に年末

 

きますよ~(笑)

 

毎年そうなんです

 

十月入ったなぁなんて思ってると

 

あッちゅう間に年末

 

今年は去年と違う事何かやれたかな?

 

と思い返す訳ですね

 

ラスト3か月

 

押しまくっていきまっせ!

 

 

さて、本日より新連載 「 権利と義務 」 書いていきます

 

間で日常の事も入れて行きますが・・・・

 

こんなこともあるんだなぁという一つの出来事をクローズアップしていきたいと思います

 

 

 新連載 「 権利と義務 」

 

 ~ 第一話 ~

 

 

何年か前の事・・・・・

 

 

 

プルルル

 

「 はい、クリエイト 西本です 」

 

建築会社営業A 「 あ、西本さん、ご無沙汰してます 私、○○建築会社のAです 」

(以降Aと表記)

 

「 あ~、ご無沙汰です 」

 

A 「 あのぅ、○○のクリエイトさんで販売されている土地・・・・まだいけますかね・・? 」

 

「 あ、大丈夫ですよ~^^ぜひお客さんつけて下さい~^^ 」

 

A「 あー良かった、もうね、気に入ってるみたいなんで、ちょっと値段交渉入りますけど

  ほぼ意思が固まっているんですよ 」

 

「 そうですか、値段の件、売り主に話してみますよ、買い付け証明出してくれますか? 」

 

A 「 あ、勿論です、内のフォーマットで良ければ午後からでもFAX入れますね^^ 」

 

「 宜しくです~ ^^ 」

 

 

 

 

なんてない始まりだった

 

 

 

決まるケースというのはそれなりに決まるであろう雰囲気がある

 

 

担当同士も意思の疎通がしやすく、それぞれのクライアントの立場も考慮し、相手の言い分にちょっと

食い下がって行く事の繰り返しではなく、お互いに協力体制で進めていける場合などがそうだ

 

この場合も、お互いが相手の言い分を完全には飲めなくとも、調整できる幅を予め予定してあり

恐らく問題なく進むであろうことは、打ち合わせ段階で読み取ることができた

 

 

打ち合わせ通りに、午後には買付証明が送られて来て、私はその書面をもとに売り主と値段と

諸条件について電話打ち合わせを行い、何の支障も無く快諾を得る事が出来た

 

 

俗に言う、とんとん拍子パターンである

 

 

しかし、物件の事は既に調べきってあったが、一点だけ不安の残る点があった

 

それは

 

物件(土地)の前の道路とその地中に埋まる水道管が、既に実質上は閉鎖してある、とある建築会社の

所有物だったことであった

この場合、建築許可を得る段階で、道の所有者に同意を得る必要がある

市町村にもよるが、和歌山市の場合は、ここに関しては決して譲らない事は過去の経験で分かっていた

しかし、今回の場合は、水道管本管は他人物であっても、この敷地には既に水道管が引き込まれており

メーターこそないものの、メーターボックスまでが既に設置されていたのである

 

 

「 Tさん(売り主)、物件前の道路ですけど・・・、これ通行承諾と給排水設備の設置と、設置と修繕の為の

掘削、通水の地役権をつける必要があるんですが 」

 

売り主T「 あ~、分かってる分かってる、これ建築会社の名義になってるけど、分譲した時にわしが

ほとんどお金だしたんで、問題ないですわ、これまでの他の区画も全部地役権つけてるし問題ないよ ^^ 」

 

「 そうですか、過去も全部それで来てるんなら大丈夫でしょうね^^ 、じゃぁ順を追って進めて行きますね^^ 」

 

T 「 問題ないよ^^よろしく、やっと売れたか~^^ 」

 

 

 

 

 

とは言ったものの・・・・・・・・

 

 

 

 

実は私はこの実質上の閉鎖会社の社長を見知っていた

さかのぼる事数年前、この人物が絡む案件で、私は契約現場で怒った事がある

契約日に契約書を持参し、関係者全てがそろった段階で、この人物は仲介していた

私に幾つかの嘘をついていた事が判明したのだ

 

 

私は嘘が嫌いである事は個人的な理由でしかなく、公の場所でそれを理由とした行動は

何一つするべきではない

この時もそう思い、嘘をついたと言う事を本人が自ら語る訳でもなく、聞いていた話と

矛盾する事についての話を、ごまかし笑顔で続ける閉鎖会社の社長に、私は大きな不信感を抱きつつも

黙って話を聞き続けていた

しかし、こういう人の特徴は、今まで嘘をついていた事がバレバレであったとしても

関係者が口をつぐんでいる以上、何らかの方便でその場を乗り切ろうとする

 

 

 

 

 

 

「 この契約はやめましょう 」

 

 

 

 

 

その時、私はその人が代理人と称していた、とある不動産業者さんの事務所でそう言った

 

社長「 ちょっと待ってよ、なんでや! 」

 

「 この契約は、これまで社長が事実と違う事をいくつも私に話されて、それを事実ではないと

私は知らずに価格設定をし、他の仲介業者を後から入れてほしいと言うそちらのお申し出を受け、あげくは

買主までが今日来るはずの社長のお知り合いの方ではなく、今この場で社長ご自身になるといわれるんですよね」

 

 

「 後の責任は持てませんし、そういう仲介はしたくありませんので 」

 

社長 「 別に買わないって言ってる訳じゃないからいいやないか、事実とは違ったにしても

 既にあんたが承諾した内容に何の変わりがあるんや! 」

 

 

 

「 気に食わないんで・・・ 」

 

 

 

社長 「 ・・・・・・若造が、わしとあんたいくつ歳離れてると思ってるんや、何やその口のきき方! 」

 

「 どうとでも思って下さい、僕はこの件はおります 」

 

代理人業者 「 まぁまぁ西本さん、あんたが怒るんもわかるけどなぁ、この人もわしもあんたよりも

何十年もこの仕事やってきてるんや、書類もソロッとるし、ここは収められへんか^^? 」

 

 

 

この一言で当時まだ若かった私はスイッチが入った

 

「 あなた同業者でしょ?この人とつるんで嘘ばっかりついて、あげくは仲介で入ってくるんですか?

こいつは若いし経験も浅そうやから、こう言ったら納得するやろってアドバイスしてきたんですか?

ええ年こいて笑かさんといてくださいよ ^^ これ詐欺に近いですやん 」

 

 

代理人業者「 西本さん、そこまで言うたらあかん、あんたはまだ若いけど、わしは業界団体の仕事も

してきたし、あんたより不動産の事も他の会社の社長もよ~知ってる 」

 

 

「 余計にあかんのちゃいますん ? 」

 

 

まぁ書ける範囲はこの程度だが、こういったやりとりが過去にあったのは事実である

 

 

 

 

 

 

多くの人は幾つかの顔をもつ

 

 

 

 

 

 

仲の良い、又は自分に対して協力的な人物に対しては好意的にふるまう事はできても

利害関係の無い人間に対してはそうではない振る舞いを見せる人は実際にいるのだ

 

しかし、仲の良いお二人という事実がある以上、私はそれを申し上げる事はできない

利害のバッティングする売る方と買う方の間で仕事をする私たちは、発言や挙動で簡単には

人を判断しない

過去の経験上、その人のこれまでの行動でしか、やはり判断をするべきでないと思いはしたのだが

売り主Tさんは、多方面で「 良い人物 」と評を得ている方でもある事から、Tさんが言う様には

私からはそう見えない道路と水道管の所有者も、Tさんからの依頼に対して、理不尽な事はすまいと思われた

 

 

 

慎重に売り主Tに、道路所有者との連絡内容、反応を確かめながら契約準備を進めて行った

 

 

 

 

 

プルルルル

「 クリエイト西本です 」

 

G 「 あ~わたし、司法書士の○○と申します、○○の土地の契約の件で電話したんですが・・・ 」

 

「 あ、お世話になります、前面道路に地役権をつけないといけないんですけど、問題ないですかね? 」

 

G 「あ~、その道路の所有者はわしもよ~知ってますんでなぁ、大丈夫でしょ~^^ 」

 

「 そうですか、では準備の方お願いします^^ 必要書類は今日お持ちしますので 」

 

G 「 頼んどきます~ 」

 

 

 

順調に契約準備は進んで行った

 

 

 

 

 

 

 

 

                               続く・・・・・

 

 

 

和歌山市の不動産物件情報はこちらから(クリエイトホームページ)

http://www.create-mn.com/

 

 

 

 

 


行ってみたいなぁ~

2014-10-04 09:04:18 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

すっかり秋ですね~

 

週明けからは台風に要注意です

 

さて

 

最近、一度は行ってみたいなぁ~なんて思ってるお店がありまして・・・

 

そこのブランドが好きだとか、まぁ年代的にもいいのか悪いのか・・・ってな感じなんですけど・・

 

コンセプトとスキームがすごく興味あるな~って思うんです

 

そのビジネス展開の狙う先ってのは、やっぱりワタクシレベルでは推し量れないんですけど

 

なんか気になっちゃって、体験してみたいんですよね

 

それはですね~

 

 

銀座にあります~

 

 

 

 

 

 

 

 

アルフレッドダンヒル 銀座本店 THE BARBER

 

http://www.huge-world.com/articles/-/222

 

 

いやぁ、これ、魅力あるな~

 

 

ヨーロッパのハイブランドがですね~

 

男性の為のBARBER

 

服装から身だしなみまでトータルコーディネート~なんてのが必要な程の

 

プライベートでもないんですけど!(笑)

 

 

社交場としてもかなりの可能性を秘めてますね~

 

 

いや、ワタクシが思うのはですね

 

男性向きのこういうの無いよね?ってこと

 

 

これ、値段もそこそこだけど

 

だからこその高級感を維持していて

 

ビジネスモデルとしてはスゴイと思うんですね

 

仮に和歌山にあったとしても、個人店だと入りにくいし・・・

 

ある意味パブリックなハイブランドが手掛けてるってことで絶対入りやすい!

 

よっしゃ仕事もガンバロか!てな気になる様な気がするんですよね

 

 

和歌山で誰か始めないかな~

 

あたると思うけどな~

 

 

 

 

 

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