社長日記

日々の出来事や、感じることなど、思いつくままに・・

「 道 」 第二部 第一話

2015-03-24 16:09:05 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

そろそろ四月ですね^^

 

暖かくなってきて、植物も咲いてなんか明るくなってくる時期ですね

 

なんかそんな事を書いてみました^^

 

さて、前回まで連載を続けてきました「 道 」ですが、前回で一旦区切りました

 

理由は、「 とっかかりの話 」と「 とっかかってからの話 」に分けたかったからなんですね

 

今回から「 とっかかってからの話 」になります

 

つたない内容ではありますが、引き続きご愛読いただけましたら幸いです♪

 

 

「 道 」 第二部 

 

 第一話

 

 

夏にあった一本の電話から、一度頓挫する事となった開発計画は再び光が射し始めたかに思えた

しかし、あれだけ探して見つからなかった道の所有者である

その電話の後、数か月の間、まったく動きがなかった

 

 

毎日その土地の前を通る度に私は、諦めと期待の入り混じった感情でその土地の前を素通りしていた

 

(やっぱり見つからんのやろうなぁ・・・・^^ )

 

(という事は、せっかく近隣に説明に行ったけど、あの担当者が言ってた工事もできないんだろうなぁ・・・)

 

そんな事を考えていたある日の事・・・・・・・

 

 

プルルルル

 

「 はい、クリエイト西本です 」

 

A「 あ、あのう、私、〇〇建設と申しますが・・・・・・ 」

 

「はい、お世話になります 」

 

A「 実はですね、クリエイトさんの看板が上がってる土地の件でお電話をいれたのですが・・・ 」

 

「はい、どういった事でしょう? 」

 

A「 ええ、実はその物件の近くで今度工事を始めることになりまして・・・資材とダンプの置き場でその物件を

数か月の間、お借りさせていただきたいのですが・・・・・ 」

 

「 ああ、いいですよ、と言いましても所有者さんに一度確認を取る必要が有りますが、毎度の事なので大丈夫だと思います 」

 

A「 有難うございます。では、改めてご挨拶に伺います 」

 

といった電話が入ってきた

 

基本的には売買取引を仲介する事が私の主だった仕事ではあるが、年に数度、この様な賃貸契約を取り持つこともある

 

(またこの辺で工事始めるんやな・・・・)

 

電話を切った後、マイルドセブンと缶コーヒーで朝の頭の準備体操を行いながらそんな事を考えていた時

ふと我に返った

 

 

 

 

 

おや?

 

 

 

 

工事始まる?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

道の所有者、見つかったんか!

 

 

 

という事になる

 

いや、別の工事かも知れない・・・・

しかし、何か月か前に聞いた内容の工事やな・・・

違う場所からするんかな・・・・

 

 

実に色々な空想を膨らませる電話であった

 

 

 

所有者が見つかれば、西本さんに連絡を取る事をお勧めしますよ、と言っていた担当者の連絡先は控えてある

しかし、お勧めはしてくれても、道の所有者が私に連絡する事に同意するかどうかは別問題であった

 

 

 

(まぁええか^^ )

 

 

私はとりあえず、その件はまだ放置する事にし、いそいそと他の案件の電話をあちこちにかけ始めた

当時は前回の「 本当にあったいい話 」でてんてこ舞いだった私は、いつ利益を生むかもわからない話に

関わっている暇はなかったのだ

 

 

この仕事をしていると本当によく思うのだが、たった一つの過去に行った行動が、後に大きな変化を生み出して

止まっている状態をゆっくりと走り始めさせる事がある

 

 

 

それはたった一本の電話である事もあり

 

一度の訪問がキッカケの事もあり

 

一つの土地契約取引が隣の土地が売りに出るキッカケの事もあり(境界確定など)

 

最後の方は色々な関係会社が登場したり、建築会社が登場したり、司法書士が登場したりと登場人物多数となるのだが

 

 

家を建てる時でも、最初に土地を決める際に動く人間、という一面からも、不動産屋である私達は

あの日あの時のアレがこの話の始まりであったと認識する事やそれ自体に関わっている事も多い

 

 

 

 

要はキッカケなのだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

キッカケなのだ!

 

 

 

そしてそれは、点在はせず、その前からの自分自身の小さな決断の繰り返しと行動とに必ず連携している

 

問題の土地を所有する事になった時、奥にひっそりと建つ一軒家のお婆さんに挨拶をしに行き、前の道の事について

色々と現状を説明した事が、工事担当者と私を結びつけるキッカケとなっているのだから

 

 

 

そして数週間後・・・・・

 

 

 

 

ついに数か月前に話した担当者から連絡が来た!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                          続く・・・

 

 

 

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新連載 「 道 」 第一部 最終話

2015-03-21 11:26:15 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

先日、名古屋市科学館に行ってまいりました

 

勿論、評判のプラネタリウムを見に行ったのですが・・・

 

やはり評判通り、素晴らしいものでした

 

何がって言うとですね

 

「 これが宇宙ですよ 」と表現する、これプラネタリウムでは最大の目的ですよね

 

しかし、名古屋市科学館の素晴らしい所は、そのプラネタリウムや宇宙の由来や歴史などを

 

詳細なナレーションを付け加えることで、「 訪れた人が今後も宇宙に興味を持つ 」という力のあるものだという事です

 

こんな事を書きますと、やはり私は変わり者だと思われるかもしれませんが(笑)

 

「 宇宙に興味を持ち、宇宙を調べる 」

 

たったこれだけの事で人生は変わると思うのです

 

世界観はもちろん、死生観、価値観、すべての根源と言える様な深層心理に変化があると思えます

 

子供の頃からそれが出来れば、その人の人生の厚みは大きく変化すると思えます

 

お勧めです!

 

 

新連載 「 道 」 第一部  

 

      最終話

 

 

数か月かけて私が進めてきた事は、思いもよらず、隣家の心変わりによって縮小に向かう事となった

 

共同で費用を出せるのであれば、まだしも、道としてしか使用できず、そこに家がある以上、今後も道としてしか利用できない

土地を手に入れるのではなく、所有者を調べるだけで数十万円の費用はまったく採算がとれない

 

( 暗礁に乗り上げたな・・・ )

 

誠に不本意ながら、私はこの件をここで中断する方に傾いていた

更に悪い事に、問題の道を取り込んでいる奥の所有者からも、やはり土地を私売却するのは見直したいと連絡があったのだ

 

( 悪い時には悪い事が重なるもんやな^^ )

 

結果、私はとても使い勝手の悪い狭小地を買い取ってしまっただけに終わる事となった

 

(まぁええか、先は長い・・・・・・)

 

 

そんな事を考えつつ、マイルドセブンを片手に、これまでの事を振り返っていた

 

 

土地を売りたいという相談から始まり

小規模開発を兼ねた道幅の拡張という目的が浮上し

その土地を買い取った

開発目的となる奥の土地の所有者探しが始まる

奥の所有者と連絡が取れる

予想通り、奥の所有者は土地を買ってくれという

しかし、間に他人地が挟まっていることが判明する

隣家も同じ他人の土地を占有していることが分かる

その土地の所有者は行方知れずという事が分かる

隣家と共同でその所有者探しを始める事に合意する

隣家が突如、所有者探しをやめ、相続時まで放置と決断する

奥の所有者も私への売却を中止すると決断する

 

あきらめる事となる

 

 

時系列で追えば、こうなる

 

(う~ん、どこで間違ったんかな^^ )

 

しばし、マイルドセブンの煙を眺めつつ・・・ゆっくりと考えてみた

 

(つまり一人でやれやなあかんかったんやな・・・)

 

そう、道の所有者を探すのに数十万円費用が掛かる事がネックであり、狭小地の買い取り時に

そこまでの費用を読んでいなかった事が原因であったのだ

又、地元のしかも古くからの土地柄の事でもあり、その所有者はすぐに見つかると甘く考えていたことも

原因の一つと言える

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(まぁええか^^)

 

 

 

私は奥に伸びるように開発を行っていけるのは、早くとも隣家やその周辺で相続が起こるであろう

数十年先の事となるだろうと思った

 

 

(それまで駐車場で貸しとこか^^)

 

 

既に貸してほしいという要望もあった為、私はこの際開き直って時期を待つ事にした

とは言え、予想通りそうなるのは奇跡と思えた事も否めない

 

 

 

 

 

 

さて・・・

話は変わるが、色々な出来事も振り返って考えてみれば

あの日あの時の小さな出来事が 岐路 であったと思う事はままある

一つの点が次の点へと続く中継地点となるのだ

そう考えるとという物は不思議な物であり、振り返れば必要不可欠と言える必然であったと思える

しかし、人間は毎分毎秒決断をし、自らの周辺に起こる事は全て自らの小さな判断の集約とも言える

やはりそれは現在進行形では偶然なのであろうと思う

ただ、後に失敗となった決断は繰り返してはいけないと意識する事で将来に変化が起きるのであろう

と考えると、失敗は必要な経験であり、よりより決断の為の蓄積ともいえる

一つの決断の失敗で終わりを迎えた事象も、次の決断、よりより決断の集約で終わること自体が始まりと変化する事も

あるのだという事を私はこの後思い知る事となる

 

 

 

 

 

 

 

 

プルルル

 

「 はい、西本です 」

 

数か月が過ぎたとある暑い日の朝、私の携帯が鳴った

 

「 あのう、わたし、〇〇という者ですが、実は駐車場の看板を見て電話したのですが・・・・ 」

 

電話の主はある公的機関の担当者であった

聞けば、とある工事を行う為に説明に訪れたが、私の土地の周囲に住むお年寄りが話を理解できず

この近辺の土地の事であれば私に聞けと言ったらしい

相談の内容は、この工事の必要性とリスクがない事、更に件の道の所有者に連絡を取りたいが西本さんは知らないか?

という事であった

 

 

当然のことながら連絡先は知る由もないが、近隣への説明は私が行い、工事は無事に出来る事となった

正直な所、忙しい最中であった事もある上に、私に聞けと言ったお年寄りの性格は私もよく知ることろであり

億劫な気分であった事は事実であったのだが、相当困っているという要請を受け出向く事となった

 

 

 

 

 

そのお年寄りは話してわかる人ではなかったのだ

 

 

 

私が説明に赴いた時も、やはり話は右往左往し、何のメリットもない上に、少し怒られるといった散々な目にあった

 

 

担当者「 大変お世話になり有難うございましたm(__)m 」

 

私「 まぁ近隣の事なのでいいですよ^^ 」

 

担当者「 ところでこの道の所有者なんですが、実はうちは必ず連絡を取る必要が有りまして、これから調べる予定です。

今回お世話になった事もありますし、今後も西本さんにこの近辺の事でご協力を頂く必要が有ると思いますので

所有者の住所が分かった所で個人情報をお知らせする事はできませんが、西本さんという方が隣接の所有者さんである事と

今後の判断を西本さんにある程度して貰える様に、一度連絡を取られる事を所有者さんに提案しておきます 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え^^?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奇跡は起こった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第一部  完

 

 

 

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新連載 「 道 」 第七話

2015-03-15 09:09:15 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございますm(__)m

 

連載中のこの案件、第二部を予定しておりますが・・・・

かなり、面白い事になってきております

 

 

 

こんな事が実際にある

 

 

正にそんなお話です

つたない内容ではございますが、引き続きご愛読いただけましたら幸いですm(__)m

 

 

 

新連載 「 道 」 第六話

 

 

プルルル

 

奥の土地所有者 「 わたし、〇〇市に住む〇〇と申します 」

 

私「 お世話になります、今日、〇〇さんのご親戚の方をお尋ねした西本です 」

 

奥の土地所有者 「 大体の事は聞いてあります。私どもとしましても、実はあの不動産は扱いに困っておりまして・・・、

解体もできないですし、道もありませんし・・・一度西本さんと相談させていただけませんか? 」

 

私「 私もそのつもりです。恐らくですが、私が今回購入した土地を〇〇さんの土地への進入路としない限り、未来永劫

〇〇さんの土地はあのままとなりますね?」

 

奥の所有者「 そうです、しかし、私も歳なんで西本さんが買われた土地を買うつもりもありませんでしたし、私にとっても

西本さんと今回相談できるのはチャンスだと考えています 」

 

私「 しかし、私の土地と〇〇さんの土地との間には、他人が所有するがあるのはご存知ですか? 」

 

奥の所有者「 ええ、その方は長年行方が分からなくなっていまして、私もいつか話をしたいと思っているんです 」

 

私「 それと・・〇〇さんの土地を私が購入するとしましても、現段階では値段のつけようがありません・・・ 」

 

奥の所有者 「 そうですよね、完全に使い道がない奥まった土地ですからね・・・・ 」

 

私「 一度、今の建物の解体費用を出してみます。それからの価格相談でよろしいですか? 」

 

奥の所有者「 ええ、ぜひそうしてください。できれば、もう西本さんに買ってほしいと思っていますので、何とか宜しくお願いします 」

 

この様なやり取りを経て、電話を切った

 

 

 

私としては、奥のこの土地は押さえておきたい

しかし、数日後、出てきた解体費用の総額を土地の面積で割り戻してみると、なんと・・・・

 

 

道路についている前の土地の購入単価よりも高くなってしまったのである!

 

 

 

簡単に言うと以下のとおりである

 

 

前の土地は坪単価が5万円であった

奥の土地は、40坪の面積であり、残存している建物の解体工事費用が210万円である

 

 

→ 210万円÷40坪=1坪当たり52500円の土地となる

 

となると、ただで奥の土地を貰ったとしても、赤字なのだ!

ましてや、ただでプレゼントなんか誰しもするわけがない

 

 

(困ったな・・・・・)

 

 

ここで坪一万円の土地単価が乗るとすれば、総額で250万円となり、事実上、死地とも言えるこの土地の坪単価は62500円と

更に跳ね上がる

 

 

 

たとえ坪1万円という安価で話がついたとしてもだ

 

 

 

(考えどころやな・・・・・)

 

 

私はあれこれ考えた末、まずは前と奥との間の道の所有者を探す事に決めた

そう、以前に相談をしていた隣地の主人との共同作業である

 

 

 

 

あの日、隣地の主人と、この日に司法書士さんを交えて相談しましょうと決めた日、私は約束の時間よりも30分ほど早く

現場についていた

すると、これまた忙しい最中、早めに司法書士の先生も到着した

 

律儀な方である

私はこの司法書士先生の事をいつもそう思っている

 

先生「 まいど^^ これですな~問題の土地は・・・・ 」

 

私「 そうなんですよ、これ、見た目では分かりませんが、他人の道路が挟まってるんですよ・・・

で、あっちが問題の駐車場です 」

 

と言って私はこれから訪ねる隣地の家と一体化している駐車場を指差した

 

先生「  ほぉ・・・完全に自分とこみたいになってますなぁ・・・・ 」

 

私「 ええ、今のご主人の代では恐らく問題ないでしょう。しかし、これ、相続はできませんね・・・必ず問題になります 」

 

先生「 そやろねぇ・・・ 」

 

私「 まぁ僕はこの件に関しては、何の利害もございませんのでどっちでもいいんですけど、これから僕が探す事になる間の道の所有者と

隣地の駐車場の土地の所有者さんはおなじ方なんですね 」

 

先生「 なるほど、それなら費用も折半で共同でやった方がお互いのメリットですなぁ・・・ 」

 

私「 そうなんですよ、で、今日があるわけです 」

 

先生「 ほな、行きましょか^^ 」

 

数十分の話を終え、私と先生は隣家のインターホンを押した

 

 

はーい

 

と出てきた奥さんの私を見る目に、ふと違和感を感じた

 

 

私「 西本です^^この間のお約束の件で・・・ 」

 

奥さん「 あ~あれね^^ アノ件ね、相続の時まで放っておくことに決めたんですよ^^ 」

 

私「 はい^^? 」

 

奥さん「 ですんで、もう説明はいいです^^ 」

 

私の表情はみるみる曇った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それならそれで先に言わんかい!

 

 

 

 

 

先生来てもうてるやないかい

 

私「 私の名刺はお持ちですよね^^? 」

 

奥さん「 ええ^^ 」

 

私「 なぜ連絡も頂けないんですか? 」

 

奥さん「 あ、主人にはそうしましょうって私が言ったんで、主人は悪くありません^^ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いわゆる夫婦愛ですか^^

 

 

 

 

私「 では失礼します 」

 

私は、この人たちは日本語を理解していないと判断し、隣家を後にした

わざわざスケジュールを空けて、遠くからお越しいただいた司法書士先生に何度もお詫びしたことは言うまでもない

 

 

私としては完全に親切でもあった投げかけであり、その事も重々理解していると判断された隣家の家族は

どこでどう道をそれたのか、この間あった時とは様変わりしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃあ、闘(や)ったろか^^

 

 

 

 

この業界で仕事をしてきた私の目には、隣家の不法占拠の問題は必ず大きな火種となる

私は自費で全てを行う決心をつけ、たとえ行方知れずの所有者を見つけた場合でも、隣家に何らの情報も

もたらす気は完全に失せてしまった

 

 

 

もう知らんよ^^

 

 

 

今後のスケジュールを大きく変更し、私はその内容を司法書士先生に伝えた

 

 

そしてこの後、事態は思いもよらない方向へ推移していくこととなる

 

 

 

私としても、こんな事が本当にあるのか?と思えるほどの方向へ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    続く・・・

 

 

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新連載 「 道 」 第六話

2015-03-07 13:09:16 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

さて、連載中ではありますが、第二部はリアルタイムで進行しているこの話

 

ほんとに不動産の話って色々ありますね~

 

知らない間に悪者に仕立て上げられそうになったりとか(笑)

 

高額な金銭と利害関係が渦巻くこの業界

 

ワタクシ むいてませんね(笑)

 

でも、スロースタートで最後は勝つというのが私の定番ですので

 

利害のバッティングする方面からのパッシングを全て吸収して、パワーアップしちゃおっかな~

 

なんて思う今日この頃です

 

 

 

新連載 「 道 」 第六話

 

隣家の主人との約束の日を前に、時系列で逆算すると、私にはやっておかねばならない事があった

 

そう、私が所有する事になる土地の奥の所有者との話し合いである

既に法務局で登記を調べ、現在もそこに居住中なのかどうかは分からないが、奥の土地の所有権を得た時点での

所有者の住所は把握してあった

 

神戸市垂水区

 

(えらい遠いな・・・・・)

 

ちなみに、ご近所でちらっと聞いた段階で、誰とも接触の無い所有者は登記の住所を尋ねたところで

既にそこには居住していない事が多い

しかも、この奥の所有者に限っては、お引越しを頻繁にされているらしいという話もちらほら耳にしていた

 

(まぁええか、とりあえず行ってみよう・・・)

 

覚悟はしていたものの、空振りに終わる可能性の高い訪問の為に、神戸市の端ともいえる垂水区へ向かう為に

湾岸高速を走る気分はうす暗いものであった

 

 

 

 

 

数時間後、私は明石海峡大橋を目前の高台にいた

 

 

 

中々ええ景色やないか^^

 

ナビが示す登記の住所に建つ家を確かめた後、少し離れた所に車を止め、ポケットからマイルドセブンを取り出した

BOSSと書かれた缶コーヒーを開け、私は感慨にふけっていた

 

 

 

まだ到着しただけなのだが

 

 

 

きりっと冷えたほろ苦い缶コーヒーとマイルドセブンで少し心を落ち着けた私は、躊躇なく登記の住所の家の前まで歩き

インターホンを押した

 

 

 

は~い^^

数秒後、インターホンから女性の声が響く

 

 

周辺をちらっと見ただけでわかる高級住宅街である

眺望がよく、駅が近く、住宅密集地にも関わらず、そこそこの敷地面積を誇る住宅街である

どのような生活水準であるかは容易に想像がついた

 

 

(ビビったらあかん^^ 単価がちゃうけど、面積だけはうちの家の勝ちや^^)

 

 

 

どうでもいい優越感を意識する事で、私は自分を落ち着かせようとしていた

 

 

 

「 あ、あのう、私、和歌山から来ましたクリエイトの西本と申します^^ 」

 

垂水の人「 はい^^?和歌山?」

 

「はい、実はですね、こちらに〇〇さんという方がお住まいではないですか? 」

 

表札が登記の姓と違った為、嫌な予感はしたのだが、女性名で登記されていた事から

旧姓の可能性も考えられた為、単刀直入に聞いてみた

 

垂水の人 「 住んでません^^ 」

 

「失礼しました 」

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間の旅はあっけなく幕を閉じた

ちなみにこれから数時間かけて帰らなければならない

 

 

 

 

私はやるせなさを紛らわすために、再びマイルドセブンを取り出し火を付けた

風もないのに煙が全て目に吸い込まれてくるような気がし、私は少し涙ぐんだ

 

 

 

数時間の帰りの車中、いろいろと考えてはみたが・・・

 

 

( 今日はよく考えたら、垂水の人と一言かわしただけで誰とも会話してへんな・・・)

 

 

そんなどうでもよい事を思いつつ、帰ってきたその足で私は奥の所有者と縁続きと思われる人を探す事にした

周辺を聞いて回り、数人の親戚と思われる方の情報を得て、一軒一軒訪ねては、みたものの

実にけんもほろろの対応であった

 

 

 

「 あ~親戚だけどね、もう何年も連絡しないし、向こうからも連絡ないよ 」

「 うちには関係ありません!」

「 しらんなぁ、神戸の方に住んでるらしいとは聞いたけどなぁ・・・」

「 なんか知らんけど、うちでは分かりません! 」

 

 

 

^^

 

 

(過去になに会ったか知らんけど・・・これ、親戚みんなに付き合い拒まれてるやん^^)

 

 

しかし、半日以上も誰とも話をしていなかった私は、人と会話する事が少しの安らぎに思え

大したダメージにならなかった

 

 

(しかし、あれやな、奥の人と連絡取れなかったら、何してるこっちゃわからんな^^ )

 

しらみつぶしに親戚宅を回りきった私は

 

 

まぁやるだけやってあかんもんはしゃぁないな^^

 

 

ようやくそんな気持ちに到達し、和歌浦のジムでサウナにでも入ろ^^ってな気持ちに切り替わっていた

最初はそう抵抗も感じなかった訪問の繰り返しも、行く度に冷たくあしらわれるとさすがに心が折れそうになってくるのだ!

 

 

 

 

 

 

 

人事を尽くして天命を待つ

 

 

 

 

行き詰った時に私がいつも行き着く心境である

但し、後悔だけは無い様に、または振り返ってあの抜けもれが・・・と思う事の無い様にとりあえずやりきってみる

その上で成らない事は

 

 

 

縁がない

 

 

 

そう割り切る事にしている

サッサと切り替える方が建設的なのだから

 

 

5キロほどランニングマシーンで走り、すべての作業が無意味に終わる絶望感を振り払おうとした

サウナに入ってすっきりし、車に戻った後、私は自宅に向けて車を走らせた

 

 

 

 

辺りはすっかり暗くなり、お祭りでもあるのか、浴衣を着た何組かの若者達が沿道を歩いている

その時、平素ジムには持ち込まないようにしている携帯電話の不在着信を知らせるカラーの点滅に気が付いた

 

 

しまった、携帯見るの忘れてた^^

 

 

見れば、電話帳に登録されていない携帯電話の番号である

 

 

( 今日はもうかけ直さんとこ ^^)

 

時計は九時前を示していた事もあり、私は冷たいビールを飲むために家路を急いだ

 

 

 

 

プルルル

 

 

自宅までもう少しという所で電話が鳴った

見れば、先ほどの知らない電話番号と同じと見受けられる・・・

 

 

「 もしもし、クリエイト西本です 」

 

 

相手「 あのう、ワタクシ、〇〇市に住む△□と申します・・・・ 」

 

 

「 はい^^?・・・・・・・・・・・・・・・・・あ! 」

 

 

 

 

 

 

電話の相手は、和歌山の親戚から連絡を受けたという所在不明の奥の土地の所有者であった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                続く・・・・・・

 

 

 

 

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新連載 「 道 」 第五話

2015-03-01 15:21:45 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

本日は契約書や重要事項説明書作りに没頭していましたが、電話もならず集中できました

 

雨だからでしょうね^^

 

書類も大体できましたし、今日はこの後ジムにでも行って体鍛えちゃいます

 

健康維持も大切な事なんで!!

 

 

新連載 「 道 」

 

   第五話

 

 

緊張がなかったと言えば嘘になるかもしれない

しかし、私的にはこれは親切なのだ

 

ビビる必要はない!

 

ピンポーン

 

「 は~い 」

 

かなり早いレスポンスに少々ためらいはしたが、あらかじめ話す内容は決めてあったのでスムーズな切り出しとなった

 

私「 こんにちは^^ あのぅ、私こういう者なんですけど・・・・実は隣の道を挟んだ土地を今度所有する事になりまして^^ 」

 

隣人の奥さん「 あら、そうなの、狭い土地だけど、何か建物建てるの? 」

 

私「 いえいえ、当面は駐車場用地で置いておくつもりなんですけど、実は一つ問題がありまして^^ 」

 

隣人の奥さん「 へえ、うちも関係するのかしら? 」

 

私「 う~ん、僕の所の話とは厳密に言えば関係しませんね 」

 

隣人の奥さん「 ふ~ん、じゃぁまぁいいか、お話はわかりました、今後はよろしくね^^ 」

 

私「 はい^^こちらこそ、よろしくお願いします 」

 

隣人の奥さん「 では^^ 」

 

私「 はい^^で、ですね、一つお話がありまして^^ 」

 

隣人の奥さん「 ん話?なに? 」

 

私「 実はですね、その土地の奥にですね、廃屋がありますよね?」

 

隣人の奥さん 「 あ~、あれね、もう何十年も空家のままなのよ、道もないし仕方ないけどね 」

 

私「 ええ、実はあれを私は買い取るつもりにしているんですね、勿論、道の無い死地に近い状態なので

値段があえばですけども、しかも、まだ所有者さんとお会いもしてませんしね^^ 」

 

隣人の奥さん「 そうなんだ、でも西本さんの買われる土地があれば奥もその先の道につながる事になるから生き返るわね^^ 」

 

私「 ええ、私としては、無理してまでとは思っているんですけど、 でもうちの土地に何か建物が建つと、奥はやっぱり死地のまま

今後も続くでしょうし、今のままだと解体もできませんからね、一度声はかけてみるつもりです」

 

隣人の奥さん「 そうねえ、お困りなんじゃないかしら、他府県に行ってもうここら辺の人は誰も居場所を知らないと思うけど 」

 

私「 それはこれから調べるつもりです。で、お話というのは、実はその奥の土地とうちの土地との間にですね、もう一つ土地があるんですよ 」

 

 

ここら辺りから隣人多くさんの表情は少し曇り始めた

 

私「 こちらの土地の横に道がありますよね^^? 」

 

 隣人の奥さん 「 ・・・昔はこの裏の道が西本さんの土地の裏まであったように思うけど・・・ 」

 

私「 はい、それです、公的資料では道のまま残ってるんですよ^^ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

私「 で、ご主人はおられますか?^^ 」

 

 

 

 

隣人の奥さん「・・・・・ 呼びます、どうぞ上がってください 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうやら私が来た理由は察しがついたようだ

 

 

 

 

 

数分後・・・

 

 

奥で事情を聞いたらしいご主人は、少し曇った表情で私の待つ部屋に入ってきた

 

私「 こんにちは^^西本と申します 」

 

ご主人「 ああ、どうも、で? 」

 

私「 はい、奥様から今大体聞かれたと思いますが、実は私の土地と奥の土地との間にある道がありまして

これ、見た目はわからないんですけど、要は奥の方が取り込んでしまってるんですね 」

 

ご主人 「 そやな・・・ 」

 

私「 こちらの敷地の駐車場の部分、その道の所有者さんの名義のままなのはご存知ですか? 」

 

ご主人 「 へえ!ほんまかそれ? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私「 ええ^^しかもブロック塀までしてしまってますね^^ 」

 

私の隣家を訪問した理由は実はその事で何かしらの苦情を言いに来たわけでも、暴露しますよと言いに来たわけでもない

 

 

実はその所有者を捜索するにあたり、数十万は必要になる可能性がある事を、私は事前に調べていた

又、もし、見つからなかった場合や、死亡して相続人が誰もいなかった場合は間に土地が挟まっている状態を改善する術はなくなってしまう

仮にそうなってしまった場合

 

一般的には司法書士や弁護士に不明者の代理として不在者財産管理人となってもらい、裁判所で認められることによって

その管理人と売却の話などを進める事によって、売買取引を行うという方法がある

勿論、様々な要件をクリアする必要があるが、事前の調査でそれが可能である事は調べがついていた

しかし、それを行うにも数十万円は必要となる

 

私が訪問して相談したかった事とは、これから話すべき相手が同じなのだから、共同で費用を支払い

この作業を進めませんか?という事であった

断っておくが、私の持ち込む話は私と隣人の双方にメリットがあり、どちらか片方がこの作業を進めるのであれば

共に行う事によってお互いに費用が半分で済むというメリットがある

加えて、この業界にいる私という存在がある限り、先方はお金を支払うだけで面倒な作業や交渉は全て私が行うというメリットも

隣家にはあるはずだった

 

 

(100%断れへんな^^)

 

 

むしろ、今しかないはず

隣家にしても、他人の土地の上に自家の駐車場を作り、カーポートを作ってしまっている事実は否定できない

 

 

これは相続時にはっきりする事なのだ

 

 

私の親と同年代と見受けられる隣家のご主人は、その事は重々頭に入っているはずである

そう長くない将来に、必ずこの事が浮き彫りになる時が到来し、自邸の一部が子孫に相続できなくなる事は

自明の理であった

 

誰かがその所有者を突き止める、もしくは、代理の財産管理人を立てるという事をして、話し合いを行うタイミングがあれば

絶対にそれに乗っかっておかねばならないのだ

 

 

 

 

 

後は、相手がこの話の主旨を理解できるかどうかやな・・・・

 

 

答えは予想通りであった

 

 

 

ご主人「 話は分かった、うちも半分だすから一緒にやらせてくれへんか? 」

 

私「 ええ、僕としてはそのご提案に来ました。ただ、突然の訪問で金銭のお話ですので、私としては本来はこちらにお声をかけなくても

良い話を、あえて声をかけさせてもらったとご理解いただけますか? 」

 

ご主人「 そらそうや、勝手にそっちだけやってしまってもええ話やもんな、うちとしてはよく声をかけてくれたという気持ちや 」

 

私「 そうご理解頂けるならば進めていけると思います。まずは見つかるか見つからないかわかりませんが、戸籍を追いかけるなどして

司法書士さんに捜索の依頼を出す必要がありますが、どちらかご存知の司法書士さんはいますか? 」

 

ご主人「 いや、知り合いもいないし、色々と複雑な作業もわしは分からんし、西本さんに全部お願いしていいか? 」

 

私「 了解しました。では私がいつも依頼する先生に依頼します。ですが一度お会いして説明を聞いておいてほしいので

〇曜日の〇時にこちらへ司法書士さんに来てもらってもいいですかね? 」

 

ご主人「 そうやな、その方がええな、分かった、その日時で構いませんので来てもらってください 」

 

その返事を聞き、私はご主人の前から司法書士に電話を入れ、アポイントを取り付けた

 

 

 

私 「 では〇曜日の〇時にもう一度来ますので^^ 」

 

 

 

この言葉を最後に私は隣家を後にした

 

 

 

(大体予想通りの展開やな・・・・・)

 

長丁場の相談を終え、私はマイルドセブンを取り出した

 

 

 

ふ~っ

 

 

毎度の事ながら、専門職である私の考えや、今後の展開などについての説明を他人に行う時はとても疲れる

 

ヘビの様にくねくねと上がっていく煙草の煙を見つめ、私は小さくため息をついた

 

 

 

そして事件は起こった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                               続く・・・・

 

 

 

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