日本人に生まれて

前期高齢者の仲間入りをしました。昭和、平成、令和を振り返りながら、日常の出来事を綴ります。

新自由主義からの脱出

2019-09-22 20:29:00 | 政治
新自由主義とは
 「小さな政府、市場の自由」を目指す考え方です。主要産業が国有化され、公共事業が広く行われる「大きな政府」をやめて、様々な産業の民営化を進め、規制緩和を行うことで、市場を活性化するという旗印のもと、国策が進められてきました。1980年代、「ロンヤス」とイギリスのサッチャー首相が中心となり、それぞれの国で行政改革が断行され、日本では、中曽根内閣のもとで、国鉄の民営化、小泉内閣の「聖域なき構造改革」のプロパガンダのもと、郵政民営化が断行され、現在に至っています。失われた30年のスタートでした。日刊ゲンダイデジタル版で下記の記事を見て調べ、合点がいきました。

 森田実 政治評論家

 競争第一、弱肉強食、「新自由主義」がはびこりだしてから、この国はおかしくなった。新自由主義に潜むのは「今だけ、カネだけ、自分だけ」の考え。この発想に国の指導者層が完全に染まっています。かっては政治家も経営者も官僚も「国民の生活を豊かにする」との気概がありましたが、今や見る影もない。コスト重視で、賃金を減らし、大衆からの収奪しか考えてません。「貧すれば鈍する」で生活が苦しくなれば精神もすさんでいく。日本社会の荒廃は「今だけ、カネだけ、自分だけ」主義が招いた必然なのです。加えて戦争を知らない政治家ばかりになり、隣国に対する過去の反省や責任も放り出しています。はたして、嫌韓扇情に溜飲を下げる世の中でいいのか、腐敗した社会への批判精神に国民が目覚めなければ劣化は止まりません。

 グローバリズムからナショナリズムへの転換期
 
 生命線である国境を外し、出入り自由、関税くそくらえ、力のあるものがない国に侵攻していき、その国の伝統と文化を踏みにじり、支配下に置き、属国に組み入れる。日本はアメリカの支配下に置かれていることを見ないようにして現実を逃避をしている日本人、トウモロコシの押し付け「ノー」と安倍総理が言えないのは国民の責任でもあります。責任をその人に押しつければ「私は関係ありません」他人事のような顔をしているのが今の日本人です。出入国管理法改正で、外国の人たちが多く来日、仕事するのもグローバリズムの一環です。日本の行く末はどうなるのでしょう?アメリカ大統領トランプの主張している「アメリカンファースト」を掲げ、新しい時代が来る予感があります。安倍首相が「ジャパンファースト」を主張すれば、友だちのトランプさんも「シンゾウやれ」理解を示すように思われます。グローバリズムが衰退気味、ナショナリズム、自国第一の政策に舵を切る最高のタイミングです。ラグビーワールドカップで盛り上がる日本、ならって国民もスクラムを組み誇りある日本を取り戻すのが令和の宿題であるような気がします。

日本人の劣化

2019-09-22 00:25:00 | 政治
「備えあれば憂いなし」

 我が国日本は、改めて災害大国であると自覚しました。「喉元過ぎれば熱さ忘れる」「忘却とは忘れさることなり」日本人のいけないところは、何事もすぐに忘れようとする思考回路です。また、都合のよい言葉、「想定外のことが起きた」このフレ-ズを使うことにより、責任回避をします。東電の元経営者3人の無罪確定がよい例です。被害に遭われた人たちに寄り添うことを忘れた日本人、台風15号への災害本部の設置の遅れで政府への批判が高まっています。その程度の対応しかできない人たちを国の代表に選んだのは国民です。共同責任です。「政治を見ればその国の人のレベルがわかる」ラグビージャ-ジを着てはしゃいでる姿、高校生並みの演説、議論のできない議員たち、これが現在の日本です。これから何に対して備えたらいいのでしょう。日本沈没に備えることです。

未来のビジョンを描くことが苦手
 
 東日本大震災から何度も地震、台風、噴火、日本列島は天災にみまわれました。そして、台風15号です。「災害は忘れた頃にやってくる」まさか関東には来ないだろうと油断があり、電柱が倒壊するとは「想定外」でした。水道、ガス、電気は、何があっても止まらないだろうと過信、自然の力はいともたやすく壊しました。日本人の短所は長期的視野にたつことができない所です。「木を見て森を見ず」痛い目にあっても「そのうち何とかなるだろう。誰かが助けにきてくれるだろう。」甘えているのが日本人です。電柱をなくし、電線を地中に埋め電力を供給、戦闘機など購入せず、予算をインフラに回せば解決することです。
国民が安心して暮らすことができるようにすることが政治です。日本がどこを着地点に据えるかビジョンが見えてきません。自分に今言えることは国が国民に自助努力を求めるなら、国も自立努力をすべきであります。ぺこぺこ頭をさげるのではなく、胸を張り堂々と主張、日本が誇りを取もどせるなら私も寄り添います。

 印象に残った記事紹介します。
 
小田嶋隆 コラムニスト

 私は、2012 年を境に日本社会は変容したと感じています。リ-マン・ショックから長引く不況と3・11の一撃を経たタイミングで誕生したのが第二次安倍内閣でした。粛々と日本を立て直すことを期待したのに、結果はモラルをぶっ壊した政治、改ざん、隠蔽は当たり前で、平気でごまかし、嘘をつく。「総理のご意向」の忖度強要で官僚機構のモラルは崩れ、今や機能不全に陥っています。
 強行採決の連発で民主的手続きを無視し、集団的自衛権容認改憲で憲法をタテマエ化。この春から予算委員会の開催すら拒み続けているのです。日本社会の寛容性が失われていく中率先して「公正」「正直」「勤勉」という美徳を破壊。こんな政治が許されるなら、正直者はバカを見るだけとなり、卑怯な社会に拍車がかかるのは当然の帰結です。
                    日刊ゲンダイデジタル版より