日本人に生まれて

前期高齢者の仲間入りをしました。昭和、平成、令和を振り返りながら、日常の出来事を綴ります。

ふらつとめまいがするフラット35①

2019-09-03 21:13:02 | 不動産
不労所得の甘いわな
 「カボチャの馬車」騒動も遠い過去の出来事になりましたが、「フラット35」命名された住宅ローンを悪用した不動産投資の事件も起きています。朝日新聞の記事に、詳しく掲載されていました。誰でもが陥りそうな、そして、騙されてしまう事例です。

資金ゼロには気をつけろ
 不動産投資で一番の注意点は「自己資金」です。物件を購入するときは、物件の3分の1のお金は準備しなければ、後々、行き詰まります。借入期間35年そして、返済、遠い道のりです。業者の口車に乗り、成功者になった自分の姿を想い浮かべ、その気になってしまいます。おいしい言葉「投資、自己資金ゼロからでもできます」だまされないようにしましょう。

きちんと調べましょう
 自宅から、遠隔地の物件を購入する場合、現地に足を運ばずに資料だけで判断する人もいます。記事に取り上げられた人も、不動産業者の巧みなセールストークにつられて契約してしまいました。高額なお金のやり取りですから返品は不可能になります。地域の人口、最寄駅までの所要時間等、不動産投資家なら最低限の調査事項です。

身の程をわきまえろ
収入と支出の管理ができなければ、生活が成り立ちません。持ち出しが多くなるのが不動産経営です。物件のオーナーになり、家賃の収入で借入金を返済にあて、完済すれば自分の財産になると楽観的にとらえがちです。私もワンルームマンションを2戸購入ましたが売却、現在はアパート1棟だけになりました。何事も表裏を分析して、ダボハゼのように食いついてはいけないと自戒しています。なぜ、ワンルームマンションを手放したか、それは、空室になれば、家賃は入らず、返済できません。アパートの場合、1棟4部屋であれば、1部屋あいても、他の3部屋で何とか補填できます。また、ワンルームマンションには、管理費、修繕費も約2万円支払いがありました。7万円の家賃収入から2万円ひくと手取りが5万円にしかなりません。空室恐怖症に陥り処分し次第です。「金銭の管理はシビアに」肝に銘じていますが気持ち裏腹になることも多々あるのが正直なところです。では、記事をお読みくださいませ。

フラット35不正拡大
機構調査外30.件超判明
業者がマンション投資話
「オイシイ」住むと偽り多額ロ-ン、途絶えた賃料

住宅金融支援機構が提供する長期固定の住宅ロ-ン「フラット35」がマンション投資に不正に使われその件数はすでに判明した113件に加え、別に30件超えあることが朝日新聞の取材でわかった。不動産業者が「自己資金なしで投資できる」と勧誘して中古マンションを割高な価格で販売し、多額の融資を引き出していた。

朝日新聞は、フラット35をマンション投資に不正に使った複数の業者の顧客名簿や賃貸管理表などを入手。2014年以降に不正にフラット35で投資された50件超えの実態を調べたところ、30件超えが機構の調査の対象外だった。機構がすでに把握した113件以外にも不正があったことになる。

埼玉県内でこの春、約1800万円で中古マンションが売り出された。築20年超で広さ約60平方メートル駅まで徒歩十数分。不動産業者が競売で取得した。

3年前、この物件は倍近い3300万円で取引された。東海地方の20代会社員男性がフラット35で借り、投資目的で買った。

フラット35は持ち家購入促進のため、住宅金融支援機構が民間金融機関と提携し提供する。投資目的なのに居住用と偽って借りる手口は「なんちゃって」とも呼ばれ、融資契約違反だ。発覚すれば一括返済を迫られる。

男性は不動産業者A社を通じてマンションを買った。自己資金ゼロの投資で家賃収入も保証されると聞き「オイシイと思った」。物件は自宅から新幹線などで3時間以上。融資審査ではA社の担当者が同席し「(男性は)自分で住む」「転勤する」と答え、男性はうなずくだけだった。

男性は埼玉の別の中古マンションも3000万円で購入。別の民間銀行の住宅ローンで居住用と偽って借りた。審査を欺くため、住民票は自宅と埼玉を行ったり来たりさせた。

年収は400万円台だが、別のリフォームローンと合わせ借入額は
計7000万円超に達した。返済額は月30万円超。それを上回る賃料収入で利益が出るはずだったが、A社からの賃料は1年ほどで払われなくなった。

A社は本来の価値の倍近い価格でマンションを売り、多額のローンを組ませて代金を受け取り、利益を得ていた。賃貸収入が約束されたはずのマンションは、実際に貸し出されてもいなかった。

男性はローンを払えなくなり、マンションは競売手続きなどが進むA社は登記住所にはもう存在しない。

日本銀行の大規模な金融緩和で住宅ローンは歴史的な低金利だ。金融機関が低金利わPRして融資するなか、それを逆手に取って不正なマンション投資な手を出すケ-スが後をたたない。