まつなが畑のはたけ日記

農ある生活をするため奈良御所市金剛山の麓に農地を借りスタート
素人農業の何気もない日々の日記

芽かき

2010年06月10日 20時59分10秒 | Weblog
やっぱり6月は忙しい。

一週間風邪でダウンしていたのが痛い。
しかも一週間サボったから体力が戻らない。

結局例年通り追われる6月。
トマトも横たわって小さいトマトを付けて脇芽が伸びてきている。

今日はピーマン、ナスの芽かきをする。

果菜類の仕立て方は色々あって有機栽培の本と慣行栽培の本を見比べると必ずしも一致するとは限らない。
例えばナス。有機栽培では座布団葉といって大きな葉にするけれども慣行栽培では小さい葉にする。
これは樹勢と生殖成長との問題で有機栽培では病害虫に強くする為にナスの樹自体を強くする栽培方法が確立したのだろう。一方慣行栽培では樹の強さよりも収量を上げるために生殖成長を強くする。病害虫は薬剤防除が前提の栽培。

私はどちらかと言うと慣行栽培の技術を先に身に付けたから今も慣行栽培の方法を取っている。

そして品種、肥料の置き方などでも方法は幾らでも広がる。これが正しいと言うのは無いのだけど昔からの方法が非効率であってもそれには理由があるから忘れたらいけないように思う。


自然農をしている人が川口由一さんが「トマトの芽かきも必要ない」と言っていたという。いわゆる放任。
栽培ってなんだろうなぁと思うけど自然に近い栽培をしたいならトマトも原種を使用すべきだと思う。もっと言えば外国の野菜ではなく日本、もしくはその地域の在来のものを育てるべきだと思う。もっと、もっと言えば里山で山菜が採れる様な管理をし、そこにあるものをいただく くらし が自然。

ある人が「川口さんは農の人ではなく、哲学の人だと私は思っています」と紹介されていたが私もこの言葉が分かりやすく、とても良いご紹介をされていると思った。


今、農学といえば理系で数字や科学の分野になっていて、現代農業には哲学が必要だと思うが反対に農業を知らず哲学だけって?とも思う。

農業を志し自然農法も一応勉強してきた。そして就農してからはこの農法をしている人に出会うことが本当に多い。
しかし、成り立っている人は一人もいない。

多くは私のように素人農業者か有機農業に挫折した人が多い。
私何年やってます。と言う人でも今の農業をあまりにも知らないことにビックリした事がある。
でもこういう人たちの中からリンゴの木村さんみたいな人が出てくるのかなぁなんて。
ただ流行りのような風潮は決して木村さんのような人が沢山現れるということはないから私はどこか冷たい。


と思いながら芽かきをする。
一人黙々と。

ズッキーニとエビと豆腐のカレー。
エビは実家のもらい物。我が家では買うことは無い。