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口の悪いお婆さんの不思議な話し

2022-12-30 22:50:55 | 在宅医療
 私が管理しているエレベーターの無い賃貸マンションに、77歳の超!超!口の悪い、噓つき婆さん(Tさん)が一人で35年間も住んでいました。ヤット今月、出ました!

 5年前から、段々と足が不自由になって来ました。部屋に風呂が付いているのですが、Tさんは銭湯が好きで、二日置きに手押し車の助けを借りて数百メートル離れた銭湯に通っていました。Tさんは二階に住んでいたのですが、一昨年(2020年)の秋に、一階の部屋に35年間住んでいた一家が出ていきました。 Tさんが「一階に移りたい」と言い出すだろうと、大家が予想しました。 最低限のリホームをして、Tさんが希望したら許すつもりだったのです。

 案の定、Tさんから大家に電話が有り、「一階に移りたい。引っ越し業者を大家が探し、その費用を大家に負担してもらいたい」と言ったので、大家は怒って断ったそうです。 それで、本格的なリホームをする事になり、業者の見積もりは『350万円程』でした。

 工事が始まる直前に、Tさんから大家にマタマタ電話が有り、「一階に移りたい」と言うので→→大家は「250万円出すのなら、引っ越して良い」→→Tさんは条件を呑んだそうです。

 数時間後に、「10日程考えさせて欲しい」と電話が有りました有りました。結局、10日待っても連絡が有りませんでした。工事が始まると、Tさんが「私が入る事になっている」と嘘をいって、進捗状況を時々見に行った様です。業者は事情を知らなかったので、ブルーシートを敷いたりして見せていたようです。 この当時は、Tさんは生活保護を受けていませんでした。 「250万円払うか?どうか?悩んだのだから、Tさんは1,000万円は持っている」と大家と私は話していました。

 この頃は、Tさんは平地だったら何とか一人で歩ける状況で、介護士が週に二、三回来ていました。 2021年の春頃から車椅子が必要になり、毎日介護士が来る様になりました。

 去年(2021年)の1月にTさんは、ケアーマネージャーをS女史に代えました。2月の初めに、S女史に電話すると、「内の女の子達が、Tさんの我儘に耐えかねたので、契約を解除してもらった!」と喜んでいました。

 Tさんは益々我儘になり、新しいケアーマネージャー(M女史)が派遣する介護士達を困らせました。予約の時間に行くと、「今は気分が悪いから、2時間後に来てくれ」などと、週に二、三回言いうのです。その度、M女史が飛んでくるのですが、部屋に入れません。仕方なく、M女史が通路から電話して説得を試みるのですが、埒が明きません。そんな時に私が通りかかると、M女史は私と話して、うっぷんを晴らすのです。それで、私はM女史と親しく話す様になりました。

 今年の1月にTさんは、全く歩けなくなってしまいました。トイレにも行けないので、紙おむつを使用する様になったのですが、相変わらず口が悪く、我儘です。土日も祝日も関係なく毎日介護士が来ていました。Tさんが「金が無い」と言うので、M女史が区役所に相談して、3月頃から生活保護が受けられる様になりました。マンションの占有面積が生活保護の規定よりも広すぎ、家賃は規定額を2万円以上オーバーしています。安い所に転居しない限り、生活保護は受けられないはずです! どうなっているのでしょうか?

 生活保護が受けられる様になって直ぐに、Tさんは3ヶ月間入院しました。区役所が「痴呆症が進んでいる」と言う診断書を某医者に書かせた様です。区役所の職員(I氏)が、通帳と印鑑を預かり、家賃の支払い等を代行する様になりました。

 Tさんは私に会う度に、「区役所のI氏が、私の通帳と印鑑を盗んだ!取り返してくれ」と、何回も言いいました。

 8月に、Tさんの我儘に困り果てたM女史が区の地域包括支援センター(?)に相談して、センターのS女史が民間の介護施設を使ってTさんの面倒を見る事になりました。S女史から大家に「Tさんの事は、今後は私が担当します」と電話が有ったそうです。M女史が引き継ぎの為にマンションに来た時、私に「ドンナ人生を歩んできたら、あんな性格にになるのでしょうか?」と話していました。

 9月の初めに、Tさんは又入院しました。I氏か?S女史?から「貯金が底を突いたので、9月分から家賃が振り込めなくなった。施設に入所させる様に検討する」と大家に電話が有ったそうです。・・・9月~12月分の家賃が未払いです。

 12月になって、誰か分からない男性(O氏としておきます)から大家に、「15日にTさんを連れて、施設に持って行く物と、廃棄する物を仕分けに行く」と連絡が有り、大家から私に立ち会う様に言って来ました。当日、急遽大家が来て、「僕が立ち会う」と言いました。

 男性3人とTさんで、荷物を仕分けした後に、搬送業者(K氏)が来て、大家の前でO氏とK氏が、「23日までに荷物を搬出する」と話したそうです。

 皆が帰って30分した頃、「Tさんが忘れ物をしたので鍵を開けてくれ」と男性二人に頼まれました。悪い事をされない様に、私は立ち合いました。4時間程探しましたが見当たりません。「17日に出直して探したい」と言い出しました。「何を探しているのか?言ってくれなかったら、開けない」と言うと、・・・

 「僕達は、Tさんが入院している○○病院の職員です。病院には個室しか無い。個室料金は保険が効かないので、入院時に前払いしてもらう。Tさんの様に部屋に金を置いて来た場合は、本人を連れて来て金を支払ってもらう」

 夜、インターネットで○○病院を検索すると大きな精神病院で、痴呆症患者用が2棟だけ有りました。S女史が何で?そんな病院に入れたのか?不思議です。

 17日早朝に男性二人が来たので、「現金が出て来たか?幾ら有ったか?言うのなら鍵を開ける」と言いました。「正直に話します」と言いました。

 病院の出入り口に有る、監視カメラの15日の映像に車椅子に座ったTさんの膝に、無くしたと言う小さな布袋が有ったそうです。形状と色が分かったので、17日は2時間ほどで、現金入りの袋が見つかりました。幾ら入っていたか?は言いませんでした。・・・15日、Tさんは車椅子で部屋に入りました。男性4人の前で現金を布袋に入れたはずですが、誰も気付か無かったのです。そんな痴呆症患者がいる分けが有りません!

 Tさんが介護施設に持ち出したいと仕分けした物は、高価そうな箪笥、大きなサイドボード、テーブル、本箱などで、普通の施設の部屋にはとても収まりません。病院の職員は「半分以上捨てないと駄目でしょう」と言っていました。

 22日に大家がS女史に「今週中に荷物を搬出する約束だったですね?」と電話したら、「何の事ですか?」と言ったそうです。「15日の件も、17日の件も私は知らない。15日に区役所の関係者は行っていません」・・・

 S女史が15日と17日の状況を詳しく聞きたいと言うので、私からS女史に電話しました。S女史の話は矛盾だらけでした。❶個室料金が必要な事は知らなかった。➋Tさんが介護施設に持って行きたいと言う荷物が多すぎる事は知っていました。➌15日に来たO氏は知らないが、搬送業者のK氏は知っている。❹賃貸契約の解除を私は仲介していないので、今までと、これからの家賃については知らない。大家とTさんの問題です。

 S女史は「介護施設に入居する様にTさんを説得している。本人の同意が得られ無かったら強制的に入居させられない。Tさんの同意が無かったら、大家が勝手に荷物は処分出来ないですよ!」と言いました。

★★★★★★★★
 40歳代のTさんを知っている方から聞いた話しです。溌剌(はつらつ)としていて、軽四輪車で通勤していたそうです。朝の挨拶は「オッス」だったので、子供達は「オッスの小母さん」と呼んでいたそうです。Tさんは、マンションの住人に「勘当した息子がいる」と言っていましたが、嘘だそうです。


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