これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

自民党の圧力団体と族議員の暗躍 (その1)

2024-10-07 07:07:32 | 自民党
【はじめに】
 自民党の政策に圧力を掛ける団体(圧力団体)は、『ウジャウジャ』有ります。 そして、圧力団体の為に発言/行動する『族議員』も『ウジャウジャ』います。 圧力団体から族議員に献金され→→族議員達は圧力団体の為に働いて→→国から圧力団体に金が流れたり、圧力団体に特権を認めたりしています。

 自民党の国会議員達にとって、圧力団体と族議員の存在は無くてはならない(空気の様な)存在なんだと想像します。 「圧力団体と族議員は、国家を蝕む細菌の様な存在だ!」と認識している議員は殆どいない様に見受けられます。

 日本のGDPは増加せず、実質賃金がアップしない根本要因は→→自民党が圧力団体の方を向いて政策を決定し→→族議員達が圧力団体の為に暗躍している事だと思います。 マスコミは、族議員達の怪しげな動きを調査して、報道すべきです! 「証拠を掴むのが難しいので、赤旗新聞を含むマスコミは報道し無いのだ!」と思われます。

(族議員とは) 特定の政策分野に精通して関連する省庁の政策決定に強い影響力を及ぼし、関連業界の利益を擁護してそれらの代弁者の役割も果たす国会議員の俗称  (出典:ウイキペディア『族議員』)

【自民党の長期政権の弊害】
 戦後の日本では、片山哲(社会党)政権の約1年間を除いて、保守主義の政党が政権を取って来ました。 吉田茂の『自由党』と鳩山一郎の『日本民主党』が、保守が分裂していたら社会党に対抗出来ないと考え→→両党が合併して→→1955年に『自民党』を結成しました。

 その後、約70年経過しましたが、非自民党の政権が出来たのは①93年~95年の約3年間と②2009年~11年の約3年間、合計6年間だけです。 残りの63年間は自民党政権が続いた事になります。 民主主義の先進国では珍しい国だと思います。

 「一つの政党が長く!長く!政権を持ち続けると→→圧力団体が成長/巨大化して、数を増やし→→族議員が増殖して→→政治の世界は活力を失い/形骸化して→→国は発展し無くなる」と言う事実を日本は証明しました。

【圧力団体の弊害の典型例 :日本医師会】
 弁護士は資格を得ても、日本弁護士連合会(日弁連)のいずれかの単位会に入会しないと弁護士としての活動は出来ませんが、医師は日本医師会に入らなくても医療に従事出来ます。日本医師会は、医療関係者の為の団体では無く、医師全体の利益を追及する団体でも無く、開業医の収入を確保する為の団体です。

 日本の医師の総数は『約34.0万人』ですが、日本医師会の会員は『約17.4万人』ですから、日本医師会は医師の『50%』の利益を確保する団体なのです。

 大学病院や大手病院に勤務する医師は、先端医療に関する知識と技術を習得する努力をされていて、激務/勤務時間が長いのに開業医よりも大幅に年収が少ないのが現状です。 「可笑しい」と思われませんか?!

・・・ 医師の平均年収 ・・・ 出典:厚生労働省の『第24回医療実態調査』(2023年)
★ 開業医の平均年収≒2,631万円
★ 勤務医の平均年収≒1,461万円

・・・ 医療関係者の数 ・・・ 出典:厚生労働省 2020年
◎ 日本医師会の会員≒17.4万人 ・・・2021年(出典:ウイキペディア)
① 医師  ≒34.0万人
② 歯科医≒10.7万人
③ 介護士≒17.3万人
④ 薬剤師≒32.2万人
 ①~④の合計は『94.2万人』です。 病院やクリニックには沢山事務職の方が勤務されていて、レントゲン技師などもおられるので→→総数は200万人に近いと推察します。

《何故?日本医師会は自民党を動かす力が有るのか?》
 日本医師会の年会費は、サラリーマンでは考えられないほど高く、入会費が数百万円もするそうです。 日本医師会の下に→→都道府県医師会が有り→→更に市町村長医師会が有って→→会費や入会金を徴収する体制が整備されています。

 2020年の日本医師会の収入は『1,042億円』で、支出は『457億円』でした。(出典:ウイキペディア)

 日本医師会は巨額の金を→→自民党と族議員達に合法的に献金していると推察されます。 族議員達と厚生労働省の官僚達は、「日本医師会寄りの政治を続けていたら→→以下に述べる様な重大な問題が発生する」ことを認識していると思います。 甘い!甘い!政治献金の魅力には勝てないのでしょう!

 献金が合法的に行われている限り、検察は手を出せません!

《日本医師会の弊害❶ :薬の安全保障》
 日本は自由主義経済の国ですから、物の値段は原則として”需要と供給の関係”で決まります。 然し、医療用医薬品の価格は厚生労働省が強引に安く決めます。

 公的医療保険制度を維持する為には、日本全体の医療費(総医療費)を抑える必要が有ります。 日本医師会(開業医達)の取り分が維持出来る様に→→厚生労働省と族議員達は→→医療用医薬品の価格を出来るだけ安くしようと努力しています。 (製薬会社の利益を圧迫しているのです。)

 薬は安全保障の点で非常に重要ですが、製造工場が日本に有るからと言って安心してはいけません。 薬は種々の原料を混合して作られます→→「非常時に各原料の確保が可能か?」が問題なのです。 製薬会社を虐めてはいけません!

・・・ 製薬会社とのお付き合い ・・・
 私は、2005年頃に大阪の十三(じゅうそう)に有る中小企業(SC社)に出向していました。 すぐ近くに武田薬品工業(武田薬品)の研究所兼製造工場が有りました。

 SC社では、新しい工夫が殆ど無い/古い技術の製薬機械を数種類製造して、武田薬品にも納入していました。 私は、時々・研究所を訪問しました。 非常に優秀な若い技術者と親しくなって、欧米製の製薬機械の国産化について話し合いました。

 当時、武田薬品は工場に有った製薬機械を中国の工場に移設していました。「十三事業所は将来閉鎖されるのでは?」と言う噂が真としやかに飛び交っていました。 「日本の人口を『1』とすると、中国は『10』です。 人間用の薬の需要は人口で決まりますから→→中国で製造して→→日本と中国で販売したら『11倍』の需要が期待出来る。 だから、武田薬品は中国に工場を移転するのだ!」・・・とSC社の社員は私に話しました。

 私は、「中国で病気が蔓延したら→→中国政府が、日本への薬の輸出を禁止する恐れが有る→→安全保障の点で重大な問題だ!」と思いました。

 新型コロナの感染が問題視される様になった時、中国政府はマスクの輸出に大幅な制限を設けたので→→アベノマスクが配布される事態になってしまいました! この時の教訓を生かして、マスクの国産化が再開され、ワクチンの国産化工場も何カ所かで計画されています。

 武田薬品の十三事業所は、最新鋭の機械を揃えた工場に生まれ変わっています。 十三の研究所は閉鎖されましたが→→藤沢市に敷地面積が25haも有る湘南研究所に統合されました。(東京ドームの19倍の広さです!)

・・・ 製薬会社の売上 ・・・ 出典:AnswersNews『2023年版 製薬会社 世界売上ランキング』
第1位 :ファイザー(アメリカ) ;1,003億ドル
第2位 :ロシュ(スイス)    ; 663億ドル
第3位 :メルク(アメリカ)   ; 593億ドル
第11位 :武田薬品(日本)     ; 322億ドル
第22位 :大塚HD(日本)      ; 139億ドル
第23位 :アステラス製薬(日本) ; 122億ドル

《日本医師会の弊害❷ :勤務医不足》
 勤務医は、必要な人数がいないので→→残業時間が長い様です。 「医学部を目指す高校生が多いい様ですから→→勤務医を増やす為に→→医学部の新設と定員を増やすべきだ!」と思いますが、日本医師会が反対するので→→難しい様です。

 日本医師会(開業医達)は、医者の数が増えたら→→競争相手の開業医も増加して→→自分達の収入が減るから→→医学部の新設と定員増に反対しているのです。

 クリニック(診療所、開業医)に行くと、大抵の場合、血液検査と尿検査をされます。 血液の分析は専門業者が行い→→分析には正常値範囲が表示されており→→開業医は高度な知識/経験が無くても、診断を下せます。 自分では対応出来ないと判断したら→→病院に紹介状を書けば良いのです。 弁護士は、難しい案件でも他の弁護士事務所に紹介状を書く事は無いと思いますが、開業医は出来るのです。

 私は、「開業医は難しい大学卒で無くても十分勤まる仕事だ!」と言いたいのです。 「それにも関わらず、高給が得られる現在のシステムは可笑しい」と思われませんか?!

・・・ 提案 :勤務医を増やす方法 ・・・
 国立大学の医学部を新設したり、定員を増やして→→授業料を無料にして→→医師になって『15年間』か『20年間』は→→国が定める病院に勤務する事を義務付ければ良いと思います。 規定の期間内に病院を退職して開業医になったりしたら→→『5,000万円』ほど、国に返却させるのです。

 開業医が、息子/娘を医者にしたかったら→→高額の授業料を払って私立大学の医学部に進学させれば良いのです。

【圧力団体が誕生した例】
 新しい産業が誕生すると→→所轄する省庁が→→その産業に関連する企業に→→業界団体を作る様に働き掛けます。企業が同意すると→→省庁が金を出して→→事務所を借りて→→ノンキャリア官僚を二人ほど出向させて、女性の事務員を一人雇い→→◎◎協会を設立して→→◎◎業界紙を発行します。 会員になった企業が、殆ど役に立たない業界紙を買います。

 私は、1972年~84年まで、Gと呼ばれる機械とGを使用した装置(G装置)の設計と開発を担当しました。 G機械を国産化したり、輸入販売している会社は数社しか有りませんでした。 各社の売上額の合計は『数十億円』程度だったと思います。 『G協会』にはG装置を製造販売する正会員とG装置に使用する機器を手掛ける企業の準会員が有りました。 正会員も準会員も進んで会員になった分けでは有りません、通商産業省(通産省)からの要請で入会したのです。

 業界紙の記事は、正会員の社員が手分けして書きました。 準会員の企業は、それなりの金を出して業界紙に広告を出すのが役割でした。 私は、東京勤務だった頃、業界紙に掲載する記事を書かされ→→事務所に原稿を持っていきました。 通産省から出向している二人は、暇を持て余しているので、なかなか帰らせてくれないので”往生(おうじょう)”しました。 二人は交代で、一、二ヶ月に一度の割で、私を訪ねて来て一時間ほど雑談しました。・・・貴重な時間を潰されてしまいました!

 『G協会』は皇居の近くの数階建ての民間のビルに入居していました。 そのビルの近辺には同様の建物が沢山建っていて、全て国が作らせた『協会』が入居していた様でした。

 G装置産業は、現在・『1兆円』産業に成長しているので→→「G業界団体は、キャリア官僚の天下り先になっているのでは?」と想像しています。