これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

令和維新のすゝめ (その5)

2020-10-03 10:29:12 | 未来予想
★★★★ 少子化対策 ★★★★
 今回は予定を変更して『そこまで言って委員会NP』の議論に関する私の考えを書きます。「人は色々だから少子化対策は難しい」と言う話は次回に書く予定です。

【はじめに】
 読売テレビが、ほぼ毎週日曜日に『そこまで言って委員会NP』を放送しています。全国放送はしていないので、東京の方はご存知無いと思われます。 2003年に『たかじんのそこまで言って委員』と言うタイトルでスタートした時から、私は見ています。

 最近は録画して見ているのですが、2020年9月13日分を一昨日に見ました。少子化対策を少し取り上げていました。 私から見たら、コメンテーターの皆さんは頓珍漢な議論をしている様に思いました。

 少子化対策は、50年以上掛けて成功したフランスの例が有りますから、日本も本気で取り組んだら合計特殊出生率を『2.0』近くまでアップ出来ると思います。 然し、私が定義した『未婚女性家族社会』になると思います。 私は『未婚女性家族社会』を許容しますが、皆さんはどう考えられますか?

【卵子凍結保存】
 13日の放送で頭脳明晰な山口真由氏が、少子化対策として2案提案されていました。

① 学校で妊娠・出産・卵子の老化などを教える。
② 卵子凍結保存の費用を国が負担する。

 私は①の提案には大賛成です。②の方は、保存する卵子の数と期間による様ですが、「300万円ほど掛かる」と言っていたので、費用対効果の面で全面的には賛成出来ません。

 若い時に卵子を凍結しても、年齢と供に子宮や血管の老化が進み、体外出産の成功率は低下する様です。 ウイキペディアの『卵子凍結保存』によると、「体外受精での出産率は30代から低下を始め、36歳ごろから加速し、36歳で16.8%、40歳で8.1%、42歳で5%、45歳だと1%以下」です。 45歳になって冷凍保存していた卵子を用いて出産する為には、100個以上の卵子が必要になります。

 日本では体外受精を法律では制限していない様ですが、学会が未婚女性の体外受精を認めていない様です。 「年老いた学会のボス達がリタイアしたら、制約は大幅に緩和される」と私は見ています。 同性婚のカップルが子供を授かるためには、体外受精が必要です。

(余談 :同性婚と憲法)  G7(日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ)で同性婚を認めていないのは日本だけです。 いずれ日本も認める様になるでしょう。 同性の家族でも、「自分の血の繋がった子供が欲しい」と言う運動が始まると予想します。 男性同士のカップルから、代理母出産の要求が出そうです。

日本で同性婚が認められないのは、憲法第24条・「婚姻は、両性の合意にのみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、・・・」の規定のためです。同性婚を認めるためには、憲法の改定が必要なのです。

 「同性婚を認めたら何か社会的な問題が発生する」と思われますか? 私は、「同性しか好きになれない人も、幸福な人生を送って欲しい! 幸福な人生を送る権利が有る!」と考えています。

 私は、2019年4月~7月に『日本国憲法(その1)~(その10)』と言うタイトルで投稿しました。 日本国憲法は1947年の施行から70年以上も経過していて、種々・改定が必要な個所が有ると思います。

(余談 :卵子) 私の小さい頃、我が家では沢山鶏を飼っていました。郵便配達員が月に何回も殺して、胴体の肉以外は持って帰りました。 私は時々殺して解体するのを見ました。 それで、今でも鶏肉が食べられません。

 鶏の卵巣を見た事が有りますか? 卵巣の壁には小豆より小さな球体の粒(卵胞)が沢山付いています。 郵便配達員は、「粒の数(卵胞の数)は最初から決まっていて、増える事は無い」と教えてくれました。 鶏の場合は・その幾つかが成長を始めていて、明日か明後日に産むのは卵の黄身程の大きさになっています。 人間の卵巣の仕組みは鶏と同じ様な物だと思いますが、人の場合は・排卵後に卵胞の一つが成長を始める様です。

 卵巣に有る卵胞を凍結保存しても駄目です。完全に成熟して卵巣から放出(排卵)された卵子を取り出して凍結保存します。 体外受精の成功確率は低いので、沢山卵子を凍結保存しておく必要が有ります。 卵子を取り出すのは、女性にとって大きな負担になる様です。

【田嶋陽子先生】
 13日の放送に田嶋陽子先生も出演されていました。私は田嶋先生とは考え方がだいぶ違いますが、昔から先生の発言に注目してきました。

 先生は若い頃にイギリスに留学された話をされていましたが、今・行かれたら考え方が大幅に変わると思います。イギリスでも多くの未婚女性が子供を産んで、自分で育てています。 今!田嶋先生が持論をイギリスやフランスのテレビで発言したら、「そんな事はとっくに解決済みです!」と言われるでしょう。

 日本は、女性の問題に関してはドンドン西欧諸国に近づいています。 田嶋先生が生きている間は無理かも知れませんが、先生の考え方では”金”を貰えない社会になります。 そんな時代になったら、「男性の権利を擁護する」考え方の人が、テレビに呼ばれる様になりそうです。

(余談 :男子医科大学) 女性医師が出産で休暇を取れる様にするためには、男性医師がカバー出来る体制が必要です。 男女共学の医科大学の入試で、男子に下駄を履かせるのには賛成できません。 東京女子医科大学が有りますが、何故か?男子医科大学は有りません。  ○○男子医科大学を設立したら、問題解決の一手段だと思われませんか?!

 理想は、医者の数が増えて産休を取っても支障が無い状態になる事です。「医師の数を増やすと医療費が増加する」、「医師の所得を減らさない為に、医学部の定員を増やしてはならない」等々の主張がまかり通っています。 私は、「医師も需要と供給の原理に従うべき」と考えています。 医学部を希望する高校生が多いいですから、医科大学の新設や医学部の定員を増やすべきです。 医師はそんなに頭脳明晰で無くても出来る仕事です。

【不妊治療】
 日本でも不妊治療費を医療費控除の対象にしました。 貧しくて税金を払っていないカップルは恩恵を受けられ無いのでは?

 私は、不妊治療を受けた/受けているカップルを4組知っています。2組は、「夫婦に特別な異常は無い」と医者が言ったそうですが、結局・授かりませんでした。 1組は、40歳を過ぎたので、諦めて治療を止めたら半年ほど経って出来ました。 (背の高い、美男美女のカップルでした。)

 六、七年前に、裕福な家の一人息子と一人娘が結婚しました。 現在、三十歳を少し過ぎています。 昨年・片方の親に、「もうそろそろですか?」と聞いたら、「実は、医者で調べたら、二人とも子供の出来難い体質だった。 可能性が低くても、幾らでも金は出すから不妊治療を受ける様に勧めた」と言っていました。 彼は多分、「孫の誕生のためなら一億円でも惜しくない」と考えていると思います。

 生命の誕生の話しに『費用対効果』を論ずるのは不謹慎と思われそうですが、国の税収は減少していますから、可能性の低いカップルへの支援は止めるべきです。フランスは43歳までの不妊治療費を国が出している様です。

【私の考え】
 0歳児保育を充実して、出産した女性が早期に職場復帰出来る様にするのが、少子化対策の一丁目一番地だと思います。 延長保育が必要で無い、つまり・残業しないで良い様にする『働き方改革』を進めるのが二番地です。 (私の孫の経験では)幼児にとって、延長保育は辛い/悲しい事の様です。

 保育料の無償化は実現しました。出産費用の一部は健康保険組合から出る様ですが、私は「一回50万円程度の出産費用を国が支給すべきだ」と考えています。(毎年100万人出産するとしても、国庫負担は5,000億円にしかなりません。)

 子供を産んだら”褒美の金”を渡す制度は、多少効果が有ると思われますが、「仕事を続けたい」、「キャリアをもっと積みたい」・・・と言う女性の望みを叶えられる様にした方が、少子化対策の効果が期待出来ます。 国も企業も地道な努力が必要です。

 仕事をしながら乳児や幼児を育てる女性には、肉体的にも/精神的にも大きな負担が掛かり、(現状では)遊びたいと言う母親の願望を抑える必要があります。 『子供は社会の宝物』ですから、子供を育てている女性を、社会全体で支える必要が有ります。

 「経済が回復して、給料がアップしたら沢山子供が生まれる」、「一人産んだら1,000万円支給する様にしたら、少子化問題は解決する」・・・などと大真面目で言うコメンテーターがいますが、「お金だけの問題では無い」と私は考えています。

 「母親が、たまには子供から解放されて、一人で遊び行きたい! などは以ての外だ!」とか「未婚の女性が子供を産むのは許せない!」と考える人物を少子化対策大臣にしてはいけません。 若い女性の考え方、希望、欲望が理解できる人を探して、少子化対策大臣になって頂く事が肝要です。