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イメージすること

2009年06月22日 | masudaizumi.com
今日はリトミックのリズムの講義、担当は一ヶ月に一度だけ受けれる学園長先生の講義でした。


リズムの授業はもちろんですが、脱線した話のほうが感動してしまうのです。

最初は12という数字の話からスタートです。
メソポタミア文明から、12進法を基準にしたもの、例えば星座、カレンダーの月、、、なんてことを考えたり、指の関節をつかった紀元前の数え方など、、、。


先生が、「すべての芸術や美しい詩は数学的である」おっしゃったとき、たまたま、昨日みたグッドシェパードでも、同じ台詞がでてきたことを思い出しました。

音楽を数字として数えるうえで、拍子でも12という数字は、とっても大事なキーワードなんです。
音楽を奏でるうえでは、そんな理屈とか、学術的なことってあまり重要ではないのですが、右脳ばかり使うのではなく、左脳もバランスよく使っていくための体操みたいな講義です。


リトミックで目指す事は、イメージしたことを筋肉を使って身体で体現すること。
だから、まずイメージをすることが、とっても大事で、細かく具体的に頭で描く事が、大事。

どこかのカウンセリング本にもよく書いてあることですね。
未来を自分の思う通りにするには、まずイメージを確実に作る事。

今日の授業のなかでは、ただ、ボールを転がす、ということだったのですが、こんな単純なことでも、以外と身体は思うように動いてくれません。


どうすれば、ボールをとる相手に向かって、確実な方向にパスできるか?
どんなスピードで手を使えばいいか?
転がすのではなく、投げるのなら、どれくらい後ろに振りかぶったら、遠くに飛ばせるか?

野球の話に話は脱線します。


マウンドにいる一定の距離にいる相手、一塁か、三塁か、ホームベースかによって、自分で投げるイメージをしっかりつくってから、筋肉をイメージ通りに動かしていく。


学園長先生の好きな野球の話に脱線していきました。


イチローはすごいね!
まず、これまで一度も、けがをしてない。松井や清原、スーパースターだけど、怪我や故障が多い。
自分の身体は、自分で守る。
バッターで出る前は、普通のひとは、ちょっと素振りするくらいだけど、イチローは15年間一度も変わらず同じストレッチしてから素振りをしてる。

人工芝のチームにはいかない。

膝や腰を痛めるから。

幼児教育でも、Pコートの床はだめ。
床が固い事への身体へのダメージをしっかり考えて教育する。
幼児脳には固い床はよくない。。。。


そんな話に脱線して、また授業へ戻ります。


カウントしながらボールを転がす。
2で相手に届けるためのスピード
3で届けるためのスピード
4で届けるためのスピード、、、、。

どんどんボールはゆっくりになっていくはずですが、みな、4でボールを相手に届けることができず、どうしても早く転がしてしまうのです。

イメージ、イメージ、、、、

足で八分音符を刻みながら歩く。
手は、カウントで叩いたり、歌ってくだけでも、身体は音のエネルギーを感じて、前に、前に進んでいけます。

では何拍子かを身体で感じるには?

これはリトミックを考えだした創始者ダルクローズさんが考えた方法。

数を数えながら、歩いていく。
3で必ず右に曲がってごらん?

足が右に曲がるために方向を変える、その筋肉を使う力だけで、充分一拍目のアクセントをつくることができる。

指揮をすることや、頭で三拍子を考えるより、ダルクローズ先生は、大学の授業で、学生を歩かせたそうです。

これって、すごいでしょ!!!

私も目からウロコでした。

ここで、こんなすごい授業の内容を公表してしまって、あああ、、もったいないくらい。
でもね、このブログで読んでも、体感しないと、だめなんです。

リトミックって素晴らしいでしょ。
こんな方法を私が知るだけでなく、これからは、たくさんの子供や、そして大人たちにも、音楽を感じる裏技を伝えていきたいのです。

コンサートで、なにかリトミックをとりいれたものをできたらいいな、って。

まだ勉強不足で形がみえませんが。



授業では、ボールを使った小さなことを体感することから初めて、最終的には、自分の歌声や、演技する理想の形、または、未来の自分像、をイメージしていく、ということにつなげていくのでしょうね。


イメージするには、過去の記憶というものも大事。

でも人間の脳は、不必要なものは記憶していかない。
だからこそ、体で覚える事、経験していくこと、それには失敗もつきもの、でもそれも経験、すべては身体で熟成していくトレーニング、身体を使うから、身体を大切に守る、とっても大事。


そんな授業でした。


皆さんも、数年後の自分、イメージしていますか?