MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

イチロー ~ エピローグ

2008-11-10 01:22:13 | 音楽演奏・体の運動

11/10         エピローグ




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 2004年10月1日 (現地時間) の Texas Rangers 戦。

 イチロー選手は、それまで大リーグ記録だった
“年間257安打” に第一打席の左前安打で並ぶと、
次打席の中前安打で一気に更新してしまいました。




 その日の自分の話になりますが、
最初のヒットは中継で見ることが出来たものの、
すぐに席を外さねばなりませんでした。

 再びTVを点けると、いきなり悲鳴と大歓声が!



 残念ながら、新記録達成の瞬間に、
僅か数秒だけ、間に合いませんでした…。

 惜しくもタッチの差で、その瞬間は同時体験出来なかった。

 しかし、直後の場面に家族と共に泣きました…。




 … 一塁塁上のイチローに、監督、コーチ始め
マリナーズの選手たちが、全員駆け寄ってくる。
相手チームの選手たちも、握手を求めて近づく。

 そしてイチロー選手は、スタンドの最前列で観戦していた
白髪のご婦人に歩み寄り、握手を交わす。 それは、つい
先ほどまでの記録保持者、シスラー氏の令嬢だったのです。


 試合は当然のことながら一時中断されるほどで、
審判も黙ってそれを微笑ましげに眺めているばかり。

 背景の夜空には、祝福の花火が!


 これらすべてが、まるで夢の中の光景のようで、
一体何分間の出来事だったのか、まったく覚えがありません。




 『まさかみんなが、あそこでベンチから
出てきてくれるとは思わなかった。 嬉しかった。


 後日、彼はそう語ります。



 祝福に繰り出す同僚たちに満面の笑みで答えるイチロー選手

 その場面は、私も生涯忘れないだろうと思います。




 イチローさん、ありがとう。





 このインタヴューはもちろん仮想のもの。

 でも、『 』内のイチロー選手のセリフだけは、
すべて、彼が対談などで実際に口にしたものです。
接続語関係は多少補ってありますが。



 下に紹介した書籍中では、息の長い一つの発言が
何行かに亘って記されています。 ただしこの場では、
読みやすいように行間を空け、何回も区切ってみました。
ほとんどの場合、実際は一気に喋ったものとお考えください。




 “満塁ホームランの謎”。 自分なりに推理し、
イチロー選手から本音を引き出したかったのですが、
結局は、はぐらかされてしまいました…。



      



 やあ、ボク、"まる" だよ!

 ウ~、さすがに手強(てごわ) いな。
 一筋縄では行かなかったぞ…。



 古畑任三郎でないと ”落とせ” ないかもね、ワン。


 2006/1/4 のイチローの名演技、知ってた?
 ボクも見たかったなぁ…。 ワ~ン。




 音楽の話になりますが、
演奏にかかわっている者として、
いつも心がけなければならないことがあります。

 それは、"誤解の無い、説得力のある表現" です。
感じていることを、自分が率直に表現しているかどうか、また、
意図したとおりに周囲に伝わっているか、ということになりますが。



 しかし野球は、敵との勝負の世界。
グラウンド上のイチロー選手には
同じことなど、当てはまるはずがありませんでした。



 何らかの関連性を求めようとした
自分が最初から間違っていたのでしょう。




 イチロー選手の言葉は、下記の二冊から引用したもので、
"インタヴュー" 全体は勝手に構成させていただきました。




 『イチロー × 矢沢栄吉 英雄の哲学
 (矢沢栄吉と製作委員会著、2006年、ぴあ株式会社発行、1,365円)

 TV放映の対談を編集したもので、とても読みやすい。
初対面の二人が相手に自己と共通のものを見出し、
いつしか熱っぽく率直に思いを語っていくところがいい。




 『未来をかえる イチロー 262 の Next メッセージ
  (編集委員会著、2008年、ぴあ株式会社発行、1,050円)

 イチロー選手の “印象に残る発言” を纏めたもので、
上記の対談からも多く引用されています。
一ページにつき2~3行分しか活字が無いので、
多忙な方は何度でも中断して読み進められます。