何が何でもとの今回の佐渡行きには、特段後片付けは入っていなかった。
それが。
コロナ騒動と定期検診のガン騒動で、そうだわ、いつでも帰られると思っていたのは
甘かったできるだけのことはしなくっちゃと、何となく追い詰められて。残っている
ものを月曜日のごみ収集日には出そうと決めて、ごちょごちょ動き始めたわけよ。
いや、父が亡くなって施設に入居している母に会いに2年間、月に一度1週間だけ
実家に帰ってはいた。だからその間にぼちぼち整理はしていたの。まず手始めに、
何年にもわたる年賀状はじめ手紙や書類関係。アルバムから取捨選択して写真の整理。
家計簿や父の5年日記。これがまた百科事典のような表紙で何年分もあるから大変だった。
古新聞、スクラップブック、本などなど。衣類はもちろんその後に処分ね。
小さくて狭くてウサギ小屋そのものの家なのに収納部分はけっこうあるから、
(拙ブログ「天袋収納はやめて」)それでもだいぶ片づけたから
後はあそことあそこだけだなと思ってたわけ。(わが家に集結の新米)
ところがね、思いがけないところから思いがけないものが出てくるわけよ。
「端切れ」なんて書いてある箱から大袋いっぱいの布、参ったわ。
そうして出て来た物を、
ゴミ、フリーマーケット用、自宅で使うもの用に種類分けして並べた。
タオルなどの自宅使用物を宅急便で出し、布団カバーや食器もろもろなどの
フリマ用はマサチャンママに持って行ってもらい、後はゴミ袋に。実質2日間、
ここまでくると嫌になって「もういいや」とほっぽり投げるわけ。
まって、かんじんのもの仏壇だ。それはどうするのか。
私は空き家の買取経験者に訊いた。
「他のもんは私たちが始末するから残しておいていいって言うたけど、
仏壇だけは始末してもろたっちゃ」って。そうだろうな。
人生の大先輩ワタナベサンにも訊いた。
「おめえの、そういうことは世のもんとおんなじことせえや。お寺に頼んで
魂抜きしてもろてから始末せえよ。ただ捨ててみ、なんかあったときそれみたことか
と言われるのがおちだが」って。そうだろうな。
タンスや布団、生活道具は残してある。これは帰ったとき必要だからね。
他にまだまだがらくたがあることは分かっているが、それらは後の人が始末してねと
頬っかぶりを決め込んで。
でもなあ、仏壇だけはそうもいくまい。