まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

路線バスは楽し ⑦

2017-04-29 09:06:45 | くらし

いつものミニバスこまわりくんではなく、幹線道路走るふつうの路線バスに乗ってみて気が付いた。
幹線道路走る路線バスは目的バス停もいろいろ、乗客事情もいろいろ。
バス車内はひたすら目的地に向かって座っているだけなのね。
「あらっ」と知り合いと遭遇することもなく、それとなくの触れ合いもなく。あたりまえね。

ところが我がこまわりくんは、地域密着型バスだから車内では見知らぬ人とも何となく話が始まる。
以前からの知り合いのごとく、ね。女性が多いのはいたしかたないの。

いつぞやは、ちょうど私が立っている前の座席の方が、
「この人、次で降りるからここに座れば」と勧めてくださる。(えっこの人って?ご主人ですって)
ありがたいが、その年齢になったばかりで少しは若いという見栄があるから、いえいえと遠慮する。
「あら、パスをもらえばみんなおんなじよ」とおっしゃてくださるも。はい、ねえ。

で、その見知らぬ人と話が始まった。その通りです、病院話です。

「今病院からの帰りなの」とおっしゃる。
「下肢動脈瘤って知ってる?」はい知っています。ふくらはぎに血液の瘤みたいなのが脹らんでいるあれでしょ。
その治療に血管を抜くと聞いてびっくり仰天、驚いたのなんの。
えっ?手術するんですか、入院するんですか、と問いただすも、あらその場でやってくれるから大丈夫よ、と
いともたやすいお返事。ひゃあー。
その治療に○共済病院に行ってるでしょ(2つ先の駅にある)。



骨粗しょう症の治療に○共済病院に行ってるでしょ(1つ先の駅にある)
マッサージは○整形に。
私、耳がふさがるのよ、だから抜いてもらいたいの。前通ってた耳鼻科はやれるのにやってくれないの。
スーパーの上の耳鼻科はすぐにやってくれたわ。上手よ、空気が通って聞こえがよくなったもの、って。
その耳鼻科、以前私も通ってこりゃあだめだとパスした耳鼻科なの。合う人には合うのね。考え直そう。
で、かかりつけ医は○医院なの、あそこの大先生が大好きだったのよ。

と、5つもの病院に通っているお話を、はああとかえーっとかそうなのとか相槌打ちながら、身体を半分に折るやら
頭を上下させるやらしながら聞いていた。
(その方は坐っていて私は立っているから、話をよく聞くにはかがまなければならないの)
おまけに次から次へと乗り込んでくる乗客に体を捻ったりしているうちに目が回ってきた。
そうなの、小さいバスが狭い道路を右に左にと走るから揺れるのよ。そりゃあよく揺れる。
いかん、顔が蒼くなり胃のあたりから込み上げるあの感覚が蘇ってきた。ああ、いかんいかん、もう話なんて聞いてられない。
マーライオンにならないように体勢を立て直すのが精いっぱい。頭をしっかり動かさないようにする。

おばさまが「スーパーはどこそこに決まってるの、家が使ってる牛乳はそこにしかないの、いいわよ」
とか教えてくれても上の空。ごめんなさい。
そうこうしているうちに上大岡駅のひとつ前のバス停で「じゃあね」と降りて行かれた。
路線バスの10分、15分は意外と長い。
5つもの病院の話とお気に入りスーパーの話が長々とできるんですから。
おまけに飲まなくても酔うことまでできるんですから。いやはや。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする