
曇、17度、56%
この家の整理をしたとき茶箱はいくつあったかしら、6つほどだったと思います。小さい頃から衣替えと言えば出てくる茶箱です。とはいうものの母は衣替えですら中途で終わるような人でした。残っていた茶箱に入っていたものはガラクタ。古いものですから傷みのあるものもありました。状態の良い茶箱を2つ残しました。
この家の改築が終わったとき、押入れがないのに気付きます。主人が私に相談なく決めた間取りです。納戸らしきものが2ヶ所あるだけです。茶箱には着物の反物や当面使わない毛糸や布のストックを入れてその納戸に入れました。一旦残すと決めたものでも、生活を始めるとまた見方が違ってきます。
帰国以来一年と数ヶ月、衣替えだけでなく家の模様替えの時も納戸を覗きます。納戸といっても棚があるスペースです。狭いところに立って出し入れします。茶箱は、 内側にアルミの箔が貼ってあり、防虫防湿に優れています。ところが出し入れの度、その重さに辟易します。重さだけではありません。中身をすぐに見て取れないことが大きなネックです。そこで、思い切って粗大ゴミにしました。
新しくプラスチックの衣装ケースの一番大きなものを買いました。見た目は茶箱より小さいのですが収容能力は茶箱以上です。しかも一見、中身が分かります。その上軽くて楽に動かせます。母は何を思ったか衣装ケースを買い込んでいました。中には何も入っていませんでした。新品だったのでそれは改築中も倉庫に保存しました。それが今、納戸で役に立っています。大小合わせて10個ほどの衣装ケースにすぐに使わないものは収まっています。プラスチックの製品があまり好きではなく、台所のタッパーですら最小限しか持ちません。でも、木でできた重たいものは年齢的にも無理があります。今回の処分は正解だったと思っています。
昨日、雨の中、ゴミを集めるおじさんが茶箱を乗せるのに難儀していました。「ご苦労様です。」と声をかけてお辞儀しました。おじさんだけでなく茶箱にもお辞儀です。「長いことご苦労様でした。」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます