晴れ、24度、88%
高校を出て一人暮らしを始めた時から自炊を始めました。そろそろ台所50年です。母は自分がほとんど何も作らない人でしたから、母の味は記憶にありません。ご飯ひとつとっても母は炊くたびに硬さが違いました。料理も教えてもらったことがありません。自炊を始めた時、料理の本を買いました。そに中にあったのが「コールスロー」です。
先日、孫が来ている時に野菜を食べてもらおうと「コールスロー」を作りました。細切りのキャベツ、人参、玉ねぎの普通の「コールスロー」です。味付けは塩、胡椒にマヨネーズ。主人もマヨネーズが好きですから、長年この味に落ち着いていました。数日前、大きなキャベツがうんと安く売っていました。私の頭より大きなキャベツです。抱き抱えて持ち帰って来ました。キャベツは生よし、煮ても炒めても利用価値のある野菜です。ざっくりと半分に切りました。「コールスロー」を作ろう!
千切りにしようと思ったのですが、昔はざく切りで作っていたなと思い出しました。そこでザクザク。人参もちょっと太めに。玉ねぎはやはり薄切り。大きなボールにいっぱいです。軽く塩で揉みます。最近はここでマヨネーズを入れます。太めのキャベツは塩で揉んだくらいではへなりません。以前は「重し」をしていたことを思い出しました。味付けも塩、胡椒、お酢にサラダオイルだけでした。そこで、お酢とサラダオイルを足して、ボールよりひとまわり小ぶりな鍋に水を張り重し代わりにしました。 2時間ぐらいしてみると嵩が減って、鍋が沈んでいます。今一度掻き回して冷蔵庫へ入れました。時間を置くと味がなじみます。
お皿に盛る時からお酢と野菜の香りがマヨネーズの時とは違います。口に入れました。「この味よ!コールスローは。」懐かしい10代の頃私が作った味に出会いました。
50年、野菜の切り方も味付けも家族に合わせて微妙に変化します。千切りのキャベツなら重しをかけなくても食べれます。ざく切りだからこその重しです。ザクザクとキャベツを噛み締めながら、料理なんてまだ何も分からなかったころ、まな板に向かっていた自分を思い出しました。懐かしい私の味の原点です。
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