晴れ、11度、91%
昨年は春が来たというのに、モモさんが逝ってしまい自分の身の周りを構わないままでした。やっと寒くなり、防寒衣類を持っていないと気づき服を買いました。この春は少し心に余裕ができました。街に出ると、春らしい色の服などが目に入って来ます。どうしたことか目につくのはカゴバックです。
長く暮らした香港は、亜熱帯にも関わらずカゴバックを使う人がいませんでした。ここ数年です、レンクロフォードに派手なボンボンのカゴバックが売られていました。あまりに可愛いので手に取ってみました。モロッコで作られたカゴバックでした。「今度買おう。」と思っているうちに売り切れていました。
日本は衣類を扱うどんなお店にもカゴバックが並んでいます。「あら、可愛いわ。」と手に取ると香港で見た同じブランド「ファティマモロッコ 」のカゴバックでした。明るい色の飾り付きもあります。その中で刺繍された布テープがぐるりと貼られているものが気になります。ボンボンの色は黒と白、刺繍も黒と白、2種類です。代わる代わる持ち比べて、「黒の方が可愛いわね。」などと60代の私が20代のお店のお姉さんに話します。カゴバックです、お値段もそんなに高くはありません。久しぶりにバックを買いました。
福岡は寒が戻って雨が周期的に降ります。まだカゴバックの出番ではありません。部屋の目に付くところにおいて、このバックを持って出る日のことを思います。
自然の素材で出来たカゴバックは、持ち手の付け根から傷み始めます。持ち手が取れたら、普通のカゴとして家で使います。 大事に使い続けて来たカゴバックです。植物を手編みしますから、同じ大きさ、同じ形の物がありません。年月がラフィアにですら艶を持たせてくれます。
モロッコのカゴバックの刺繍テープはインドのものだそうです。自分の身の回りに気を配ることは大切だと思います。街に出て何か新しい出会いがあるかもしれません。気持ちが高揚します。少しづつですが、日本の生活にも慣れて来ました。