チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

オダマキの行方

2018年04月24日 | 日々のこと

雨、21度、73%

 この時期、道端に零れ種から一般に雑草でない花が咲いています。日本に久しぶりに帰ってきた昨年の春はそうして小さなことにも喜びました。オレンジ色のポピーが道の側に咲いています。庭で咲いているのより一回り、ふた回り小ぶりですが、風に揺れ可愛い姿です。

 ココさんとの朝の散歩道、10日ほど前に1本ピンクの蕾の花が開きました。しゃがんでよく見ると「オダマキ」です。 陽もあまり射さない人通りも少ないこんなところに「オダマキ」の種が飛んできて冬を越し花を咲かせたのでしょう。蕾もたくさんついています。毎日ここを通るのが楽しみになりました。角を曲がると少し登り坂、 すぐに「オダマキ」が目に入ります。

 春から秋にかけては散歩の途中、あそこの花をあそこの木の実のつき方を見たいと散歩道を選ぶことがよくあります。桜はもちろんですが、よそのお宅のイチジクやビワの実まで気になって立ち止まります。香りの良いバラを門先においてあるお家の前では匂いも嗅がせてもらいます。

 夕方の散歩は距離も長く朝とは違う道を選びます。日が長くなりました。我が家の前の坂道を上に向けて散歩に出た時のことです。ちょうど「オダマキ」の咲く坂道から2つ角を曲がったところで買い物カートを引くおばさんに出会いました。おばさんのカートにはピンクの「オダマキ」が刺さっています。無造作に刺された様子に「あの坂道のオダマキに違いない。」と心に思いました。毎朝の楽しみでした。せっかく咲いた花をと残念に思います。ココさんがオシッコをしていると後ろからおばさんが声をかけて来ました。「女の子やね。幾つ?」「もうすぐ2歳です。」と応え、カートの花を指して「オダマキですね?」と聞きました。「そう?オダマキっていう花なんやね。」と返事が帰ってきました。ココさんが先を急ごうとリーシュを引っ張ります。「お先に失礼します。」とおばさんと別れました。

 翌朝、いつもの角を曲がってもピンクの「オダマキ」はありませんでした。寂しく思います。「オダマキ」が咲いていた後は跡形もありません。おばさんは根っこから抜いてくれたようです。「花泥棒に罪はない。」と聞くことがあります。あのおばさんも「オダマキ」の可愛さに家に植えようと思ったのでしょう。どこにお住まいかしら、そう遠くないお家の庭に「オダマキ」が咲いているだろうと想像します。

コメント
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