ドリンク剤で『リポビタンA(エース)』ってご存知ですか?
風邪をひいた時など、病院へ行くよりも風邪薬と一緒にリポビタンAとアリナミンV+Vを飲んで寝た方が治りが早いとか、
ひどく疲れたときの疲労回復にはリポビタンAとアリナミンV+Vの組み合わせが最強などと言われていたドリンク剤。
@幕張も旅行会社時代から国際会議の準備で大変だった前の会社まで、徹夜だ、休日出勤だ、出張だと何かと忙しかった時に一番お世話になったドリンク剤。
そんなリポビタン19兄弟の中でも特にマニアックな存在だった『リポビタンA』が製造中止になった。
で、いよいよ店の在庫の乏しくなったリポビタンAを探し求めて、松本周辺のドラッグストアや雑貨屋さんを彷徨って歩いたのが先週末。
ドリンク剤っていうのは即効性を求められるものが多い。
疲れたからここ1本!ってな感じで飲む人が多いから、即効性を追い求めるドリンク業界では『タウリン競争』なんて珍妙な現象まで起きている。
タウリンというのはアミノ酸の一種で、筋肉や肝臓に多く蓄積されていて運動能力や神経伝達力の向上に効果があると云われている。
筋肉、特に持久力の基になる赤筋の収縮力や心筋、骨格筋の機能を高める働きと共に、疲労の元となる乳酸の蓄積を抑える働きもある。
食品ではタコやイカなど、海の魚介類に多く含まれていて、スルメの白い粉は天然の純タウリン粉なのだそうだ。
そのタウリンと神経の興奮、覚醒作用のあるカフェイン、血糖を上げるブドウ糖などの糖類の作用によって一時的に元気になったように錯覚するんだけど、
その効果は人によるものの数時間ともたない。
@幕張も例に漏れず、1本150円~300円位のドリンク剤を飲んでもせいぜい2時間、本当に疲れている時はちょっと目覚ましになる程度しか役に立たなかった。
そんなタウリン、カフェイン系の即効系ドリンク剤の他に、生薬を溶かし込んだユンケルやゼナ、アミノ酸系のリポビタンA、ビタミン系のアリナミンVなどの遅効系ドリンク剤がある。
特にリポビタンAはカフェインやタウリンを全く含んでいないため、夜、就寝前に飲んでも眠気を阻害しない最高の1本だった。
だって心身ともに疲れ果てて不眠症のようになっていた時、カフェインやブドウ糖で神経を興奮させたら眠りたくても眠れなくて余計にイライラするから。
もう、どうしようもなく疲れた時は、とりあえず寝る前にリポビタンAとアリナミンVを1本ずつ飲んで休むと、翌朝は不思議と身体が軽く目が覚める。
それはリポビタンAの主成分が、体内で合成できないL型必須アミノ酸を中心にしたアミノ酸粉末からできているためで、
少し乱暴に言えば病院で受ける点滴の主成分と同じだからだ。
だから就寝前にリポビタンAとアリナミンVを飲んで休めば、点滴しながら寝ているのとほぼ同じ効果があるってこと。
そんな@幕張的にはもっとも役に立ったドリンク剤のリポビタンAだけど、価格が1本600円(定価)と高かったこともあり販売は振るわなかったらしい。
マツモトキヨシとかドンキホーテのような量販店で買えば、10本入りケースで2,980円と約半額で買えるものの、コアなファン以外はあまり購入していないようだった。
大正製薬からはリポビタンAの販売終了と共に、新しくアミノ酸系ドリンク剤のアニマリンAが販売されたが、残念ながら必須アミノ酸の種類で言うと情けないほど減っている。
今まで10種のL型必須アミノ酸が配合されていたのに、新発売のドリンク剤では4種だけ。
ドリンク剤と共に出る錠剤やシロップの方は10種配合されていうらしいけれど、大きなボトルは持ち運びにも不便だし、なんだかなあ・・・
ということで、来年の再就職に向け、また再び繰り返す徹夜仕事の日々に備えて2008年まで保存可能なリポビタンAの在庫を買い占めたのだった。