たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

浄土平で紅葉見物。ついでに一切経山と高湯不動滝。

2022年10月20日 | 東北の山
◎2022年10月15日(土)

浄土平(7:12)……一切経山……鎌沼……姥ヶ原……浄土平(10:36)

 3年前の9月末。浄土平の紅葉はきれいだった。あれは栗駒山からの帰りに寄った。今は時期としては半月遅く、おそらく磐梯吾妻スカイライン沿いから眺める山肌の紅葉の方がきれいだろうが、それではドライブ紅葉になってしまう。おそらく紅葉は終わっているだろう晩秋の浄土平の探索と、登ったことのない一切経山にほんの少しの期待をかけた。これだけでは足りない感じがする。ここは福島市になる。福島市に滝はないものかと探すと、スカイラインの起点になる高湯温泉から不動沢に下ったところに不動滝というのがあった。標高900m地点で落差は30mとのこと。この滝見物も併せて行くことにしようか。この滝も紅葉時期は色とりどりに囲まれてきれいらしいが、標高900mでは微妙なところだ。滝そのものを観られればそれでいい。

(磐梯吾妻スカイラインから)


(同じく)


(同じく)


(同じく)


(同じく)


(同じく。きりがない)


 スカイラインに入ると硫黄の漂う臭いがした。まだ6時台の明け方のぼんやりした空。それでも、上がるにつれて陽もあたってきれいな紅葉を感じる。やはり紅葉は中腹まで下りてきている。標高1200mを超えたあたりだろうか。まだそれほどに車は多くないから、パーキングスペースに車を置けなければ、都度に路駐しては眺めた。雲は次第に消えてきている。垣間見る紅葉は素晴らしい。雲海も見えている。浄土平はまだ先。このままではスカイラインからの眺めだけで時間をつぶしそうだ。
 もういいだろうと浄土平に向かうが、不動橋にさしかかると<つばくろ谷>という案内板を見かけた。駐車場はいっぱいで、橋を渡った広い路肩にも車を入れるスペースはなかった。何も知らなかったがここはスカイラインの紅葉のメッカらしい。観光客もかなり歩いていた。ここのスポットからの谷間の紅葉がきれいだということは、浄土平からの帰りにチェックして知ったことで、この時は後で寄ればいいやで素通りしていたが、この時点で、どうせ車は軽だったから、適当に駐車もできたし、寄っておくべきだった。帰路に立ち寄ったはいいが、ガスガスで何も見えなかった。今回はこれだけが惜しい思いをした。
 浄土平の駐車場はほぼ1/5が埋まっていた。ハイカーの姿も結構見られ、中には手ぶらの人もいる。周回探索だけなら別に支障はあるまい。時間はまだ7時を過ぎたばかり。これから車も人もどんどん増えていくだろう。駐車代は500円。1km手前に無料のパーキングがあったが、すでに満車だった。

(歩き出す。空はまだすっきりしていない)


(噴煙が見えている)


(分岐を右に。入り込むとハイカーが結構歩いていた)


 浄土平から遊歩道を歩く。以前に歩いているし、木道や標識もしっかり整備されている。右上に何山かは知らないが噴煙が上がっている。振り返ると、吾妻小富士を歩いている観光客の姿が見える。大方は空身の歩きだ。あそこは30年前に観光気分で登っているから今日は行くつもりはない。富士山や浅間山と同じで眺める山だ。一度行けばそれで十分。
 ここまで記して、歩程を長々と記しても、一般コースを歩いているだけのことだし、特記することもないようだ。木道が切れたところで道は二分し、直進は「至谷地平」で、右は「一切経山」。どちらを歩いても鎌沼に至る。ここは一切経山に向かったが、途中にあった一切経山の直通コースは火山性ガスで閉鎖されていて、一切経山にはここから登るしかない。ちなみに、前回は、ここを通り抜けて鎌沼まで歩いている。後は写真中心にしておく。

 ハイカーは栗駒山ほどではないもののかなりいる。その多くが、一眼レフカメラを持ちながらで、重そうな三脚まで持っているオバチャンもいた。それ以外の大方はスマホで、自分のようにコンデジを持っているハイカーは見あたらなかった。何となく気恥ずかしい思いがあって、一切経山まではコンデジで写真撮りしていたが、以降はザックから取り出した一眼レフに切りかえている。

(鮮やかな色。ただ、間近に見ると、葉は焼けていた)


(浄土平の上は終わりかなと思ったが、間に合ったようだ)


(ススキが晩秋を告げる)


(陽がすっきり出ていたら、きれいだろうにもっと)


(登山道はゴロゴロ石になってきた)


(終わりどころか盛りだねぇ)


(同じく)


(同じような写真を並べてしまう)


(振り返って。黒い山は東吾妻山。あちらの紅葉は期待できまい)


 登って行くと、遊歩道はやがてまた二分し、直進は鎌沼、右手には避難小屋が見えて一切経山。多くのハイカーが一切経山に向かっている。自分もまた同じだが、一切経山に登るとなると、大周回をするのならともかく、ここにまた戻って来ないといけない。それが残念なところだ。紅葉は期待していなかっただけに、まだ残っていて、十分に楽しめる。

 8時18分。出発からほぼ1時間で一切経山の山頂に到着。一切経山が標高1949mもあるとは知らなかった。山頂は広い。さほどに寒さは感じなかった。天気はまだすっきりはしていないが山頂の北下に五色沼が見えている。この五色沼は「魔女の瞳」とも言われているらしい。おそらく、晴れていたら、また別の色に見えていたのではあるまいか。沼はちょっとしたガスでも隠れてしまうらしく、今日はラッキーだったようだ。

(避難小屋。こちらは赤いボンボンだ)


(記すまでもなくナナカマド)


(高くなると終わりかけか、色彩が薄くなった)


(鎌沼方面)


(一番奥が一切経山。もう紅葉の対象はない)


(ゾロゾロと登って来る)


(山頂で。意味不明だった)


(山頂標識と三角点)


(三角点だけアップで。一等三角点だそうだ)


(魔女の瞳)


(こちらの紅葉もきれいだ)


 やはり2000m近い標高になると、じっとしていると寒くなるので下山にかかる。ハイカーがどんどん登って来る。おそらく、何かの報道で「今が見頃」とでもあったのか。

(吾妻小富士)


(今度はあちらへ周回。三角の山が気になった中吾妻山だろうか。登山道はない)


(避難小屋を見下ろして)


(同じような写真)


(また、紅葉が賑わってくる)


(実際はもっときれいだったのだが暗くなってしまった)


 鎌沼の分岐に出た。予定では、東吾妻山に寄ってもいいかなと思っていたが、東吾妻山は黒々とした姿で、紅葉の片りんはまったくない。以前、登ったこともあるので割愛することにしたが、その裏側、つまりはここからは見えない南側になるのだが、もしかしたら、そちらも紅葉がきれいだったかもしれない。これは後で想像したことで、行ってみてもよかったかなと少し後悔した。26年前に歩いているはずなのに、その時の記憶はとんとない。高木と一緒に行ったし、前夜、テン泊で酒盛りをしているから、二日酔い頭で歩いたからだろう。

(アップで撮ると、それなりにきれいだ)


(最盛期ならもっと鮮やかだったような気がする)


(鎌沼)


(ちょっと強調してみた。オレンジ調)


(真っ赤というのが目に入らない)


(谷地平方面。殺風景だった)


(地蔵さんを)


(二体見ただけで引き返す)


(こちらに紅葉はなかった)


 鎌沼を見ながら、このまま周回だけで終わったのではつまらなそうだったので、谷地平の方に行ってみた。歩いている人はだれもいない。木道は整備されていたが、シラビソの回廊が続き、紅葉に出会えることもなく、こんなものかよと飽きたあたりで木道は終わり、地蔵さんが二体。その先は樹林帯の登山道で、色づきもなかったので引き返した。

(戻って)


(姥ヶ原。紅葉のみどころなし)


(戻るとしましょう。こちらの方が歩いていてもきれいで楽しい)


(樋沼がちらりと見える。後になって、あっちも見とけばよかったかと後悔する。スカイラインをまたいでいたから想定していなかった)


(泥道は終わったかと思えば続く)


(駐車場が見えてきた。車がいっぱいだ)


(前掲したが噴煙を改めて。あそこだけだったようだ)


(釜が見えていない吾妻小富士)


(駐車場。スピーカーからの案内音がうるさく、人混みになっていたのでさっさと帰る)


 姥ヶ原に戻ったところで、見どころはないものかとあちこちうろついたが、ガスも下がってきたせいか、晩秋の光景が続いていたので引き返す。今日はこれで終わりだな。後は高湯不動滝だけだ。浄土平の駐車場に戻ることにする。
 悪路続きでまいった。泥濘ではない。泥状のハイキング道。逆歩きをする方も多いようで、団体さんもいて、待機している時間もとられた。ようやく乾いた道になったと思っても、すぐにまた泥道。駐車場が遠くに見えたところで道は二分したので、敢えて木道コースを選んだ。
 駐車場に着いた。ワークマンズックは泥だらけ。これから滝見に行くから履き替えもしなかった。駐車場はもう満車。誘導員が出ている。まだ午前中だし、上がって来る車も多いが、出て行く車もある。回転は比較的に早いようだ。
 ここで前述のつばくろ谷をスマホで調べた。あそこだけは見ておこう。目印の橋はすぐにわかった。だが、ここだけは谷間だからかガスガスで見られなかったという結果になった。ただ、来た時と同じで、スカイライン沿いの紅葉はすこぶるきれいで、何度も車を止めては眺めていた。

(帰路のスカイラインから。ガスが出てきた。それでも幻想的に美しい)


(不動橋)


(かろうじて撮ったが、これでは何が何やら…)


 スカイラインの紅葉がまばらになったあたりで数台分の路肩駐車場を見つけて車を入れる。看板も何もないが、高湯不動滝は、おそらくこの辺から歩くのだろう。道路を越えると広い駐車場があり、その駐車場は花月ハイランドホテルの方から上がって来る道路沿いにあった。道路は先に続いているようだが、滝までの遊歩道案内図看板があったので、これで正解のようだ。駐車場には東京ナンバーの車が一台あるだけ。

(不動滝の駐車場の案内板)


(しばらく歩いて、ここから入った)


(ここから左に下るが、ここに滝見台があったのは後で知った)


(不動様)


(急な遊歩道は整備されているとはいいがたい)


(この橋は傾いでいた)


 舗装された道も大粒の砂利道になり、砂利堆積場のようなところに出た。穴状の亀裂の入った道をカーブしてそのまま行くと、<不動滝に至る>の標識。ほっとした。というのも、その間に標識はなく、このまま行っていいものかと疑心暗鬼だったからだ。標識からは下る一方の歩道になる。
 二人連れが下から登って来た。駐車場にあった車の持ち主だろうが、どうも一切経山を歩いていて見かけた気がする。自分と同類のようだ。この先に人はいないようだ。
 どんどん下る。帰路が思いやられる。遊歩道とはいっても整備はされていない。橋も傾いていたりする。たかが7分ほどの下りだったが滑りそうなのでかなり気を遣った。

(不動滝。周囲の葉は色づき始め)


(落ち口)


(滝つぼ)


(きれいな滝だ)


(左岸側の高台から)


(この橋は「手すりに寄りかからないでください」、「倒壊の危険」とあった)


(不動様以外にも石像はあったが、古くはない)


(ここの展望台から不動滝)


 不動滝はきれいな滝だった。滝の周囲の木々の葉は色づき始めていて、もう一週間もすれば、紅葉を背景にしたもっときれいな滝になるだろう。落差30mは大袈裟な気がする。20m程度のものだろう。先日、澄川の不動滝を観ていただけに、かなり物足りない感じがした。
 予想通りに、帰路はしんどかった。滑りに集中しない分、気は楽だったが。不動様の前に出た時にはかなり汗をかいていた。ところで、ここに展望台があったとは気づかなかった。ここから滝の全容が見えるわけではないが、確かに、ここから観ている分にはかなりの落差に見える。
 駐車地に戻った。終わりかけながらも紅葉は楽しめた。まぁ満足した。

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6 コメント

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yosiさん (たそがれオヤジ)
2022-10-24 18:02:05
yosiさん、初めまして、こんにちは。
浄土平から滑川温泉までお歩きに? なかなかすごいことをされますね。私なんか真似できませんよ。今でも相当にご健脚かと拝察いたします。
ところで、足尾にお住まいでしたか。足尾は中学から高校にかけて住んでおりました。もっとも高校は桐生まで通いましたけど。
その関係で、最近は少なくなりましたが、以前は頻繁に足尾の山を歩いておりました。足尾の山はハマると、キリなしになりますよ。
この浄土平の後に日光の半月山に行き、足尾の山を眺め、我慢できなくなり、次は赤倉山に行きました。
私のブログ文章は駄文です。あまり参考にもならないかとは思いますが、おヒマな折にでも見てやってください。よろしかったらコメントもお待ちしております。
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はじめまして (yosi)
2022-10-24 14:29:35
浄土平懐かしいです
20年位前の夏に温泉巡りのついでに浄土平から滑川温泉まで歩いたことを思い出しました
登山の準備や事前情報もほとんどなく心細い思いをしながら歩いた記憶があります
足尾は最近越してきていろいろ行ってみたいのでこれからも参考にさせていただきます
よろしくお願いします
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ぶなじろうさん (たそがれオヤジ)
2022-10-24 07:15:40
ぶなじろうさん、こんにちは。
何せ、今は無職なっていますからヒマで、思いつけばさっと行ってしまいます。いつまでもこの状態ではまずいと思ってはいるのですが。
おっしゃるとおり、スカイラインあたりは鼻血レベルでした。ただ、帰路ではガスがかかってきていたので、残念ながらゆっくり堪能というわけにもいきませんでした。
この辺、最近では2回ともに同じようなところを歩いています。谷地平から東大巓ですか。周回したいものですね。私も最早…ですよ。
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瀑泉さん (たそがれオヤジ)
2022-10-24 07:15:11
瀑泉さん、こんにちは。
なんと、瀑泉さんも同日に行かれていましたか。この時期の行動範囲は何となく似てしまいますね。しかし2週連続とは…。
浄土平の紅葉は意外と長いんですね。一週間で大差がないとは。
本音のところではスカイライン周辺から眺める紅葉をもっと堪能したかったのですが、山登りに行って、スカイラインの紅葉だけで終わってしまうのも何だかなぁと思い、あちこちで車を止めては見ていたかったのですが、ついそれは避けてしまいました。こういうきれいなものは、もっと素直な気持ちで見てしかるべきとは思うのですが。
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Unknown (ぶなじろう)
2022-10-23 18:39:13
今晩は。
東北の滝巡りとモミジ狩りが続きますね。今回もヒットしたみたいですね!晴れていたら鼻血レベルのようにお見受けしました。谷地平から東大巓の方の紅葉も気になります。
中吾妻山の名前がでてきましたね。この山には登ってみたかったのですが、最早・・・、です。
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Unknown (瀑泉)
2022-10-23 13:42:15
こんにちは、
15日は高湯不動滝へ行かれたと聞いてましたが、本命は一切経山でしたか。
どうやらニアミスだったようですネ。自分たちはこの日9時10分頃ビジターセンターを出発し、山頂には10時40分頃着いたのですが、その頃には、一足先に鎌沼の方へ行かれましたかネ。
実は、2週連続でのチャレンジだったんですヨ。8日は、浄土平は晴れ間が見えたケド、鎌沼はガスと雨風で、結局鎌沼一周で終ってしまいました。ちなみに紅葉は、浄土平で8日も15日も大差なかったですヨ。8日の方が少し新鮮だったくらいで。でも、磐梯吾妻スカイラインは一変していました。此方は圧倒的に15日の方が良かったですヨ。
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