カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

4 Minutes of Fame by Michael Ammar

2023-08-26 19:43:00 | 本、DVD等

 2年ほど前、Straight Playing Cardsさん主催のレクチャーマラソン最終日にマイケル・アマ―氏がレクチャーを行い、その時にはじめに行ったカップ&ボールについてブログに書きました。

マイケル・アマ―氏のレクチャーを受講しました - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

StraightPlayingCards主催のレクチャーマラソン最終日としてMichaelAmmar氏のレクチャーに参加しました。様々なマジックをレクチャー頂けましたが、ここでは、カップ&ボー...

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 そのとき「しかも、おそらく氏にとっても最近考えた手順だと思われる、観客にカップ&ボールをしてもらう手順です。」と書きましたが、これが大きな間違いであったことをお詫びするとともに、その手順について今回紹介させて頂きます。

 この4 Minutes of Fameという作品の商品カバー(?)である観客が手を上げている絵はだいぶ前からアマ―氏のオフィシャルサイトや広告で見たことがあったのですが、カップ&ボールの手順だとは思っておらずスルーしておりました(;^ω^)。「Spectator Cups and Balls」と書いてあって、CUPS & BALLSのジャンルにあるのに(;^ω^)

Spectator Cups and Balls (Download)

 


 というわけで、改めて紹介させて頂きます。2012年に初版を出しているのでもう10年以上前の作品ですね。失礼しましたm(_ _)m。事の始めはDick Williamsという方がアマ―氏のカップ&ボールの本、Complete Cups and Ballsを読み、自分のルティーンを作り上げ、アマ―氏に送った事でした。それはこれまでの観客が単にマジシャンをアシストするというものではなく、観客がパフォーマーになりきるというコンセプトでした。アマ―氏はこれに惚れて、このコンセプトで自分の手順を作りたいとDick Williams氏に伝え、長い時間かけて少しずつ組み立てた手順のようです。観客が主役ということで「4 Minutes of Fame」というタイトルなんですね。

実演映像です。


また、アマ―氏がこの手順について簡単に紹介している動画です。賛否ありますが、Bill Palmerが最初にコメントして褒めているのでやはり凄いのでしょう。


 どうでしょうか観客がとてもいい表情してますよね(笑)。アマ―氏としては、あくまで主役は演じている観客なので、極力マジシャンはカップを触らないように考えたようです。アマ―氏ほど多くの知識を持っているといろいろ盛り込みたくなりそうな気もしますが流石です。そしてファイナルロードも重ねてから出すという手順を行う事で、マジシャンがロードしてからの時間を稼ぐとと共に、観客が最後にカップを操作して出すということを実現しています。2つ以上の大ボールの負荷は、無理やり感が出てしまうということで、トミー・ワンダー氏の袋を用い、最初と最後を繋いで、きれいにまとまります。そのために出すときも袋から出すところをさりげなく強調してます。個人的には大ボールのロードの仕方が参考になりました。

 この商品は、先のアマ―氏のサイトにありますようにpdfのダウンロードですが、動画のリンクが6つほど付いてまして、写真も入っているので非常にわかりやすいです。ここまで動画使うなら動画コンテンツにすればよかったのでは?と思うほどです。最後にボーナスムーブとして、ボールがスタックされたカップを改めながらボールをスチールして、最後は元通りに入れるという動作が解説されています。演技には使われていませんが、これはあくまでこの手順がマジシャンがカップをあまり触らない方が良いという考えで作られているためで、氏は改めをしたいのを「我慢した」と書いてます(笑)。

 今回、この手順を購入するに至ったのは、Lybrary.comを見てて、カップ&ボールでこの冊子が1位になっていたからです。あれ?これってカップの手順だっけ?と思ってダウンロードして見たところ、なんとこの前のレクチャーでの手順じゃないかとなったわけです(笑)。10年以上前のこの冊子が1位になっているのは、今Lybrary.com5ドルほど安くなっているからだと思います(約10ドル)。たった10ドルでこの手順を手に入れられるのなら個人的にはお得だと思います。

4 Minutes of Fame by Michael Ammar

This is an introductory offer. It will soon go to $14.95 A unique twist on the Cups and Balls that puts the spectator center stage! 4 Minutes of Fame is a very s...

Lybrary.com

 


 正直なところ賛否両論あると思います。非常に魅力的なコンセプトと手順ですが、自分のカップ&ボールの手順を持っている人がそれをやめてこっちをするかというと、どうかな?という気もします。アマ―氏はレクチャーでこれをやった後に、自分の手順を行うことも提案していますが、やはり長くなってしまいますよねまた観客を選ぶ手順でもあると思います。アマ―氏も言ってますが、指示通りに動いてくれない可能性がある子供などは対象にしない方がいいかもしれません。とはいうものの、新たな可能性を持つ、価値のある手順だと思います。恐らくやってみたら想像以上にウケたりするのではないかなと

 日本語でこの手順のレクチャーを見たい方はStraight Magic Shopさんでこの手順を含むレクチャーコンテンツが購入できます。

レクチャーマラソン2021秋│ストレートマジックショップ

年間50本のオンラインレクチャーを実施する当店による、安価で沢山のマジックを学べるレクチャーアーカイブ!

ストレートマジックショップ

 



Strolling Chop Cup by MICHAEL O'BRIEN

2023-08-20 13:48:00 | チョップカップ(chop cup)

 以前「Coffee Break」を紹介したときに、Urbain氏が影響を受けて手順を作ったと紹介しました、MICHAEL O'BRIEN氏の「Strolling Chop Cup」の紹介です。氏が何年にこの手順を発表したのか正確にはわからないのですが、Leather Chop Cup Set + Tutorialの商品を売り出したのは、マジックカフェなどで宣伝してましたので2022年ではないかと思われます。まずは、パフォーマンス映像を紹介します。このパフォーマンスは2000年にアップされたものです。


 これは、背景からしてペンギンマジックの「Michael O'Brien LIVE ACT (Penguin LIVE)」からの実演映像ではないかと思われます。

Michael O

"Michael O

Penguin Magic

 

私はこのコンテンツを購入していませんが「Strolling Chop Cup」がちゃんと入っています。かなり良い評価で16人のカスタマーが全て5つ星を付けています。上記演技を見て頂けるとわかりますが、非常にシンプルで、観客を参加させている良い手順だと思います。3つのフェーズで、ポケットからマジシャンの手に移動、ポケットから観客の手に移動、観客が放り込むとマジシャンの手の上で大きくなって出現、という感じですね。

ところで「Strolling」の意味から歩きながらマジックをするのに適した手順という意味でこのタイトルが付いているとは思ったものの、お恥ずかしながら私は「Strolling Magic」という言葉はあまり聞いたことがありませんでした。ひろしつちや氏のページで解説されていたので、紹介させて頂きます。

ストローリング・マジックとは - Strolling Magic | ひろしつちや@まじしゃん | 出張マジックショー東京

マジシャンの私も最近知ったのだけどマジックの分類にストローリング・マジック(Strolling Magic)と言うのがあります。

ひろしつちや

 

確かに、この手順ですと、立食パーティーなど、完全に机が無い場所でも演技できますので、知っていると重宝すると思います。また、観客が持ったカップに玉が貫通して入るのは観客参加型なのでスポンジボールのようにとってもインパクトもあると思います。実演映像でのMichael O'Brien氏の演技もゆっくり、観客がちゃんと現象について来れるよう行っており、さすがだと思いました。私が行っているPresti Cupの手順でも観客の手に飛び込む現象を入れているのですが、チョップカップを使う方が完全にカップから手を話した状態からできるので、自然だとは思います。ただ、私はPresti Cupの貫通が見える現象が好きで…。この現象を初めて見たとき、観客の手の下から入れて、観客は通ったように感じるのだろうか?と思いました。上から落ちてくるのに下から貫通でおかしくないのだろうか?と。しかしいろいろな観客の反応の映像をみていると、とても反応がよいので、私は考え過ぎのようですね)。いつかやってみようと思っています。

 以前、Twitterに出ていた王子さんのチョップカップのワンシーンで、この観客の手の上でボールが貫通する現象を演じられてました。かなりの盛り上がりを見せています。これは、技術だけではなく、王子さんがそれまで十分「場」を作っていたためだと考えられますが、適切に使うとかなり効果的であることの証明でもあると思います。

私は、この観客にチョップカップを持たせ下から貫通させるという現象が、Michael O'Brien氏が初めてなのかは知りません。恐らく誰かはやっていた可能性があると思いますし、マジックカフェでもそんな感じのことは書かれていました。しかし、私の乏しい知識では具体的に一番初めにこの現象を行ったのは誰かをお伝えすることができません(T_T)。もしご存知の方がいらっしゃましたらご教示頂けると幸いです。

 でも、チョップカップでは、テーブルに置いた衝撃でリリースするのが一般的ですし、グラスを使ったり、様々な現象と派手なエンディングをしようとすると、やはりテーブルを使う必要が出てきます。L&Lのチョップカップを集めたDVDでも観客の手の上で貫通させる演技はありません。そういう意味で、もし氏が初めてではなかったとしてもこの手順を大々的に世に示したのは高い価値があると思います。

 「Strolling Chop Cup」の手順ですが、恐らく上記実演映像をご覧になったらチョップカップをされる方にとっては予測は着くと思います。とはいえ、解説を知りたい方は、上記ペンギンLIVEのコンテンツを購入されるのもいいですが、本当にこれだけ知りたいという方には、2つ専門のコンテンツが販売されています。

1つ目はTHEORY11で販売されている解説動画です。約5ドルで購入できます。ダウンロードなのですぐ見れますし、結構お安いと思います。

{{ metatags.title }}

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theory11

 

次にMICHAEL O'BRIEN氏が販売している解説動画です。こっちは18ドルと3倍以上するのですが、詳細な解説や、具体的なスクリプトやヒントが書かれたpdfなど、下記のカップセットに付いてくるルティーン解説関係がセットとなっています。

Strolling Chop Cup (Routine Only) | Deuce Gala

Smile inducing surprises become explosive reactions with this simple, elegant, and nearly sleight-less routine. In this 3 phase in-the-hands historic cup and ba...

Deuce Gala

 

最後に、MICHAEL O'BRIEN氏が販売しているセットの紹介です。「Strolling Chop Cup by Michael O'Brien & Deuce Gala」として、チョップカップ、小ボール2つ、大ボール1つ、解説動画、スクリプトやヒントなどが書かれたpdffacebookへのグループ参加など、いろいろセットで約100ドルで販売しています。商品(手順だけかな?)推薦者として Jeff McBride氏やMichael Kaminskas氏の言葉があるのが凄いですね(;^ω^)

Strolling Chop Cup by Michael O'Brien & Deuce Gala

Smile inducing surprises become explosive reactions with this simple, elegant, and nearly sleight-less routine. In this 3 phase in-the-hands historic cup and ...

Michael O'Brien

 

商品解説ビデオです(少し長いです(笑))


Strolling Chop Cup」の手順はチョップカップを選びませんので、金属製のカップを使っても、ミニカップを使ってもよいと思います。とはいえ、どんなカップなのか?付いてくる解説は詳しいのか?あたりを知りたく購入しました。

 まず、カップですが、厚みのある焦げ茶色の革に内部は緑色のフェルトが貼ってあり、手作り感のあるしっかりとしたカップです。表面はツルツルというよりサラサラ(ザラザラとまではいかない)触感です。以前紹介したMiguel Pizarro氏のミニカップよりほんの少し高い程度ですが口径はこちらのカップの方が大きいです。TCCと比べると背はだいぶ低いですが口径はほぼ同じという感じですね。トップは平らですが、ほんの少し窪んでいるのでボールを乗せても勝手に落ちることはありません。ただ、TCCMiguel Pizarro氏のカップのように淵があるわけではないのでそれらに比べると落ちやすいとは思います。

 ボールは白色の革に赤い糸のベースボールタイプです。小はちゃんと測っていませんが少し小さめで5/8インチくらいだと思います。糸の部分が大きくお手製感があります。ゴムボールなどが入っていないのかちょっと軽いですね。大ボールはTCCの大ボールとほぼ同じ大きさでカップの口径に対しては少し小さいです。もう一回り大きいボールが入ると思います。磁力は私の感覚的にはちょっと強めで、もし自分が使うなら底に同じ色のフェルトをもう1枚貼ると思います。ボールは外からは反応はしますが、弱いのでキープするのは難しいです。このあたりはそもそもStrolling Chop Cupの手順では使いませんので、必要ないという事なのかもしれません。

 あと、カップを入れる袋(ロゴ入り)とボールを入れる少し小さめの袋が付いてきます。デジタルコンテンツですが、解説は2種類あり、かなり詳しく解説してくれています。pdfには、パターやコツ、別手順が書かれています。ダイスのチョップカップルティーンに関してはビデオでの演技と解説も付いています。

 あくまで個人的な意見ですが、手順の価値も含め、この全ての内容で100ドルというのは、良心的な値段だと思います。カップを持っていない人でこのカップの色や形が気に入った方にはお勧めです。しかし、送料も含めると円安なので2万円くらいかかってしまいますし、もしお気に入りのチョップカップをお持ちでしたら18ドルの詳細解説か5ドルの簡単解説のダウンロードだけでも良いかもしれません。







Cups and Balls by Collectors' Workshop

2023-08-16 10:48:00 | カップアンドボール

 コレクターズ・ワークショップがリリースしたカップ&ボール用のカップです。何年にリリースされたか、正確な年を見つけることができませんでしたが、90年代後半から2000年頃ごろだと思います。もしご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教示お願いします。  

 カップは真鍮製で、ショルダービードが1本のシンプルな形をしています。また、中が黒くコーティングされています。この時代でコーティングされていたのは珍しかったかもしれません。カップ1つの重さは約100gです。赤いニットボールと簡単な解説書が付いているというサイトを見たことがあるのですが、私がebayで購入したこのカップには解説書は付いていませんでした。しかも付属していたピンクのニットボールは1-1/8"で少し大きく、トップに乗せた状態でカップを完全にスタックできません。1"だとちょうど入るので、ボールを無くした出品者が適当にきれいなボールを付けたのでしょう(笑)。となると一緒に付いてたキャリーバッグも怪しいですが、きれいでゴージャスなバッグなのでこちらはあってるかもと勝手に思ってます(笑)。

 このカップは同じくCollectors' Workshopから発売された「Chuck Fayne's Instant Miracles」という商品の中にも入っていたようです。このセットではChuck Fayne氏のカップを使った手順が解説されたビデオや冊子が入っていたのでしょう。どのような手順か見てみたいです

下記サイトで紹介されていますが、何故かカップが違います(;^ω^)。ジョンソンカップのように見えないこともないです(底のマークが見えませんが

https://www.martinsmagic.com/allmagic/close-up/instant-miracles-by-collectors-workshop/

下記のサイトではちゃんとこのカップが写っているので大丈夫かと思います(笑)


Chuck Fayne's Instant Miracles: Collectors Workshop 1990's (Nick and Rich)

This is an incredible set. These cups are magnificent and only  available with this set. It is brand new and never used!  5  of chick Fayne's finest effects...

Magic Collectibles

 


この「Chuck Fayne's Instant Miracles」の広告ビデオを貼り付けます。


ここでカップの紹介を少ししてますね。中を丁寧に黒く塗ったとても美しいカップだと言ってるように聞こえます。またポールフォックスに近いが完全に一致した形でもないと言っているようにも聞こえます(少し自信ないです)。というわけでポールフォックスカップと並べた写真もとりました。高さはほぼ同じですがちょっとスリムですね。ファイナルロード用の2-3/8"が最適で、アマ―のラテックスレモンやライムも入ります。個人的に最も特徴的だと思ったのはサドルの凹み(DIMPLE)の深さです。写真にありますように、非常に深いので、ボールを1つしかトップに置くことができません(そもそもトップの面積も非常に狭いです)。最近ではあまり見ない形です。やはりそういう意味でもChuck Fayne氏の手順が気になります。

 もちろん、このカップは現在販売されていませんが、VIKING MAGICのファイナルロード用の偽物のカボチャやオレンジの商品の写真で使われてます。ちなみに下記のカボチャはハロウィンシーズンのカップ&ボールやチョップカップに最適!みたいな感じですが商品解説にあるように大きすぎて入りません(;^ω^)。本当の最後にやや強引に出す際に使うことを想定しているんでしょうね(笑)


Pumpkin Cup load

Mini Pumpkin cup load; realistic.--These are great final load pumpkins for your Cup & Ball routine and especially at Halloween season.  Large realistic m...

Viking Magic

 


 カップの紹介はこのくらいで、ちょっと脱線します。「コレクターズワークショップ」の書き方として「Collectors Workshop」「Collector's Workshop」「Collectors' Workshop」とお店や記事によって、3つの表記が結構バラバラですよねVIKING MAGICHPでは「Collectors Workshop」と書かれています。有名な(?)懐中時計の入ったロゴの中もこの表現です。

https://vikingmagic.com/collections/collectors-039-workshop-2

 しかし、私が持っている以前紹介したHINDU CUPS AND BALLSの解説書には「Viking Mfg. Co./Collectors' Workshop」と書かれています。私的にはこれを採用しました。


Collectors Workshop: HINDU CUPS AND BALLS - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

CollectorsWorkshopのHINDUCUPSANDBALLSです。カタカナで書くと「ヒンズーカップ」ですね。INDIANCUPS&BALLSともします。こちらの呼び名の方が海外では一般的かもしれま...

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 でも、下記のMagicPediaでは「Collector's Workshop」と書かれてますよね。コレクターズワークショップ自体は1980年ごろ設立しましたが、2000年にViking Mfg. Co.に買収されたのですね。いつからかVikingがコレクターズの商品を売ってるなあと思っていましたが買収したのはかなり前だったんですね

https://geniimagazine.com/wiki/index.php?title=Collector%27s_Workshop

上記ページの内容を下記引用します(セキュリティ的に問題あるとなってるかもしれませんので

Collector's Workshop

Collector's Workshop was a manufacturer of magical illusions from close-up to stage founded by Richard Bloch out of Middleburg, Virginia around 1980 with creative partner Nick Ruggiero.

Bloch established a Board of Advisers for the Workshop consisting of Dr. Robert Albo, Davey Marlin Jones (drama critic for the CBS affiliate in Washington, D.C., and Les Smith. Until his death, Orson Welles also served as an overall sounding board and artistic reviewer for the Workshop.

Collector's Workshop hosted an annual World Magic Summit in the Washington D.C. area.

On May of 2000, Viking Mfg. Co. acquired the entire assets of Collector's Workshop, moving the production facilities to Edinburg, Texas becoming the "Magic of Viking Magic Co. and Collector's Workshop".


















Coffee Break by Gentlemen's Magic and Urbain

2023-08-13 12:57:00 | チョップカップ(chop cup)

 Urbain氏とGentlemen's Magicが作ったエスプレッソチョップカップのセット「Coffee Break」です。

 観客に紙幣にサインをしてもらい、それを丸めてボール状にします。そのボールがポケットの中からカップへと何回か移動します。最後にはカップから未開封のコーヒーカプセルが現れそれを開けると丸まった紙幣が入っており、そこには観客のサインがあります。このような手順が実現できるセットです。

 PVです。フレンチドロップさんの商品ページには字幕付きが有りますのでよろしければご参考下さい。



 セット内容はエスプレッソカップのチョップカップ、(多分)本物の砂糖を固めて作った角砂糖ギミックが3つ(そのうち1つはチョップギミック)。スプーン、ギミックコーヒーカプセルと対応した100回分のリフィルシールです。

 まず、カップはおそらく陶器に加工を加えたチョップカップですが、非常によくできています。通常陶器にギミックを付け加える場合、どうしても底の色が微妙に陶器の色と異なります。商品によっては結構あからさまに違ったりします。しかし、このカップはかなり良い出来で、渡して見せても疑ってかからない限りわからないと思います。カップの底の面積が非常に小さい円錐に近いのカップであることもギミック加工のわかりにくさを手助けしていると思います。また、円錐に近い形状のカップであるため、最後に取り出すコーヒーカプセルが安定してホールドできます。ボールとカップの関係については、まだ実際に紙幣を丸めてボールを作り、試していないのでわかりませんが、そこはもし付属のギミックが強すぎる場合はもう少し弱いものを自分で購入して使えばよいので問題無いと思います。大きさはエスプレッソカップなので小ぶりでポケットから取り出したりもできます。実際Urbain氏はポケットからこのカップを取り出しています。ちなみに、商品レビューの1つではこのカップがRene Lavand3つのボール(パンの小片)の手順に最適な大きさだと書かれていました。怪しさが無いので他のマジックでも使えるかもですね!せっかくなので()以前紹介したスタバックスのエスプレッソカップのチョップカップと一緒に写真を撮って見ました。ちなみに、スタバのカップではコーヒーカプセルはホールドできませんでした(;^ω^)





 次にスプーンです。スプーンにも細工があり、磁石が吸着します。ですので、チョップボールやチョップ角砂糖などを入れてスプーンでかき混ぜ、スチールすることができます。ただ、スプーンがそれほど大きなものではないので、完全に隠すためには小さめのボールが必要です。解説されているメインの手順ではこのスチールは使われていません。Tipsの一つとして説明されています。

 角砂糖は本物の砂糖を固めて作っているとどこかに書いてあったような気がしますが見つけられませんでした。未使用で取り出した時点で少し砂糖がパラパラとわずかにとれていたので、かなりリアルですが、耐久性は大丈夫かな?と思いました。チョップ角砂糖は加工されているのがわかるので手渡しで調べさせるのは危険だと思います。

 次にこのセットの最も特徴的である、コーヒーカプセルのギミックですが、発想の観点でよくできていると思います。加工としては少し粗いところがあり(私のものがたまたまかもしれませんが)、自分ならもう少しきれいに作るのにと思ったところもありました。ギミックとしては面白く、本当にスムーズにできるのかなぁと思うところもありますが、下記に示すVANISHING INC.のレビューでの中で「何回かしているとコツがつかめる」と書いてあるので大丈夫のようです(;^ω^)。ポケットの中でカプセルギミックをホールドするアイディアも解説されています。自作ホルダーとか作れたら作りたいところですが、構造から考える必要があるので自信はありません(笑)。もちろん紙幣を出した後、このカプセルを渡してしまうのはまずいです。すり替えようのカプセルが付属していればより良かったと思いますが、付属しません。これはシールしたカプセルから丸まった紙幣が出てきて、そこに自分のサインがあるかを確認するのでちゃんと演じればカプセルには興味が行かないはずということなのかもしれません。あと、気になる点としてはセットする際の「音」がどのくらいでるのか?また耐久性がどのくらいあるのか?あたりが気になるところではあります。

 最後に手順です。解説されている手順は、ホームページの商品紹介にありますようにMichael O’Brien氏の“Strolling Chop Cup”にインスピレーションを受けた手順で非常にシンプルな手順です。1回か2回の移動の後、ファイナルの出現となります。

 “Strolling Chop Cup”については、またいつか別の機会に紹介させて頂くとして、特徴的なのはマジシャンや観客の手の上にカップを乗せて、その状態で中にボールを入れるという手順が中心だという事だと思います。また「どちらに入っているか?」演出ではなく「見えないボールの移動」の演出です。「Coffee Break」の手順では早い段階で無理なく紙幣をすり替え&ギミックにセットしますので、このセットがスムーズにさえできれば、その後がかなり気持ち的に楽になると思います。ただ、特にこの手順でなくてはできないというわけではないので、お好みのチョップカップの手順にこのカプセルから出てくるという現象を付け加えるのもよいと思います。

 以前にも何回か書いてると思いますが、個人的には、紙幣にサインをしてもらって丸めるということがなかなかやりづらいです。恐らく日本人の多くがやりづらいと思っています(;^ω^)。コーヒーなので紙ナプキンなどを使う方がいいかもですね。レシートもありですかね。みなさん、何をお使いなのでしょう??お勧めがあれば教えてください!

 本商品は、現在大元のGentlemen's Magicでは売り切れで(8月末に入荷予定とのこと)、VANISHING INC.でも売り切れですが、フレンチさんでは購入することができます。


https://www.gentlemensmagic.com/accueil/51-coffee-break.html


Coffee Break

Their signed bill appears inside a sealed coffee capsule. “Coffee Break” is an incredible and organic approach to the Chop Cup that you’ll want to...

 


コーヒー・ブレイク

高品質のチョップ・カップセット

マジックショップ フレンチドロップ

 











THE MINI by Michael Kaminskas

2023-08-09 21:09:00 | チョップカップ(chop cup)

 前回の「THE CAROLINA QUEEN」に引き続きMichael Kaminskas氏リリースのチョップカップを紹介します。今回紹介するの氏の最も新しい商品(2020年)である「THE MINI」です。ミニタイプのチョップカップです。「THE CAROLINA QUEEN」同様、ピューター製でミント ジュレップ(お酒)を入れるピューター製のカップに似せてると思います。高級感があります。

 商品HPです。売り切れたらしばらく無いのですが、現在は購入できるようです。

CAROLINA MINI | mkprofessionalcups

This little cup packs some powerful magic...Small in size yet large enough to fit a golf ball. Find out more here!

mkprofessionalcups

 


 前回紹介したMagic TVTalk MagicというYoutubeコンテンツで通常のサイズの「My CCR」を実演した後、このTHE MINIの紹介と簡単な手順の紹介をしています。(およそ1時間20分くらいからです)


 ミニサイズなのでウォークアラウンドでの演技に利用している、そのような場では片手に飲み物を持ち、テーブルも無いので観客のもう片方の手の上で演技できる的なことを言っていると思います(違ってたらすいません)。

 高さは約50mm、口径(内側)は約52mmで商品説明にあるように、ゴルフボールがちょうど収まりますが、少しだけ余裕はある感じです。ニットボールの場合1-5/8"がちょうどで、1-7/8"は入りません。サドルに窪みはありません。底にはMKの文字が刻まれてます。ピューター製でしっかり作られているのでアルミなどに比べて重量感があり個人的には良い重さ(約75g)です。

 付属のボールは1インチのモンキー・フィスト・ボール(monkey fist ball)で、色はオレンジです。モンキーフィストにしているのは濡れてもすぐ乾くからだと言ってたように思います。またオレンジなのは、コントラストがよく、目立つからだそうです。そうそう、モンキー・フィストってそのままの意味でサルの拳なんですね。あまりお猿さんの拳を意識したことがなかったですが似てるんですかね(笑)。カップ&ボールのボールでしか見たことなかったですが、普通にデザインとしてモンキー・フィスト・ノットとか使われているようですあまり知らなかったです(^_^;)

 ギミックの力はかなり弱いので、叩きつける必要はなく、スライドでもリリースできますが、逆に少し気を使うくらいの弱さです。底の面積が小さいので「THE CAROLINA QUEEN」とは異なり、ギミックはセンターにあります。また、「THE CAROLINA QUEEN」とは異なり、裏(外側)からも力が働くので、その特徴を使った手順ができると思います。ただ、これまた弱いので使いこなすには少し慣れが必要だと思います

 これまでに紹介させて頂いた

ミニ ワイドマウスチョップカップ

ミニ ワイドマウスチョップカップ - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

チョップカップの紹介です。今回は前回の「LittleDonPoketChopCup」に近い大きさですが、お手頃価格で入手可能なカップとして「ミニワイドマウスチョップカップ」の紹介です...

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と、Little Don Poket Chop Cup

Little Don Poket Chop Cup by RNT II - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

そろそろ、紹介できるカップも残り少なくなってきましたので、チョップカップも織り交ぜながら紹介していきたいと思います。チョップカップについては、年末の日記で上口龍...

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と、今回のTHE MINIを比較した写真を撮りました。





高さは

THE MINI  Little Don  ワイドマウス

ですが、重さは

ワイドマウス   Little Don  THE MINI

です。ワイドマウスはTHE MINIの半分以下の重さです。口径はわずかの差ですが

Little Don  < THE MINI ワイドマウス

です。(といってもほとんどワイドマウスとTHE MINIは差がありません)

 THE MINIは高さが低いので、1-7/8"は全く入りませんが、Little Donとワイドマウスはクロースアップマットの上ですと1-7/8"が何とか入ります。

 というわけで、持ち運びサイズで、ファイナルロードがゴルフボール(サイズ)で良い場合、THE MINIは見栄え(ここは好みですが(笑))、重さ、ギミックの感度を考えて、総合的に良い商品だと思います。