カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

Paul Fox Cups (6): Paul Fox Copper Cups & Balls by AIRSHIP MAGIC

2021-08-27 13:18:00 | カップアンドボール
 ポールフォックスカップの5つ目です。AIRSHIP MAGICが作ったType 2Paul Foxカップです。以前のブログで紹介させて頂いたように、このカップの最大の特徴はオリジナルのTooling1945Type2)を使って作っているということです。

 即ち、Danny Dewが使っていた工具で作ったポールフォックスカップなので、下記のマジックカフェでMad Jake氏が書かれているように、「These are NOT Paul Fox "Style" cups.」ということです。

The Magic Cafe Forums - Paul Fox Copper Cups & Balls

 このマジックカフェの投稿が2018年の後半であることからも、このカップが作られたのは最近だと思われます。私が購入したのは12年前で、最後の1個でした。購入後はずっと「This product is no longer in stock」となっています。

 商品ページです。

Paul Fox Copper Cups & Balls - Airship Magic

 オリジナルのポールフォックスの特徴として、リムの隙間があります。写真に示すようにリム(カップの開口部(いわゆるマウス)のふくらみ)とボディ(?)との隙間が大きいのです。埃がたまりそうですよね(笑)。

 以前紹介したRings-N-Things MagicPaul Fox VS Cupstype2を基に作っているので並べて撮影しましたが、おおよそ同じ形に見えます。一番の違いはリムの形です。重さは約110gとやや軽めです。付属のニットボールはHPでは1インチと書いてありますが、もっと小さいと思います。また軽いので個人的にはちょっと使いづらいタイプです。

 AIRSHIP MAGICさんのHPの右下にオリジナルの「Original Paul Fox Tooling 1945」の写真があります。これを使って作ればオリジナルの完全複製になるわけでもっとたくさん作ってもいい気がするのですが、多く作り過ぎると価値が低くなってしまうのかもしれません。道具も壊れやすくなりますしね。そもそもそのこの、複製の価値って何でしょうという話になりますよね。形や重さ、ファイナルロードの大きさなどでは最近のカップの方がいいかもしれませんしね。

 最近はジョンソンカップに代表されるようなCNC加工が増えましたが(TCCもそうだったような)、せっかくなので伝統的なスピニング加工について少し紹介しておきます。多くのカップはこのスピニング加工で作られています。

スピニング加工=国誉アルミ


動画もあります。マジック用のカップの作成は見た事が無いので動画を知っている方がいらっしゃれば教えて欲しいです!


 こっちの動画は板からつくって、最後までつくりますので、わかりやすいのですが、頭にカメラを付けていると思われ、画像が大きく揺れます。映像酔いし易い方は気を付けてください。

 私が持っているポールフォックスはあと、1種類です。ポールフォックスカップの紹介については次が最後となります。


















The Jam Chop Cup by Colin Rose

2021-08-17 08:51:00 | チョップカップ(chop cup)
 Fiive of Hearts Magicのチョップカップが続きます。今回紹介する商品はColin Rose氏の「The Jam Chop Cup」です。まずは演技をご覧ください。

 このカップの「ウリ」は動画にありますように、カップを持ち上げ何もないことを示した後、ビリヤードボールが出てくるというものです。ビリヤードボールは少し小さめなものですが、重さは十分ありますし、ギミックの無いビリヤードボールです!

 カップはとてもきれいな作りです。形はこれまで紹介したカップ同様少し背が高いです。ニットボールは大小2種類ありますが、大のほうが少し小さめです。小のボールの方がやや大きめなので差があまりないように見えてしまうかもしれません。大のボールは底にまで入り、カップが縦長なので小のボールと同時に入ります。上手く使えば不思議な演出ができるかもしれません。

 ファイナルロード用のビリヤードボールは音を立てずにロードができます。そして、上で書きましたように、ロードしたビリヤードボールはカップの中に留めておき、落としたい時には落とすことが出来ます(この表現は正しくは無いのですがそれ以上詳しく書くのが難しいです)。どうしてそれが実現するかはネタになるので書けませんが、そう来たかという感じではあります。製品名を見て頂ければわかるかと

 商品ページです。まずは、Five of Hearts Magicさん

https://www.fiveofheartsmagic.com/jam-chop-cup.html

 次に日本語のページとしてセオマジックのページがありましたので示します(売り切れです)。

 ちなみに私はGINさんで購入したのですが、既にGINさんのお店のページにはこの商品はありませんでした。手作りのようなので再版されるかは微妙ですね。写真にある紫のボールは、私のチョップカップの手順では、色が変わるというのを途中で入れているので特別にボールだけ売ってもらったものです。ボール自体はいいボールかというとちょっと個人的には軽すぎるかなぁという感じです。

 ところで...ロードの時に音が出ないようにするためには例えばフェルトをうまく貼るなどでなんとかなりそうですし(ロードの仕方でもなんとかなるかも)、ロードした後に一度持ち上げて何もない様にみせるには、小指でホールドしながら持ち上げれば、観客から見たところ同じような現象は普通のカップでもできそうとも思ってしまいますしかしそれは夢が無いですかねまた、そう思ってるマジシャンが見たらなぜ?と思うかもしれませんしね。いろいろ考えて世に出すことは大切です(笑)。










木製センシティブ チョップカップ

2021-08-14 09:28:00 | チョップカップ(chop cup)

 前回の「GINTONIC」に続きFive of Hearts Magicの製品である、木製のセンシティブチョップカップを紹介します。Five of Heartss Magicでは「Exclusive Sensitive Chop Cup」というタイトルです。商品HPを以下に示します。

https://www.fiveofheartsmagic.com/exclusive-sensitive-chop-cup.html

 この商品は、上記HPにありますように、GINの銀次郎さんのステンレス製センシティブチョップカップをFive of Heartsが木製としてリリースしたというものです。もともとのセンシティブカップは既に販売していませんが、HPはまだありました。

 このこのチョップカップは商品説明にありますように、銀次郎さんが、一つ一つマグネットの調整をして、かなりゆるい力となるように作っているチョップカップです。しかも別の工夫もされているため、ボールをカップに入れて普通に出す動作が何度もできるため、さりげない改めになります。また、叩きつけることなくボールを落とすことが出来ることも特徴的です。Five of Hearts Magicさんが作ったこの木製バージョンを一時GINさんでも販売しており、その時に私は購入しました。

 動画が無いかなぁと探したところ、オリジナルのセンシティブチョップカップの動画がありました。


 セオマジックさんのYouTubeだったので、セオマジックさんでも扱っていたと思われます。

 木製のセンシティブチョップカップもきれいな作りです。形はちょっと縦長なので、傾けてチラ見させ、中身無いですよと見せるときの角度には強いですが、ファイナルロードをする場合、カップの大きさに対して最終的に出す大きいものがあまり大きく感じられないかもしれません。

 チョップカップに求めるものとして、「何度も出し入れできる」「叩きつけ感を無くす」「カップの口をマットにつけたまま落とす」ということを実現するために作られたこだわりのチョップカップです。もう販売されていないのが残念ですね。










Wayne Dobson's "GIN & TONIC"

2021-08-08 14:47:00 | カップアンドボール

 カップは使いますが、ボールは使わないのでカップ&ボールかと言われれば、違うという事になりますが、、、まあカップを使っているという事で紹介させて頂きます。また、私が購入したのちにバージョンアップされてカップがチョップカップになったようです。チョップカップを演じた後に、演じるのも良いかと思います。

 まずは、動画がありましたので示します。


 動画そのままですが、動画がいずれ見ることが出来なくなってしまうこともあると思うので簡単に現象を書きます。

 伏せたカップとカードを示します。カップの中には予言が入っていると言います。カードにはウォッカやラム、ウイスキーといったお酒の名前が書かれています。観客にカードを渡して好きに混ぜてもらい、トップカードをめくると「GIN(ジン)」と書かれています。マジシャンがカップを持ち上げるとジンのミニボトルがあります(予言的中!)ところで、ジンから想像するものは?と聞くと観客は「トニック」というと同時にカップを持ち上げるとトニックの缶が出てきます!最後にカップを持ち上げるとレモンが出現します!

 もう長い間品切れになっていますが、私はGINさんで購入しました。


 販売元はFive of Hearts Magicです。

https://www.fiveofheartsmagic.co.uk/wayne-dobson-s-gin-tonic-plus.html

 このお店は木製の商品を作るのが得意で、いくつか変わったチョップカップも作っています。おそらくマジシャンならネタは想像できると思います。映像だけ見ると1段目のフォースは少し不思議かもしれませんね。しっかりしたきれいなカップなのですが、厚みがあるため、小さめのレモンしか入らないと思います。大きなものが出てきた!というよりはどこから?という印象を与えると思います。

 先に書きましたように、途中からチョップカップバージョンになっているようです。確かにチョップカップを行った後、予言のマジックという事でつなげると良いかもしれませんが、同じような現象になるので、チョップカップの手順は短めであっさりが良いと思います。

 ウェィン・ドブソン(Wayne Dobson)はイギリスのマジシャンで80年代から90年代にかけて様々な番組に出演、自身もレギュラー番組を持っていたほどの有名人です (1957-)。彼の名前が入っていると、いい作品(実際の観客を楽しませる)なんだろうなぁと期待してしまうところありますよね。

Wayne DobsonのパフォーマンスDVDがありますので、興味のある方は是非。

 あと、個人的に好きな作品として以下の商品があります。彼ほど上手く笑いを取ることは私には無理ですが、主役の人にマジックをしてもらうとういう演出が好きです。数年前に購入したものの、なかなかCOVID-19のため演技ができていません。またパーラーができるようになり、そのような機会ができれば是非やりたいマジックです。

The Spectrumalist (ギミック&オンライン解説&簡易日本語解説) by Wayne Dobson (サロン・ステージ,超能力系) | 手品グッズ専門「マジックショップGIN」








ランス・バートン(Lance Burton)

2021-08-02 13:40:00 | マジシャン別

バーノン、アマ―、ジェニングスときて、ランス・バートン?と思われる方もいらっしゃると思いますが、カップ&ボーラーでも無いじゃないかと思ってる方もいらっしゃるかと思いますがとりあえず、好きなマジシャンということで、書かせて頂きます。

 いや、カップ&ボールもされてますよ。映像のURLを下記に示します。ちょっとボケているのがきになるのですが


 私はこの映像をNHKの番組で見ました。録画してあり、何度も何度も見ました。吹き替えですので、台本も自分が演出するときの参考にもさせて頂きました。基本的にはバーノンの手順です。ただ、普通のコーヒーカップを使って行っています(この映像にはありませんが、このカップ&ボールの演技の前に、自分の田舎で、レストランに勤めていて、お客さんを待たせている間にそこにあるものでマジックをしましたみたいなセリフがあったと思います)。コーヒーカップなのでスタックができません。チャーリー・ミラー・ムーブもしていません。しかし、しっかりとした手順であり、足りないとは感じません。FISM受賞者に対しておこがましいですが、11つ技法がきっちりしています。

 このボールを消す前に口に入れてるの?とわざと思わせる演出はこの映像を見て以来私はずっと行っており、とても気に入っています。そして最後はカップの中からとてもランスらしいエンディングだと思います。カップ&ボールは歴史的にもストリート色が強く、バンバンカップや机を叩いての演出なども多いのですが、ランスバートンが行うと、コーヒーカップを使っているのですが、何となく上品で、適度なギャップが入りここまで観客を幸せにできるのかと感動します。

 ランスバートンに関しては様々なサイトで紹介されていますが、個人的にはやはりマジェイアさんのページが好きなので紹介させて頂きます。

マジシャン紹介:Lance Burton

ただ、この紹介の後、数年でランスバートン氏はモンテカルロでの公演に終止符を打ちます。2010年です。最後に行きたかったのですが、さすがに行けず

 私は氏のステージを3回見ています。ラスベガスで2回、東京国際フォーラムで1回です。何回見ても飽きない、とても素敵なショーでした。ランスバートンと言えば、やはり、鳩出しですよね。ヴィヴァルディの 「四季」に合わせた演技は、ド派手なイリュージョンにはない、ため息が出そうな演技です。


 写真は、ランスバートンのショーのパンフレットとチケット、モンテカルロで販売されていたトランプ(3ドルくらい)とモンテカルロのハーフダラースタック(正式名称知りませんハーフダラーが20枚くらいパックされたもの)です。マジックを始めたばかりのころで、ハーフダラーってどこで手に入れるのか?アメリカでも使ってないけどラスベガスにはあるらしいぞと言う事で、マジックショップにたくさん売ってるとは知らずにアメリカから持ち帰ったものです。もう20年以上経ちますので紙が黄ばんでしまってますが、良い思い出です。

 ショーが終わった後、ランスバートンのマジックショップをウロウロしていました。正直売っているものは初心者向けのものが多く、買うものはあまりないなぁと思いながら見ていたら、なんとランスバートンが現れたのです!!そして写真を一緒に取ってくれました(ブログにはあげれませんが)。それはもうテンション上がりまくりでした。

 マジック用品は買いませんでしたが、CDを買いました。彼の演技で使っている曲が入っていますが、いろんなマジックで使えるもので、私も自分のステージやパーラーで一部使わせてもらってます。

 私の数少ないレパートリーにSilk to Eggがあります。このマジック自体はとても有名で多くの方がご存知かと思いますが、私はランスバートン氏の演技を参考に練習しました。私が繰り返してみたNHKの番組に収録されていた映像ではありませんが、おおよそ同じなので下記に示します。そういえば、マイケル・アマ―氏はおでこからシルクを出すという演出をしてましたね(笑)


 どんどん、カップ&ボールから離れます最近ではめっきりステージをしなくなしました。以前は、毎年あるハンディーキャップを持つ子供たちのクリスマスパーティーで体育館の舞台でマジックを見せていた時期がありました。そこで行ったネタの一つは、ランスバートン氏のインディアンのマジックを真似したものでした。レベルは全然違いましが、このマジックを見たとき自分もこんなマジックをしてみたいなぁと思いやってみました。



 もちろん、セットや衣装なども、そんないいものはありませんでしたが、フード付きのコートを着てゴーストの仮面を付けて行いました。シャドウテントという実は別の使い方をするマジック用テントがあり、それを使って行いました。改めたテントから布を広げるとヒョコヒョコ動くものが出てきます。3つ目に出てきたものをめくるとマジシャンです。では仮面を付けているのは?と仮面ととると、その学校の先生が出てくるというものです。子供たちも知っている先生が急に出てくるので大喜びというマジックでした。

 とまあ、いろいろ私のマジック人生に影響を与えてくれたマジシャンですので紹介させて頂きました。

 そうそう、ランスバートンと言えば、最近ジャンボ版が発売された益田氏の代表作、WOWは彼がその現象を見たときに「WOW!」と言ったことから命名されたことは有名ですよね。