カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

MCスーパーカップ by みかめくらふと

2024-06-15 20:29:00 | チョップカップ(chop cup)

 今回は、みかめくらふと(Mikame Craft ミカメクラフト)の「MC スーパーカップ(MC Super Cup)」の紹介です。これまで、いくつかのみかめくらふと製カップを紹介してきました。木製の3カップ(コンボ)、ステンレスの3カップ、木製のチョップカップ、木製のヒンズーカップ…そして、これが種類としては最後になるのでは無いかと思っているカップで、ステンレスのチョップカップです。ただし、商品名が「チョップカップ」ではなく、「スーパーカップ」となっているように、ただの「チョップカップ」ではない。ということです。驚くべきシステムが内蔵されたカップです。

商品ページです。

MCスーパーカップ | みかめくらふと(ミカメクラフト) プロも愛用の木製手品・マジック用品 powered by BASE

これは従来のチョップカップと思わないでください。 パフォーマンスの前後や途中で手渡してもその秘密は分かりません。 もちろん、ボールもカップも渡すことが出来ます。 チ...

みかめくらふと(ミカメクラフト) プロも愛用の木製手品・マジック用品

 

ここには以下のように書かれています。

「これは従来のチョップカップと思わないでください。 パフォーマンスの前後や途中で手渡してもその秘密は分かりません。 もちろん、ボールもカップも渡すことが出来ます。・・・ このスーパーカップは例えチョップカップの原理を分かる方に渡しても絶対に分からないでしょう。 チョップカップ本来の手順は全て演技可能です。 従来のカップでは出来ないパフォーマンスも可能になりました。 更にこのスーパーカップ、何とコインマジックまでもこなしてしまいます。」

そして、みかめさんが演じるコインマジックとカップとボールが以下の動画です。



どうでしょう?不思議ですよね?コインマジックはわかりそうですが、カップの方はちょっとわからないのではないでしょうか…

インティキマジシャンてるした氏の商品紹介動画も示します。



 下記のページやペンギンマジックのページによると、この商品は1999年にラスベガスで行われたコンベンションで発表(販売)されたようです。そして、購入した人に初めの2日間はメカニズムを秘密にするように頼み、購入者はそれを実行しました。その結果、多くのディーラーやプロのマジシャンも、偉大なマジックの頭脳たちが集まってもわかりませんでした、とありますので反響も大きかったのではないでしょうか…

MC Super Cup by Mikame Craft

 このように、とても不思議で、その発想には脱帽の商品ではあるのですが、少しだけネガティブなことを書かせて頂きますと、上記動画でてるした氏が述べているように通常のチョップカップに比べるとストレスがかかります。氏はコインマジックの方がいい感じと仰ってるくらいです。確かにこの商品は「手渡し可能」「ボールをカップに出し入れできる」「原理がわからない」といった非常に大きなメリットがあります。マジシャンが見たら驚くでしょう。しかし、チョップカップを知らない観客にとっては不思議のメインとなる現象は、ほぼ同じですし、演者にとっては、動きなどの制限がありストレスが発生します…というわけで、チョップカップが世に急速に広まったように、このギミックが通常のチョップカップにとって変わることは難しいかと思います…。

 実はこの商品はときどきオークションなどでみかけてはいたものの、購入を見送ってきました。もちろん、お値段が高いというのもありますが、カップの形が少し特殊だったことや革のチョップカップが自分は好みでしたのであまり興味を持てませんでした。しかし先日ご縁があり、中古を購入させて頂いたのですが、そのギミックを知り、想像以上のギミックにかなり感心しました。そして「じゃあ、あんなことや、こんなことはできないだろうか…」といろいろ想像して楽しむことができました。もともとギミックが入る余地が少ないカップ&ボールのテーマで「そうきたか!」と思える非常に貴重なカップだと思います。

 ところで、解説書の終わりには、下の写真のように書かれています。みかめさん自体かなりの自信作であることがわかります。そして、さらにその下に書かれているのは、純銀製のMCスーパーカップの予約申し込み受付の案内です!高級木箱に入った純銀製のMCカップ、販売価格、販売時期は共に「未定」!さて、本当に販売されたのでしょうか…お持ちの方いらっしゃいましたら情報頂けると幸いです。

















林王子監修!Straight Leather Chop Cup by ストレートマジックショップ

2023-11-12 23:41:00 | チョップカップ(chop cup)

 今回は、先日リリースされました、ストレートマジックさんのレザーチョップカップを紹介します。タイトルのように「ウリ」は「林王子監修!」というところではないでしょうか。既にストレートマジックさんはレザーチョップカップをリリースしており、ちょうど1年ほど前(20221030日)に紹介させていただきました。

Straight Leather Chop Cup by Straight Magic Shop - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

最近多くの革製品をリリースされているストレートマジックショップさんがオリジナルチョップカップの販売を開始しました。私がいろいろ説明するより、多数の動画を含む熱い...

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 以前リリースされたカップはクロースアップ向けで、コンパクトなことがウリですが、他にも最適インナーカップやそれに合った蓋が販売されていることなどが非常に特徴的です。

 一方、今回リリースされたのは、それとは対照的に、パーラーなどでも演じることができるやや大型のカップです。以前のカップと比較するとよくわかると思います。王子さんが金属製のカップを使ってらっしゃるので、ストレートさんがカップを作ってると伺ったとき「ストレートさん、ついに金属カップまで手を伸ばした?」と思いましたが、レザーでした(笑)。このカップはレザーカップにしては珍しく、テニスボールを入れることができます。革製カップは金属製カップと違って、曲線のカップを作ることが難しいため、カップの口径はボールが大きくなるとより背が高くなってしまうのですが、背が高くなり過ぎないいように、トップの径を少し大きめにし、全体を設計されていると思います。

 そもそも、このカップがリリースされたのは、ストレートマジックさんで行っている数々のレクチャーコンテンツの中の1つである、「林王子のクラシックマジック・エッセンス」で林王子さんがチョップカップのレクチャーをされ、それが非常によかったからだそうです。本カップおよび、別売りのバッグを最大限に利用されるには、林王子さんのレクチャーをご覧になることをお勧めします。私もこのレクチャーを見させて頂きましたが、とても素晴らしい手順だと思います。チョップカップの1手順にこれだけ時間をかけての解説コンテンツも珍しいですし、お値段も高くありませんので、個人的には非常におすすめのコンテンツです。

 以前、林王子さんのX(旧ツイッター)でチョップカップの実演映像の一部がアップされており、非常に観客にウケている映像でした。私もぜひこのフル映像を見たいと思っていたのですが、ストリートマジックさんのレクチャーでは、まさにこの実演映像をもとに解説を行って頂けましたので、非常に楽しめました。

https://x.com/ouji8848/status/1663496042892124162?s=53&t=gm3b-WQUFzQvX_dMYqFkSA

 この動画は全体手順の一部であり、観客が両手で持ったカップの中にボールが飛び込むという、チョップカップの中で最もインパクトがある現象の1つが演じられているシーンです。これは、以前紹介させて頂いたMICHAEL O'BRIEN氏の「Stroling Chop Cup」いう手順で有名になった技法です。かなり観客にウケているようすがわかりますが、ここだけでなく、王子さんの手順は各フェーズで観客を盛り上げています。

 手順自体は、あるマジシャンの手順がベースであり、そこに先の現象(+α?)を加えて構成されてます。ですので、マジシャンが見たら、技法的には新しいものは無いことがわかります。しかし、観客がそこでどのようにマジックを見ているのか?どうなれば観客は盛り上がるのか?が細かく計算されており、従って観客とのやり取りが抜群に素晴らしいのす。同じ手順をベースにしていても、淡々と行った場合と比べて大きな差が生まれることがわかります。王子さんがショーのトリで使うことがあるそうなので、その威力は実証済みなのでしょう。

 すいません、カップの紹介なのに、王子さんの手順の紹介が長くなってしまいました。続いてカップについてです。

 口径は約74mmm、トップの直径は約62mm、高さ約87mmです。中はクロースアップタイプと異なりサラサラというかツルツルという感じの素材で(専門用語使えずすいません...)テニスボールを出し入れしやすい素材を選ばれたのではないかと勝手に思っています。

 カップ(とボール)に関しては以下のような特長があります。

①専用ボールがあり、吸着力が調整されている。

ゆるい吸着力なので、たたきつける必要はありません。先に述べた観客が手に持った状態でボールがカップに入り込む現象もやりやすいと思います。また専用ボールも大きめなので見やすいと思います。私はレッドを購入しました。

②カップにギミックが複数組み込まれている。

チョップボールをカップに入れたときに反応しないときがありますよね。それを防ぐためにカップの方に複数のギミックが組み込まれ、ラフに入れてもどれかに反応するように作られています。このカップは特に底の面積が広いので、このような機能が有効に働くと思います。

③テニスボールに合わせたカップの大きさ。

このカップはテニスボールがぴったり入ります。さらに、良いのが本当にぴったりサイズに作っているということです。従ってテニスボールを入れた状態で上からつかんだ時、カップの湾曲なく、ボールごとホールドできます。一度無いことを示してからの出現が可能です。

さらに、今回、革製のポーチも同時リリースされています。これは王子さんの手順で、王子さんがジャケットやズボンのポケットではなく、このようなポーチ(王子さんのは布製だったと思います)を使っているからそれに合わせてストレートさんが作られたと思われます。マチがしっかりあるので、カップやテニスボールがしっかり入ります。また、中がサテン生地でスムーズに取り出しできますし、小ボール用の取り外し可能なホルダーまでついています。王子さんのように、堂々と見せて使う手順にももちろん使えますし、普通にあまり見せない取り出し用ポーチとして利用してもいいと思います。


 ということで、今回はストレートさんからリリースされた「林王子監修!Straight Leather Chop Cup」を紹介させて頂きました。クロースアップよりちょっと多めの人に(離れた場所から見る人がいる場合に)おすすめのカップとなります。いろいろ書きましたが、王子さんの手順自体はオーソドックスな技法を使う手順でありますので、特殊なカップを必要としません。ですので、「王子モデルのカップ!」と言っても王子さんの手順以外で使えないかということそれは全くありません(笑)ほとんどのオーソドックスなチョップカップの手順で使えると思います。

 そういった意味で、王子さん監修!とされてますが、王子さんがこのカップを監修するあにあたり、どのようなことを要求されたのか?、また、試作品に対してダメ出しとかしてたとしたらどのような点にこだわってさらたのか?を知りたいですね(笑)


おっと!カップの商品ページを貼り付けるのを忘れておりました!動画を使った特長の説明やもあります。いつも通り、豊富なカラーバリエーションもありますので、レザーカップ好きの方は是非ご覧ください

王子チョップカップ│ストレートマジックショップ

もの作り系マジックショップの 真骨頂! 当ショップは中の人が工学部出身のクラフトマンです 現場目線の極めて尖ったセンスでもの作りします。 また、独自の企画商品、仕入...

ストレートマジックショップ

 

















Strolling Chop Cup by MICHAEL O'BRIEN

2023-08-20 13:48:00 | チョップカップ(chop cup)

 以前「Coffee Break」を紹介したときに、Urbain氏が影響を受けて手順を作ったと紹介しました、MICHAEL O'BRIEN氏の「Strolling Chop Cup」の紹介です。氏が何年にこの手順を発表したのか正確にはわからないのですが、Leather Chop Cup Set + Tutorialの商品を売り出したのは、マジックカフェなどで宣伝してましたので2022年ではないかと思われます。まずは、パフォーマンス映像を紹介します。このパフォーマンスは2000年にアップされたものです。


 これは、背景からしてペンギンマジックの「Michael O'Brien LIVE ACT (Penguin LIVE)」からの実演映像ではないかと思われます。

Michael O

"Michael O

Penguin Magic

 

私はこのコンテンツを購入していませんが「Strolling Chop Cup」がちゃんと入っています。かなり良い評価で16人のカスタマーが全て5つ星を付けています。上記演技を見て頂けるとわかりますが、非常にシンプルで、観客を参加させている良い手順だと思います。3つのフェーズで、ポケットからマジシャンの手に移動、ポケットから観客の手に移動、観客が放り込むとマジシャンの手の上で大きくなって出現、という感じですね。

ところで「Strolling」の意味から歩きながらマジックをするのに適した手順という意味でこのタイトルが付いているとは思ったものの、お恥ずかしながら私は「Strolling Magic」という言葉はあまり聞いたことがありませんでした。ひろしつちや氏のページで解説されていたので、紹介させて頂きます。

ストローリング・マジックとは - Strolling Magic | ひろしつちや@まじしゃん | 出張マジックショー東京

マジシャンの私も最近知ったのだけどマジックの分類にストローリング・マジック(Strolling Magic)と言うのがあります。

ひろしつちや

 

確かに、この手順ですと、立食パーティーなど、完全に机が無い場所でも演技できますので、知っていると重宝すると思います。また、観客が持ったカップに玉が貫通して入るのは観客参加型なのでスポンジボールのようにとってもインパクトもあると思います。実演映像でのMichael O'Brien氏の演技もゆっくり、観客がちゃんと現象について来れるよう行っており、さすがだと思いました。私が行っているPresti Cupの手順でも観客の手に飛び込む現象を入れているのですが、チョップカップを使う方が完全にカップから手を話した状態からできるので、自然だとは思います。ただ、私はPresti Cupの貫通が見える現象が好きで…。この現象を初めて見たとき、観客の手の下から入れて、観客は通ったように感じるのだろうか?と思いました。上から落ちてくるのに下から貫通でおかしくないのだろうか?と。しかしいろいろな観客の反応の映像をみていると、とても反応がよいので、私は考え過ぎのようですね)。いつかやってみようと思っています。

 以前、Twitterに出ていた王子さんのチョップカップのワンシーンで、この観客の手の上でボールが貫通する現象を演じられてました。かなりの盛り上がりを見せています。これは、技術だけではなく、王子さんがそれまで十分「場」を作っていたためだと考えられますが、適切に使うとかなり効果的であることの証明でもあると思います。

私は、この観客にチョップカップを持たせ下から貫通させるという現象が、Michael O'Brien氏が初めてなのかは知りません。恐らく誰かはやっていた可能性があると思いますし、マジックカフェでもそんな感じのことは書かれていました。しかし、私の乏しい知識では具体的に一番初めにこの現象を行ったのは誰かをお伝えすることができません(T_T)。もしご存知の方がいらっしゃましたらご教示頂けると幸いです。

 でも、チョップカップでは、テーブルに置いた衝撃でリリースするのが一般的ですし、グラスを使ったり、様々な現象と派手なエンディングをしようとすると、やはりテーブルを使う必要が出てきます。L&Lのチョップカップを集めたDVDでも観客の手の上で貫通させる演技はありません。そういう意味で、もし氏が初めてではなかったとしてもこの手順を大々的に世に示したのは高い価値があると思います。

 「Strolling Chop Cup」の手順ですが、恐らく上記実演映像をご覧になったらチョップカップをされる方にとっては予測は着くと思います。とはいえ、解説を知りたい方は、上記ペンギンLIVEのコンテンツを購入されるのもいいですが、本当にこれだけ知りたいという方には、2つ専門のコンテンツが販売されています。

1つ目はTHEORY11で販売されている解説動画です。約5ドルで購入できます。ダウンロードなのですぐ見れますし、結構お安いと思います。

{{ metatags.title }}

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theory11

 

次にMICHAEL O'BRIEN氏が販売している解説動画です。こっちは18ドルと3倍以上するのですが、詳細な解説や、具体的なスクリプトやヒントが書かれたpdfなど、下記のカップセットに付いてくるルティーン解説関係がセットとなっています。

Strolling Chop Cup (Routine Only) | Deuce Gala

Smile inducing surprises become explosive reactions with this simple, elegant, and nearly sleight-less routine. In this 3 phase in-the-hands historic cup and ba...

Deuce Gala

 

最後に、MICHAEL O'BRIEN氏が販売しているセットの紹介です。「Strolling Chop Cup by Michael O'Brien & Deuce Gala」として、チョップカップ、小ボール2つ、大ボール1つ、解説動画、スクリプトやヒントなどが書かれたpdffacebookへのグループ参加など、いろいろセットで約100ドルで販売しています。商品(手順だけかな?)推薦者として Jeff McBride氏やMichael Kaminskas氏の言葉があるのが凄いですね(;^ω^)

Strolling Chop Cup by Michael O'Brien & Deuce Gala

Smile inducing surprises become explosive reactions with this simple, elegant, and nearly sleight-less routine. In this 3 phase in-the-hands historic cup and ...

Michael O'Brien

 

商品解説ビデオです(少し長いです(笑))


Strolling Chop Cup」の手順はチョップカップを選びませんので、金属製のカップを使っても、ミニカップを使ってもよいと思います。とはいえ、どんなカップなのか?付いてくる解説は詳しいのか?あたりを知りたく購入しました。

 まず、カップですが、厚みのある焦げ茶色の革に内部は緑色のフェルトが貼ってあり、手作り感のあるしっかりとしたカップです。表面はツルツルというよりサラサラ(ザラザラとまではいかない)触感です。以前紹介したMiguel Pizarro氏のミニカップよりほんの少し高い程度ですが口径はこちらのカップの方が大きいです。TCCと比べると背はだいぶ低いですが口径はほぼ同じという感じですね。トップは平らですが、ほんの少し窪んでいるのでボールを乗せても勝手に落ちることはありません。ただ、TCCMiguel Pizarro氏のカップのように淵があるわけではないのでそれらに比べると落ちやすいとは思います。

 ボールは白色の革に赤い糸のベースボールタイプです。小はちゃんと測っていませんが少し小さめで5/8インチくらいだと思います。糸の部分が大きくお手製感があります。ゴムボールなどが入っていないのかちょっと軽いですね。大ボールはTCCの大ボールとほぼ同じ大きさでカップの口径に対しては少し小さいです。もう一回り大きいボールが入ると思います。磁力は私の感覚的にはちょっと強めで、もし自分が使うなら底に同じ色のフェルトをもう1枚貼ると思います。ボールは外からは反応はしますが、弱いのでキープするのは難しいです。このあたりはそもそもStrolling Chop Cupの手順では使いませんので、必要ないという事なのかもしれません。

 あと、カップを入れる袋(ロゴ入り)とボールを入れる少し小さめの袋が付いてきます。デジタルコンテンツですが、解説は2種類あり、かなり詳しく解説してくれています。pdfには、パターやコツ、別手順が書かれています。ダイスのチョップカップルティーンに関してはビデオでの演技と解説も付いています。

 あくまで個人的な意見ですが、手順の価値も含め、この全ての内容で100ドルというのは、良心的な値段だと思います。カップを持っていない人でこのカップの色や形が気に入った方にはお勧めです。しかし、送料も含めると円安なので2万円くらいかかってしまいますし、もしお気に入りのチョップカップをお持ちでしたら18ドルの詳細解説か5ドルの簡単解説のダウンロードだけでも良いかもしれません。







Coffee Break by Gentlemen's Magic and Urbain

2023-08-13 12:57:00 | チョップカップ(chop cup)

 Urbain氏とGentlemen's Magicが作ったエスプレッソチョップカップのセット「Coffee Break」です。

 観客に紙幣にサインをしてもらい、それを丸めてボール状にします。そのボールがポケットの中からカップへと何回か移動します。最後にはカップから未開封のコーヒーカプセルが現れそれを開けると丸まった紙幣が入っており、そこには観客のサインがあります。このような手順が実現できるセットです。

 PVです。フレンチドロップさんの商品ページには字幕付きが有りますのでよろしければご参考下さい。



 セット内容はエスプレッソカップのチョップカップ、(多分)本物の砂糖を固めて作った角砂糖ギミックが3つ(そのうち1つはチョップギミック)。スプーン、ギミックコーヒーカプセルと対応した100回分のリフィルシールです。

 まず、カップはおそらく陶器に加工を加えたチョップカップですが、非常によくできています。通常陶器にギミックを付け加える場合、どうしても底の色が微妙に陶器の色と異なります。商品によっては結構あからさまに違ったりします。しかし、このカップはかなり良い出来で、渡して見せても疑ってかからない限りわからないと思います。カップの底の面積が非常に小さい円錐に近いのカップであることもギミック加工のわかりにくさを手助けしていると思います。また、円錐に近い形状のカップであるため、最後に取り出すコーヒーカプセルが安定してホールドできます。ボールとカップの関係については、まだ実際に紙幣を丸めてボールを作り、試していないのでわかりませんが、そこはもし付属のギミックが強すぎる場合はもう少し弱いものを自分で購入して使えばよいので問題無いと思います。大きさはエスプレッソカップなので小ぶりでポケットから取り出したりもできます。実際Urbain氏はポケットからこのカップを取り出しています。ちなみに、商品レビューの1つではこのカップがRene Lavand3つのボール(パンの小片)の手順に最適な大きさだと書かれていました。怪しさが無いので他のマジックでも使えるかもですね!せっかくなので()以前紹介したスタバックスのエスプレッソカップのチョップカップと一緒に写真を撮って見ました。ちなみに、スタバのカップではコーヒーカプセルはホールドできませんでした(;^ω^)





 次にスプーンです。スプーンにも細工があり、磁石が吸着します。ですので、チョップボールやチョップ角砂糖などを入れてスプーンでかき混ぜ、スチールすることができます。ただ、スプーンがそれほど大きなものではないので、完全に隠すためには小さめのボールが必要です。解説されているメインの手順ではこのスチールは使われていません。Tipsの一つとして説明されています。

 角砂糖は本物の砂糖を固めて作っているとどこかに書いてあったような気がしますが見つけられませんでした。未使用で取り出した時点で少し砂糖がパラパラとわずかにとれていたので、かなりリアルですが、耐久性は大丈夫かな?と思いました。チョップ角砂糖は加工されているのがわかるので手渡しで調べさせるのは危険だと思います。

 次にこのセットの最も特徴的である、コーヒーカプセルのギミックですが、発想の観点でよくできていると思います。加工としては少し粗いところがあり(私のものがたまたまかもしれませんが)、自分ならもう少しきれいに作るのにと思ったところもありました。ギミックとしては面白く、本当にスムーズにできるのかなぁと思うところもありますが、下記に示すVANISHING INC.のレビューでの中で「何回かしているとコツがつかめる」と書いてあるので大丈夫のようです(;^ω^)。ポケットの中でカプセルギミックをホールドするアイディアも解説されています。自作ホルダーとか作れたら作りたいところですが、構造から考える必要があるので自信はありません(笑)。もちろん紙幣を出した後、このカプセルを渡してしまうのはまずいです。すり替えようのカプセルが付属していればより良かったと思いますが、付属しません。これはシールしたカプセルから丸まった紙幣が出てきて、そこに自分のサインがあるかを確認するのでちゃんと演じればカプセルには興味が行かないはずということなのかもしれません。あと、気になる点としてはセットする際の「音」がどのくらいでるのか?また耐久性がどのくらいあるのか?あたりが気になるところではあります。

 最後に手順です。解説されている手順は、ホームページの商品紹介にありますようにMichael O’Brien氏の“Strolling Chop Cup”にインスピレーションを受けた手順で非常にシンプルな手順です。1回か2回の移動の後、ファイナルの出現となります。

 “Strolling Chop Cup”については、またいつか別の機会に紹介させて頂くとして、特徴的なのはマジシャンや観客の手の上にカップを乗せて、その状態で中にボールを入れるという手順が中心だという事だと思います。また「どちらに入っているか?」演出ではなく「見えないボールの移動」の演出です。「Coffee Break」の手順では早い段階で無理なく紙幣をすり替え&ギミックにセットしますので、このセットがスムーズにさえできれば、その後がかなり気持ち的に楽になると思います。ただ、特にこの手順でなくてはできないというわけではないので、お好みのチョップカップの手順にこのカプセルから出てくるという現象を付け加えるのもよいと思います。

 以前にも何回か書いてると思いますが、個人的には、紙幣にサインをしてもらって丸めるということがなかなかやりづらいです。恐らく日本人の多くがやりづらいと思っています(;^ω^)。コーヒーなので紙ナプキンなどを使う方がいいかもですね。レシートもありですかね。みなさん、何をお使いなのでしょう??お勧めがあれば教えてください!

 本商品は、現在大元のGentlemen's Magicでは売り切れで(8月末に入荷予定とのこと)、VANISHING INC.でも売り切れですが、フレンチさんでは購入することができます。


https://www.gentlemensmagic.com/accueil/51-coffee-break.html


Coffee Break

Their signed bill appears inside a sealed coffee capsule. “Coffee Break” is an incredible and organic approach to the Chop Cup that you’ll want to...

 


コーヒー・ブレイク

高品質のチョップ・カップセット

マジックショップ フレンチドロップ

 











THE MINI by Michael Kaminskas

2023-08-09 21:09:00 | チョップカップ(chop cup)

 前回の「THE CAROLINA QUEEN」に引き続きMichael Kaminskas氏リリースのチョップカップを紹介します。今回紹介するの氏の最も新しい商品(2020年)である「THE MINI」です。ミニタイプのチョップカップです。「THE CAROLINA QUEEN」同様、ピューター製でミント ジュレップ(お酒)を入れるピューター製のカップに似せてると思います。高級感があります。

 商品HPです。売り切れたらしばらく無いのですが、現在は購入できるようです。

CAROLINA MINI | mkprofessionalcups

This little cup packs some powerful magic...Small in size yet large enough to fit a golf ball. Find out more here!

mkprofessionalcups

 


 前回紹介したMagic TVTalk MagicというYoutubeコンテンツで通常のサイズの「My CCR」を実演した後、このTHE MINIの紹介と簡単な手順の紹介をしています。(およそ1時間20分くらいからです)


 ミニサイズなのでウォークアラウンドでの演技に利用している、そのような場では片手に飲み物を持ち、テーブルも無いので観客のもう片方の手の上で演技できる的なことを言っていると思います(違ってたらすいません)。

 高さは約50mm、口径(内側)は約52mmで商品説明にあるように、ゴルフボールがちょうど収まりますが、少しだけ余裕はある感じです。ニットボールの場合1-5/8"がちょうどで、1-7/8"は入りません。サドルに窪みはありません。底にはMKの文字が刻まれてます。ピューター製でしっかり作られているのでアルミなどに比べて重量感があり個人的には良い重さ(約75g)です。

 付属のボールは1インチのモンキー・フィスト・ボール(monkey fist ball)で、色はオレンジです。モンキーフィストにしているのは濡れてもすぐ乾くからだと言ってたように思います。またオレンジなのは、コントラストがよく、目立つからだそうです。そうそう、モンキー・フィストってそのままの意味でサルの拳なんですね。あまりお猿さんの拳を意識したことがなかったですが似てるんですかね(笑)。カップ&ボールのボールでしか見たことなかったですが、普通にデザインとしてモンキー・フィスト・ノットとか使われているようですあまり知らなかったです(^_^;)

 ギミックの力はかなり弱いので、叩きつける必要はなく、スライドでもリリースできますが、逆に少し気を使うくらいの弱さです。底の面積が小さいので「THE CAROLINA QUEEN」とは異なり、ギミックはセンターにあります。また、「THE CAROLINA QUEEN」とは異なり、裏(外側)からも力が働くので、その特徴を使った手順ができると思います。ただ、これまた弱いので使いこなすには少し慣れが必要だと思います

 これまでに紹介させて頂いた

ミニ ワイドマウスチョップカップ

ミニ ワイドマウスチョップカップ - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

チョップカップの紹介です。今回は前回の「LittleDonPoketChopCup」に近い大きさですが、お手頃価格で入手可能なカップとして「ミニワイドマウスチョップカップ」の紹介です...

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と、Little Don Poket Chop Cup

Little Don Poket Chop Cup by RNT II - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

そろそろ、紹介できるカップも残り少なくなってきましたので、チョップカップも織り交ぜながら紹介していきたいと思います。チョップカップについては、年末の日記で上口龍...

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と、今回のTHE MINIを比較した写真を撮りました。





高さは

THE MINI  Little Don  ワイドマウス

ですが、重さは

ワイドマウス   Little Don  THE MINI

です。ワイドマウスはTHE MINIの半分以下の重さです。口径はわずかの差ですが

Little Don  < THE MINI ワイドマウス

です。(といってもほとんどワイドマウスとTHE MINIは差がありません)

 THE MINIは高さが低いので、1-7/8"は全く入りませんが、Little Donとワイドマウスはクロースアップマットの上ですと1-7/8"が何とか入ります。

 というわけで、持ち運びサイズで、ファイナルロードがゴルフボール(サイズ)で良い場合、THE MINIは見栄え(ここは好みですが(笑))、重さ、ギミックの感度を考えて、総合的に良い商品だと思います。