カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

【My Repertoire】CBSワンカップるーてぃん by Tommy

2023-05-27 22:27:00 | 本、DVD等

 トミーさんのCBSコインとワンカップを使ったルティーンを解説しているDVDです。私は3つのカップを使ったカップ&ボールを実演するのが難しい場合、この手順を実演させて頂くことが多いです。

 まずはPVを示します。


 私はマジックムーブメント時代購入させて頂きましたが、現在の モテまじっく倶楽部でも販売しています。商品ページは以下に示します。

CBSワンカップるーてぃん★激熱★-モテまじっく倶楽部

毎度おなじみTOMMYの十八番。鉄板ルーティンがついに登場!!CBSワンカップるーてぃん♪ ★超実践向け★全てが凝縮されていて、ホップやカウンターショーで大活躍!!!...

モテまじっく倶楽部

 


 CBSSCB)コイン(シルバー・カッパー・ブレス)はそれ自体非常にパワフルで、有名なマジシャンの多くの手順も存在します。これをカップと合わせて手順を作成したトミーさんは凄いと思いました。

 現象については、上記映像を見て頂ければ十分わかると思います。難しい技法は特に必要とせず、観客とのやり取りを含め、不思議でインパクトもある個人的にはお勧めの手順です。カップは特にカップ&ボール用のカップである必要は無く、マグカップなどでもできます。入れようと思えば手順の途中でCoin Under Watchも入れることもできる手順となっています。

 上記実演映像にもある上からジャンボコインが降ってくるパートは私は練習不足のせいか、上手くできず(どうしても動きが硬くなってしまう(;^ω^))入れていませんが、抜きでも十分にウケます。持ち運びに余裕があるときは私はソリッドカップとすり替えてエンディングに使っています。

 はやふみさんのレパートリーズ4の写真を撮ったとき、パッケージとほぼ一緒の実物を並べる事をやってみました。今回も可能な限り揃えてみました(笑)。


 トミーさんが使っているのは以前、紹介したOwen製のステンレスカップです。トップまで太い形状で、大きなものを入れることが出来るのが特徴です。

The Owen Stainless Steel Cups - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

久々にカップに戻ります。今回のカップは100年以上続く老舗であるOwenMagicSupremeのステンレス製カップ(StainlessSteelCups)です。購入して何年も経ちますが曇ることなく...

goo blog

 

 それに、ジョンソン製のSCBコインとマジックランド製の和同開珎、蝶ネクタイ付きヒヨコの玩具にジャガイモを一緒に撮影してみました。このゼンマイを巻くと動くヒヨコの玩具ってちょっと大きくて使えるカップを選ぶと思います。トミーさんのはOwen製だと思うのですが、真っ直ぐ立ったままだと、少しカップが浮いてしまいます(笑)。向きを工夫すると何とか入るのですが、多分カップを開けたら歩きはじめることはできないかと



 まあそんなことはさておき、商品ページににある「超実践ネタ」というのは、本当だと思いますし、私の数少ないレパートリーとして紹介させて頂きました。

Card To Mint Box 「mINt」「Mint Box」「Toibox Card To Box System」

2023-05-21 10:24:00 | カップ&ボール以外

 Card To Boxが続きましたが、手持ちのものを全て紹介したので、今回で一旦終了します。

 どんなボックスにカードが移動させるのか?なるべく「マジック用の特別な感じがしない身近にあるボックス」で「適当なサイズのもの」としたとき、「ミントボックス」がその候補になりますよね。今回はミントボックスにカードが移動するという商品をまとめて3つ紹介します。

mINt by Steve Rowe and Big Blind Media

まずは、PVを示します。


 Steve Rowe氏の作品です。このPV2015年に公開されているので、恐らくそのあたりの商品化と思います。以前紹介したクラリティボックスのちょっと後になります。透明なケースから出てくるところなどは、またその基本的な原理はクラリティボックスやミステリー・ボックスと同じです。ただ、いくつかの改善ポイントがあると思います。まず、みんなが持ってそうな一般的なミントボックスを使っているということです。マジックのための怪しい箱、唐突な箱ではないところはやはり改善点といってもいいと思います。次にカードを透明のボックスに入れるという過程を含められる点です。マジシャンが選んだ、もしくは他の観客が選んだカードを四つ折りにして、ミントボックスの箱に入れておく、ということは、クラリティボックスではできません。最後にミントボックスなのでミントが入っていることが自然で、カードと共にミントをケースから出すことでよりリアリティが高まるという前回書かせて頂いたジェイミー・イアン・スイスの手法を自然に用いることが出来るという点です。

 以上の事から、かなり良い作品だと思います。問題点を挙げるとすると、折りたたんだカードをギミックとスイッチしミントケースに入れ、見栄えをよくするという工程が必要で、少しストレスではあると思います。ギミックの動作は私自身あまりやっていないのでわかりませんが、あくまで原理的の話で言うとクラリティボックスの方が問題を起こす可能性は低いと思います。日本のお店で購入できます!

【ミントの箱に!】ミント(mINt by Steve Rowe and Big Blind Media)~ユニークなミステリー・ボックス!~ [monthly Magic Lesson Shoppers]




Mint Box by Daniel Garcia

 Daniel Garcia氏のギミック付き缶製ミントボックスを使ったCard To Mint Boxです。2018年リリースかなと思われます。まずはPVです(ちょっと長いです...


 2018年というと透明ボックスがいろいろ出ているときであり、そこに勝てるのか?と思いましたが、良い反応と悪い反応とあったように思います。現在は、販売しているお店を見つけることが出来ませんでしたので、決定版にはなれなかったイメージはあります。Penguin Magic のページを示します。コメントがあるので、参考になると思います。結構厳しい意見が多いですね(;^ω^)

Mint Box by Daniel Garcia

The most highly anticipated magic trick of the year is here!A device that creates MIRACLES, built into a mini tin of Altoid mints. You will NEVER leave home wi...

Penguin Magic

 

国内ではmMLShoppersさんで扱っていました。mMLShoppersさんって、他のお店に比べてカードインボックス商品が結構充実している気がします

【さらに実用的に!】ミントボックス(MINT BOX) by Daniel Garcia ~ダニエル・ガルシア版の進化したミステリーボックス!~ [monthly Magic Lesson Shoppers]

 ケースの大きさ、厚さ、作りから言って、ミステリーボックスのような作りでのギミックはできません。そこであのタイプに比べると、やや特殊な機構が使われています。なかなか面白い機構です。どうやってこの方法に辿り着いたのかある時この動きを偶然見つけて、これ使えるんじゃない?と思って作ったのではないかと勝手に思っています。

 取り出す(?)には、単に傾けるだけではなく、ワンアクション必要となります。また割と繊細なギミックなので、乱暴に扱うと使えなくなってしまう可能性があります。ですので、箱を開けたら注意書きが入っています。インストラクションビデオを見てからギミックは触らないとまずいと思います。

 この商品の良いところは、やはりミント缶という、どこに持ち運んでいてもおかしくない一般的な小さなボックスにカード が消えるギミックを仕込んだという事、またDaniel Garcia氏の詳しいインストラクションビデオがあるところだと思います。いろいろな使い方を解説してくれています。



Toibox Card To Box System by Jonathan Kamm

 最後は、ミント缶を使った究極的なCard To BoxであるJonathan Kamm氏のToiBoxです。

Toibox Card To Box System by Jonathan Kamm (Instant Download)

"Jon

Penguin Magic

 

上記商品ページにもありますが、PVです。


また、フルパフォーマンスの動画もありましたので示します。


 私は数年前にペンギンマジックからお勧めの商品として紹介されて、かなり高評価でしかも、お安かったので購入しました。ペンギンマジックで何週か連続1位をとっていた商品です。ダウンロード商品であることからもわかりますように、ギミックがありません(;^ω^)。通常のミント缶を使って、特別なギミック無しで行います。普通の缶を使っているので、改めも問題ないです。まあ、最後は缶いっぱいのミントが出てくるので、改めの必要もないかもしれません。

 上記パフォーマンスの動画を見たら、マジックをされる方でしたら、細かいムーブの完全再現はさておき、おおよそやり方の予測は付くのではないでしょうか。そしてそれは間違っていない気がします。ですので、マジシャンを騙すものではない気がしますが、マジックを普段見ない方にとっては、とても不思議でインパクトのあるマジックだと思います。準備も簡単ですし、手順もサカートリック的で盛り上がりますし、最後のクライマックスまでありますし、、、上手く作られた手順だと思います。すこし、気になるところを言うと、2回目のカードの移動が、流れ的には行った方がスムーズなのですが、不思議度合いとしては上がるのか?というところです。2回同じ現象を行う事でアンビシャスカードのように不思議度合いが上がるのでしょうか??。実践していないのでちょっとわかりませんが(;^ω^)

 ミント缶はアメリカでは定番のALTOIDS(アルトイズ)のミント缶、スモールを使っています。これは上記Daniel Garcia氏のギミックミント缶でも使われているものですが、なかなか日本の普通のお店では売っていません。通販で9個や12個まとめて買うのであれば売っています。私は近くで購入できるミント缶としてフライングタイガーとスターバックスのミント缶を購入しました。ちょっとフライングタイガーの缶は大きいですね。スターバックスは日本でもかなり知名度が高いし、お洒落なので個人的には気に入っています。ALTOIDSは上記ガルシアのギミック缶です。



ちなみにこの商品、下記のサイトによると2006年冊子と缶のセット(?)で販売されていたようです。タイトルが「Toibox」だけですね。ペンギンマジックでは「Toibox Card To Box System」。ペンギンマジックが扱ったのはレビューから見て2016年頃かと思われます。オリジナルの発表からこれはいい!ということで映像化し、販売を始めたのかもしれません

ToiBox by Johnathan Kamm, KAMMAGIC Productions

 以前ミント缶でカードインボックスの手順を行ったのですが、予め入れるカードの向きを間違えてしまい、缶を開けたら別のカードのインデックスが見えてしまった!という失敗をしました(;^ω^)


The Lightning Box by Bob Kohler

2023-05-14 13:00:00 | カップ&ボール以外

 カード・イン・ボックスを続けます。今回はBob Kohler氏の「Lightning Box」です。前回紹介したミステリーボックスが出てから10年以上経った2010年のリリースのようです。試作を重ね,具体的に形にし始めてから4年以上かかったと商品説明に書いてありますので、Bob Kohler氏の思いが込められた力作だと思います。個人的にはとても面白い作品だと思いました。しかしながら「Mystery Box」ほどのヒット作とはなりませんでした。その後、透明ボックスが出てきて主流がそちらになった感じがします。

PVを示します。


 私はI-Magicさんで購入しました。I-Magicさんとしても割とオススメで、確か取り寄せだったように記憶しています。補助原稿もつけて頂きました。今はもう恐らく生産中止で、商品ページを見つけることはできませんでした。Penguin Magicでは、まだ商品ページが残っていたので示します。

The Lightning Box (Props and DVD) by Bob Kohler - DVD

HISTORYGerman magician Bruno Hennig invented the "Signed Card To Box". This powerhouse effect has seen countless improvements and modifications over th...

Penguin Magic

 

 Bob Kohler氏がいろいろメリットを説明していますがどうでしょうか?私が思うこの商品のメリットは、①サインカードを出した後、蓋を開けた状態のまま置いておくことが可能。②少し工夫が必要ですが、最初にカードが入っていないということが示せる。③箱に入っているカードは立体的で本物のカードである。だと思います。①と②は「Mystery Box」でも示せるので、その条件のもとで③であるというところ強みですね。

 メリットを追求した作品だとは思いますが、やはり皆が使いたくなる「完璧なボックス」にはならなかったように思えます。デメリットもあります(あくまで私が思う点です)。①値段が高い。189ドル、今の日本円だと25000円くらいします。Bob Kohler氏は「The Lightning Box looks like a high quality jewelry box」と書いていますが、確かにしっかりしたかつ、良い出来だと思いますが、やはりABSプラスチックなので高級感がでてるか?と言われると、木製や金属製の方が高級感が出る気がします。②マジック専用の入れ物に見える。木製の指輪ボックスや木の小さな箱ならどこにでもありそうですが、このサイズのこの形のこの素材の入れ物はやはり、マジック専用の入れ物?何か仕掛けがある?と思ってしまうかもしれません。③少し大きい。ミステリーボックスやトミーワンダーのボックスに比べて少し大きいです。ポケットに入れて持ち運ぶことはできますがちょっと膨らみそうですね。

 これらのデメリットはどれも決定的にダメというものではありません。しかし、ボディーブローのように全体評価には効いて、ミステリーボックスは③が気になるけど、小さくて見た目がいいから自分はこっちがいい!という人も出てくると思います。

 一方、「Mystery Box」の最新バージョンを私が持っていないので改善されているかもしれませんが少なくとも私が持っているバージョンの「Mystery Box」のギミックに少し違和感を感じる人も多いと思いますし、「Mystery Box」の手順の中でのカードセットが少しイヤだなと思う人もいると思います。そのような人で例えば上記のデメリットが気にならない方には「Lightning Box」は良い作品だと思います。また、この商品には1時間を超える(ほぼ1時間ですが(;^ω^))解説DVDがついてくる点もよいと思います。歴史、ボックスの仕組み、マーキュリーホールド、コツ、ルティーンなど、かなりしっかりした解説だと思います。

 この「Lightning Box」は少し大きいので予めダイスなどを入れておくことが出来ます。カードだけ出現させてそれを取り出してもいいのですが、以下のような、ダイスを使ったボックスの手順が解説されています。まず、ダイスしか入っていないボックスを見せます。ダイスを取り出し、何か簡単なマジックをします(別にマジックをしなくてもよいですが、ダイスを取り出す「理由」が必要です)。ダイスをボックスに戻し、テーブルにおいておき、カードマジックを始めます。観客のカードが消えて、ボックスを開けるとダイスの下に折りたたまれたカードがあります。ダイスと共にそれを取り出してみると観客のサインしたカードなのです。この手順では、まず、箱を開けたとき、「ダイスの下」にカードがあることが不思議度合いを上げています(多分(;^ω^))。続いて、ダイスと共にカードを取り出しますが、ダイスが箱から出てきますので、カードの出現に非常に説得力がでます(多分(;^ω^))。

 このカードケースにものを入れておいて一緒に出すというアイディアはジェイミー・イアン・スイス氏考案のようで、「ジェイミー・イアン・スイスのクロースアップ・マジック」という訳本にこのムーブの歴史なども出て面白いです。この本には氏のカード・イン・ボックスの手順も書かれていますし、以前書いたカード・イン・ボックス自体の歴史も書かれていますので興味のある方は是非ご覧ください。ソリッドカップの歴史などもあり、すべて読んだわけではありませんが好きな1冊です。

 話がそれましたが、今回は、なかなか面白い解決策でカード・イン・ボックスの欠点に挑んだBob Kohler氏の「The Lightning Box」を紹介しました。










Mystery Box II by John Kennedy

2023-05-07 21:29:00 | カップ&ボール以外

 一度止めると、次のタイミングが難しいので(;^ω^)、もう少し、カード・イン・ボックスシリーズを続けたいと思います。

 フレッド・カップス氏やトミー・ワンダー氏のリングボックスはある意味完成されている感じがしますが、凄いボックスが登場します。1996年です。多くの名作を作っているJohn Kennedy(ジョン・ケネディ氏)が「Mystery Box」を発明します。この考え方がそれ以前にあったのか、どうか知りませんが、かなり思い切った発想だと思います。

 まず実演動画をどうぞ


従来のタイプと決定的に異なる点がいくつかあります。まず、はじめに観客にボックスが空であることを示せることです。手順としては輪ゴムを入れておき、それを観客に取り出してもらうという事で、箱にはじめからカードが入っていなかったことを暗に示しています。次に、カードを出現させるとき、観客に蓋を開けてもらっています。これは従来でもできないことないですがちょっと怖いですよね。そして、最後にカードを出した箱を蓋を開けたままそこに置けるという事です。必要はありませんが渡してもおそらく大丈夫でしょう。手順としてもマーキュリーホールドを使わない手順であり、これだと高い技術を必要とせず、カードを折ることが出来ます。全体を通してマジシャンの負担を減らす作品となっているので、多くのマジシャンに取って魅力的な商品だと思います。つまり、フレッド・カップス氏やトミー・ワンダー氏の手順はとても魅力的だけど自分にはちょっと負担が大きいと思ったマジシャンにとってちょうどよい作品だったわけです。結果、大ヒット商品となりました。プロの方が使っていても見劣りしない木製のきれいな作りも良かったと思います。

 私が持っているのはバージョン2でバージョン1の小さな問題をいくつか解決した商品となっています。いつも参照しているMartin’s Magic Collectionのページを示します。

Mystery Box by John Kennedy

Mystery Box by John Kennedy

Mystery Box II by John Kennedy

Mystery Box II by John Kennedy

ちなみに200ドルを超える高級バージョンも出ていたようです(笑)

Collector’s Mystery Box by Dave Powell, John Kennedy

日本のお店でも多く扱われてました。しかし、現在は廃盤となっていますので取り扱っているお店は無いと思います。ページだけ残っていたのでmMLショッパーさんのページを示します。

【プロ仕様の一級品!】ミステリー・ボックス�〜サインカードが、絶対ありえない場所から!〜 [monthly Magic Lesson Shoppers]

フレンチドロップさんでも扱っていたのですが、現在は商品ページはなく、動画だけありましたので、せっかくですので示しておきます。ジョン・ケネディの解説手順ではなく、マーキュリーホールドを使ったテクニカルな手順となってますね(笑)



また、マジェイアさんがHPをどんどん更新されたてたころに発売されており、この商品も紹介されています。

Mystery Box


で、この商品は生産中止となったのですが、新しく「Mystery Box」として外観を変え、ギミックのリアリティを高め、ロック機能を向上させたバージョンが現在も販売されています。ただ、最近は、先に紹介した透明ボックスの方が流行っている気がします。はじめにカードが無い状態からはじめ「出現」を演出したい方にはこちらの方が良いですね。

国内と国外のショップのページを示します。

Mystery Box by John Kennedy Magic

A card is freely chosen and signed by a spectator, then shuffled back into the deck. Say, "I

Penguin Magic

 

【新デザインで復活!】ミステリー・ボックス(Mystery Box by John Kennedy Magic)~サインカードが、絶対ありえない場所から!~ [monthly Magic Lesson Shoppers]


最後に、数年前下記の商品を知りました。購入はしませんでしたが(笑)、面白いと思いました!いろいろ考える人がいて面白いですよね~。先日紹介した、選んだカードの場所で止まるレゴカーと合わせて演技しても面白そうですよね。

Mystery Blox ※-セオマジックネットショップ

今年のブラックプールで大ヒットした商品!!あの有名なミステリーボックスが、レゴのブロックで製作されました。少量のみの入荷です。観客の目の前でレゴのブ...

セオマジックネットショップ

 








Tommy Wonder's The Card In The Ring Box by Van Dokkum & STEVENS MAGIC EMPORIUM

2023-05-04 14:51:00 | カップ&ボール以外

 前回、透明なボックスから観客のサインしたカードが出現するDavid Regal氏のClarity Boxを紹介しました。その続きとして、いくつか家にあるカードインボックスネタを紹介します。

 以前、Tommy Wonder氏公認のカップとしてVan Dokkum氏が作ったTommy Wonder Two Cups Setを紹介しましたが、そのVan Dokkum氏が作成(プロデュース)したTommy Wonder氏のカードマジック手順である「The Card in The Ringbox」で使うリングボックス、「Tommy Wonder's The Card In The Ring Box」です。「The Card in The Ringbox」という手順は「THE BOOK OF WONDER」のVOLUME Iに書かれています。そこにはこのボックスの詳細なサイズなども書かれているのですが、その仕様に従ってVan Dokkum氏が何年もかけて探した木工職人さんに作ってもらった箱がこの商品です。私が持っているのはCocoboloバージョンです(37個作られたようです)。Tommy Wonder氏公認の(Estate)商品です。Stevens Magicさんとのコラボっぽいですよね。StevensさんのHPWalnut製の商品HPが残っていたので示します。

Card In Ring Box - Tommy Wonder (Van Dokkum) - Walnut with wide Rock Hard Maple inlay

Important: Refer to Product Photo that shows actual product being offered. Other images are previous editions.  This is the Walnut with thick Rock Hard Maple str...

Stevens Magic Emporium

 

よく引用させて頂いているMartin’s Magic Collectionのページには私が持っているのと恐らく同じと思われる商品が出てましたので、ページを示します。購入時期をすっかり忘れてしまっていたのですが、2015年となってますね。

Card in Ring Box by Tommy Wonder, Auke Van Dokkum

 Tommy Wonder氏はアンビシャスカードの手順の最後に観客のカードがこのリングボックスから出てくるという手順を行っています。本ではVol.1DVDではVol.3で解説されています。実演動画も示します。

The Books of Wonder by Tommy Wonder Volume I

The Books of Wonder by Tommy Wonder

トミー・ワンダーの名作・傑作が詰まった作品集。

マジックショップ フレンチドロップ

 


ビジョンズ・オブ・ワンダー 3

ビジョンズ・オブ・ワンダー 日本語字幕版

マジック界の伝説、トミー・ワンダー。待望の日本語字幕付きリリース!

マジックショップ フレンチドロップ

 


実演動画


 トミー・ワンダー氏はこのリングボックス自体やその扱いにかなりいろいろな工夫や考えを込めています。上記動画が気に入った方は是非字幕付きビジョンズ・オブ・ワンダーの3巻で解説をご覧になると良いかと思います。リングボックスについて、本に詳細なサイズやその他情報はあるのですが、手順をやりたい!となっても、なかなか自分で作成するのは難しいですよね。Van Dokkum氏は既に亡くなっているので、この商品を得るのは難しいと思いますが、以前紹介した、トミーワンダー氏のカップの袋を発売しているJM CraftTommy Wonder Classic CollectionとしていろいろTommy Wonder氏の使っていた道具をリリースしている中に、このトミー・ワンダー氏のリングボックスを再現したリングボックスがあり、現在も購入できます(高いですけどね(;^ω^))。前の袋の出来を考えると結構精巧にできていると思われます。日本でもいくつかのお店で扱われていますが、マジックオフレコさんのページを示します。

Tommy Wonder Classic Collection Ring Box by JM Craft

Tommy Wonder Classic Collection Ring Box by JM Craft - Trick - マジックショップ オフレコ

マジック用品・手品・本・雑貨輸入卸・卸売販売のマジックショップオフレコ・海外直輸入のマジックアイテムを最新作をよりすぐって取り揃えており、通販、通信販売、専門で...

マジックショップ オフレコ

 


 ところで、日本で職人的商品を出しているショップさんと言えば、GINさんですよね。GINさんでも忠実なサイズのトミー・ワンダー氏のボックスを作って販売されてます。ただし、素材は純粋な木ではなく、木の粉を含んだ樹脂を使って成形されているようです。残念ながら今は売り切れで購入できませんが、JM Craftよりかなりお値打ちですし、8つ折りの解説(トミー・ワンダー氏のボックスは小さいことも特徴で、8つ折りのサインカードが出てきます)もありますので、気になる方は再入荷連絡希望の設定をしておくと良いかと思います(私もしております(笑))

トミーワンダーのリングボックス

トミーワンダーのリングボックス-マジックショップGIN

※この道具の製造と発売に関し、GINではトミーワンダー氏の御遺族に連絡を取り、承諾をいただいております。トミーワンダー氏のアンビシャスカードルーティンのラスト...

マジックショップGIN

 


 最後に、前回の記事で、カード・イン・ボックスの歴史的なことを少し書きました。実は前回文字数がギリギリで短めに書いたので、もう少し長いバージョンを書きます。被ってるところも多いかと思いますがお許しください。

 カード・イン・ボックスについて私の知ってる範囲で恐縮ですが示しておきます。このマジックを有名にしたのはやはり、フレッドカップス氏だと思われます。私はフレッドカップス氏を現役で見た世代では無いのですが、こうやってブログで調べながら有名な商品を紹介していると名作には氏が絡んでいることが多いことに気が付きます1958年、ドイツのマジシャンBruno Henni(ブルーノ・ヘニング)氏がフレッド・カップス氏に指輪ケースの中から折りたたまれた観客のカードがに見せました。フレッド・カップス氏はとても気に入り、このマジックをするようになりました。これがこの観客がサインしたカードが箱の中から出てくるというマジックの記録がある始まりだとされています。ただし、フレッドカップス氏はもちろん、ブルーノ氏もこれが自分のオリジナルだと記録を残していないので、自分たちが初めてだという確証は無かったのかもしれません。トミー・ワンダー氏のDVDのカードインボックスの手順の解説の中で、マックス・メイビン氏が「このカードインボックスのオリジナルはわかってないんだよね」ということを言っています。「ブラコは自分じゃないと言っているんだよな」「誰か知ってる?」と周りの人に訪ねるようなやり取りがあります。ここでスクリプト・マヌーヴァさんの訳で「ブラコ」とはっているのは「ブルーノ」のことだと思っています一般的にブルーノが最初とされているのですが、マックス氏がそう言うと、「ん?違うの?」と思ってしまいますよね。本当はどうなんでしょう。もしご存知の方がいらっしゃいましたらコメントお願いします...

 ボックスのカードについてですが、カップス氏はカードを単に指輪ケースに貼り付けていただけでした。しかし、スコッティ―・ヨーク氏はこのマジックの演技と解説をフレッド・カップス氏から受けたときに、ある工夫をして、ケース内で動けるようにするというアイディアを思いつきました。この方法により、カードが動くだけでなく、振ったら音もします。これでかなりリアリティが出ました。スコッティ・ヨーク氏は氏のレクチャーでこれを解説しました(下記ページ、及び、ジェイミー・イアン・スミス氏の本を参考)。

Cards | Card In Box (Conjuring Credits)

 そして、このスコッティ・ヨーク氏の改良も含めた指輪ボックスをトミー・ワンダー氏は自分にあったサイズのものを作成し、カードマジック(アンビシャスカード)の手順の中に組み込んだのです。ダローのアンビシャスカードとはまた違った素敵さがありますよね。