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カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

DAMA Cups & Balls (Engraved Copper Cups) by Magicnoor

2025-08-16 18:03:00 | カップアンドボール

 MagicnoorブランドのEngraved Copper Cups「DAMA Cups & Balls」の紹介です。以前、Magicnoorの象徴的な木製カップである MAWJA Cupsを紹介しました。

木製カップ“MAWJA”by MagicNoor - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

今回はMagicNoorの木製カップ“MAWJA”を紹介します。MagicNoorというのはブランド名であるとともに、このブランドを立ち上げたマジシャンであるNourEddine(名)Blaoui(姓)...

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Noureddine Bellaoui氏が木製カップの次に目指したのが金属製のEngravedカップでした。次にと書きましたが、実際は木製カップのリリースとパラレルで、コンセプト、デザイン、プロトタイプの開発は進められていたようです。そして出来上がったのが、100%ハンドメイドのEngraved Moroccan Copperカップである「Magicnoor's DAMA Cups & Balls」です。


Face bookから引用します

Magicnoor's DAMA Cups & Balls.

100 % Handmade Traditional Engraved Moroccan Copper.

High Quality and Limited edition. 

They are hand spuned and all of our etching is done freehand with stark precision, with care from our best craftsmen, which have taken years to perfect and handed down through the generations,

 in the imperial city of Fes Morocco.

Dimensions:

- Outer height: 70.5 mm

- Internal height: 70 mm

- Internal mouth: 70 mm

- External mouth: 80 mm

- Seat diameter (Top of Cup): 50 mm

You receive:

- 3 engraved Copper Cups.

- 4 balls.

- Copper Engraved Bowl with Removable lid, ( Copper / Black Walnut wood).

- 2 Velvet  carrying bags.

- Certificate of authenticity.

Notice that I have only 5 sets available. 

If you want to pre-order it, please PM us directly on our facebook, instagram or by email

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 上記にあるように5セットのみのプレオーダーを始めました。Face bookの記事を少し時系列に見てみます。2022年です。

1/22:DAMAカップのプロトタイプをシェア。記事にはMini CupやBenson Bowlに付いてもリリースするといった内容が書かれている

2/26:銅製のDAMAミニカップの写真がアップ

3/1:3色のカップ(銅・真鍮・ニッケル?)とミニカップの写真がアップ

3/6:3色のベンソンボウルとカップの写真がアップ。詳細はメールで聞いてくださいとのことだが、まだ販売はしていないと思われる。

5/18:もうすぐ入荷という記事

5/31:5つのみ販売するという記事

6/1:24時間で完売したという記事

そのあと発送を連絡する記事が続きます。途中でTom Frank(おそらくあのトム・フランク氏かと思われます(笑))からポジティブなフィードバックを得たという記事(7/5)もありました。

7/8:追加で、COPPER、BRASS、NICKEL SILVERを5セット作ったという記事があがります。

そのあと、発送を連絡する記事(Marc DeSouza氏の名前も…)が続きます。

7/26:発送を知らせる記事がアップされます(ここにはMarshall Sylver氏の名前があります)が、この記事が最後の記事となります(氏は8月前半で亡くなっています)。単純にこれらの記事だけから判断すると10セット程度しか作っていない感じであり、おそらく、まだまだこれからこれらのカップを作っていくつもりだったと思いますので残念ですね。

 私は、このカップセットをeBayで購入しました。証明書とベルベットのバッグは付いていませんでした。ウォンドがある写真もありますが、上記投稿内容を見ていると、ウォンドはセットには含まれておらず、必要なら別注文だったと思われます。

 カップのサイズに付いては上記の通りですが、いくつか特徴があります。まず、少しトップの面積が広く、DIMPLEも深いので写真のように3つのボールがしっかりと安定して置けます。

 次に、ショルダービードの形が少し変わっています。一般的なカップの場合は細いビードが多いのですが、このカップのショルダービードは1cm程の幅を持つ帯のような形をしています。しかし、ステップショルダーではなく、SKIRTはありますのでショルダービードといってもいいと思います…。

 また、このショルダーが少し低いのか、3つをスタックしたときの高さが低いです。つまり、スタックしたときのATTIC(アティック:隠し空間)が狭いということになります。そうなるとカップによっては3つボールが入らない場合もあるのですが、このカップは先に述べましたようにトップの面積が広くボール3つがその中に置けるため、ボールの高さギリギリでOKなんですね。

 このセットには、写真のようなボウルが付きます。上を持ち上げると2つに分かれます。上部のつまみ(?)は木製です。なんか異国風な感じがしますよね(笑)。あまり、このようなものが付くカップセットってありませんよね(;^ω^)。ボールを入れておいてここから取り出して演技を始めるという想定でしょうか…。ボールをここから取り出して、手順を行い、最後大きなボールに変化させて、ボールはここに戻っている…なんて演技もできるかもしれません。あと、カップは銅製以外もありますが、このボウルはインスタやフェイスブックの写真で見る限り銅製以外はなさそうです...どうなんでしょう(;^ω^)

 というわけで、今回はMagicnoorの銅製 DAMA Cups & Ballsの紹介でした。しっかりとしたEngraved Cupはあまり作られていないので、作られなくなってしまったのはとても残念です(T_T)。発売前にはミニカップやベンソンボウルの写真もアップされていたのですが、結局販売されたのだろうか…。いずれにしてもあまり世に数が出てないカップだと思います。







3 Gods Assembly by Daxien (Hanson Chien Production)

2025-08-15 20:33:00 | カップアンドボール

 今回は最新(2025年8月現在)のカップ&ボール製品「3 Gods Assembly(三仙歸洞)」を紹介します。ハンソンチェン(Hanson Chien)と台湾のイリュージョニスト・ダーシエン(大仙)(Daxien)による商品です。

私はFUNマジックさんで購入しました。解説映像に日本語字幕が付いているが魅力です(笑)

3 Gods Assembly - 日本語字幕付き --【マジックショップ】 FUN MAGIC - 手品奇術現象 -

ハンソンチェン(Hanson Chien)とイリュージョニスト・ダクシオン(Daxien)が手を組んで完成させたプロジェクト「スリー・ゴッド・アセンブリー」です。 1000...

【マジックショップ】 FUN MAGIC - 手品奇術現象 -

 

まずは、トレーラーをご覧ください。

 商品は木製のやや大きめのお椀2つと岩のような色のボール、そして解説のURLです。ウォンドは付いていませんがとても重要な位置づけですので、ご自身でご用意する必要があります。この演技では、「こっちからこっちに移動した!」的な言葉とそれに合わせたジェスチャでウォンドを使うことがほとんどですので、氏が使っているような先がとがったウォンドの方が方向性が出ていいかもしれません。

 付属の木製お椀は安っぽさを感じませんが、それでもこの商品の値段の価値は、やはりDaxien氏の解説にあると思います。

 商品ページにあるフルパフォーマンス映像です。


 このように、この手順はいわゆる日本の「お椀と玉」や「ベンソン・ボウル」に近いムーブをするカップ&ボールです。現象はシンプルでボールの移動がほとんどです。商品では4つのフェーズからなる手順について詳細に解説しています。1時間半を超える解説です。Daxien氏が解説した後、Hanson氏にやってみなさい、という感じで、Hanson氏が素人として再度行いますので、わかりやすい解説になっていると思います。

 この手順は、観客とのやり取りが通常のカップ&ボールに比べてかなり発生します。観客の考えの先を行くのかこの手順の魅力の一つだと思います。手順において観客とのインタラクションをどのようにすべきなのか?観客は今どういう(頭の)状態なのかを踏まえて、そのうえで不思議を起こするティーンが組まれています。「ここに何個あると思いますか?」この質問はどのタイミングですべきなのか?それはなぜなのか?などが詳しく解説されています。

 上記フル手順の映像にあるように、この手順では一般的なカップ&ボールに多い、大きなものを出すという現象がありません(後で示す「FOOL US」ではありますが…)。その代わり例の現象で終わるわけです。ちょっと変わってますよね。私もこの最後の現象を映像で見て、ボールがソリッドなボールでないことがわかりました(;^ω^)。このフェーズさえ行わなければ、ミニトマトとかブドウの実とかで手順が行え、それも雰囲気出るかもしれませんね。

 参考までに氏を有名にした一つの要素である「FOOL US」出場時の映像も示します。


 また去年、野球場(?)でチアリーダー達に参加してもらっての実演映像も示します。中国語で字幕が無いのでわからないですが、最後のフェーズで「何か感じましたか?」と聞かれ「感じました!」と答えてるようで、それもウケているようです(笑)。ちなみにカップはこの商品のものと似てますが少し違う気がします…


 この2つの映像では、2つのカップが空であり、もう一度開けると3つあるシーケンスがありますが、商品の解説ではありません…。追っていけばわかるかもしれませんが、解説が欲しかったです(T_T)。

 Daxien氏とHanson Chien氏の3 Gods Assemblyの紹介でした。観客とのインタラクションをより行いながらのカップ&ボール手順を行いたい方におすすめです。また、普段バーノンのカップ&ボールをしている方も、「今日は中国のカップ&ボールを行います!」といってこの手順を見せてもあまり被るところは無いので良いかと思います。ただ映像からわかりますようにDaxien氏は独自のキャラを持ち、かなりの実戦を踏まえて到達した手順です。観客とのインタラクションがウケに大きく左右するこのような手順では、やはり観客へ発する言葉や場合によっては現象を変えるなど臨機応変さも必要であり、マスターするには手順を覚えればとりあえず行えるカップ&ボールの手順に比べ、より多くの実戦が必要だと思われます(;^ω^)













木製Chop Cup by MagicNoor

2025-08-13 09:58:00 | チョップカップ(chop cup)

前回、MagicNoorのMAWJA(WAVES) Cupsを紹介しました。今回はそのカップと同じ模様が施された木製のチョップカップの紹介です。前回のカップ&ボール用のカップとは形が違い、ショルダービーズも無いシンプルな形のチョップカップです。高さは前回のカップに比べてほんの少し低いですが、口径が大きく、形が丸いため、大きなボールが入ります。テニスボールも入りましたし、Sherwood用の大ボールもギリギリ入りました。重さはMAWJAカップに比べて30g程重いです。

 トップはフラットでサドルに深さが無いので、ボールを置くと転げ落ちてしまうかもしれません(;^ω^)。ボールを置くことを想定していないのかな?という感じです。

 付属したボールは前回のカップのボールと違い、普通の赤いニットボールでした。ボールとカップの力が強すぎて、自然な演技が難しいと思います(;^ω^)。私は、このカップをAirship Magicで購入したのですが、もしかしたら、このボールはAirship Magicが付けたのかもしれません。実戦で使うなら適切なボールを探す必要があります…。

 インスタグラムを見ているとこの模様のチョップカップはこれだけでなく、もう少しスリムなタイプもあったようですね。どちらも素敵です。この形も素敵で模様も含めて全体としてきれいなカップだと思います。

 このカップも前回紹介したクラフトマンのFarid Lmondiriさんが制作できますので欲しい方は注文されると良いかと思います。同じ柄のヒンズー・カップやベンソン・ボウルもいいですよね~。集めてたらきりがないですが…

 簡単ですが、MagicNoorの木製チョップカップの紹介でした。
















木製カップ“MAWJA”by MagicNoor

2025-08-10 19:10:00 | カップアンドボール

 今回はMagicNoorの木製カップ“MAWJA”を紹介します。MagicNoorというのはブランド名であるとともに、このブランドを立ち上げたマジシャンであるNourEddine(名)Blaoui(姓)を指すこともあります。MagicNoorは彼の名前の「Nourヌール(光)」という意味を象徴しています。

 おそらくですが、一般的なお店での販売は無く、本人に直接注文する形だったと思われるため、MagicNoorをご存じなのは結構カップ好きな方ではないかと思います(;^ω^)。まあ、InstagramやFacebookで商品の写真をかなりアップしていましたし、例えばMichael Vincent氏のような世界の有名なマジシャンも認めていたので一定の方向では広がっていたような気もします。

Michael Vincent氏が“MAWJA”を使って実演している動画です(+コメント)

https://www.instagram.com/p/B2hCVpdnN40/

 私は2022年ごろインスタグラムで知りました。おそらく何かの検索結果で引っかかってきたと思われます。木製のとてもきれいなデザインのカップが目を惹きました。いくらくらいするのだろう~とか思いながら見ていたら、既にNoureddine Bellaoui氏が亡くなっていることを知りました(August 8th, 2022)。

 素敵なカップが作られていたので、残念です。もちろん更新は止まっていますが、まだインスタグラムは残っていますので示します。

https://www.instagram.com/magicnoor_creations/

また、製品を紹介た動画もYoutubeにありますので、それも紹介しますね。



 彼が亡くなっていることを知り、そうか~。これで入手できないなぁと思っていたら、それから3年ほど…。数か月前、このカップを当時作っていた職人さん(craftsman)とコンタクトが取れて、作ってもらうことができました。ここに至るまでにはかなり、いろいろあったので日記として別の記事にて紹介させて頂きます。

 今回購入したカップの紹介をします。MagicNoorは様々な木製の製品を作っていますが、カップ&ボール関係が割合的には多いです。その中でこの“MAWJA”というカップは看板商品(signature product)であり、上記インスタグラムの代表アイコン(?)にも使われています。この絵も素敵です。



 "MAWJA"カップとウォンドはブラックウォルナットで作られ、銀の糸(wire)とMother of Pearl(真珠母貝の貝殻の内側にある真珠層)で装飾されています。“MAWJA”はアラビア語で「波」の意味だそうで、アイコンに使われている絵を見ると3本のショルダービーズで「波」を表現していると思われます。模様は19世紀のモロッコの彫刻に誘発されたものだそうです。当時、中国の米やお茶と引き換えにモロッコの装飾品やカーペット、銀や銅の器が使われいて、それらの彫刻デザインからインスピレーションを受けたそうです。

 なお、銀ラインと真珠層のこのデザインが施されたチョップカップやヒンズーカップ、ベンソンボウル、コーンもあり、どれも素敵で揃えたくなります(その予算は無いですが(;^ω^))

 カップを入れる木製ケースにもこだわりがあり、引用させて頂くと、「その美しい箱は、世界で最も高級なツヤ(アラール)と呼ばれる芳香樹種から作られ、縁取りはブラックウォルナット材で仕上げられています。ツヤの木はモロッコのアトラス山脈に自生しています。」ということです。



 Face bookを見ると、2018年の11月19日の投稿に下記のように書かれているため、2018年にこのカップは誕生したと思われます。

We are so excited and delighted to introduce you to our new brand wooden creation “MAWJA” (The Wave). 

 サイズは下記のように書かれています。

Specifications :

External height: 85 mm

Internal height: 70 mm

Diameter of the outer mouth: 82 mm

Diameter of the internal mouth: 70 mm

Seat diameter (Top of Cup): 40 mm

 私が今回作って頂いたのはこの"MAWJA"のコンボカップセット+ソリッドカップです。コンボカップセットは、チョップカップ1つと通常カップ2つの計3つのカップに加え、ウォンド、ノーマル小ボールが4つ、チョップボールが2つと大ボールが1つ付属します。あとケースですね。一応、MagicNoorのロゴも入ってます。さらに、おまけとして、同じ木製素材に真珠層で目が作られている大きなダイスと、私の名前入りダイスケースを付けてくれました。

 カップの重さは約80gでチョップカップのみ10gほど重いです。普段金属製を使ってると非常に軽く感じますが、みかめ製のカップが50gより軽いので、まあ木製だとそのくらいなのでしょう。形はよくあるカップに比べると少し上部が大きいです。みかめクラフトのカップとシャーウッドのカップと並べて置いてみました。


 ボールは約1インチで、大ボールは約2と3/8インチくらいかなという感じです。大ボールは1個しか付いていませんでした。頼めば作ってくれると思います。付属の大ボールはカップに対して少し余裕がありますが、テニスボールは入りませんでした。ラクロスのボールがギリギリです。カップのデザインがやや神秘的なものなので、あまりテニスボールやラクロスのボールは合わないかもしれませんね…。

 今回、ソリッドカップも作ってもらいました。ソリッドカップは約210gとかなりずっしりした感じとなります。

 このカップを入手するにはいろいろ合ったのですが、それは日記で書かせて頂くとして、最終的には、実際MagicNoorカップを作っていた職人さんである、Farid Lmondiriさんに作ってもらいました。彼から貴重な話を教えてもらいました。彼とNoureddine Bellaoui氏との出会いなどです。それによると、Noureddine Bellaoui氏の夢は「木製カップを作ること」であり、よく「世界で初めて木製カップを作る者になりたい」と話していたそうです。Noureddine Bellaoui氏の弟子の1人がFarid Lmondiriさんを知り、Farid Lmondiriさんが作ったカップをBlaoui氏にみせたところ、気に入り、2017年2人は出会いました。Noureddine Bellaoui氏がこんなカップできないか?とFarid Lmondiriさんに送った貴重な写真を頂きました。MAWJAカップの原型となったカップですね。

 Noureddine Bellaoui氏が亡くなったので、MagicNoorブランドのカップでNoureddine Bellaoui氏の証明書付きのものはもう作成できませんが、カップだけであればFarid Lmondiriさんに作ってもらうことはできます(ご家族の承認をとり、Bluether MagicのTommy Wonder CupのようにMagicNoor Estateとして販売すればよいと私は思いますが...)。彼はこのカップを唯一作ることができるクラフトマンです。もし、このカップが欲しい場合、彼にコンタクトをとってください。日本人の方で直接コンタクトをとるのが難しい方は私に相談下さればお手伝いさせて頂くこともできます。ただし、購入に関する件で何かトラブルがあっても私は一切責任を負いませんのでご了承ください。







The Fun Shop Cups and Balls by Kent Gunn

2025-07-30 13:56:00 | マジシャン別

 今回は、Kent Gunn氏(アメリカのマジシャン)のカップ&ボールの手順「The Fun Shop Cups and Balls」の紹介です。まずは、実演動画からご覧ください。

The Fun Shop Cups and Balls(2009年)


 いかがでしたでしょうか?ちょっと珍しい3色のボールを使った手順です。ビデオを見て頂いた通りですが、6段から成ります。

1段:3色のボールを別々のカップに入れますが、中央のカップに集まります

2段:白いボールを中央のカップの下に置き、両手に持った赤いボールと青いボールが消えて、中央のカップから現れます

3段:カップを2つに減らします。赤いと白いボールを別々のカップに入れますが、赤いボールが移動します。

4段:赤いボールをポケットにしまいます。空のカップに青いボールを入れますが、消えて別のカップから現れます。

5段:青いボールをポケットにしまいます。しかし、白いボール1個のはずが、3色のボールが現れます。

6段:3つのボールをポケットにしまいますが、3つのカップからは大きな3色のボールが出現します。

 異なるボールの色を使ったカップ&ボールの手順はこれまでも本ブログで紹介しています。

Tri-Color Cups and Balls by Rachel Colombini - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

今回は、レイチェル・コロンビーニ(RachelColombini)(アルド・コロンビーニ(AldoColombini)の奥さん)が発表した、3色の紙ボールを使ったカップ&ボールの手順「Tri-Co...

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ゆうきとも(プアマンズ・カップ&ボール→ツートーン・カップ) - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

今回は、ゆうきともさん(特に知り合いでもないのになれなれしく「さん付け」ですいませんm(__)m)の紹介です。ゆうきともさんのカップ&ボールといえば「紙コップ」のイメ...

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 色が異なるボールはより現象がわかりやすくなるのですがいろいろ制約がかかるので現象も限られ、構成も難しくなります。今回の手順は上記2つとは完全にアプローチが違います。消失と出現が非常にシンプルに行われるので、まるで魔法のように見えますよね。大ボールもいつの間に?と思いませんでした?一般的なカップ&ボールを知ってる人ほど「???」となるかもしれません(笑)。

 実はこの手順ではいくつかの原理(道具)が使われています。これまでもこれらの道具を使ったカップ&ボールの手順はありましたが、これほどまでに、いろいろ投入している手順も珍しいです。素晴らしいのはそれらを1つの手順として成立させたところだと思います。手順では少し不自然な動き(なぜ一度渡したボールをもう一度とる?とか…)もありますが、それでも見事だと思います。

 この手順を行おうとすると、少し道具を揃える、更に一部手作りする必要があります。まず、カップですが、氏と全く同じようにしようとすると、Sherwoodカップが必要です(;^ω^)。Sherwoodカップじゃないとできないかというとそういうわけではありません。しかしカップとボールにある条件が必要です。ちなみに解説書の中ではJohnson製のCカップでは付属のボールではできないが、Sherwoodのボールだとできる…と書かれていますので、その組み合わせでも良いらしいです。といっても、Johnsonカップも発売当時はそれほど高くなかったですが、今では入手困難ですし中古でも結構高価だったりします。

 現在、確実にかつ、Sherwoodより大幅に安いカップで行おうとすると、以前ブログで紹介したRing-N-Things MagicのPaul Fox VSのコンボカップが使えます(このカップも決して安くはありませんが😅)。このカップに対してThe Fun Shop Cups and Ballsの手順用ボールセットが販売されています。

Fun Shop Cups and Balls Ball Set | 1 inch (25mm)

Rings-N-Things Magic

 

 実は、本ブログのTOP写真のボールはこれです。Sherwoodのボールではありません。写真では雰囲気を出すためにKent Gunn氏が使っているSherwoodカップ(コンボカップではありません(^◇^;))にこのPaul Fox VS用のボールを置いてみました(;^ω^)。ちょっとボールが小さいですね。以下にSherwoodのボール(赤は近い大きさのボール)を置いてみた写真と、Paul Fox VSの上に専用ボールを置いた写真を示します。



確かにカップを使えば現象は起こせますが、ちょっとやってみた程度ではなかなかスムーズに全体を行うのは難しかったです。少し調整が必要かもしれません。個人的にはもうほんの少しボールが大きい方が良いかもとも思いました。

 という感じで、カップとボール選びからまずは大変なのですが、Ring-N-Things MagicのボールはMの力を制約はありますが変化させる事ができるためカップによっては上手く動作するよう調整ができるような気はします(おそらく(^◇^;))。また、ご自身でCボールを作れる方はもちろんいい感じに作る事ができると思います。

 次に、その他の道具ですが、これを書くとネタばらしになるので控えますが、プラス2つほど必要になります。さらにその1つでは、これ用に少しパーツの作成が必要です。この道具自体は昔からあり、私も持っていますが、最近新しい商品として発売されているのは見たことがありません(あったらごめんなさい)。ちなみに氏は机もこだわって購入しており、冊子ではおすすめのお店を紹介しています(といっても既にリンクは繋がらない…)

 というわけで、非常に独特な手順である「The Fun Shop Cups and Balls」ですが、現在は、デジタル冊子がLybrary.comで30ドルで購入できます。

The Fun Shop Cups and Balls by Kent Gunn

The Cups and Balls done a little differently than most. This is an unusual, direct and very magical cups and balls routine. A white ball, a blue ball, and a red ...

Lybrary.com

 

 Brian Watson氏はこの冊子を£71.20で購入したと書いているので、昔より安くなったのかもしれません。

Cups and balls | Cups and balls magic - Fun Shop Cups and Balls

 このように、この手順を実際行うとした場合、かなりの準備が必要ですし、氏のようになめらかに行うにはこれまたかなりの練習が必要でしょう。ですので、本を買えば誰でもできるとはとても言えませんが、考え方は非常に刺激的ですし、部分的にも参考になることも多いです。また、この本は様々なことが丁寧に書かれているので、わかりやすいです(クレジットについて明確に書いてあるのも好感が持てます)。

そういった意味で、カップ&ボール好きの方には、おすすめです。 

 関連情報として、Genii FORUMでこの手順が話し合われているページを示します。

The Fun Shop Cups and Balls by Kent Gunn - The Genii Forum

 また、先の実演は2009年のものですが、その後、2013年、そして2023年の実演動画もありますので(現象は同じです、話すストーリーが違います)示します。残念ながら私の英語力ではこれらの話の「本当の面白さ」が理解できておらず、つい、現象ばかりを見ているので、その分完全に楽しめていないのだと思います…英語力…もう人生も残りそれほどないですが、ネイティブレベルで楽しめるようにはおそらくなれないだろうなぁ…と。でも最近の翻訳機のおかげでだいぶ楽に何を話してるかはわかるようになりました。有難いです(;^ω^)

2013年の演技


2023年の演技