カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

チョップカップを別カテゴリにします

2021-11-27 23:11:00 | 日記
 チョップカップが多くなってきましたので、過去の記事の分類を変更しています。
 新しくアップされたかと思い、アクセス頂いた方申し訳ございません。明日中までにはこれまでのチョップカップをチョップカップカテゴリに移しますので何件か古い記事がアップされたと案内来るかもしれませんがお許し頂けると幸いです。来週からまた新しい記事をアップしたいと思いますので、宜しくお願いします。

革巻き ミニ チョップカップセット by GIN

2021-11-22 09:47:00 | チョップカップ(chop cup)

GINさんオリジナルのチョップカップです。現在も購入可能です。

 ステンレス製のショットグラスに革のシートが巻いてあるミニサイズのチョップカップです。革がついていることで、お洒落というかワイルドというか外観が素敵で、高級感があります。

 もちろんキャラクターや好みにも寄りますが、プラスチック製の何を入れるためのものかわからないカップを使うより、ショットグラスという実在するものでしかもお洒落なものを使う方が自然な導入ができるかと思います。(そんなことを言ってポールフォックスカップも不自然じゃないか!という突っ込みは置いておきましょう(;^ω^)

 しかも底に仕掛けが無いので、実際に飲み物を入れることもできます。ですので他のマジックとの連携もできるかもしれません!例えばユージンバーガー氏の紙袋から飲み物が出てくるマジックを行い、飲み干した後、きれいに拭いてチョップカップの手順というのもありかもしれません。ただ、プロダクションとして使うのであればガラスのショットグラスの方が効果的な気はしますが

 さすがGIN製でして、叩きつける必要のない絶妙なギミックの力加減に調整されています。また、底にギミックが無くそれがどこにあるのかわかりやすい作りとなっているため、以前紹介したセンシティブカップのようにボールを入れて出すという改めができます。但しカップが小さく、底周辺のスペースが小さいのでちょっと気を付ける必要はありますが

 あと、特徴的なところと言えば、ショットグラスの形なので球を入れると大きさによっては中で詰まってしまい、抜けにくくなります。実際ゴルフボールなどぴったり過ぎて詰まってしまうため、その対処法が動画で解説されています。付属の硬質スポンジボールも少し力を加えるとカップから出て来ない状態となります。逆にその特徴を利用して、少し詰まらせておいて、ファイナルロード用のボールをチョップカップ的に出すという以前紹介した例のカップのようなこともできます。

 というわけで、大きなカップを持ち運ぶのが嫌だと思っている方、少しお洒落なカップを使いたいと思っている方、液体を使いたい思っている方、あたりにおススメのチョップカップです。









CUPS & BALLS by JAMY IAN SWISS

2021-11-14 19:07:00 | 本、DVD等

 ジェイミー・イアン・スイス氏(JAMY IAN SWISS)のカップ&ボール手順の解説DVDです。PVがありますので、まずはそれを示します。


 発売元はVANISHING INC.でより詳細な情報があります。レビューも参考になると思います。

Cups and Balls Masterclass - Jamy Ian Swiss - Vanishing Inc. Magic shop

 私はmonthly Magic Lesson Shoppersさんで購入しましたが、GINさんや他のお店でも販売しています。

【本格DVDが激安で!】ジェイミー・イアン・スイスのカップ&ボールDVD(Jamy Ian Swiss A Masterclass in the Cups & Balls)~カップ&ボールに関する大講義!~ [monthly Magic Lesson Shoppers]

 氏の手順はバーノン(Dai Vernon)の手順を基に組み立てているとのことですが、かなり異なります。ですので、商品説明を見てバーノンの手順自分も使ってるし、見てもあまり得るもの無いなと思った方には、そうでないことを強調したいです。しかもなんでこの値段?というくらいお安いです(千円台)そういう意味で既にバーノンの手順をされている方にもお勧めです。逆に1つ1つの技術の詳細な説明はありませんので、初心者の方にはあまりお勧めできないと思います。

 解説の中では多くのマジシャンの名前が出てきます、バーノン、チャーリー・ミラー、ジョニー・トンプソン、マイク・スキナー、トミー・ワンダー、マイケル・アマ―、マイク・ロジャー、その他にも出てきたかもしれません。聞いていて楽しいです。ただ、普通の速度でバンバンしゃべるので正直英語のヒアリング力の乏しい私にはおそらく半分も聞き取れてない気がします。自動翻訳でもよいので字幕が欲しい

 私が特徴的だと感じたのは、序盤のボールのセットの仕方(ボール1つで始めます)、中盤の観客を参加させているところ、ラストのファイナルロードの仕方(うその種明かしをしません)と液体を出すところです。液体の入ったグラスを出す方法は商品も含めいろいろあると思いますが氏はユージンバーガー氏の方法を使っています。ロードするタイミングはミスディレクションの効いたわかりにくいロードだと思います。

 使っているカップはステンレスの削り出しカップかと思われます。重そうな音がしています。どこのカップか言っているかもしれませんが聞き取れていません。総評的には、とても良い手順だと思いますが、私には少し難しいと感じています。です、部分的に自分でもやってみたいと思うところを手順に組み込みたいと考えています。

 ちなみに氏が演技しているときに使っている台本に関しては提供されていませんので、使うことはできません。日本人であそこまで話しながら演技をする方は少ないので大丈夫かと思いますが、気をつける必要ありです。


 ジェイミー・イアン・スイス氏(JAMY IAN SWISS)のカップアンドボールの手順についての紹介でしたので氏の本についても一言だけ書いておきたいと思います。東京堂出版から出ていて、角谷氏が翻訳されている「ジェイミー・イアン・スイスのクロースアップマジック」です。

 カップ関係では、「ザ・ソリッド・グラス」というマジックが最後に解説されています。とてもユニークなソリッドカップ手順です。この本は解説されているマジックも良いのですが、個人的にはそれ以上にコラムが面白いと思いました。「何故、マジックはくだらない見世物なのか?」や「本当の秘密」など興味深いテーマがあります。「本当の秘密」は初恋の女性にマジックのタネを聞かれたときの葛藤とその結末です。

 日本で発行されるこの本に向けた序として書かれている文章はこのような言葉でくくられています。

「もしマジックが観客のいない練習用の鏡の前でしか演じられないとしたのならば、そこでマジックは本当に起こっているのだろうか?」

 とてもいい締め言葉だと思いました(私にとっては懐かしい言葉でした)。アインシュタインとタゴールの対話であった、「月は私が見ていなくても確かにあるのです」やジョージ・バークリーの「誰も居ない森で木が倒れたときにその木は音を出して倒れたのだろうか?」という話ですよね。そこにマジックをあてはめて、マジックは観客に見せるものだと伝える表現にハッとしました。